『ドンキーコング』 (Donkey Kong) とは、任天堂より発売されているゲームシリーズ、およびそれに登場するキャラクターである。略称は「ドンキー」。
現在、"ドンキーコング"と呼ばれるキャラクターは2代目であり、初代ドンキーコングは"クランキーコング"と呼ばれる。
よく、コング=ゴリラと誤解されるが、ゴリラは英語名もゴリラである。なぜ誤解されるのかは、このゲームと映画『キングコング』のせいだと思われる(ドンキーコング生みの親である宮本茂氏はコング=ゴリラだと思っていた節がある)。
第1作は、1981年に任天堂からアーケードゲームとして発売。FC、ゲームウォッチでも発売され、当時の小学生を虜にした。のちに世界的に有名になるマリオが初めて登場したゲームでもある(マリオ初登場のゲームは『マリオブラザーズ』だと勘違いされがちである)。
元々、シューティングゲーム『レーダースコープ』の不人気により大量に在庫を抱えたNintendo of America社の要望で在庫処理の為のコンバージョン用ソフトを要求された任天堂が急遽社内公募により立ち上げたレーダースコープ基板流用の企画により生まれたゲームである。『マリオブラザーズ』や『ゼルダの伝説』で知られる宮本茂がデザイン等のゲームデザインをほぼ一人で手がけ、プログラミングは『レーダースコープ』と同じく池上通信機という会社が行った。但し宮本氏の作った原案にはジャンプの概念が存在しておらず、マリオをジャンプさせるアイディアは池上通信機側が出したものである。しかし、後に池上通信機と訴訟沙汰になった為、続編である『ドンキーコングJr』の開発にあたっては本作のプログラムを逆アセンブルで解析するハメになった。一方で池上通信機は任天堂と手を切りセガと手を組むこととなり、ある意味では「ドンキーコングのもう一つの続編」ともいえる『コンゴ・ボンゴ(ティップタップ)』を開発することとなった。ちなみに、コレコビジョンに移植され、同じ池上通信機開発の『ザクソン』と共に看板タイトルとなった。今では考えられないが、この頃は任天堂ゲームが任天堂ハード以外の家庭用機に移植されることも僅かながらあった。
また、ドンキーコング基板がファミコン基板の原型であったように、ゲーム&ウオッチ版ドンキーコングはファミコンコントローラーの原型であると同時にニンテンドーDSの原型でもある。他社のゲーム機では、家庭用機だとテンキーが採用されたり、操縦桿型だったりして扱いづらいものが多く、ポータブル機(電子ゲーム)ではレバーを採用したために突起物が怪我や故障の原因となっていたりした。これを解決したのが十字ボタンであり、現在の家庭用機のコントローラーの基礎となっている(ちなみに、既に特許は満了している)。一方で、海外ではCOLECO社製の電子ゲーム版ドンキーコングも発売されており、こちらはゲーム&ウオッチ版と違いアーケード版のアップライト筐体を模した本体デザイン、FL管採用によるカラー画面が特徴である。無理にアーケード版を再現しようとせず、液晶画面の表現力の範囲内で様々なシーン展開を経てコングを追い詰める様子を2画面に詰め込んだゲーム&ウオッチ版と、貧弱なハードと限られた表現力を駆使してあくまでもアーケード版を可能な限り再現しようとしたCOLECO版。どちらも名作の名にふさわしいだろう。
ストーリーは主人公であるマリオがドンキーコングというゴリラに似た怪物にさらわれた女の子を助けるというもの。
