竜王とは、ゲーム『ドラゴンクエスト(第1作)』のラスボス及びラスボス戦で流れるBGMである。声優は加藤精三(CDシアター)、大塚芳忠(ドラゴンクエストライバルズ エース、ドラゴンクエストI&II HD-2D)。
概要
ドラゴンクエスト(第1作)
ラダトーム城から光の玉(ひかりのたま)とローラ姫を奪い、アレフガルドを恐怖に陥れた張本人。勇者ロトが神から授かったという光の玉は魔物を封じていたが、竜王がこの光の玉を闇に閉ざしたことによってアレフガルドは魔物たちが跋扈する地となってしまった。
勇者の出発地であるラダトーム城から川を隔てた目と鼻の先に居を構える大胆さはシリーズでも類を見ない。
↓FC版
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↓SFC版

戦闘の前、勇者に対してかける「もし私の仲間になれば、世界の半分をお前にやろう」という交渉は、「はい」を選ぶことができるというインパクトも相まって有名である。なお「はい」を選んだ後の結果は、FC版とSFC版で異なる。
FC版の流れは、この結果から分岐する『ドラゴンクエストビルダーズ』の冒頭でも描かれている。
以下ネタバレ→[FC版ではレベル1、装備も金も何もない状態で始まるふっかつのじゅもんを提示した上で、世界の半分と騙した「闇の世界」に永久に閉じ込められ画面が暗転、メッセージ欄が赤くなり全ての動作を受け付けなくなり、電源を切るかリセットしかなくなる実質上のバッドエンドとなる。直前のふっかつのじゅもんを紛失しているとやり直しが不可能になり、プレイデータ自体が無意味と化す極悪仕様である。
SFC版ではセーブ制になっている関係か、夢オチとなり、竜王と会話をした時点での能力・アイテムのままリムルダールの宿屋に飛ぶ。宿泊をしている扱いにならないため、HP・MPは消耗したままである。]
「いいえ」を選ぶことで竜王との戦いが始まる。はじめは人間形態で挑んでくるが、それを倒すと巨大な竜の姿に変身し、最後の戦いを挑んでくる。
↓FC版
↓SFC版

この真の姿をも打ち倒すと主人公は竜王の手から「ひかりのたま」を取り戻し、その力を使ってアレフガルドの平和を取り戻す。
ローラ姫をさらった上に生かして幽閉していた理由はファミコン版では一切の説明がなく不明。リメイク版ではローラ姫救出時に「もし あなたが おいでにならなければ 私は いずれ 竜王の妻に…。」というローラ姫の台詞が追加されてはいる。ただしこれも竜王自身の証言というわけではない。また後の作品に子孫が登場しているので、無性生殖でもしていない限りは既に妻(子を成した相手)が居るはずなのだが…。
本作では竜王は素性不明の謎の存在という事になっている。取扱説明書では「どこからともなく出現した魔の権化」、ゲーム開始後のラダトーム王の台詞でも「いずこともなくあらわれた あくまのけしん」とされており、どちらにおいても元々どういった存在であるのかは不確かであることが語られている。その謎だった彼の素性については『DQIII』で示唆されることになるが、それによると魔というよりもむしろ聖なる血筋に属する。
なお、ドラゴンクエスト(第1作)の中では竜王が魔王(まおう)と呼ばれる場面は全く無い。「魔王」と言う言葉は「かつて伝説の勇者ロトが倒した相手」を指して使われているのみである。「魔ではなく聖なる血筋」であるということが第1作開発当時から構想にあったのかあるいは単なる偶然かは不明だが、意図しないものだったとしてもなかなか興味深い偶然である。
HD-2D版
ローラ姫を攫った経緯、ひかりの玉とのやり取りなどが追加される。
ローラ姫の前に魔物と共に現れ、側近以外の見張りを呪文で一掃。ひかりの玉は本来は竜である自分が持つべきとしてローラ姫から奪い、ダークドリーマーからローラ姫から精霊ルビスの情報を引き出すために幽閉すべきと助言されて攫った。ひかりの玉を自身の力として取り込もうとしたがそれはできず、一方で闇の力が強くなっていき、城から闇の力が溢れた際は雲が闇に染まり、ドラゴンゾンビ、まおうのかげなど強いモンスターが地上に出没するようになる。
竜王の城での戦闘前には勇者に先代の女王が人間を認めてひかりの玉を授けていたことを明かし、ここまで乗り込んできた勇者を認める。激しい戦いの末に勇者に追い詰められてひかりの玉を取り込もうとしたが、闇が拒んだため失敗し、勇者に止めを刺された。竜王が倒されてひかりの玉を取り戻した後は竜の女王がロトの勇者の子孫に感謝を述べた。
精霊ルビスによると竜王は光を受け、生まれ変わりの機会を受けたという。
続編などでの登場
『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』は、竜王が倒れて100年後の世界となり、竜王の城があった場所にはひ孫が住んでいる。
勇者の血を継ぐ者たちに敵意は持っておらず、ハーゴン討伐を託し、重要アイテムのヒントをくれる。ラスボスを倒した後の彼の嬉しそうな態度と発言は一見の価値有り。
なお、竜王とその曾孫の間の世代については不明となっている。
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』には直接登場しないが、終盤に登場する竜の女王が竜王の先祖であると言われている。また、竜王の城は、かつて大魔王ゾーマの居城があった場所だということが解る。
