ヴェルフ・クロッゾとは、大森藤ノの小説「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の登場人物である。
概要
プロフィール | |
性別 | 男 |
年齢 | 17歳 |
種族 | ヒューマン |
身長 | 175C |
職業 | 鍛冶師 |
ステイタス | Lv.1→Lv.2 |
二つ名 | 【不冷】 |
所属 | 【ヘスティア・ファミリア】 |
本作のメインキャラクターの一人。原作4巻にて初登場。
炎を連想させるような赤い短髪で、黒の着流しを纏ったヒューマンの男性。本編12巻で【不冷】という二つ名が付く。
【ヘスティア・ファミリア】に所属している鍛冶師(スミス)で、以前は【ヘファイストス・ファミリア】に所属していた。
自作品の売り場での扱いで店員と揉めていたところ、偶然ヴェルフ作の武具を探していたベル・クラネルと出会った。
その後ベルを気に入り、彼の専属鍛冶師として直接契約を結び、さらに『鍛冶』のアビリティを習得する為にLv.2になるまでの間ベルのパーティに参加することになった。ランクアップ後もベルのパーティーに参加し続け、本編6巻において窮地に立たされた友を救うために改宗し、リリルカ・アーデ、ヤマト・命と共にヘスティアの眷属となり。以降は【ヘスティア・ファミリア】専属の鍛冶師として活躍する。
人物
パーティ内では最年長ということもあり面倒見が良く、ベルにとっては親友かつ兄貴分的な気の置けないポジション。リリにとってはそれが災いして、目の上のタンコブ(ベル関連のフラグクラッシャー)扱い。
快活かつさばさばとした性格で、物事をはっきりと言うタイプ。頑固で喧嘩っ早いが、義理・人情・友情に熱いいかにも少年漫画の相棒ポジションに居そうなキャラである。
【ヘファイストス・ファミリア】在籍時は、一番下っ端にも関わらず他の団員とのいざこざが絶えなかったが、【ヘスティア・ファミリア】に移ってからは逆に一番年上となったことで一歩引いた位置から団員を見守っており、ご意見番という立場となっている。
“戦える鍛冶師”を自称しているだけあってLv.1の冒険者でも上位の実力を有しており、ダンジョン内では大刀(だいとう)を担いで前衛を務めている。さらに、モンスターや各上の冒険者を相手にしても怯まない豪胆さもある。
鍛冶師としての技能もそれなりに優秀ではあるものの、ネーミングセンスに難があり(兎鎧《ピョンキチ》や牛短刀《ミノタン》など)、作った作品に風変わりな名前を付けてしまう為ベルが顧客になるまで売行きはさっぱりだった。一方、没落したとはいえ貴族の生れである為か、ヴァイオリンを弾いたり紅茶の淹れ方が上手かったりと、教養の高さを垣間見せる事がある。
かつての主神であるヘファイストスには恩義以上の感情を抱いており、本編8巻の一件で彼女に認められる程の武器を作れたら付き合ってほしいと懇願している。ちなみにヘファイストスも告白されて以降、椿・コルブランドに散々惚気話を聞かせるなどまんざらでもないご様子。
OVAや劇場版では、リュー・リオンのブルマに釘付けになったり、女性陣の水浴びを覗きに行こうとするなど年相応のスケベな男の子の一面も見せている。
クロッゾの血筋
かつて「ラキア」という王国に使えていた鍛冶師の一族で、希少かつ非常に強力な『魔剣』を製造することが出来たことから、クロッゾの一族は『鍛冶貴族』として高い地位を得ていた。
しかし当時のラキアは魔剣の乱用により戦場をことごとく焦土に変えてしまい、その火種はエルフの里や精霊にも及ぶこととなった。
クロッゾ一族に魔剣を打てる力を与えていた精霊は当然怒り、彼らからその力を奪い、以降魔剣を打てなくなったクロッゾの一族は華々しい貴族の生活から一転、凋落した人生を歩むこととなった。
そんな魔剣を打てなくなったクロッゾの血筋を引くヴェルフだが、何故か彼にだけ魔剣を打つ才能に開花していた。
一族の再興を目論むクロッゾ家の者は彼に魔剣を打つよう強要したが、ヴェルフは武器をただの金儲けの道具として扱うことを拒んだ。さらに魔剣には「一定回数使用したらやがて壊れてしまう」という性質があり、使い手を残して絶対に砕けるという武器の存在を許せなかったヴェルフは、才能に目覚めながら魔剣を打つことはなかった。だが、本編5巻でヘファイストスから「意地と仲間を天秤にかけるのはやめなさい」と背中を押されて以降は、意地よりも仲間を優先するようになり魔剣を鍛造するようになる。
この項目は、ヴェルフ・クロッゾに関するネタバレ成分を多分に含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
ギルドからの強制任務による遠征の際、ダンジョンのイレギュラーによってパーティー壊滅の危機に直面するが、気持ちが折れそうになっていた仲間たちを奮い立たせる言葉をかけるなど精神的に大きく成長。