当時のコンピューターゲームは、シンプルなゲームが多かった中で、この作品はゲーム性とキャラクター性を全面に出した当時としては珍しいタイプのゲームの一つで、日本のみならず海外でも大ヒットした。また、家庭用ゲーム機ファミコンでの発売初期にファミコンの売上に貢献したゲームでもある(というか、そもそもファミコン自体がドンキーコング基板をコストダウンした設計である(ただし、CPUがZ80から6502に変更されたせいで移植には難儀している)。また、コレコビジョン版ドンキーコングのヒットもファミコン開発動機の一つだったと言われている)。ドンキーコング基板自体も、『レーダースコープ』からのコンバージョン版は別として、レーダースコープ基板は『ドンキーコング』を動作させるには超オーバースペックだった(そのせいで、『レーダースコープ』の価格は100万円近くと非常に高価になった。これも爆死の原因である。ちなみに、『スペースフィーバー』『シェリフ』が約15万円である)為、『ドンキーコング』に必要のない機能や性能をごっそりカットしてコストダウンがなされている。
よく、ファミコンの『スペランカー』というゲームがすぐ死ぬことで有名だが、このゲームも『スペランカー』ほどではないが低い位置から落ちても死んでしまう(このことはあまり有名にはなっておらず、今のマリオからは考えられない)。ちなみに、インストカードでは「ジャンプで到達可能な距離は歩幅(=キャラクター幅=16ドット)」「落下しても耐えられる高度はキャラクターの身長まで(ジャンプで降りた場合も同様。75mの下りリフトで垂直ジャンプすると死にます。また、落下音が聞こえたら基本的にアウト)」旨の説明がある。ちなみに、75mの最下段に降りた場合は高度に関係なく死ぬ。また、耐えられる高度であっても落ちるor飛び降りた場合は着地時に高度に応じて硬直時間が発生する(硬直はジャンプ起点と着地点が同じ高さでない場合に発生するので、着地点がジャンプ起点より高くても硬直は発生する)。なお、画面外に向かってジャンプした場合は落下判定に入らない限り(落下音が鳴らない限り)画面端で同じ軌道で跳ね返ってくる。
ちなみに、マリオの恋人役はピーチ姫で有名だがこのゲームのヒロインは、レディ(ポリーン)と呼ばれる女の子である。
続編である『ドンキーコングJR.』では、驚くべきことにマリオが悪役になっていて、マリオがムチを振り回し主人公に向けてワニなどをけしかけてくる。今のところ、マリオが悪役のゲームはこの『ドンキーコングJr.』だけと思われる(「敵役」という意味ではこの限りではない。『VSレッキングクルー』をルイージ側でシングルプレイした時など)。
『ドンキーコング3』では、主人公はマリオではなく、スタンリーというキャラクターになっている。何故そうなったかというと、『ドンキーコングJR.』でマリオがドンキーコングを売却してしまい、飼い主が変わったからである。初代三部作のラストがSTGで、しかも背景にあるビニールハウスの骨組みが『レーダースコープ』を思い出させる(敵の動きなど、プレイ感は『スペースファイアバード』にやや近い)のは何の皮肉だろうか?
『大乱闘スマッシュブラザーズ』に出てくるハンマーを手にした時に流れる曲はこの『ドンキーコング』が初出である。
通称:ハンマー状態 |
1994年にはイギリスのレア社が開発し、大幅にリニューアルされたSFC用ソフト『スーパードンキーコング』が発売。こちらも大ヒットすることになり全世界で800万本以上の売上を記録した。この作品から登場しているドンキーコングは2代目ドンキーコングとなり、今ではマリオと同じく任天堂を代表するキャラクターの一人として愛されている。
2004年、レア社がマイクロソフトに売却されるものの、2010年発売の『ドンキーコング リターンズ』は、任天堂の子会社であるアメリカのレトロスタジオが開発を行い、再び500万本のヒットを収めた。
爆死したゲームの基板の在庫処理企画という、いわば敗戦処理係として生まれた時、まさかこれほどまでに息の長いキャラクターに育つとは一体誰が想像しただろうか?
