マチカネタンホイザ単語

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マチカネタンホイザ
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マチカネタンホイザとは、1989年生まれの競走馬1995年高松宮杯などに勝っている名である。

イマイチを絵に描いて額縁をはめたようなであった。だが、それが良い!

な勝ち
1993年:目黒記念(GII)、ダイヤモンドステークス(GIII)
1994年:アメリカジョッキークラブカップ(GII)                           1995年高松宮杯(GII)

曖昧さ回避 この記事では実在競走馬について記述しています。
このを元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては
マチカネタンホイザ(ウマ娘)を参照してください。

概要

名前の由来は冠名+ワーグナー作のオペラタンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦(通称:タンホイザー)」より。ただし、そのままの名だと9文字制限に引っかかるため、最後の伸ばし棒が省略されて「マチカネタンホイザ」となった。

ノーザンテースト クリシー アローエクスプレスという血統。は言うまでもい大種牡馬系はスターロッチ系であり、何気にが付くほどの良血だったである。

だからだろうか、伊藤雄二厩舎に入厩してデビュー戦では武豊騎手が騎乗。6身差で圧勝するというらしくない々しいデビューを飾る。岡部騎手に乗り変わった府中3歳ステークスでも優勝。これは、名前切れでおかしいがもしかして大物?と期待させた。

のだが、次の朝日杯3歳ステークス。ここにいやがったのが、かのミホノブルボン。この同じ栗毛だが迫では数倍勝る筋肉の前に4着敗退。このブルボンさん。翌年になって更に鍛えられて容赦く強くなっちゃっていて、の二冠を制してしまうのだ。タンホイザはその皐月7着ダービー4着。まぁ、頑ったかな?という結果に終わっていた。

当時、ノーザンテースト産駒栗毛は走らないと言われ、そもそもノーザンテースト産駒自体、GIではちょっと足りないが多かった。なので、正直ファンはマチカネタンホイザを「ここまでくらいの」とこの時点では認識していた。

しかし当時「ノーザンテースト産駒は3度変わる」とも言われていたのである。

カシオペアステークスで2着して乗り込んだ菊花賞。ここの役も当然彼ではなく、ミホノブルボンだった。それも並大抵の役ではない。シンボリルドルフ以来の無敗の三冠馬になるかどうかという大注の大役だったのだ。マチカネタンホイザは3番人気

このレース競馬界一のKYにして関東の刺客ライスシャワーが直線でミホノブルボンに外から襲い掛かり、大観衆の悲鳴も無視して交わし去ってしまうのであるが、マチカネタンホイザも実は内からミホノブルボンに迫っていたのだった。しかしブルボンは強かった。一交わしたかに思えたタンホイザを差し返して2着を死守。しかし、このレースを見てタンホイザの頑りに胸キュンしたファンも多かった。

翌年、金杯こそ大負けするも、ダイヤモンドステークスではレコード勝ち。目黒記念ではライスシャワーを破って重賞2連勝。ファンは次の天皇賞で彼を3番人気に支持した。

が、レースではライスシャワーがまたも大メジロマックイーンレコードで葬り去った。マチカネタンホイザはその裏で4着に終わる。

この後はメイステークス、富士ステークスで2勝するものの、GIでは惨敗続きで4歳シーズンを終える。正直「ああ、もう終わったかな?」という扱いになりつつあったタンホイザ。しかし「ノーザンテースト産駒は3度変わる」は伊達ではなかったのである。

アメリカジョッキークラブカップ優勝え?タンホイザが右回りで勝ったとな?日経賞でも3着に頑る。これは、ということで天皇賞では人気(5番人気)この時は軸がビワハヤヒデでハッキリしていたせいもあり、ハヤヒデ-タンホイザの馬連をかなり本気で狙っている人も多かった。

が、GIではどうも駄だなぁという5着。この後は5・5・9・5・4着というまぁ、らしい着順が続いた(9着だった宝塚記念ではいわゆる"私の"に名されてしまったわけだが)。そして続くジャパンカップ

