TPPとは……
- 【科学】
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概要
現在議論されている国際的な経済協定。名前の由来は「環太平洋」の文字どおり太平洋に面している国、囲んでいる国々のあいだで結ぶ協定であるため。
加盟国間の経済制度、すなわち、サービス、人の移動、基準認証などにおける整合性を図り、貿易関税については、 例外品目を認めない形の関税撤廃をめざしている。環太平洋経済協定、環太平洋連携協定、環太平洋パートナーシップ協定とも呼ばれる。
アジア太平洋地域の広域経済圏を目指す、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の実現に向けた取り組みの1つであると位置づけられている。
2017年にアメリカがTPPから離脱した後、日本を含む11カ国は一部の項目を凍結した「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定」(CPTPP、通称TPP11)を作成、2018年12月30日に発効している。
参加国等
参加している国 | 参加していない国 |
---|---|
参加検討国 / 参加表明国不参加表明国 |
歴史と動向
2006年 | シンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの4カ国による環太平洋戦略的経済連携協定 通称「P4協定」発効。「P4協定」が拡大して「TPP協定交渉」になった。 |
2010年 3月 | さらにアメリカ・オーストラリア・ペルー・ベトナムの4カ国を加えた全8カ国で「環太平洋パートナーシップ(Trans‐Pacific Partnership)協定」の交渉開始(これが「TPP」のこと) |
2010年 10月4日 | TPP第3回会合からマレーシアも新規参加 →全9ヶ国に。 |
2013年 7月 | 日本が交渉参加 |
2015年 6月 | アメリカで「貿易促進権限法」が成立 |
2015年 10月 | アトランタにて会合を経て大筋合意 |
2016年 2月 | 署名式(ニュージーランドにて) |
2016年 4月 | 日本でTPP承認案と法案の審議開始 |
2016年 11月8日 | アメリカ大統領選挙 ドナルド・トランプが勝利宣言 |
2016年 11月10日 | 日本でTPP承認案および法案が衆院を通過 |
2016年 11月21日 | ドナルド・トランプが就任初日でのTPP離脱を通告するとの声明 |
2016年 12月 | 日本でTPP承認案と法案が参院通過、成立 |
2017年 1月20日 | 日本がTPP承認を通知 ドナルド・トランプが大統領就任 + TPP離脱を正式表明 |
2017年 3月 | アメリカ政権高官からの二国間協定(FTA)に言及する発言相次ぐ 一方でTPPに復帰する可能性も示唆 |
2010年ごろからの発足以降、参加国は協議を重ねてきたが、2015年10月のアトランタ会合にて大筋で合意に至ったことが発表された。
決定した内容をアメリカが分析した結果、日本が最も利益を得ることが判明[1]。その為、アメリカ議会から、交渉のやり直しを求める声が上がった。しかし、交渉を担当した甘利明が、この要求を拒否[2]。
TPPがアメリカにとって好ましくない条件となってしまったためか、2016年のアメリカ大統領選挙では、TPP賛成をマイナス材料として候補者たちは自分が如何に反TPPであるかを競っており[3]、最終的に大統領選を制したドナルド・トランプは、公約として掲げていたTPP離脱を、大統領就任の初日に宣言することを明言したため、アメリカがTPPに参加しない可能性が高まっている。
バラク・オバマ大統領はアメリカの自由貿易の阻害やグローバル戦略が覆ることを懸念しており、「TPPは(アジアとの連携強化のためにも)アメリカには不可欠なものだ」としていたが、議会での支持が得られていないことから年内での議会承認獲得を断念している。[4]
安倍晋三総理は、大統領選における期間中もTPP承認に関する法案を可決させている。「アメリカがTPP離脱の動きを見せているのになぜ可決するのか」と野党から質問を受けた際には、保護主義的な動きを牽制するという旨の返答を行っており、日本の主導による早期発効でTPP・多国間の貿易推進をはかりながらアメリカの離脱を牽制する姿勢を見せている[5]。しかしペルーのクチンスキー大統領は中国・ロシア参加でアメリカを除いた新しい枠組みを意見している。[6]。
2017年1月に就任したトランプ大統領は即座にTPPからの離脱に関する大統領令に署名した。TPPは署名してから2年以内にGDPの85%以上を占める、少なくとも6カ国の手続きが必要だったので、[7]少なくともこの形態での発効はなくなった。