言わずと知れた第1作の主人公。『ドンキーコングJR.』では悪役として登場。その後、元ペットであるドンキーコングを売却したため、売却後である『ドンキーコング3』には登場しない。
初登場時ははっきりとした名前が無く、「ミスター・ビデオ」や「ジャンプマン」などと呼ばれていた。マリオという名が付けられたのは2作目から。のちにギネスブックに載るほど有名なキャラにまで出世した。GB版ドンキーコング以降、ドンキーコング作品には長らく登場しなかったが、『マリオvs.ドンキーコング』でドンキーコングと再び争うようになった。
現在では『マリオ=ドンキーコングの主人公』というイメージではなく、『マリオ=マリオシリーズの主人公』として定着している。愛されるべき主人公である。
初代ドンキーコングにさらわれてしまい、マリオに助けられる。GB版以降の作品ではポリーンと言う名前を付けられている。
ピーチ姫の原型とも言われており、ピーチ姫にポジションを譲り渡す形で他の作品にはあまり登場していない。
しかし、スーパーマリオ オデッセイにてマリオシリーズ初登場。その後については項目参照。
第1作の敵キャラ。マリオの初めてのライバルとして世に登場した。
息子にドンキーコングJr.、孫に2代目ドンキーコングがいる。元々はマリオのペット。しかし、『ドンキーコング』で悪さをしたために『ドンキーコングJr』で売却される。
GBソフト『ドンキーコング』(1994年)までは"ドンキーコング"として登場するが、『スーパードンキーコング』(1994年)からは、孫に"ドンキーコング"の名を譲り、"クランキーコング"という名前で老いた状態で登場している。
2作目『ドンキーコングJR.』の主人公。初代ドンキーコングの息子。
初代ドンキーコングの息子なので通称"ジュニア"と呼ばれている。トレードマークは白いランニングシャツ。初代ドンキーの息子ではあるが、初代ドンキーの孫(2代目ドンキー)と実際の親子の関係にあるかどうかは明確にはされていない。
『ドンキーコングJR.』では父親である初代ドンキーコングを助けるために、マリオと争うことになる(しかし、最終的には助けることが出来ず売却されてしまう。何度助け出してもループゲーム故に結局はマリオに負けるまで繰り返し捕まり続けることに注意)。
『ドンキーコングJR.の算数遊び』では色違いで2匹登場しているが、「ジュニア(Ⅰ)」「ジュニア(Ⅱ)」とおざなりなネーミングになっており、兄弟関係などは相変わらず不明である。
その後、『スーパーマリオカート』や『マリオテニス64』に登場。『スーパーマリオカート』では成長した姿になっていて、その姿は初代ドンキーコングと同じ様な容姿になっている。
外見はマリオと似ているが、ヒゲが無く帽子もかぶってない。もしかしてヒゲを伸ばして赤い帽子をかぶればマリオと瓜二つになるかも知れない。
殺虫剤を使い、植物園に現れたドンキーコングを退治する。マリオやドンキーコングがいろんな作品に登場しているのに対し、彼は『ドンキーコング3』以外では任天堂作品にほとんど登場していない。
『スーパードンキーコング』の主人公。
現在"ドンキーコング"といえばこのキャラクターのことである。初代ドンキーコング(現:クランキーコング)の孫であり、ドンキーコングJr.を含めて家系図的に3代目と表現されることがあるが、公式では2代目となっている。
DKマークの入った赤いネクタイとトンガリ頭が特徴のゴリラ。性格は「気は優しくて力持ち」だがドンキーの名の通り、マヌケな一面もある。2004年に発売された『マリオVS.ドンキーコング』シリーズでは、初代ドンキーコング、ドンキーコングJr.に代わりマリオと争うようになる。
声優はアニメでは山寺宏一、ゲームでは『ジャングルビート』から長嶝高士が担当している。
『スーパードンキーコング2』の主人公。初登場は『スーパードンキーコング1』。
2代目ドンキーコングの弟分のような存在であり、いつも彼と共に行動する。ゴリラではなくオスのチンパンジーの設定らしいが、本来チンパンジーには長い尻尾は無いのでその辺の言及はしてはいけない。性格は2代目ドンキーコングよりもしっかり者らしい。声優はアニメでは林原めぐみ、ゲームでは『マリオテニスGC』から鈴木勝美が担当。
『スーパードンキーコング3』の主人公。初登場は『スーパードンキーコング2』。
女の子であり、ディディーコングのガールフレンド。どうやら初代ドンキーコングの親戚らしい。金髪のポニーテイルがトレードマーク。性格は元気いっぱいなおてんばさん。声優はアニメではベッキー、ゲームでは『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』から笹島かほるが担当。
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掲示板
357 ななしのよっしん
2024/08/16(金) 08:10:34 ID: jCQbi6BUNW
レトロスタジオがメトロイドプライム4にかかりっきりだからとか?
358 ななしのよっしん
2024/10/01(火) 10:53:01 ID: HhhBASeyKH
別の会社に作ってもらう事は出来ないの?
もうドンキーの横スクロールアクションはレトロスタジオに全部任せてるのか?
359 ななしのよっしん
2024/10/01(火) 10:57:26 ID: Fb6rfXD4qz
どっしりと構え大船に乗ったつもりで待っていればいい。
任天堂が作品を大切にしているのはよく知っているだろう?
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最終更新:2024/10/10(木) 14:00
最終更新:2024/10/10(木) 14:00
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