アーキバス・コーポレーションは、ゲーム『アーマード・コアⅥ ファイアーズ・オブ・ルビコン』に登場する架空の軍需企業である。
組織概要
ベイラム・インダストリーと並ぶ、本作の主要登場組織の一つ。ACシリーズお馴染みの「2大企業の対立構図で、規模が(比較的)小さい・先進兵器開発に長ける・近未来的な曲線系メカを作っている・エネルギー兵器がメインな方の会社」。つまりムラクモ・ミレニアム、ジオ・マトリクス、ミラージュ、インテリオル・ユニオンの系譜の会社ということ。
「アーキバスグループ」の宗主であり、惑星ルビコン3における新資源・コーラルの再湧出情報を掴み、新たな利権を求めて自グループの軍をルビコンに差し向けた。現在は系列企業のシュナイダー社を事実上の尖兵に使い、コーラル湧出状況調査のため、ルビコンにおける自社勢力圏を拡大しようとしている。
シュナイダー以外の系列企業としては(明言されたわけではないが)VCPL社が存在し、ACパーツの供給を受けている。また、恐らくは子会社化している最新装備の開発部門「アーキバス先進開発局(AADD / ARQUEBUS Advanced Development Division)」も存在する。
ベイラムとはコーラル利権を巡るライバル関係。恐らくはルビコン外の他星系においても、それぞれの経済圏を巡る小競り合いを続けているものと思われる。
ベイラムグループに比べて作中描写が少なく、断言できるところは少ないのだが、少なくとも先進技術の研究では先んじている模様。社上層部のルビコンにおける戦略策定でも、企業としての体面は置いといて、人道を無視して効率を重視する姿勢で一貫している。物語序盤、ベイラムがルビコン解放戦線の掃討に固執したり、本社主導のごり押し作戦に傾倒していたのに対し、アーキバス側は早いうちからベイラムへの直接攻撃を行ったり、有効と判断すれば独立傭兵を重要作戦に投入したりと、両者の差は如実に表れている。
ルビコン3現地には捕虜としたルビコニアンや敵対企業社員を収容して「再教育」を行う「再教育センター」を設けている上、「再教育が有効でない優れた戦闘能力を持つ人員」を移送して「何らかの処置」を行う「ファクトリー」なる施設まで作っている。ベイラムとは逆方向にブラックな企業である。
直属の強化人間部隊(AC部隊)として「ヴェスパー」を抱える。ルビコン3現地における作戦行動の立案・指揮はこのヴェスパー部隊に委任、もしくは大きな権限を与えているような描かれ方になっている。
ルビコン3に駐留する人員数はベイラムと比べると少ないらしく、独立傭兵を積極的に鉄砲玉にしている。主人公C4-621(独立傭兵レイヴン)とハンドラー・ウォルターはその姿勢を利用し、ルビコンで名を上げていく。
製造ACパーツ
本社はフレーム、ジェネレータ、武装パーツを、AADDはフレーム、ジェネレータ、FCS、武装パーツを製造している(ブースタはシュナイダー社に任せている)。
曲線が主体の、いかにもSFメカニックらしい製品が多い。ベイラムグループと比べ、フレームは搭載負荷が大きい代わりにエネルギー防御力と出力系統で勝り、実弾・爆発防御もそこまで見劣りしない調整のパーツが多い。製造ジェネレータは全て還流型のため、搭載機のブースト炎は青色になる。
形式番号は「【製造元符丁】-【部位符丁】【バリエーション記号】」で構成されるシンプル過ぎるもの。愛称が設定されていない上に、製品の特長が符丁化されておらず、ぱっと見で規則性を読み取ることすら難しい。
製造元符丁は「本社=VP」「AADD=VE」。部位符丁は2桁数字、バリエーション記号は1桁数字もしくは英字で表される。
フレーム
- VP-4 シリーズ
アーキバスの開発した量産パーツ
ゲーム序盤から購入可能な「頭部:VP-44S」「コア:VP-40S」「腕部:VP-46S」「2脚:VP-422」、空中支援用の「4脚:VP-424」が存在する。
優秀な基礎設計に対して適宜アップデートを重ねており
第2世代ACパーツの傑作と見なされている