この時、マチカネタンホイザは絶好調であった。このビワハヤヒデウイニングチケット引退してしまい、マチカネタンホイザは何気に日本大将格であった。マジです。これはチャンスですよ、ということでマチカネタンホイザから外に総流しという馬券人気を集めた。もちろん、本命は別ですよ。

が、このレース、タンホイザはある意味伝説を作ってしまう。

わくわくしながら返し馬をする各を見ていたファン。・・・あれ?タンホイザは?いつの間にかタンホイザがいなくなっている?そこへ流れる場内アナウンス

お知らせいたします。8番、マチカネタンホイザ号は、出血のため発走除外と致します」

・・・?は?ファンは開いた口が塞がらないよ状態。マチカネタンホイザのレーススタート前に終わってしまったのだった。この時以来、タンホイザには「鼻血ブーの」という異名が付く事になる。念のため言っておくと、というのはほとんど口で呼吸が出来ないため、鼻血が酷いと呼吸が出来なくなる可性もある。さらに、鼻血出血が原因であることも多く、こうなると不可逆的に競走を減退させてしまう。「鼻血くらいで発走除外すな!」なんて言ってはいけないのである。

おまけに次の有馬記念。直前で蕁麻疹のため出走取り消し。蕁麻疹の原因はカイバの中に紛れていたクモでこれを間違えて食べてしまったことによるもの・・・?・・・?は?またかよ!

更に翌年、フレグモーネ発症。これには「病気デパートか!」とファンに大いに突っ込まれたものである。

マチカネタンホイザが競馬場に戻ってきたのはになってからだった。レース高松宮杯GII)中2000m。タンホイザ得意の左回りであった。1番人気ヒシアマゾン。タンホイザは3番人気であった。

レースではなんと追い込みヒシアマゾン逃げる展開。場内は大歓、悲鳴、「中氏ね!」の叫びに包まれた。タンホイザはハイペースの先頭集団を見ながら中団で慢。

直線でアマゾンは脱落。ダンシンングサーパスが抜け出し、アイルトンシンボリが追い縋るところへ、素晴らしい切れ味を発揮して襲い掛かってきたのがタンホイザ。一気に1身抜け出してゴール久々勝利ファンは大歓を送ったのであった。翌年からの短距離GIへと装いを変えたこのレースGII時代最後の勝ちとしてその名を残したのである。

マチカネタンホイザはこの後、4走して勝てず、引退した。結局、GIにはどうしても足りない競争生活であった。もっともタイトルに近づいたのがあの菊花賞だったというのは、なんというか、色々ついてなかったとしか言えない。

調教でもレースでも物凄く一生懸命走るで、逆に言えばレース中で息が入れられないであり、そのせいでせっかくの脚を消耗してしまうところがあった。あまりに行きたがるため、新人の調教助手では抑えきれず、伊藤調教師が「タンホイザを抑えられたら一人前だな」と言ったというエピソードがある。

6歳まで中長距離GIにやたらと出ていたであり、インパクトの強い名前も相まって、ファンに強い印を残したである。何しろGIでは4着5着ばかりのであったので、名前を見るなり切ってしまえるありがたいでもあった(酷い)。

厩舎では「ハナモゲラ」と呼ばれていたそうである。譲りの大き流星が曲がっていたからだろうか。その顔もなかなか嬌があるであった。ちなみに、体は見栄えがするタイプであり、見ると買いたくなるのでパドックでは彼を良く見ないようにしていたのは内緒。

種牡馬入りしたのであるが、時期が悪かったか種付け機会にほとんど恵まれなかったようである。かなりの良血で、ノーザンテースト産駒最高獲得賞だったのだが・・・。ノーザンテースト産駒、最後期の活躍の彼が系を伸ばせなかったため、ノーザンテースト系は途絶えてしまう事となってしまった。なんというか、社台はノーザンテースト系を守り育てる義務があったんじゃないかと思うのだが・・・。

