ディアボロとは、
イタリアに勢力を持つギャング組織「パッショーネ」のボス。TVアニメ版のCVは小西克幸。
徹底的に自分に関する情報を消し去り痕跡を残さないため、組織の上級幹部でさえもその正体を知らなかった。
それはディアボロ自身が作中にて「恐怖はまさしく過去からやってくる・・・」と発言するほどに「過去」を恐れる人物であり、『過去が存在すること』そのものが現在(=ボスとしての地位)を揺るがす脅威と考えている為である。
更に自身の正体を曝さずに生きるためにもう一つの人格である「ヴィネガー・ドッピオ」に指令を下して行動している。ドッピオの人格が表に出ている時は肉体年齢や髪型までも別人のようになり、一見ディアボロとは分からない。二重人格こそが正体を隠すための最大の秘密であり隠れ蓑となっている。ドッピオ自身も自分がディアボロのもう一つの人格であることは知らず、ボスの忠実な部下であると思い込んでいる。ドッピオについての詳細は個別記事参照。
1967年生まれ。女性刑務所の囚人の母親から産まれるが既に二年間服役中であり、母親も父親は服役前の交際していた男と主張したため父親は不明。
イタリアのサルディニア島の神父に預けられ、そこで19歳まで過ごす。当時の周りからの評価は「どんくさいがさっぱりした奴」で将来は漁師になると語っていたが、ある日義父である神父がディアボロに車を買ってやろうとガレージ拡張のために家を掘ったところ、ディアボロの母親が生かされたまま監禁されているのを発見。
どのような理由で、いつから監禁していたのか、その後義父とディアボロの間にどのようなやりとりがあったかは不明だが、その日の晩に村は炎に包まれ、ディアボロは死亡者の一人として処理された。
詳細な経緯は不明だが青年になってからエジプトに現れ、賃金目的でアルバイトをしたところ偶然スタンド能力を覚醒させる弓と矢を発掘。その後組織を作り上げたとされる。
異様な出生や平凡な島育ちからのマフィアのボスとなるなど波乱万丈とも言える人生を送っているが、そのターニングポイントにおいてのディアボロの心境は明かされていない。二重人格が発現した経緯も不明である。
性格は冷酷かつ(臆病と呼べるほどに)慎重。必要があればどんな人間であろうと一切の躊躇もなく殺害するマフィアのボスに相応しい判断を下す。目的のためにペリーコロのような幹部クラスの人間に自決を命じることもある。
一方でそのペリーコロに迷わず命を捧げられ、また任務を果たしたブチャラティ、最後まで誇りを貫いたリゾットへ敬意を感じるなど描写は少ないがマフィア組織のボスとしては信頼された人物であることも伺える(他人を嫌悪することはあまりないが人道からあまりにも外れたチョコラータたちに対しても『最低のゲス』として嫌うなど道徳観もないわけではない模様)。
しかしマフィアのボスとして君臨する自らを「帝王」と呼ぶ自尊心の裏に潜む、ディアボロの人格の大きな欠点であるとも言える。(実際彼は最終決戦では誇りが失われるとして逃げずに戦う道を選び最悪の破滅へと陥ってしまった。)
唯一残してしまった痕跡である娘・トリッシュの存在が発覚。そして同時期にパッショーネに入った新入りジョルノ・ジョバァーナとブチャラティチームの存在、そして組織の利権を狙う暗殺チームが複雑に絡み合うことで次第に彼の栄光は崩壊していくことになる。
実の娘が生まれてきたことすら抹消しようとしたディアボロは、最後は矢によって新たな力を手に入れたジョルノ・ジョバァーナの「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」によって、無限に終わることの無い死を繰り返すこととなった。
スタンドは『キング・クリムゾン』。最大で十数秒間時間を消し飛ばす能力を持つ。更に時間の先の映像を見ることで予知が可能な『エピタフ(墓碑銘)』という能力も備わっている。
時間が消し飛ぶと過程が消え去り行動の結果だけが残る。
そして消し飛んだ時間の中をディアボロだけは意識を保ったまま自由に動ける。ディアボロから見ると時間が消し飛んだ世界では生物は意識を持たず、物体も実体がなくなり、未来への軌跡が映像として読める。
