基礎データ | |
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正式名称 | コスタリカ共和国 República de Costa Rica |
国旗 | |
国歌 | 高貴な故国、美しき旗 Noble patria tu, hermosa bandera |
公用語 | スペイン語 |
首都 | サンホセ |
面積 | 51,100 km2(世界第125位) |
人口(’23) | 約510.6万人(世界第125位) |
通貨 | コロン(¢) |
コスタリカ(Costa Rica)とは、中央アメリカ南部に位置する共和制国家。正式名称は「コスタリカ共和国」。国名はスペイン語で「豊かな海」を意味する。
北アメリカと南アメリカを繋ぎ、太平洋とカリブ海の境界線を形成している細長い地域にある国のひとつ。北はニカラグア、南東はパナマと国境を接する。面積は九州と四国を合わせた程度。
政治的には中米の中で最も安定した国であり、常備軍を持たない非武装中立国。また非常に自然豊かな国で、環境保護先進国として知られる。
英国のシンクタンクが発表している「地球幸福度指数」では2009年から3回連続1位を継続中。
概要
1502年にコロンブスが上陸。そのままスペイン領となったが、植民地時代はド辺境の最貧地域だった。19世紀にスペインの支配力が弱まったため周辺地域とともに中央アメリカ連邦共和国として独立、その後1848年にそこから分離独立した。
1948年、同年に行われた大統領選挙に不正があり、野党側が反乱を起こして政府軍に勝利。1949年に制定された憲法で常備軍を廃止。以降は政治的に安定し、工業化も進め、バナナとコーヒーに頼るモノカルチャー経済から脱却。
冷戦期にはアメリカの圧力にも晒されたが、1983年に永世中立を宣言した。(後述)
近年は医療器具開発やサービス業、観光業の発展が進んでおり、経済的にも中米ではパナマの次に豊かな国になっている。
中米では珍しい白人中心の国家(人口の90%以上が白人)。国教はカトリックで人口の99%がキリスト教徒だが、信仰の自由は認められている。
70年以上にわたって常備軍を持たず(後述)、軍備の予算を教育に回したため、9年間の義務教育は無償であり、国公立の高等教育も無償。国民の識字率は96%と高い教育水準を誇る。
さして広くない国土に地球上の全動植物種の5%が生息しており、国土の1/4が国立公園か自然保護区という驚異の環境保護国。電力の98%を再生可能エネルギーで生産しているとか。近年はそれを活かしたエコツーリズムが発展しており、欧米では観光大国として知られている。
世界遺産はパナマにまたがるものも含めて自然遺産が3つ、またオーパーツとして知られる石球を含む古代遺跡群が文化遺産に指定されている。
そんなわけで豊かな自然、安定した政治、高い教育水準、非武装での平和と四拍子揃ったコスタリカは「中米の理想郷」的に扱われることが多い。
もちろん全く問題が存在しないわけではなく、近年は南米から北米への麻薬輸送ルートの中継点になっていることによる麻薬の蔓延と、それによる治安の悪化が悩みの種。
また隣国のニカラグアからはちょくちょく侵攻を受けている。
スポーツはサッカーが盛ん。ワールドカップには1990年からちょくちょく出場しており、2014 FIFAワールドカップブラジル大会では、グループリーグでウルグアイ・イタリア・イングランドという優勝経験のある3国とのグループをなんと1位通過、決勝トーナメントでも1回戦でギリシャを破りベスト8まで勝ち上がる快進撃を見せた。
日本ではコーヒー豆の産地としてのイメージが最も強いかもしれない。ちなみにコスタリカでは1988年にアラビカ種以外のコーヒー豆の栽培が禁止されている。他、『水曜どうでしょう』の企画「中米・コスタリカで幻の鳥を激写する!」や、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』の舞台としておなじみ(?)。
非武装中立
上述のように常備軍を廃止し永世中立を宣言しているため、愛と正義、平和志向の国家というようなイメージを持たれがちだが、そもそもの常備軍廃止は近隣への友好等を意図したものではなく、国内の軍人閥の力を削ぐ(軍隊が無いのなら力を持つことも無い…!)といった目的で行われたものである。
また1980年代には民兵組織が展開されたり、現代でも軍隊並みの重武装の警察特殊部隊を複数運用する等していることから、領土紛争を抱え関係が悪いニカラグアからは「軍隊持っとるやろがい!」と糾弾されている。
ちなみに国内に侵攻される等の非常時には徴兵制が敷かれる規定になっており、非武装中立だからといって無抵抗で全てを受け入れる訳でもない。
ただしコスタリカに限らずだが徴兵制で「いざ有事だ徴兵します」となっても、現代軍事情勢は高度化しており訓練を施すにも時間がかかるため、有事に機能するか疑問であるとする向きもある。
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関連項目
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