くるよ・・・不運が・・・!!
出雲風子とは、マンガ・アニメ『アンデッドアンラック』のヒロインである。
概要
「GOOD LUCK」のワッペンの付いた赤いニット帽がトレードマークのちんちくりんの狸顔黒髪童顔の少女。18歳。結構ある。
物語冒頭にて愛読している漫画『君に伝われ』の完結を見届けると自ら命を絶とうとする。だが、突如として目の前に謎の不死の男=アンディが現れたことで彼女の運命が回り始める。
そもそも、彼女は元々は明るく優しい性格のどこにでもいる普通の少女だった。だが、幼い頃海外出張に向かう両親を空港まで見送ると、両親の乗った飛行機が原因不明のエンジントラブルにより爆破炎上。他の乗員・乗客共々帰らぬ人となってしまった。その真の原因は、別れ際に両親と抱擁するというどこにでもある光景によって不運を引き寄せてしまったことに気付いてしまう。
以降は、その不運体質によって最終的に引きこもり生活を余儀なくされてしまった。自身の接触によって他人が不幸に見舞われることを避けるために美容院にも通えず(アンディに出会うまでは足先まである長髪だった。通称長髪風子)、高校にも通えず年頃らしい青春さえも送れない、鬱屈としたものであった(それでも、ニット帽の元々の持ち主であったろう祖父などの理解者はいるにはいた)。そうした境遇のため、そんな普通の青春や高校生活、そして何よりも普通の女の子らしい生活を送ることが彼女の憧れでもあり夢でもある。
アンディとの出会いを機に彼と行動を共にするが、当初はアンディの強引さとともにやってくる貞操の危機やその周辺の状況に振り回されてばかりであった。だが、多くの出会いと別れを繰り返していくうちに本来持っていた明るさや優しさを取り戻していき、それと共に逞しく成長していく。
特にジーナとの出会いと別れは、彼女に組織(ユニオン)の円卓第十席(加入時)として身を置きつつも、否定者に苦しみを強いるその在り方を内側から変えていくという強い動機付けを与えている。そのためか、彼女の存在によって組織に良い変化をもたらしている。また、敵対者の中にも彼女に感化されるようになると同時に、風子自身もそんな彼ら彼女らに対しても、立場上は対立しているにもかかわらず感情移入してしまうことも。
前述のようにアンディには振り回されっぱなしだったが、その彼と行動を共にしていくうちに信頼を寄せるようになっていく。そうして、次第にその心境にも変化が生じることに・・・。
どうでもいいが、たまに喋り口調が若干ヘンテコになる。それと、公式Twitter及び単行本にてアンディの海苔発生位置の答え合わせをヒゲメガネ風子として担当。
※ジャンプヒロインです。
ごめんなさいジュイスさん
でも・・・誰かが・・・
誰かがやらなきゃいけないんです
他の人には・・・任せられんのです
出雲風子、心の声
否定能力
他対象・強制発動型。
否定者が触れた相手、あるいは否定者に触れられた相手の"運"を否定することで不運をもたらす。ただし、そのためには直接肌に触れる必要があるため、風子はそれを避けるべく普段は露出少なめな衣服に身を包んでいる。
小さいものでは頭上に鳥のフンが落ちてくる程度だが、大掛かりなものであれば隕石が落下するレベルまで規模は様々。というのも、発動する不運の規模の大小にはいくつかの条件がある。無論、先述の肌に触れることもその基本的な物の一つ。
触れていた時間や面積、そして対象への好感度やその対象への接触方法。それらと不運の規模は比例している。特に、接触方法によっては最大規模の不運を呼び寄せることが可能となる。その特殊な例の一つがキスである。また、アンディはそれ以上の不運をもたらすものとしてセで始まってスで終わる合体手段がそうだと見ている。
ただし、好感度が低い相手だと不運の規模が低下しまう。なので、その規模を維持することは好感度を維持することと同義である。もっとも、それは翻せば好きでもない相手に対しては何も起こらないということでもあるため、ある意味では戦闘に不向きな否定能力だった。そういった事情であるので、戦闘では専らアンディのサポート役のような立ち位置に回るのがほとんど。
つまりは、アンディに接触することでアンディに不運を付与→そのアンディが敵の懐にまで潜り込んで不運解放、という形となる。後に、彼女の付与する不運は魂に宿ることが判明する。
また、一見すると何が起こるかわからないランダム要素の強い能力ではあるが、周辺の状況によってはそれに応じた不運を引き寄せる(例:市街地の場合・・・自動車事故、ガス爆発など)。反対に、そうしたものが周辺にない場合は隕石落下や落雷のように遠方から不運を呼び寄せる、といった形となる。