TPPの大筋合意については、日本が他に参加している経済協定「東アジア地域包括的経済連携」(RCEP)を交渉している中国なども歓迎の意向を示している。しかしRCEPも各国間の隔たりが多く、TPPの大筋合意のあとにTPP否定派のドナルド・トランプが大統領選に勝利して離脱を表明しており、それに影響したのかRCEPの方も年内の合意を断念し先送りとなっていた。
TPPはアメリカが離脱し新たな協定CPTPPとして2018年12月30日に発効、RCEPはインドが離脱し白紙化も懸念されたが2021年11月に10か国が批准を終え2022年1月1日に発効。
漫画・アニメへの影響は
無い。「各国の判断に任せる」という形で決着がついたので、「漫画やアニメ、同人の創作活動に影響が出ない条文」となった[8]。
要するに、甘利明は、重要な所は、しっかりと守りきったのだ[9]。
各国のスタンスと議論・主張
スタンスについて
各国とも主張したい点と排除したい点が異なっており、当初の広範囲に渡る貿易自由化は達成しづらくなっている。
アメリカ
- オバマ大統領
- 「アメリカはアジア太平洋地域での輸出拡大により経済回復を狙う」
- ロン・カーク通商代表
- 「日本とのTPP交渉判断慎重に」「日本は検討の末、交渉参加への道筋を描いたと理解する。 非常に歓迎される進展だ」
- バーバラ・ワイゼル首席交渉官(米国通商代表部副代表・東南アジア太平洋担当)
- 「(日本を意図して)真剣に妥結する意志のない国の参加は望んでいない」と途中離脱を牽制。
- 通商代表部
- 「医薬品へのアクセス拡大のためのTPP貿易目標」と題した文書を提出。
ニュージーランド
オーストラリア
- サイモン・クリーン貿易相 (韓国FTAとTPPを推進)
- 「TPPは、アジア太平洋地域の自由貿易圏というAPECの長期的な目標に向けた通過点の一つである。そしてTPPは、地域における経済統合を強化する意欲的な21世紀型の貿易協定となるであろう。オーストラリア政府は、WTOドーハラウンドを補完する高水準かつ包括的な協定を目指している。米国のTPPへの参加は、オバマ政権の同地域へのコミットメントを示す重要なサインであり、米国が貿易政策により幅広い関わりを持とうとする証拠と言える」
- 豪連邦外務貿易省(DFAT)スポークスマン
- 「日本がTPP参加に関心を示していることを認識しており、その動きを歓迎する」
日本における是非(賛成/反対)
→「TPP推進派と反対派のまとめ」を参照
ISD条項
→「ISD条項」を参照
ラチェット規定
→「ラチェット規定」を参照
関連動画
関連生放送
関連項目
関連リンク
条約の原文と日本語訳
- TPPメインアグリーメント(主文)の原文(英語PDF、ニュージーランド政府ウェブサイト)
Text of Original Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement - 日本語訳
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)私訳 『目次』
(※日本政府による公式な日本語訳は公開されていない)
なお、TPP参加後の4年間、最終決定された条文以外の各国の提案や交渉文書を極秘扱いとする合意があった事が判明[10]
脚注
- *SanKeiBiz2015.11.7 「TPP最大の受益国は日本 米研究」
- *産経新聞2015.11.10 TPP再交渉、甘利担当相「ありえない」
- *毎日新聞2016.2.26 「 米大統領選 両党候補、「反TPP」競い合う」
- *TPP発効極めて困難に (共同通信 47NEWS 2016/11/12 23:04)
- *「TPP大変厳しい」 安倍首相、早期発効主導する考え重ねて強調 (11/14 22:15)
- *米国抜きの「新TPP」を=中ロ参加の枠組み提案-ペルー大統領 (JIJI.COM 2016/11/12-08:24)
- *TPP発効条件 | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
- *参議院議員・山田太郎のさんちゃんねる2016.2.24 「「二次創作の分野は大丈夫」 山田太郎議員がTPP法廷賠償制度を解説」
- *IT media2016.4.11 「2次創作、同人誌は非親告罪の対象外」 安倍首相が国会答弁で見解
- *TPP交渉に「守秘合意」発効後4年間、内容公開せず - しんぶん赤旗
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