フリット編（機動戦士ガンダムAGE）とは (フリットヘンとは) [単語記事]

『フリット編』とは、TVアニメ「機動戦士ガンダムAGE」の1世代目のことである。

概要

1世代目の主人公「フリット・アスノ」と「ガンダムAGE-1」の登場によって14年に渡る地球連邦軍とUE（Unknown Enemy、アンノウン・エネミー）の戦争への影響とUEの謎に迫る物語である。

ストーリー

スペースコロニーへの移民が始まって数百年が過ぎた宇宙時代。地球圏の覇権をめぐる戦争は終わり、平和な時代が到来するかに思われた。しかし、その平和は、脆くも崩れ去った。

A.G.101年（Advanced Gene ration）、突如出現した正体不明の敵「UE（Unknown Enemy＝アンノウン･エネミー）」によって､スペースコロニー「エンジェル」が攻撃を受け､崩壊した。多くの犠牲を出したこの大惨事は後に「天使の落日」と呼ばれ、その後もUEは地球圏に住む人々を､長きに渡り苦しめることになる｡

A.G.108年、UEとの戦いは続き､それまで平和だったスペースコロニー「オーヴァン」もまた襲われる。そこに住んでいた7歳の少年フリット・アスノは、戦火に巻き込まれ母親を失う。だが、その母の死に際、家に代々伝わるメモリーユニット「AGE デバイス」を託される。そこには、かつて救世主と呼ばれた古代のモビルスーツ「ガンダム」の設計図が入っていた。フリットは母の思いを受け継いで、「ガンダム」を作り上げる決意をする。

A.G.115年、14歳となったフリットは、スペースコロニー「ノーラ」の連邦軍基地アリンストンに引き取られていた。7年間、基地のエンジニア達とともに研究を続けてきた彼は、ついに「ガンダム」を完成させる。ガンダムには、機体を自己進化させる画期的な仕組み「AGEシステム」が搭載されていた。しかし、ついに、恐れていた時がやって来る。UEの魔の手が、平和なコロニー「ノーラ」にまで迫って来たのだ。そして今、フリットは自らが作り上げた「ガンダム」を動かして戦う。果たして、フリットは14年もの間、一度も勝利出来なかった恐るべき敵「UE」に打ち勝つことができるのか……？

登場人物

地球連邦軍

フリット・アスノ　男・14歳　 CV:豊永利行: 幼いながら民間の技術者として軍の整備部に所属し、母から託された『AGE デバイス』の中にあったデータをもとに、『ガンダム』と『AGEシステム』を開発する、本作のフリット編主人公。
バルガス・ダイソン　男・55歳　 CV:坂東尚樹: エミリーの祖父でアリンストン基地整備部に所属。歳がかなり離れてるにも関わらずフリットにタメ口聞かれるかわいそうな御方。AGEシステムの管理をしながら、なにかと先走りがちな子供たちの面倒も見るおじいちゃん。
デフォルメ等身のせいでディケ共々、時々作画が狂っている。
グルーデック・エイノア　男・39歳　CV:東地宏樹: 地球連邦軍中佐。宇宙戦艦『ディーヴァ』の艦長。コロニー『エンジェル』に住んでいたが、UEに襲撃された際に妻子を失っている。連邦軍に愛想を尽かしている節があり、独断で様々な行動を起こしている。
ミレース・アロイ　女・24歳　CV:嶋村侑: 地球連邦軍中尉。宇宙戦艦『ディーヴァ』の艦内システム統括。今回の21世紀ガンダム伝統の主役級旗艦の女性（副）艦長ポジション。ミーちゃん
ラーガン・ドレイス　男・28歳　CV:羽多野渉: 連邦軍のMS パイロットで、階級は中尉。ガンダムの正規パイロットだったが、現在は連邦軍主力量産機『ジェノアス』を駆っている。ウルフ共々フリットのよき兄貴分。サンデー版の漫画の出オチっぷりのせいでアニメ本編開始前から安否が気遣われていたが無事、（最初の）死亡フラグを払拭した。詳しくは本人の頁にて。
ウルフ・エニアクル　男・23歳　CV:小野大輔: 連邦軍中尉で『白い狼』の異名を持つパイロット。民間の元MS レーサーで、MS グランプリを制覇していた経歴がある有名人。動物的な感性を持っており、搭乗するMSは白色というこだわりを持つ。最初は軽い性格と言動故にフリットと馬が合わなかったが、共にUEとの戦闘を繰り返すうちにフリットの良き兄貴分となっていく。
初登場時はジェノアスカスタムに乗っていたが、後にガンダムに触発されMS 制作をマッドーナに依頼。以後、Gエグゼスに搭乗する。
アダムス・ティネル　男・24歳　CV:川原慶久: 地球連邦軍少尉で、ディーヴァの航行統括。頭にバナナを乗せたような奇抜な髪形をしている。
軍人としての本分に忠実で、軍の命令を無視しUE殲滅にすべてを賭けるグルーデックの独断行動に疑問を持っている。
グルーデックの行動があまりにも軍の規律を無視したものであるため、軍人としてこの人の言う事はほとんど正論のはずなのだが・・・何故か味方が少ない。
ヘンドリック・ブルーザー　男・58歳　CV:沢木郁也: アリンストン基地司令。軍人として一生をノーラの民に尽くした。死の間際、フリットとガンダムに救世主としての使命を託す。
ディアン・フォンロイド　男・34歳　CV:喜山茂雄: 地球連邦軍所属の大佐。本来のディーヴァ艦長。
崩壊するノーラの住民を見捨ててディーヴァを出港させようとしたが、その道中で…。
ストラー・グアバラン　男・38歳　CV:楠大典: グルーデックを捕らえるためにミンスリーにやってきた連邦軍士官。執拗にグルーデックとディーヴァを追う。
好物はチョコバー。
グルーデック逮捕のために自らミンスリーへ乗り込んだりする一方、艦隊戦の指揮官としても優秀な人物。