また、単発火力の低い不運が連続して発生するコンボ型と呼ばれるものもある。
とにかく、自在に扱うことさえできるのならば、不確定ゆえに不意を突け、それでいて五体満足でいることが不可能なほどの高火力を叩き込むその力は、ジュイスをして神をも殺す能力(ちから)と評している。
不滅の否定者ルインの出現を皮切りに、終末へのカウントダウンが加速していく。敵味方問わず次々と斃れていく過酷な修羅場。そんな中で、仲間の助けを借りながらアンディと共に敵の猛攻を潜り抜け、円卓の間にてジュイスとの再会を果たす。そのジュイスから世界やループの更なる秘密を告げられると共に、彼女から組織の第一席の座を譲り受けることとなる。
そうして、とうとう火蓋が切られるラグナロク。それは同時に、ループに必要なエネルギー充填が完了するまでに神からアークにいる風子を守り抜く戦いでもあった。しかし、絶大すぎる力を振るう神を前に絶望的な戦いを強いられる否定者たち。ここでも、更に多くの者たちが傷つき斃れていく。それでも、そんなみんなの奮戦のおかげでループに成功する風子。そして、幾多もの無念を噛み殺し、そのまま絶望以外何もない戦いの果ての敗北と砕かれゆく世界を見届けると、実質的な最後のループに強い決意を以って臨む・・・・・・。
なら私はそのネタバレ閲覧を否定しよう。
「最後(つぎ)のループで」
「私達は」
「神(おまえたち)を」
「絶対に否定する」
アンディとは別行動を取っているため、ループ編における実質的な主人公。スラリとした印象のバックパッカー風の出で立ちに加え、髪形も初登場時のロングヘアとなっている。
新たなる円卓第一席として、一から組織を立ち上げることになった風子。そんな彼女は強さと凛々しさを備えた心優しき女性として成長した姿を見せる。これはアークの使用者は年を取らなくなるという特性によって、およそ172年の間にて様々な経験や医療技術などの知識を得たことによるものが大きい。また、様々な面でアンディの影響も大きく受けており、時折「いいね最高だ」という口癖を口にするようになった。そのおかげで、組織の長に相応しい人徳者となったのが今ループにおける彼女である。
ちなみに、そうした修行や勉強の合間に好きなものを食べてリフレッシュを図っていたが、時は戦後日本。ラーメン黎明期にて一杯のラーメンを食した後に件の口癖を口にした瞬間、その店は未来永劫繁盛するというラーメン界に伝わる伝説の客幸運の赤ニットとして語り継がれることとなった。
自分たちにとっての恩人とも言える安野雲こと九能明の否定能力発現の阻止を皮切りに、彼同様に前ループにおいて能力に目覚めてしまったために人生を狂わされた否定者たちを襲う悲劇の否定に臨む。そのために、前ループ及び前述の知識を活かして組織の資金源を確保(例:石油のような天然資源の出る土地の購入など)しつつ、その他の有用なUMAや古代遺物を入手。その上で、円卓メンバーをはじめとする人員をアンディ譲りの強引さで勧誘。そうして彼らの信頼を勝ち取り、その力を借りて自身の目標とする史上最強の組織結成を目指す。その先にある神殺しを見据えて・・・・・・。
そのために、時にはボクシング。時にはミリタリー。時には宇宙飛行、中華武術大会、学園青春、医療、食戟ラーメン対決、フェンシング、アイドルプロデュース、ファッションショー・・・・・・。
もしかして『君に伝われ』ってこんな感じだったんスかね?
もっとも、彼女は断じて完全無欠の完璧超人というわけではなく、むしろ抜けている部分や(勝算込みではあるが)傍から見れば傍若無人無謀な行動が多々見られる。
例えば・・・・・・
- ニコ勧誘時:「お久しぶりです!!」「一緒に神を殺しましょう!」←屈託のない笑顔。
※そもそもこのループのニコにとっては初対面です。 - ボイド勧誘時:記者会見している最中=衆人環視の中にて直接挑戦を申し込む。
- まだ否定能力に目覚めてもいないのに、その否定能力やループなどを普通に信じてもらえる前提で話を進める。
- 重野力悲劇回避作戦基本方針:目立たず学校生活を送る。
→めちゃくちゃ目立ってシェン共々注目の的に。
(風子ちゃん学校だとテンション上がっちゃってダメだな・・・)風子の右腕談 - 元不登校児だったため、学校の知識が基本的に『君に伝われ』頼み。
- まだ占いをしたこともないラトラちゃん(当時5歳)に仲間となる否定者の居場所を占わせる。
※時間が無かったそうです。
- ジュリア調査のための潜入:不参加(当たり前です<「私にだってお嬢様出来らぁ!!」本人談)
参加阻止功労者:ニコ「出来るかぁ!!」
- たすけておくんなまし!