ACシリーズで「傑作」と宣伝されるパーツは大抵傑作ではないのだが、本シリーズは文句なしの傑作揃い。コンパクトにまとまった44S、出力性能が全て水準以上の40Sを始め、どのパーツにも明確な強みが存在する。半面それ相応に高額であり、ゲーム序盤からホイホイ購入するわけにはいかない。
何故か本作で唯一、統一機を使用しているAC乗りが一人もいないシリーズでもある。
- VP-4xD シリーズ
ヴェスパーへの採用を見越した中~軽量級派生パーツで、「頭部:VP-44D」「腕部:VP-46D」が存在する。上記VP-4シリーズと合わせてユーザーへの嫌がらせみたいな型番であることがご理解いただけたと思う。
こちらも性能・デザイン共に傑作。ネット対戦での採用率も高い。
- VE-4xA シリーズ
惑星封鎖機構に対抗すべく最新技術を投入した重量級フレーム。「頭部:VE-44A」「コア:VE-40A」「腕部:VE-46A」「2脚:VE-42A」が存在する。ACシリーズ恒例のMS-09(MSN-04)オマージュフレームで、地上ではホバー走行を行う。V.Ⅱ スネイルの愛機オープンフェイスはこのシリーズ統一機。
AADD製品らしく癖が強いが、いずれも最高レベルのエネルギー防御力を筆頭に明確な強みを持ち、要塞型重量2脚のベースとして活躍する。
- VE-4xB シリーズ
より特化した技術を採用した、コンセプトモデル的な重量級派生パーツ。
V.Ⅶ スウィンバーンの提言を受けてスキャン能力を強化した頭部:VE-44Bは、ACシリーズ恒例の電子戦特化型「アンテナ頭」。ガレージでの待機中には頭部が折れ曲がるギミックも搭載されている。最高のシステム復元性能や高めのスキャン・姿勢安定性能により、対放電装備やチームバトルでの活躍が期待できる。
特殊タンク:VE-42Bはシリーズ恒例のホバータンク(ホバタン)。空中での滞空性能が重視されており、復元性能が高いジェネレータと組み合わせることで無限滞空が可能。
ジェネレータ
- VP-20S
シュナイダーACなどの軽量級にも対応した小型製品。重量の割に各性能が過不足なく纏められ、極限まで軽量化した高機動ACの心臓として大いに活躍する。チュートリアルクリア報酬としてタダで手に入るため、カスみたいな性能の初期装備BAWSジェネレータからの換装に最適。 - VP-20C
「短所がない」ことを要件として設計された製品。「重量比性能が良好」とかいう次元ではないハイバランスを誇り、あらゆる機体・状況に対応する傑作モデル。ジェネレータ選択で迷ったらまずは本機を積んでテストし、実弾主体の高機動型なら大豊、エネルギー火力を求めるならAADD、長時間のブースト使用ならBAWSやルビコン技研製品を順次試していくとよい。一周して戻ってくることも多いけど。 - VP-20D
全ジェネレータ最大の重量とエネルギー出力を誇るモンスターモデル。同重量帯には補充性能で勝る大豊、圧倒的復元性能を誇るルビコン技研製品が存在するため、いかに高燃費機体といってもこれ一択にはならない。空中戦向きの対抗商品と異なる、地上戦主体のアセンブルを検討してみよう。 -
VE-20A
通称「116ジェネ」。極限まで軽量化しつつEN射撃武器適性116を確保したモデルだが、犠牲となった部分が大きく、実戦で通用するアセンブルは難しい。
流石にゲーム制作陣も考慮したようで、1.07アップデートで上方修正。「120ジェネ」として新生した。
- VE-20B
「150ジェネ」。ジェネレータ最重要の出力も犠牲にして最高のEN射撃武器適性150を獲得したコンセプトモデル。やはり運用は困難だが、ここまで適性が高いと話は変わってくる。敵がみるみるとろけていくビームの奔流に魅了されたプレイヤー達が、本機と高火力を両立する試行錯誤を繰り返している。 - VE-20C
「126ジェネ」。重量と補充性能以外を高水準にまとめたモデルだが、補充性能はBAWSの初期装備ジェネレータにも劣る壊滅的なレベルで、やっぱり扱いは難しい。ブースト回避行動を控えめにしやすい重装機に適性がある。
FCS
- VE-21A
アーキバス先進開発局の設計した長距離戦向けFCS