UE/ヴェイガン

UE（Unknown Enemy、アンノウン・エネミー）。文字通り正体不明の敵。異星人じゃないかと噂されてるらしい。
その正体は「UE（機動戦士ガンダムAGE）」を参照。
デシル・ガレット　男・7歳　CV:高垣彩陽: フリットがファーデーンで出会った少年。フリットからガンダムを悪戯半分で奪い、フリット以上の操縦を見せつけた。
その正体はUEであり、MS ゼダスを操るパイロットでXラウンダーの能力者。悪い意味の子供らしい残忍な性格で、命や戦いを遊び半分で軽視している一方、自身に屈辱を与えた相手には極端に敵意を向ける。
ギーラ・ゾイには『エデンの住人』と呼ばれているが、その詳細は不明。
ギーラ・ゾイ　男・48歳　CV:チョー: 宇宙要塞アンバット司令官。表向きでは闇の商人ヤーク・ドレとして地球圏の内乱を誘発していた。フリット達を「地球種」と貶す一方、アラベルに対しては優しい父親の一面も見せる。
アラベル・ゾイ　男・10歳　CV:平田真菜: ギーラ・ゾイの息子。無口だが、決戦に挑む父を案じる表情を見せていた。

民間人

エミリー・アモンド　女・14歳　 CV:遠藤綾: 母を亡くしてノーラへとやって来た７才のフリットの最初の友だち。フリット編メインヒロインの一人。
艦内ではディケと共にバルガスの手伝いを主にやっている模様。
戦いに身を置くフリットを案じていたが、様々な経験を得て行き、フリットを支えていく事を決心した。
ディケ・ガンヘイル　男・14歳　 CV:大畑伸太郎: フリットの悪友で、大らかな性格。なりゆきでディーヴァに乗り込む。最初は降りたがっていたが、フリットの力になりたいとエミリーと共にバルガスを手伝うようになる。フリットに対抗意識を燃やしてるらしい。
ハロ　CV:遠藤綾: フリットのペットロボット。PC モードへの変形が可能で、AGE デバイスやAGEシステムとやり取りができ、AGEシステムが収集したデータにパイロットの所見を加える事ができる。艦内ではエミリーと共にいることが多く、拙い口調で茶々を入れるシーンが多い。やわらかい。
ユリン・ルシェル　女・15歳　 CV:早見沙織: フリットが出会った謎の少女。もう一人のフリット編メインヒロイン。
フリットとは崩壊するノーラで出会い、一度は別れたが後にミンスリーで再会。フリットと幸せなひとときを過ごす。
不思議な力（Xラウンダー）を持っていて、そのために運命を翻弄される。
見た目と髪の色が仕事をしない某ウェイトレスに似ていたため、視聴者からは外の人繋がりで『山田』と呼ばれる。
マリナ・アスノ　女　CV:恒松あゆみ　: フリットの母親。フリットの幼少期、UEの襲撃に遭い亡くなる。フリットに『AGE デバイス』を託し、彼に見守られながらその生涯を閉じた。名前といい声優といい狙っていることはもはや自明の理である。
イワーク・ブライア　男・38歳　CV:乃村健次: コロニー・ファーデーンに住んでいる男性。古来より対立していた二つの勢力、ザラムとエウバの抗争の煽りを受け、コロニーの下層部に追いやられた自称『ファーデーンの影』。養子のリリアと二人暮らしをしており、鉄くずなどの収集で日銭を稼いでいる。ザラム・エウバの理由なき対立と、それによりリリアが危機にさらされたことで怒りが頂点に達し、作業用 MS『デスペラード』で彼らに挑む。