種牡馬引退してからは山梨で同馬主マチカネフクキタルと共に余生を過ごし、2013年12月に24歳の生涯に幕を下ろした。マチカネの馬主さんは持ちを大事にしてくれる方であった。こういう方に所有された幸せである。すいません、当時「もうちょっとまじめな名前付けろ!がかわいそうだろ!」とか思ったりして。

マチカネタンホイザやナイスネイチャロイスアンドロイスアイルトンシンボリセキテイリュウオーなんかは時代が良ければ一つぐらいGIに勝ってもおかしくないだったと思う。ブルボンとかマックイーンとかテイオーとかハヤヒデとか、同時期に抜きん出て強いがいたのが不幸だったのだとしか言い様がい。しかし、彼らが沸かせてくれたおかげで、当時の競馬はずいぶんと盛り上がった。GIに勝っただけが競馬の全てではないのだと教えてくれた。

マチカネタンホイザはそういう意味で心に残る名であった。

血統表

*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
Lady Victoria
1962 黒鹿毛
Victoria Park Chop Chop
Victoriana
Lady Angela Hyperion
Sister Sarah
クリシー
1975 栗毛
FNo.11-c
アローエクスプレス
1967 鹿毛
*スパニッシュイクスプレス Sovereign Path
Sage Femme
*ソーダストリーム Airborne
Pangani
モンタロッチ
1963 栗毛
*モンタヴァル Norseman
Ballynash
スターロツチ *ハロウエー
コロナ
競走馬の4代血統表

クロスLady Angela 4×3(18.75%)、PharosFairway 5×5(6.25%)

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マチカネタンホイザ

57 ななしのよっしん
2022/04/10(日) 22:36:53 ID: mKh/oPC5n/
>>56
飼葉は刈り取った牧サイロで発酵させるからね。
潜り込むやそれを狙う蜘蛛しくないんじゃないかな?

で、普通、飼葉の扱いはフォークでやるから、小さな死骸はめったな事じゃ混入しないんだろうけど、たまたま…って事なんだろう。
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58 ななしのよっしん
2022/07/19(火) 17:06:27 ID: WbIsVxSVe8
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59 ななしのよっしん
2022/07/26(火) 23:41:28 ID: FM72eYWRRf
>56
オレなんか、前日グラスに注いだ日本酒を翌日にもったいないから飲んだら、蕁麻疹なったから体ってデリケートよ
まぁ、相はわからんけどそんなもんだろ。
当時複勝でと思ってたけど、それがあってがっかりした記憶がある。なんなんだよって
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60 ななしのよっしん
2022/08/20(土) 16:20:57 ID: oOUwCVA9SJ
当時のニュースでもダビスタやってても名前立つだった、何故に余り?と
むしろ後から戦績調べてこんなもんなの?と首を傾げてイマイチ言われる訳に納得したり
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61 ななしのよっしん
2022/10/06(木) 00:13:48 ID: oxtrvTeJJn
蜘蛛の蕁麻疹偽不明だぞ
のっけからイマイチとか
ノリがひどいな
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62 ななしのよっしん
2022/12/22(木) 19:06:07 ID: RjiH7rcUFL
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63 ななしのよっしん
2023/03/06(月) 11:00:09 ID: 8J5gmqf4EN
麻疹の原因を尋ねられた営が「飼い葉の中にクモでも紛れ込んでいたのかもしれん」と答えたのが一人歩きして
クモ食べて蕁麻疹になった!確定!!」になる伝言ゲーム地獄絵図の見本よね
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64 ななしのよっしん
2023/04/09(日) 11:08:45 ID: 2wfNbesb9r
その蜘蛛騒動についての記事
https://www.chunichi.co.jp/article/399912exit
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65 ななしのよっしん
2023/09/15(金) 07:58:22 ID: yjBdMi2oWp
むしろ今になってよく相わかったよな
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66 ななしのよっしん
2023/09/18(月) 11:24:38 ID: pvmF5WcidW
>>65
>>64の記事だと相不明のままになってるけど、なにか新情報あったの?
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