さらに、ダンジョン内でモンスターの襲撃を受ける最中に魔剣の鍛錬を行うという前代未聞の所業によって折れない魔剣『始高・煌月』を完成させ、圧倒的な火力で全滅寸前だったパーティーを救う。
カサンドラ・イリオンが『予知夢』にあった大いなる厄災から逃れるためのキーワード「日輪の灯」とはヴェルフの覚醒のことだった。
対人関係
ベルのことは無二の親友であると同時に頼れる団長として信頼を寄せている。一方でベルの隣に立つ男であり続けたいと思っており、追いて行かれないよう自らも高みを目指す目標にもなっている。
リリとは「リリスケ」と呼ぶなど憎まれ口を叩き合うこともあるが、決して邪険にはしておらず、むしろサポーターとしての適性を高く評価しており、リリが指揮官となってからも彼女の指揮に全幅の信頼を寄せている。
改宗後も【ヘファイストス・ファミリア】との交流は続いており、ヘファイストスからも何かと気に掛けられている。また団長の椿からは「ヴェル吉」と呼ばれ、現在でも弟分として可愛がられている。厳しい言葉を投げかけられたこともあるが、それもヴェルフの成長を思っての厳しさである。
【タケミカヅチ・ファミリア】の団長であるカシマ・桜花とは自分たちを『怪物進呈』の囮にした事や彼の頑なな態度もあり、最初は険悪な仲だったが、ベルを命がけで守った桜花を見て考えを改め、現在では戦友と呼べるような仲になっている。
戦闘能力
ステイタス
力 | 耐久 | 器用 | 敏捷 | 魔力 | 鍛冶 |
---|---|---|---|---|---|
H185 | G213 | G266 | H142 | H102 | I |
スキル
発展アビリティ
- 鍛冶
- 自身が作った武器に属性を与える事ができ、現代の鍛冶師はこのアビリティが必須と言われているほどで、【ヘファイストス・ファミリア】ではこのアビリティの習得が上級鍛冶師になる為の条件でもある。
本来ならば魔剣も、このアビリティを極める事で初めて作製する事が出来る。
魔法
- ウィル・オ・ウィスプ
- 対魔力魔法(アンチ・マジック・ファイア)。
- 敵が魔法および魔法属性の攻撃を発動する際、タイミングを合わせて発動する事で魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を誘発し、自爆させる『魔法封じ』の魔法。威力は相手の魔力次第。
- 詠唱【燃え尽きろ、外法の業】
装備
作中でヴェルフが作成した魔剣
- 火月(かづき)
- 【ヘファイストス・ファミリア】在籍時に一度だけ打った魔剣。。Lv.5相当である漆黒のゴライアスの皮膚を蹂躙してみせた。
- 紫雷姫(しらひめ)、火影(ほかげ)
- 紫と紅の長剣であり姉妹剣。紫雷姫は文字通り紫電を繰り出し、火影は巨大な炎塊を放つ。【アポロン・ファミリア】との戦争遊戯のために急造で用意した。
- 烈進(れっしん)
- Lv.2ランクアップ時に打った紅の長剣型の魔剣。血に縋るのみだった祖先の魔剣を上回った逸品でもある。
- 氷燕(ひえん)
- 異端児事件の際に不眠不休で仕上げた蒼色の短剣。上級冒険者の動きも封じる氷結波を放つ。
- 風武(ふうぶ)
- 氷燕と同じく無力化に徹するため作られた刀型の魔剣。凄まじい颶風を放ち第一級冒険者であるヒリュテ姉妹をはるか後方に吹き飛ばした。
- 氷鷹(ひよう)
- 氷燕よりも深い蒼の長剣型の魔剣。その威力は直撃を受けたガレス・ランドロック曰くオラリオ最高位の魔導士リヴェリア・リヨス・アールヴの魔法と同程度らしい。下層でのアンフィス・バエナ戦では、水面を氷らせて足場を作るのに役立てた。
- 紅牙(こうが)
- 紅の長剣。威力は漆黒のゴライアスに放った火月を凌駕し、下層のモンスターの群れも容易く一掃できる。
- 始高・煌月(かづき)
- 従来の魔剣とは違い、自壊しない代わりに魔法のように使用者の精神力を消費する魔剣。長剣で炎属性を有する。
- 原作14巻にて絶体絶命の状況を打破する為に、ダンジョン内でモンスターの襲撃を受ける最中に魔剣の鍛錬を行うという前代未聞の所業の中作り上げた。威力もこれまでのクロッゾの魔剣を凌駕しており、押し寄せるモンスター達を一瞬で焼き尽くした。
『ヘスティア・ナイフ』の使い手と共に成長するという特性を構想してヴェルフが新たに創造。Lv.6であるアレン・フローレルですら戦闘不能に追い込む、恐るべき魔剣である。
なお、椿は高みに辿りついたヴェルフを「地獄へようこそ」と歓迎し、ヘファイストスの評価は「まあまあ」(高評価)。
関連動画
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関連項目
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