そのため時間が消し飛んでいる間は相手に攻撃が避けられたことすら認識させず、自分は好きに考え、移動できるのである。
そしてエピタフによる未来予知と併せることで「予知した未来の時間を消し飛ばす」ことができる。これにより自分だけが悪い未来をなかったことにできるのである。
「ザ・ワールド」をビデオでいうところの『一時停止』、「バイツァ・ダスト」を『巻き戻し』に置き換えると、この「キング・クリムゾン」は『スキップ(CMスキップ)』に該当するか。
一見完全無欠に見えるが、ディアボロは消し飛んだ時の中で直接的な攻撃をすることができない。自分に都合の悪いものであっても「エピタフ」の予知は必ず的中する。エピタフはあくまで映像であるため詳細がわからない。またスタンド自体の射程距離や持続力が短いため多人数を一度に始末は出来ないなどの欠点もある。とはいえ無敵に近く、撃破難度の高いスタンドであることには間違いない能力である。
シリーズ全体のスタンド能力の中でも特に能力が理解しにくいと言われている。
詳しくは『キング・クリムゾン』の項を参照。
シリーズ中でもラストまで正体が明かされず一番謎を秘めていた存在だったが、初登場時の布を被った聖人のような姿と比べると、ラスボスとしては珍しく登場してから早い段階で苦戦したり焦りまくったりする場面が多い。初登場時~撃破時の落差に対する評価から、歴代ボスの中でも「ヘタレ」と呼ばれてしまうことが非常に多いキャラである。
しかし、自身や自分の地位を「永遠の絶頂」「帝王」と称するなど徹底した自己顕示や悪の中の悪のような点に魅力を感じるファンは多い。また、『キング・クリムゾン』の能力は凶悪な強さであるのは間違いなく、パッショーネという組織を強大なものへと成長させたのも彼の実力である。
JC61巻、コロッセオでの素顔初披露シーンは演出と台詞のカッコよさもあいまってジョジョシリーズでも屈指の名場面、名台詞の一つであると言えるだろう。
「オレは『兵士』ではない」
「『キング・クリムゾン』の能力では、この世の時間は消し飛び………そして全ての人間はこの時間の中で動いた足跡を覚えていないッ!
『空の雲は、ちぎれ飛んだ事に気づかず!』………
『消えた炎は、消えた瞬間を炎自身さえも認識しない!』
『結果』だけだ!この世には『結果』だけが残る!」
「誰だろうと、わたしの永遠の絶頂をおびやかす者は許さない」
「決して。確実に消え去ってもらう」
「やはり生まれ故郷はいい… ついてる」
「これは「試練」だ」
「過去に打ち勝てという「試練」と俺は受け取った」
「人の成長は……………未熟な過去に打ち勝つことだとな…」
「え?お前もそうだろう?J・P・ポルナレフ」(JC61巻 そいつの名はディアボロ その②)
「過去は………バラバラにしてやっても石の下から…………………ミミズのようにはい出てくる……」(JC61巻 同上)
(JC63巻 王の中の王)
「誰が言った言葉…………だったか…………」
「『我々はみな運命に選ばれた兵士』…」
「え?くそ……」
「だが……この世がくれた真実もある………」
「『運命』はこのオレに………「時を飛ばし」……………
「予知」が出来る能力を…授けてくれた…」
「間違いない…………それは明らかな真実だ…」
「この世の運命は我が『キング・クリムゾン』を無敵の頂点に選んだはずなのだ………
オレは『兵士』ではない」(JC63巻 同上)
「下っぱのカス能力が……!!おまえごときの浅知恵で『キング・クリムゾン』の予測の上を行くことは絶対にない…………………………くぐり抜けることもないッ!いくらカスみたいでもな…」
「オレをよく見ろッ! ふさわしいのは誰か!?もう一度、よく考えろ!
この世で「矢」を持つにふさわしい王は誰か!?
ブチャラティ、「矢」を支配するには、貧弱な者ではつとまらないッ!!」「この便器に吐き出されたタンカスどもが!!この私に対して………!!」
「オ、オレは、何回死ぬんだ!? 次はど……どこから…… い…いつ「襲って」くるんだ!? オレは!オレはッ!
オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ」ディアボロの大冒険に続く・・・ To be Continued…
プレイステーション2にて第5部「黄金の風」を題材に製作されたゲーム。
原作と同様の役回りで登場。CVは宮本充。
チャプター7「キング・クリムゾンの謎」、チャプター11-1「そいつの名はディアボロ」と11-3「王の中の王」で合計4シナリオに敵として登場。ブチャラティやポルナレフ、そしてジョルノと、ストーリーモードで登場する敵キャラの中では何気に対戦カードがかなり豊富である。
組織のボスだけに攻撃力が他の敵キャラとは段違いに高く、終盤ステージでは時空消去攻撃(スタンドを出していないと行動もスロー化する)も発動してくるほか、原作と同様に血飛沫による目潰し攻撃を行い、命中すると画面に血が飛び散りプレイヤー自身の視界を奪ってくる。
ちなみに、終盤のシナリオ(チャプター11-2)ではブチャラティの魂が入ったディアボロを操ってレクイエムと戦うシナリオも用意されている。戦い方によってはディアボロの声で「スティッキィ・フィンガーズ!」「アリーヴェデルチ!」のボイスも聞けるので、ぜひご視聴を。
「ジョジョ20周年」を祝してジョジョファンの有志によって製作されたフリーゲーム。ディアボロが主人公となり、様々なスタンドやアイテムを使いこなしながら『奇妙なダンジョン』を冒険する。
果たしてディアボロはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムのDISCを手に入れ、終わらない悪夢から解放されるのか?そして、かつての絶頂だった日々へは戻れるのだろうか?
詳細は「ディアボロの大冒険」を参照。
プレイステーション3にて発売中の対戦格闘ゲーム。
ディアボロ:CV.森川智之
ドッピオ :CV.石田彰
各部のキャラが参戦するオールスターゲームの為、第5部『黄金の風』のラスボスであるディアボロも参戦。ドッピオは戦闘中は姿を現さない。ほぼ開幕時に「とぉるるるるるるる」を言うだけの役である。
・戦闘スタイル:スタンド(キング・クリムゾン)
・HHA:『エピタフ(墓碑銘)』非攻撃技。自動回避モードが一定時間発動。
・GHA:『永遠の絶頂』当身技。成功時の邪悪な笑みは必見。
予想はされていたが当身キャラである。『キング・クリムゾン』の能力の関係上映像メディアでの表現が難しいと言われていたが、『時を吹き飛ばす』様は違和感無く再現されている。
ゲームそのものについては『ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル』の項目を参照。
攻撃と防御が可能な当身や性能を備えたキャラ。発売当初から現在まで強キャラの部類に入っている。
距離を離されるとつらいキャラではあるものの、ナランチャやミスタなどの射撃キャラ相手には神の1F当身『『時間を消し去って』飛び越えさせた…!!』→『時間を吹っ飛ばす』で距離を詰めることができる。さらに自動的に回避が行われるHHA『エピタフ(墓碑銘)』での押し付けによる駆け引きも。
なにより脅威なのが1.5ゲージ消費の『無意味な行為だったな』でバースト(食らい抜け)が可能なこと。バースト時の相手の攻撃技の硬直によってはこちらからフルコンをお見舞いできる。ちなみに前ダッシュには何気に無敵判定があるのでダッシュで飛び道具やシアーハートアタックをすり抜ける事も可能。
こうしてボスは様々な要素を持った吐き気を催す邪悪な上位キャラとして確立していく。まさに帝王。
しかし素の火力があまり高いわけでもなく、発生は早いが硬直のスキの大きい通常当身やディアボロ自身のリーチの短さで反確に届かなかったり、対人の場合は当身を警戒されるのも弱点である。さらに中距離戦だとすることがなく距離を詰めるために当身で補うのもリスクが伴う。そのため相手が有利な状況だと逃げに徹されやすい。
ゲージの吐き方としてはコンボ火力を伸ばすためのプッツンキャンセルやバーストに回す方が有用であり、HHAやGHAはどうしても優先度が低くなる。ここぞと言う時に使ってこその超秘当身ともいえるだろう。
ディアボロの一番の強みは1.5ゲージとそこそこ高コストであるがやはりバーストであり、バーストからそのまま二択を迫れることにある。(バースト技持ちはDIOとディアボロのみ)
~おまけ~
当身技発動時の『時を吹っ飛ばす』はしたらば有志の検証によれば細かい性能は発動後ディアボロが動けるまで22F。その間に相手の攻撃動作が続いてれば反撃確定。終わっていれば逆に攻撃をくらう。熱い読み合いが必要である。
