概要
登場作品は「メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」(以下、MGS4)、「メタルギア ライジング リベンジェンス」(以下、MGR)。ただし、名前は出ないものの存在自体は「メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」でも語られる。
コンピュータープログラミングに長けた天才少女。スネークやオタコンと一緒に暮らしている。
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 見るのは自由だ。だが自由には責任が伴う。 |
以下の記述はMGS2やMGS4、MGRのほか、「METAL GEAR SOLID 4 DATABASE」(以下、MGS4DB)を参考にしている。
METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY(2007-2009)
2007年、ハドソン川を航行中のタンカーを占拠したロシアの私兵部隊隊員の一人、オルガ・ゴルルコビッチは、このとき一人の赤子を身ごもっていた。これがサニーである。
タンカーはマンハッタン沖で沈没するが、オルガは脱出に成功。しかし、オルガの父であり私兵部隊のリーダー、セルゲイは死亡してしまう。以後、オルガが亡き父に代わり部隊のリーダーを務めることとなる。
その後、オルガはロシアン・マフィアの下に身を寄せ、その傘下の病院にて(伝説の英雄に麻酔弾を何発も打ち込まれたが)無事サニーを出産した。しかし、このとき娘のサニーは「愛国者達」と呼ばれる組織に人質として取られてしまう。
2009年、オルガはマンハッタン沖の海上除染施設「ビッグ・シェル」占拠に、ソリダス・スネークや元デッドセルのメンバーたちとともに参加。一方で、事態収拾のためにビッグ・シェルに潜入した「雷電」を、サイボーグ忍者としてサポートするという、矛盾する行動を取っていた。
ビッグ・シェルでの出来事は、愛国者達が企図したものであった(計画についての詳細はサニーとの関係が薄いため割愛する)。愛国者達はビッグ・シェルに潜入した雷電が死亡すると、ナノマシンによってサニーが死亡するように設定してあり、このため、オルガは愛国者達に協力し(部隊の仲間を裏切り)、雷電をサポートせねばならなくなった。
オルガは、動き出した新型メタルギア「アーセナルギア」の中で、追い詰められた雷電を救うため、ソリダス・スネークと対峙するも頭を撃ち抜かれて、娘と会うことが叶わないまま死亡した。
2009-2014
ビッグ・シェル占拠事件の後、雷電とソリッド・スネークは、愛国者達にとらわれたままのオルガの娘、サニーを救出するために活動を開始、しかし、スネークは原因不明の急激な老化に悩まされるようになり、救出活動を断念、以後、雷電が活動を続けた。
雷電は東欧で活動するレジスタンス、「失楽園の戦士」のリーダー、ビッグママから、ビッグボスの遺体を捜索することと引き換えにサニーの居場所(MGS4DBの「雷電」の項によればエリア51)を聞き出し、救出に向かう。雷電はサニーを救出した後、「失楽園の戦士」との約束通り、「ビッグボスの遺体」の捜索に向かうが、その途中、愛国者達に囚われてしまい、サイボーグに改造されてしまった。
雷電は後に「失楽園の戦士」によって救出され、「ビッグボスの遺体」の入手にも成功している(本当にビッグボスの遺体なのかは怪しいものである)。
サニーは救出された後、ソリッド・スネークの親友であるハル・エメリッヒに保護され、雷電が死亡するとサニー自身も死亡するプログラムは解除された。しかし、愛国者達の目を逃れるために外に出ることはできず(戸籍もなかった)、そのためか性格は自閉的で、コミュニケーションが苦手となってしまった。
サニーはエメリッヒからプログラミングや機械いじりを教わる。愛国者達によって実験台にされた影響もあってか、サニーはコンピュータプログラミングの天才的な技術を手にした(エメリッヒ曰く「僕より腕は確か」)。
メタルギアMk.Ⅱなどはエメリッヒとサニーの共同制作。
ソリッド、リキッド、ソリダスと名付けられた鶏をノーマッド内で飼っており、目玉焼きを焼くのが好きだが、食べるためというよりは、焼き具合で運勢を占うのがメイン。スネークやエメリッヒの反応を見る限り、味はあまり良くないよう(エメリッヒ曰く「つらい」)。
嫌煙家のようで、スネークがたばこを吸うのを度々止めている(ノーマッド機内は禁煙となっている)。
サニーは、ネット上から、自分が何者なのかを見つけ出そうとしていた。MGS4でも、自らの母親であるオルガについて調べている様子が見られる。しかし、電脳の世界に閉じこもったままで、外側に出ることはできなかった。
METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATORIOTS(2014)
2014年、リキッド・オセロットは愛国者達を倒し、かつてビッグボスが目指したアウターヘブンを作り出そうとしていた(実際はもっと複雑な思惑があるが、詳細は割愛)。この蹶起を止めるため、ソリッド(オールド)・スネークとハル・エメリッヒは活動を開始した。その中で、サニーはナオミ・ハンターと出会う。ナオミ・ハンターは9年前のシャドー・モセス島事件に関わった人間で、現在はリキッド・オセロットに軟禁されて、協力させられていた。
