やだよ! ガンダムに乗ったら死ぬんだろ!?とは、機動戦士ガンダム 水星の魔女の登場人物 マルタン・アップモントの台詞である。
概要
スレッタ・マーキュリーたち株式会社ガンダム―もとい地球寮は、シャディク・ゼネリ率いるグラスレー寮と6対6の決闘を行うことになった。しかし地球寮のパイロットはスレッタとチュアチュリー・パンランチの二名、MSはガンダム・エアリアルとデミトレーナー(チュチュ専用機)の2機のみ。MSはペイル社に融通してもらうことになったが、パイロットが足りない。誰も手を上げようとしないのを見かねたオジェロ・ギャベルは
「マルタン乗れよ、寮長だろ」
と押し付けようとする。するとマルタンは思わず
「やだよ! ガンダムに乗ったら死ぬんだろ!?」
と絶叫。ガンダム社メンバーのマルタンすら、GUND-ARMのパイロットは死ぬという噂を信じているのだ。もっともエアリアル以外のガンダムに乗ると死ぬリスクは健在のようだが―。結局マルタンもオジェロもペイル社から提供されたザウォートに乗せられ決闘に放り込まれることになるのだった。
だが、一部ガンダムファンにはこの台詞がより強く突き刺さってしまう。
機動戦士ガンダムNT
実はマルタンを演じる榎木淳弥氏は、以前機動戦士ガンダムNTの主人公 ヨナ・バシュタ―すなわちガンダムパイロットを演じていた。ヨナ自身は生還しているのだが、その幼なじみであるリタはフェネクスというガンダムに乗り、ざっくり言えばその精神がガンダムに取り込まれてしまった。実質人間として死んでしまったと言える。リタともう一人の幼馴染ミシェル、そしてヨナ自身も特殊な能力を持つ人間 NTの才能があると疑われ、研究所でモルモットのように扱われた。ミシェルは(全員を救うために)リタを見捨て、リタはフェネクスに乗って行方不明、三人は離れ離れになるという悲しい結果になったのだ。
それゆえにマルタンの悲痛な叫びは、妙な説得力を帯びてガンダムファンに響いたのだった。
なお、水星の魔女第2Season放送直前には機動戦士ガンダムNTが地上波放送された。人の心とかないんか?
ガンダムに乗ったら死ぬの?
そもそもガンダムシリーズのほとんどは戦争を描いた作品であるため、ガンダムに乗ったことのあるキャラクターが戦死することは珍しくない。場合よっては死にはしなくても大怪我を負ったり、行方不明になったり、精神崩壊したり、人間をやめちゃうこともある。作品によってはガンダムが特別な機体として扱われることもあり、それ故に狙われたり恨まれたりガンダムの特殊な機能に苦しめられることもある。
ガンダムシリーズに詳しければ詳しいほど「やだよ!」と言う台詞に同意したくなるのではないだろうか。
水星の魔女の場合
この作品ではGUNDフォーマットを搭載したMSをGUND-ARM ガンダムと呼ぶ。既存のMSとは一線を画す性能を発揮するが、パーメットスコアを上げる(≒性能を引き出す)毎にデータストーム(パイロットへの負荷)が上がり、死ぬという欠陥がある。
ガンダム・ルブリス 量産試作モデル
パイロットのナディム・サマヤは妻子を逃がすため、ベギルベウ相手にパーメットスコアを上げて死亡。
同じくパイロット務めたウェンディ・オレントなども戦死。
ガンダム・ルブリス
テストパイロットのエルノラ・サマヤと同乗していたエリクト・サマヤは、ナディムの犠牲のおかげで離脱に成功する。
ガンダム・エアリアル / ガンダム・エアリアル(改修型)
パイロットのスレッタ・マーキュリーはなぜかGUNDの負荷を受けない。
勝手に乗り込んだミオリネ・レンブランにも影響はなかった。
エラン・ケレス(強化人士4号)はエアリアルの調査のためパーメットスコアを上げてみたが、まったく負荷がないことに衝撃を受けていた。
エルノラ・サマヤは宇宙環境に耐えられなかったエリクト・サマヤをエアリアルのコクピットに乗せ、その意識をエアリアルに転写する。エリクトの意識はエアリアルの中で生き続けているが、エリクトの肉体はこの時点で死んだと言える。
ガンダム・ファラクト
エラン・ケレス(強化人士4号)はファラクトで数回戦い、使い物にならなくなったため破棄された。
代わって搭乗者になったエラン・ケレス(強化人士5号)は本気で戦わなかった(パーメットスコアを上げずに戦った)ため生存。
ガンダム・ルブリス・ウル
パイロットのソフィ・プロネは、エアリアルのオーバーライドに対抗するためパーメットスコアを上げ死亡。
ガンダム・ルブリス・ソーン
パイロットのノレア・デュノクはアスカティシア学園を蹂躙。エラン・ケレス(強化人士5号)の説得に応じたが、その隙をついてベギルペンデに狙撃され死亡。
ガンダム・キャリバーン
