マジンカイザーとは、ゲーム、漫画、アニメ、ラジオドラマなどの各種媒体に登場するスーパーロボットである。
初出はゲーム『スーパーロボット大戦F完結編』。後に、スピンオフとして漫画『マジンガーZ』がベースとなるOVAなどの関連作品が発表され、2011年現在においても新展開を見せている。
概要
当時、スーパーロボット大戦には様々なロボットアニメの強力なロボット達が新規参戦し、マジンガーZと共に初代から参戦していたゲッターロボは、第四次で真ゲッターロボと言う強化機体を得ていた。
だが、元祖スーパーロボットことマジンガーZはそのような中で次第に相対的弱体化をしていくことになる。
それもそのはずで、マジンガーシリーズは別の主人公が別のマジンガーに搭乗するという形で展開しており、ゲッターロボGや真ゲッターロボのように、一人の主人公が直接的な後継機に乗り換える、ということがなかったのである。
また、シリーズ後番組のロボの方がより強力なユニットとして設定される傾向にあり、総合的なユニット能力はグレンダイザー>グレートマジンガー>マジンガーZと言う序列で設定される事が多く、マジンガーZは「序盤から使えるが性能はお察し」と言うケースが多かった。マジンガーシリーズ間で乗り換えが可能な作品では、兜甲児をより戦闘力の高いグレートマジンガーに乗り換えさせて最終面に連れて行ったりするプレイヤーも少なくなかった。
初代スーパーロボットといえるマジンガーZ。その扱いを不憫に思ったスパロボスタッフが「マジンガー版真ゲッターを作ろう」と提案。ダイナミック企画との話し合いの末、マジンカイザーが登場したのだった。
このような出自のため、本機はセミバンプレストオリジナルとも言える機体である。
デザインはマジンガーZの原作者である永井豪先生により提供されている。
デザインとしては氏が過去に手掛け未完に終わってしまった『マジン・サーガ』に登場した『Z』と意匠が似通っており、頭部デザインや胸のファイヤーブラスターを放つ放熱板のデザインにそれを見る事ができる。
スーパーロボット大戦のマジンカイザー
『スーパーロボット大戦F完結編』で、ゲーム中のパワーインフレについていけなくなったマジンガーZの強化案として登場。
「マジンガーZに強力なゲッター線を浴びせて変質させる」という案を選ぶと、マジンカイザーが使用可能になる。
ちなみに対案は「マジンガーZを強化改造する」というもの。こちらを選ぶとステータスが強化され、武器に大車輪ロケットパンチが追加された強化型マジンガーZが使用可能になる。
前者の場合はステータスこそ強化版マジンガーZより強いが改造段階が引き継がれず、後者の場合は改造段階は引き継がれるがステータスでは劣ることになる。
本作発売後、「次はグレートにもゲッター線を浴びせてくれ!」という要望が殺到したとか。
また、このゲッター線+マジンガーZ=カイザーというトンデモ進化は、ゲッター線のヤバさがスパロボのストーリーで目に見えて描写されるようになった一つの転機でもあり、これ以降ストーリーのメインラインにゲッター線が絡んでくる事が多くなった。
『スーパーロボット大戦αシリーズ』では設定が変わり、マジンガーZ以前に作られたプロトタイプという設定になっている。マジンガーの中でも意思を持っているかのような描写もあり、『α』では光子力研究所に襲来した複数の量産型グレートマジンガーを悪のマジンガーと感知し覚醒。しかもパイルダーも無しに動き出し、自らを封印していた格納庫の扉を破り現れる等、まさにマジンガーの帝王こと、魔神皇帝の異名に相応しい登場となった。
また、『スーパーロボット大戦』に登場したマジンカイザーのテーマソングに『マジンカイザー』(歌唱:水木一郎/作詞:永井豪/作曲:渡辺宙明/編曲:渡辺宙明、坂本洋)がある。
この他、『スーパーロボット大戦GC』『XO』『J』『W』『L』においては、後述のOVA版として参戦している。
ちなみにグレンダイザーとの共演がなされたことがないが、これはたまたまであると寺田貴信氏が語っている。その言葉通り『スーパーロボット大戦X-Ω』にてついにグレンダイザーとの共演が実現した。
そして2018年、『スーパーロボット大戦X』にて久しぶりにOVA版ではなくスパロボ設定にてマジンカイザーが参戦する。真マジンガー版兜甲児が搭乗することがPV1にて確認されており、またマジンガーZERO、マジンエンペラーGも登場する今作ではどのような設定で、真マジンガーのストーリー、ZEROやエンペラーとどう物語にかかわっていくのか注目される。
武装
OVA『マジンカイザー』『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』
マジンカイザーのOVA版。漫画『マジンガーZ』『グレートマジンガー』をベースにしたストーリーを展開した。マジンカイザーの設定は『スーパーロボット大戦αシリーズ』に近い。
アクションやマジンカイザーの圧倒的な強さ、漫画版をベースにしたストーリーなどで評価を得た。
その一方で、マジンガーZが噛ませ犬以下の悲惨な扱いとなっているため旧作ファンの神経を逆撫でしたり、マジンガーZが漫画やアニメで倒せた敵にマジンガーZよりも遥かに強いマジンカイザーが苦戦するなど、不評な点も。
健全な男子諸君は4話は必ず視聴しよう。画面いっぱいに映されるさやかさんのおっぱいは見逃せないぞ。
武装(ゲーム版から追加、変更されたもののみ)
関連生放送(OVA全7話と死闘!暗黒大将軍を一挙配信)
その他
ラジオドラマ『マジンカイザー傳』や複数の漫画版などがある。また、小説『スーパーロボット大戦』(団龍彦の小説)において登場した『ゴッドマジンガー』はマジンカイザーとのデザイン上の共通点が多い。
更に、2011年、これまでのマジンガーシリーズとは繋がらない、新たなマジンカイザー『マジンカイザーSKL』がOVAで登場。『スーパーロボット大戦UX』と『スーパーロボット大戦BX』に参戦している。
2019年にはバンダイのプラモデルでINFINITISM名義でキット化、こちらは東映マジンガーシリーズの流れを汲む『マジンガーZ/INFINITY』の大人になった甲児が開発したという設定になっており、『スーパーロボット大戦30』にてマジンカイザーINFINITISMとして参戦が発表された。
『30』における武装はプラモデルに付随したファイナルカイザーブレードが最強武装に指定されているが、戦闘BGMはオリジナル版を踏襲している両者を折衝したような扱いになっており、ファイヤーブラスターの演出でプラモデルに同梱していた胸の「魔」「神」「Z」モードを再現するシールを意識した点滅も確認できる。
今後も様々なマジンカイザーの活躍に期待が持たれる。
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関連項目
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