『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』では「竜王の地図」により戦う事が可能。竜王のレベル次第でラダトーム装備や「デスピサロの地図」を落とす。
また『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』に登場する竜王は彼の若き日の姿であることが最終話で示唆されている。
CDシアターでの声優は加藤精三。『ロトの紋章』のドラマCDでは山口健。
『いただきストリートSP』『いただきストリートDS』にも登場する。共にSランクなので相手にとって不足なし。
『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズでは変身前か変身後どちらかの姿は毎回登場している。
『DQM』では星降りの大会クリア後に行ける、やぼうのとびらのボスとして変身前が登場。ここでも戦闘前に例の交渉がある。
漫画『ドラゴンクエストモンスターズ+』では2体の竜王が登場する。1体目は悪堕ちしたテリーが邪配合で作ったもので、「りゅうおう≒」とも表記される。モンじいのしんりゅうを取り込み竜形態へ変身する能力を持ち、クリオたちを圧倒するが、そこに現れた本物の「竜王」に一撃で噛み殺された。姿形こそ本物そっくりだが能力的には遠く及ばず、「中身が無い」と酷評された。
2体目は偽物を一撃で倒した本物の「竜王」。偽物を大きく上回る力を持ち、竜族の王としての誇りと威厳に満ち溢れている。
『DQM2』では竜王の最終進化系として「しん・りゅうおう」が登場。竜王の怒りの姿であり、怒りにまかせて暴れ続けるという。その後、しばらく登場の機会はなかったが、DQM2の3DSリメイク版で再登場している。リメイク版ではデザインが一新され、四枠の巨大モンスターという位置づけがなされている。また、狭間の闇の王の使者として、主人公たちと戦う事になる。
『剣神ドラゴンクエスト』では、DQ1を元にしたストーリーであるため、こちらでもラスボスを務めている。
ところが、例の交渉の後にすぐ変身して、いきなり真の姿と戦うことになる。こちらでの場合、彼を倒すにはある「必殺技」が鍵になるとか何とか。
『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』では、先述の通り勇者が竜王の誘いに乗ってしまったFC版バッドエンドからスタートする。
アレフガルドの大地を引き裂き、闇に包みこみ、荒廃させてしまった全ての元凶である。その上人類から物を創造する力を奪った結果、人類から文明も知恵も失われていっている…。
以下ネタバレ→[[『ビルダーズ』においてもラスボスとして君臨。戦いの最中、勇者と同じ質問を主人公に課す。ということは・・・。]
ピコカキコ
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竜王 |
まめちしき
- ドラゴンクエストI&II HD-2D
- 魔物たちを率いる 竜の王。本来は 世界の守護者のはずが なぜか闇に染まっており 世界を闇でつつもうと たくらむ。
- 竜王の正体。口から吐き出す火炎は 竜王の怒り そのもの。この姿を見て 生き残った者は 今まで 誰もいなかった。
関連動画
DQ1の竜王戦
BGM
1以外のシリーズ作品
関連項目
- ドラゴンクエスト関連用語の一覧
- ドラゴンクエスト
- ドラゴンクエスト(第1作)
- 竜王のひ孫
- ドラゴンクエストIX 星空の守り人
- 剣神ドラゴンクエスト
- ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
- ラスボス
- きゅうきゅうしゃのうた
| キャラクター | 主人公 / ローラ姫 精霊ルビス / 妖精族 |
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|---|---|---|
| 地名 | 城・町・村 | アレフガルド (ラダトーム / ガライの町 / マイラ / リムルダール ドムドーラ / メルキド) 妖精の隠れ里 / メダル王の城 |
| ダンジョン | 岩山の洞窟 / ロトの洞窟 / 沼地の洞窟 / ガライの墓 / 竜王の城 雨のほこら / ドワーフの洞窟 / 迷いの森 / 岩泣き島 |
|
| その他 | ひみつの花畑 | |
| その他 | 復活の呪文 / ロト / ゆうべはおたのしみでしたね | |
| ネタ系 | ああああ / ぐふっ! / ゆうてい | |
| アイテム | ロトのつるぎ / ロトのよろい | |
| モンスター | あくまのきし / ゴーレム / ドラゴン カンダタ / カンダタこぶん / ようじゅつし / ダークドリーマー エイリアンフライ / マーダーゴイル / エクソダス |
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| ラスボス | 竜王 | |
| リメイク | ドラゴンクエストI・II ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III ドラゴンクエストI&II HD-2D |
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