データストームのフィルターがない作中で化け物と呼ばれているガンダムで既に多数の死亡者を出していると思われる。
22話でスレッタ・マーキュリーがパイロットを務める。22話時点ではデータストームに対する耐性によってパーメットスコアファイブの負荷に耐えて生存しているが、過呼吸を繰り返している状況、そして『いよいよ最終局面‼『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ざっくり解説Extra』にて『キャリバーンはパイロットの命を削る』と表記されてしまい、作中の人物達、及び視聴者から行き末が心配されている状況である。
ガンダム・シュバルゼッテ
スレッタ編入以降のいざこざでやさぐれ、ミオリネや愛兄グエル・ジェタークにすら怒りを表すラウダ・ニールが搭乗。やはりラウダの体を蝕むが、兄に並ぶその力はラウダを高揚させる。ディランザを駆るグエルと激闘の末、ディランザを撃墜する。
が、そこに割って入ったフェルシー・ロロの救助により爆発は食い止められる。ギリギリセーフ。
過去シリーズの場合
長期シリーズゆえに例を挙げるとキリがないため、ここでは一例を紹介。
ガンダムMk-Ⅱ / スーパーガンダム
パイロットを務めたカミーユ・ビダンはΖガンダムに乗り換え、生存するも精神崩壊(劇場版では崩壊しない)。
同じくパイロットのエマ・シーンは戦死。
勝手に乗り込んだ経験があるカツ・コバヤシは、Gディフェンサーのコア・ファイターでデブリにぶつかって戦死。
序盤乗っていたジェリド・メサも機体をとっかえひっかえしながら戦場を駆けるが、最終的には戦死。
その同僚のカクリコン・カクーラーも、ジャブロー降下阻止作戦時に戦死。
ジュドー・アーシタやエル・ビアンノなどは生還。
ガンダムMk-Ⅱが直接的な原因でない場合も多いが、パイロット経験者の死亡率は恐ろしく高い。
Ζガンダム
カミーユ・ビダンの高い感応能力とΖガンダムのバイオセンサーの共鳴により、カミーユの肉体に幾多の死者の残留思念が宿り、さらにハプテマス・シロッコの意識の影響を受けて精神崩壊。生きて帰ってきたが、ある意味死ぬより辛い結果に(劇場版では崩壊しない)。
νガンダム
地球に落下する小惑星アクシズを押し返そうとしたアムロ・レイは、νガンダムから溢れた虹色の光が起こした超常現象でアクシズを押し返すが、そのまま行方不明に。
ユニコーンガンダム
パイロットのバナージ・リンクスとユニコーンガンダム全身のサイコフレームが共鳴し、最終的には人を超えた存在として向こう側へ旅立とうとするが、リディ・マーセナスの呼びかけで踏みとどまる。
ウイングガンダムゼロ
搭乗者に数多の未来の可能性を強制的に見せるゼロシステムを搭載している危険な機体。
パイロットのヒイロ・ユイやミリアルド・ピースクラフトは強靭な精神力で乗りこなし生還。
製造したカトル・ラバーバ・ウィナーは抗えず暴走し、仲間であるトロワ・バートンを殺しかける。
OZのトラント・クラークは廃人化し死亡。
トラントに乗せられたデュオ・マックスウェルも幻覚を見せられ苦しむ。
ダブルオーライザーおよびダブルオークアンタ
※ガンダムを超えた存在であるため、厳密にはガンダムではない。
ダブルオーに搭載されたツインドライヴから放出される高濃度GN粒子の影響で、パイロットの刹那・F・セイエイは人類を超えた存在 イノベイターへと変革。
その後、ダブルオークアンタで異星体ELSと対話し、融合する。
簡単に言えば、死んではいないが人間やめちゃった。
ガンダム・バルバトス / ガンダム・バルバトスルプス / ガンダム・バルバトスルプスレクス
阿頼耶識システムでバルバトスと繋がった三日月・オーガスは、その強力な力の代償とばかりに身体の自由を奪われていき、半身不随になってしまう。
最後はギャラルホルンの軍勢と戦い、死亡。
関連項目
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
- マルタン・アップモント
- オジェロ・ギャベル
- ガンダム・エアリアル(乗っても死なないっぽい)
- ガンダム・ファラクト(乗ったら死ぬ)
- ガンダム・ルブリス・ウル(乗ったらデータストームで死んだ)
- ガンダム・ルブリス・ソーン(乗ったら殺された)
- ガンダム・シュバルゼッテ(???)
- ガンダム・キャリバーン(データストームのフィルターが無い)
- エラン・ケレス
- ソフィ・プロネ
- ノレア・デュノク
- ラウダ・ニール
- 機動戦士ガンダムNT
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