ぶっちぎりで最高の長距離適性と、ぶっちぎりで最低の近距離・中距離適性を備え、ミサイル適性も低いFCS。説明文で指摘されている通り、近接戦主体のゲームバランスとかみ合わない産業廃棄物だった。
接敵以前での封殺を目指したコンセプトモデルだが
これをコア理論に対する揺り戻しであると見なす向きも多い
流石にゲーム制作陣も(略)1.06アップデートで中距離適性が大幅に改善、近距離適正も「出来ないわけではない」レベルに強化された。機体に採用しているV.V ホーキンスとシャルトルーズの脅威度も大きく上昇している。
- VE-21B
長距離適性をやや抑え、中距離適性とミサイル適性を向上させたバランスモデル。超遠距離ミサイラーの眼として有効だが、逆に言うとそのくらいしか有効なアセン・戦法が無かった。
流石に(略)1.06アップデートで中距離適性が最高クラスにまで強化され、汎用性が大幅に向上した。
武装
- VP-66LR(レーザーライフル)
アーキバスの主力製品にして最も普及したレーザーガンのひとつ。旧来のシリーズと同様の感覚で使える癖のない武装。特筆すべきは全武器トップクラスの弾速で、150ジェネと組んで遠距離から垂れ流せばいつの間にか敵が溶けている。チャージ攻撃の使い勝手も良好。 - VE-66LRA(レーザーライフル)
惑星封鎖機構に対抗すべく基本性能を強化したレーザーガン。116ジェネ以上のEN適性なら輸送ヘリやBAWS2脚MTを一撃殺できる火力を持ち、有効射程も長いことから引き撃ち機の主砲としてミッション・ネット対戦で活躍する。弱点は装弾数の少なさで、補給のない長丁場のミッションは苦手。 - VE-66LRB(レーザーライフル)
単発威力・DPS・総火力の全てが最強の2連装レーザーガン。半面搭載負荷も相応に大きく、有効活用できるアセンを構築するには知識がいる。150ジェネと組んだ際の火力は凶悪の一言。 - VP-66LS(レーザーショットガン)
小口径の8連装レーザーガン。ベイラムの実弾砲と比べると単発威力・衝撃力・装弾数で劣るが、弾速とペレット拡散率で勝り、遠めの間合いからでもコンスタントにダメージを与えられる。チャージ攻撃では単発の炸裂弾を発射するため、中距離戦にも対応可能。あと変形機構がイカス。いぶし銀の隠れた良武器。 - VP-66LH(レーザーハンドガン)
携行性を高めたレーザーガン。搭載負荷に対して狂ったレベルの装弾数と、EN適性100以上で惑星封鎖機構2脚MTを3発キルできる威力を持つ、何かがおかしい武器。とはいえ流石に総合火力では他の重火器に劣るため、どちらかというとミッション攻略用や、他の重火器が積めない時の妥協用武装と言える。あとチャージ攻撃のバーストモードが使いづらすぎ。 - VP-66EG(スタンガン)
帯電した短針を連射する特殊ハンドガン。ダメージも射程も短く、単体ではそれほど脅威ではないが、両腕持ちだと強制放電も加味した実ダメージがシャレにならなくなり、対AC戦で猛威を振るう。ネット対戦ではこれの両腕持ち機と遭遇した時だけのためにVE-44Bなどのシステム復元性能に優れた頭部が選ばれるほど。流石に強力過ぎたのでアップデートで強制放電が下方修正され、落ち着いた強さになった。 - VP-67EB(スタンバトン)
電磁警棒。パトレイバーやジェイデッカーとかのアレ。命中した対象を帯電させる。通常攻撃のモーションが長く、空振りするとその場で帯電サイリウムを振り回すオタ芸ACが出来上がる危険があるが、使いこなした際の破壊力は決して侮れない。その気になればリペアキットの使用すら許さない瞬殺コンボも狙える。 - VP-67LD(レーザーダガー)
光刃振張部が可動する小型レーザーブレード。通常攻撃では3連コンボ攻撃、チャージ攻撃では長大化させた刀身で一閃する。モーションが短くリロード時間も短く、対単機のハメ攻撃と対複数戦での機動戦、双方に対応する。 - VE-67LLA(レーザーランス)
内蔵ブースタによる高速突撃が可能な破砕槌。高いダメージもさることながら、チャージ攻撃時のブースト移動がかなり高速のため、重量級の補助ブースタとしても活用できる。外した際の後隙が大きい点に注意。 - VP-61PS(パルスシールド)