しかし検証時に『時を吹っ飛ばす』発動後の立ち位置(1P側or2P側)によって硬直の長さが異なる?という謎が生まれている。ある技に対し1P側で『時を吹っ飛ばす』と相手と同時に動きだすのに対し、同じ技で2P側で吹っ飛ばすと相手に先に殴られるという。これは仕様なのかハート様よろしくディアボロ自身が1P側2P側で性能が微妙に異なるのか、これからの研究が待たれる。
全キャラに共通するが当初は完全なるクソゲーとして全く対戦バランス考慮がされておらず、バッタやコンボレシピ不足に悩まされていた。ディアボロには発生6Fだが当身とスタンド攻撃、強制的に地面に叩きつける判定の強いJHを含んだコンボなどからの起き攻め、さらに火力を上げるプッツンキャンセル、当身、昇竜を生かしての攻めが可能だったことからこれらがディアボロのスタイルとなり、発売直後から強キャラであるといわれていた。実際発売直後のランク上位にはジョセフ勢に混じってディアボロ勢もちらほらいた。
その一方でイージービートの〆が非攻撃技HHAの『エピタフ(墓碑銘)』という意味不明な仕様。どうしろと。
やがて10月に行われたVer.1.03へのアップデートによりキャラ性能と対戦バランスに調整が入った。これによりディアボロも通常当身が発生6F→1Fにアップされまさかの神の1F当身と化す。そして新たなコンボレシピや火力を伸ばすことが可能になり、補正切りやコンボ中にステップを生かした多様な攻め、起き攻めも1F当身のお陰で以前よりかは積極的に択が増えたのも強い。やったねボス。
ただし当身or投げor通常技の択でも諸悪の根源コキガによる弊害はやはりある。Ver.1.03でコキガ自体にリスクが発生したが依然としてこれは全キャラ共通の宿命。
また、バースト技の『無意味な行為だったな』が0.5ゲージ消費→1.5ゲージ消費へ変更。これだけでもディアボロの脅威はそれなりに殺がれたと言われている。というかそもそもバースト技自体が(ry
リーチは元々短いので逆にリーチが長い相手が苦手なボス。最近だと騎乗勢を苦手にする人が多いようだ。
バグに関してもディアボロも例外では無かった。発売直後からループコンが早速見つかり、かなりの限定条件だが馬上空中攻撃限定のHHAで空中カウンターにより約8~9割削れるバグも発見されている(現在は一部アップデートにより修正)。
第4弾SPコスではまさかのマフィアらしいスーツ姿が追加。正体を現す前なので素顔というか全体的に影となっている原作再現されたボスでプレイできる。通称影ボス。影にしないと流石に髪型や髪色に違和感があるからだろうか。
あとは挑発台詞に「オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーーーーッ」の追加されるのを期待したいものである。
掲示板
1574 ななしのよっしん
2024/11/28(木) 22:08:09 ID: q1MNXXjdsA
>>1573
>レクイエムを手に入れたジョルノの「役割」はそういう精神的に未熟で邪悪な人間たちをレクイエムの力で排除することで、「人類を次の段階に引き上げる」ことなんじゃないかとすら思える。
ディオ崇拝したプッチと同じようなこと言ってて草
1575 ななしのよっしん
2024/11/28(木) 23:23:16 ID: REN33qk1z6
>>1574
というより、五部でレクイエムとして描いた「スタンドの行き着く先としての人類進化」ってアイデアを荒木の中でさらに深化させたものが六部の天国へ行く方法とかプッチの思想周辺なんじゃないかと思う。
主人公と悪役で方向が真逆になってるのが面白いところだけど。
1576 ななしのよっしん
2024/12/02(月) 11:57:06 ID: ojCKJ4s/k1
そういう運命とかあるかどうか分からん奴の話すると
実は運命ってディアボロ、に限らず悪役たちの味方というか、彼らにだいぶ慈悲をかけてた気もする
困難をぶつけることで悔い改め、他人と手を取れるのを望んでたような
まあみんなポジティブかつ我が強いんで「俺は乗り越えてみせる!」ってどんどん悪い方向に走ってくんだけども
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/10(火) 11:00
最終更新:2024/12/10(火) 11:00
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