※自身最大の危機に直面した際に発した助けを求めるセリフです。
・・・・・・といったところ。そんな彼女だからこそ、組織のメンバーも命を預け共に死線を潜り抜けられるのだろう。
実は作中トップクラスの酒豪で潰れているところを誰も見たことがない。あと、ジュイスさまファンクラブNo.112425番。
能力
成長したのはそうした心の強さだけではなく、戦闘力及び戦闘時の采配もそれに見合うだけの成長を見せている。そうして鍛錬に鍛錬を重ねた結果、作中最強格のファンと渡り合えるほどまでの実力を身につけた。そのために、ヘビー級王者であるボイドとの真っ向からの打ち合いや、不停止発動によって加速したトップの蹴りを生身で受け止めてほぼ平然としていられるまでになっている。そこ。普通の女の子から遠ざかっているとか言わない。
なお、前ループにおいて重野力加入後の戦闘訓練やアンディの記憶の世界での旅路など強化イベント自体はあるにはあった。事実、スポイル戦においては体力の無さから任務終了後に何日も眠ってしまうほどだったのが、それ以降はその行動力に見合うだけの体力が備わった。だが、前述のように彼女の能力は相手への好感度に左右される。ジーナやUNDERのメンバー、スプリングなどのような相手ならばともかく、敵意剥き出しの相手となればそうもいかない。
そうして、100年以上の時をかけてこれを克服。徒手空拳による近接戦や銃撃戦を主軸としつつ、なおかつ状況によってはGライナーなどの古代遺物を駆使し、そして自身の否定能力を最大限に発揮できる形までに昇華させた。
それでも、絶対理(マスタールール)をはじめとする強力なUMAを相手取るにはやはり仲間たちの協力が必要となる。
以下は、否定能力を用いた技。その多くには、アンディの影響が見て取れる。
凶弾(バッドバレッド)
風子の主力の一つ。自身の能力が人以外に対象を拡大できるよう170年かけて追及、研鑽する。結果、自身の愛着のある品に不運を付与が可能となった。
基本的には、自作の銃弾による銃撃により、これを媒介として敵に呼び寄せた不運をぶつける、という戦法を編み出した。なお、発動は体から離れて、その物品を他の生物が触った瞬間。また、不運の規模は接触期間によって上下し、名称には“〇〇年もの(〇の中には年数が入る。なお、読みはその数字の英語)”が付く。数十年ほどの代物でも落雷のような不運を呼び寄せられるが、やはり年季のあるものであればあるほどより強大な不運を呼び寄せることができる。
あくまで愛着のある品に不運を付与するので、何も発動するのが銃弾だけに限定されていない。
不運髪(アンラックウィップ)
前述のように髪形を元に戻したのも、不運発動の接触範囲を広げるため。そんな長髪を振り回して相手に叩きつけ、不運を付与する。これを最大限に発揮した技がデンプシーロールの動きと共にぶん回した髪を相手に当てて不運を付与する凶廻乱打(デンプシーバッドロール)。
真八極
シェンが会得している武術であり、前ループにてその彼から直々に教わった。ループしてからも鍛錬を続けていたおかげで、風子も一流の格闘家に引けを取らない使い手となった。
寸勁や絶招歩砲などの数多くの技も申し分のない威力(特に前者はニコが三日ほど食事ができなくなるレベル)だが、特筆すべきは鉄山靠。これを風子が鍛錬に鍛錬を重ねて高めたものが凶廻山靠。不運付与のため、背中のあいたTシャツを着ている。その派生技として、否定能力を発動させたショーンによって自身も不可視となって放つ無影山靠。
凶運闘法(バッドアーツ)
自身の両腕を髪の毛で巻いて拳打で攻める。それと共に、髪の毛の刃・凶刃(バッドブレイド)にて、そのリーチを押し付ける。刃とは言っても髪の毛なので威力はないも同然なので相手は無警戒。
どちらにしても軽い不運をほぼ確実に付与させるので、その隙を突く戦法。
多くの技の中で一番アンディの影響が顕著に現れている技。ただ、本人は真面目に考えて辿り着いたと思っていたが、よくよく考えたらこれアンディの死刃(デッドブレイド)じゃん、となったとか。
凶運ノ道(バッドロード)
先述したコンボ型の強化版とも言うべき連続不運攻撃。
前ループでは、そのコンボ型の発生条件を把握していなかったため、それが発生した状況を整理。結果、後ろめたい感覚で付与することで、小刻みにわかれた不運の発動が可能となった。ただし、どこからどこまでが自分の不運か確かめようがないのが難点。
なお、コンボ型の不運もそうだが、実は味方に対してしか使っていない。なので、今後は味方には使わないようにしようと考えた模様。
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関連項目
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