全性能をそつなくまとめた、ヴェスパー制式採用の防御装備。シールド初心者から上級者まで対応する万能シールド。 - VP-61PB(パルスバックラー)
極めて高いイニシャルガード性能を持つ防御装備。イニシャルガード時間は約0.4秒のみだが、たまにこれをネット対戦に持ち込むイレギュラーがいる。 - VE-61PSA(パルススクトゥム)
4秒間のアイドリングを経て、極めて強固な防壁を形成する防御装備。長すぎるアイドリングさえ何とかすれば、大抵の攻撃はかすり傷程度に軽減できる。 - VE-60SNA(スタンニードルランチャー)
ストーリー中で右肩用を無償譲渡される特殊帯電弾頭ランチャー。C兵器のシールドを破砕する他、高い直撃威力を持ち、対通常兵器戦でも活躍する。ミッション攻略の切り札となる救済装備で、当然ながらネット対戦でも暴れまわった。
流石にアップデートで下方修正されたが、ミッションでの利便性はさほど変わらず。 - VP-60LCS(レーザーキャノン)
腕部レーザーガンを大型化したような、性能面で特記することがない単装砲。性能が悪いわけではなく、むしろミッション攻略では雑魚MTから大型兵器まで相手取れる優秀な兵器。搭載負荷も性能に対して控えめで、軽量の高速4脚に搭載して乱射する面白い戦術も可能。 - VE-60LCA(3連装レーザーキャノン)
AC4の「破壊天使砲」EC-O307ABを彷彿とさせる重レーザー砲。極悪な搭載負荷、極小の装弾数、ACのAPをごっそりもぎ取る驚異の火力を併せ持つハイリスク・ハイリターン武器。高いEN適性ジェネレータと合わせて両肩に背負い、チャージ攻撃をACに直撃させれば、5~7割のAPが吹き飛ぶ。 - VE-60LCB(レーザーキャノン)
1.05アップデートで追加された単装砲。通常攻撃のDPSもさることながら、チャージ攻撃時の照射時間が長く、とにかくダメージを与えやすい良武器。両肩に搭載したガンキャノンアセンが猛威を振るった。
流石に直後のアップデートで下方修正され、凶武器から強武器へ改善された。 - VP-60LCD(拡散レーザーキャノン)
VP-66LSをそのまんま巨大化したようなやっつけ外見が特徴の連装レーザー砲。有効射程の割に搭載負荷が大きいのが困りものだが、その火力は本物。チャージ攻撃で炸裂弾に変化する性質も変わらず、実は結構万能選手。アップデートでペレット拡散域が改善され、ますます強さに磨きがかかっている。 - VP-60LT(レーザータレット)
射出地点から微速前進し、攻撃圏内に入った敵機を手当たり次第に打つ浮き砲台。初期レギュレーションではどうしようもない産廃だったが、アップデートで強化され躍進。両肩に積んでばら撒けばいつの間にかミッションの強敵が斃れる優秀な武装になった。
ストーリー中の活躍
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この節は、全エンディングを確認後に 閲覧することを推奨します。 |
ベイラムと合同で行った惑星封鎖機構への反抗作戦において、威信に拘るベイラムは、最大の戦果となるC兵器討伐作戦の主導権を確保し、アーキバスに強襲艦隊の相手を押し付ける。ここでアーキバスは多数の封鎖機構機体を鹵獲・拿捕することに成功し、戦力を大幅にアップさせた。
このころには最早お馴染みの捨て駒となった独立傭兵レイヴンを先遣させ、大深度地下施設ウォッチポイント・アルファを確保したアーキバスは、裏切って集積コーラルを目指したレイヴンとハンドラー・ウォルターの身柄を確保し、再教育センターにぶち込む。
ところがレイヴンはコーラル焼却を目論む秘密結社「オーバーシア―」の手引きによって脱走し、完全にアーキバスの敵に回ってしまう。その後の展開はルートによって若干の差異がある物の、アーキバスは切り札の鹵獲艦隊とAC部隊をレイヴンとその協力者に撃滅され、実質的な敗北に追い込まれることになる。
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