また、雷電も、スネークを守るために重傷を負い、ノーマッドに運び込まれた。サニーは、自らを救ってくれた人物ということもあってか、雷電を気遣っており(後のサニー曰く、雷電は「ヒーロー」)、満身創痍の雷電が再び戦いに出るのを止めようとしていた。後に雷電が再びスネークを救いに向かったときも、サニーのお許しが必要であったらしい(「お許し」は、単純に「人工透析が完了した」という意味合いかもしれないが)。
ノーマッドの中で、ナオミはサニーと接する。サニーの境遇に自分との共通点を感じたナオミは、未完成のプログラム(ワーム・クラスター)、FOXALIVEをサニーに託し、再びリキッド・オセロットの下へ戻って行った。
ナオミからFOXALIVEを受け取ったサニーはそれを完成させ、アウターヘイブンに突入したスネーク達によって、元々は愛国者達のものであり、リキッド・オセロットが愛国者達を倒すために利用していたAI、G.W.に対して使用された。
G.W.を破壊するだけであったはずのFOXALIVEは、それを超えて、愛国者達のAIを全て破壊してしまった。これはナオミの意図であり、愛国者達の計画を止め、支配から解放しようとしていた。だが、愛国者達のAIは人々の生活に深く入り込んでおり、それを破壊することは、水や電気などのライフラインを全て破壊し、文明を破壊することとなってしまう。しかし、サニーはFOXALIVEのブラックボックスを解析し、改変することで、愛国者達の支配から解き放ちつつ、ライフラインを残すようにした。
サニーが何を意図して(あるいは意図せず)FOXALIVEの改変を行ったのかは、彼女にしかわからない。
全てが終わった後、メリル・シルバーバーグの結婚式に出席するため、サニーは初めて外の世界に出る。その時、現地の少年と出会い、サニーにとっての初めての「外」の友達となった(小説版では、この少年と後に結ばれるような記述がある)。その時のサニーの声からは、かつてのような吃音は消え、はっきりと話すことができていた。
MGS4の各Act間にあるブリーフィングでは、(ノーマッドを離れるAct.5を除き)メタルギアMk.Ⅱ(諸事情で途中からMk.Ⅲ)を操作してノーマッド内を探検できる。スネークやオタコン達の様子を見てストーリーを追ってもいいが、このときにサニーの日常を見ることもできる。また、ポーズ画面でもノーマッド内の監視カメラを通してサニーを見ることができる。
PSPのゲームをプレイしていたり、それなりに生活を楽しんでいる模様(それがサニーにとってよい状況かはまた別の話ではあるが)。
サニーがよく目玉焼きを焼いている2階のキッチンには、亡き母、オルガの写真が飾られている。ナオミと会って以降は、隣にナオミとの写真も飾られている。
2014-2018
愛国者達が滅びた後、サニーは社会的な都合もあり、エメリッヒの養子となった。
学校にも1年程行ったが、すでに大学の教養課程レベルの知識を身に着けていたサニーは年齢相応の周囲のレベルに合わせることができなかった。飛び級の話もあったが、最終的に、本人の希望やエメリッヒのコネクションによって、宇宙開発事業を行うソリス・スペース&エアロノーティクス(ソリス社)へ就職した。
そこでもサニーは才能を発揮し、宇宙往還機のプロジェクトを任せられるほどの要職に就いている。
METAL GEAR RISING REVENGEANCE(2018)
雷電は、大統領暗殺計画を止めるため、パキスタンへ向かう必要があったが、計画実行まで時間がなく、通常の飛行機では間に合わない状況であった。そこで、第一宇宙速度(概算でマッハ23、約28400Km/h)での飛行が可能な宇宙往還機を利用するため、ソリス社にいるサニーを頼ることとなった。
ほとんど準備時間の無い突然の依頼にもすぐさま対応できるあたり、ソリス社におけるサニーの地位は相当なものであるのだろう(ほかならぬ雷電の頼みということもあるだろう)。
このときのサニーは、かつてノーマッドにいた時からは考えられないほどに笑顔の似合う明るく活発な性格になっており、ブレードウルフ(LQ-84i)にお手をさせていた。服装も、亡き母、オルガに似た格好になっており、ナオミからもらった青いバラを模した髪飾りをつけている。
嫌煙家は相変わらずなのか、雷電が乗りこんだ宇宙往還機でも「もちろん禁煙」(尤も、嫌煙家でなくとも精密機器のある機内で喫煙など論外だが)。宇宙往還機に「Sunny-side up!!」と落書きされているのを見るに、今でも目玉焼きは好きらしい。ナオミから教わって、おいしく焼けるようになっただろうか。
事件が終わった後も、サニーはソリス社で働いている(この一件でサニー自身に何かが起きたわけではないので当然だが)。ブレードウルフもサニーが引き取った。
今回の一連の事件の中で雷電が助け、色々あってサイボーグとなったジョージは、サニーと共に働いている。ジョージの「可愛い」という言葉に動揺する様子も見せた。ただ、サニー曰く「科学が恋人」。
サニーは、自らを救いだしてくれた雷電のことを、過去のことを知った上で、永遠のヒーローと思っているようだ。
その他
- MGRの前身である「METAL GEAR SOLID RISING」(MGSR)は、元々MGS2とMGS4の間の雷電の足跡が描かれる予定で、サニー救出の物語について触れられる可能性もあった。しかし、様々な事情から、MGSRは現在の「METAL GEAR RISING REVENGEANCE」の形になり、ストーリーもMGS4以後を描く形になったため、元々のMGSRのストーリーはお蔵入りとなってしまった。
関連動画
関連項目
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