劇中ではその作業用 MSで戦闘用MSを一機撃破。デスペラードの無骨なデザインとイワークの「強いられているんだ！」という劇中ネタが大ブレークし、カルト的なファンを大量に生み出した。
ドン・ボヤージ　男・45歳　 CV:三宅健太: コロニー・ファーデーンを牛耳る男。表向きは「ザラム・ハイド公社」の社長であるが、実態は旧時代の勢力「ザラム連合」の残党、ザラム派の頭領を務める男。兵器の設計図を売買することで私腹を肥やし、ファーデーンの支配権を賭け、エウバ派と日々抗争に明け暮れている。マフィア然とした人物で、豪快さと狡猾さを併せ持つ。UEの襲来という現実とガンダムの活躍、フリットの説得に突き動かされエウバ派と休戦、共に対UE戦線を張るが・・・
ラクト・エルファメル　男・29歳　CV:諏訪部順一: 若くして「エウバ同盟」の残党、エウバ派のリーダーを務める男。騎士然とした男で、自らもMS エルメダを駆り前線で兵の士気を鼓舞する一方、味方でない者に対しては非情さも見せる。ドン・ボヤージとは敵対関係にあるが、互いに一目置く存在であった。ファーデーン防衛戦にてドン・ボヤージが戦死した後は彼の遺志を継ぎ、ザラム・エウバ連合の指揮官となる。
ムクレド・マッドーナ　男・55歳　 CV:白熊寛嗣: ファーデーン付近の宙域にファクトリーシップを構え、「マッドーナ工房」を営むMS 鍛冶。; ジェノアスカスタムの開発者であり、ウルフから受け取ったガンダムのデータを元にGエグゼスを開発した。; その他にも、ジェノアスやザラム・エウバ用のビームライフルを量産したり、AGEシステムが導き出した設計を元に戦艦ディーヴァを2週間以内に改造したり（その際、工房から遠く離れたコロニー・ミンスリーに超短期間で駆け付けている）、自らシャルドール部隊を率いてアンバット攻略戦に参戦し、巨大ビームライフルで敵艦を撃沈してディーヴァの危機を救ったりと、功績を数え上げれば枚挙にいとまがない。
ちなみに、年の離れた若妻（28歳）がいるリア充でもある。爆発しろ。
ララパーリー・マッドーナ　女・28歳　CV:長沢美樹: ムクレドの妻。若くて美人。ムクレドは、完全に尻に敷かれている。仕事に熱中し過ぎているムクレドを叱る一方でその姿を妻として優しく見守っている一面もある。エミリーが戦いに身を投じるフリットの事で悩んでいた時に大人のお姉さんとしてのアドバイスをしている。
アルザック・バーミングス　男・64歳　CV:西村知道: コロニー・ミンスリーを統治する大富豪。ドン・ボヤージとは旧知の間柄で、彼の戦死を受けグルーデックの一大反抗作戦に協力することになる。家族に恵まれなかったようで、孤児であったユリン・ルシェルを養子として引き取っていたが、互いにうまく接することができず悩みを抱えていた。後にUEがユリンを拉致しに来た際には、表情に無念さを滲ませていた。

モビルスーツ

地球連邦軍

AGE-1　ガンダムAGE-1 ノーマル: 伝説の救世主『ガンダム』の名を持つ最強のMS（Mobile Suit、モビルスーツ）。フリットがアスノ家に代々伝わるAGE デバイスに残されていたデータを元に開発した。開発当初はUE（Unknown Enemy、アンノウン・エネミー）を唯一通常の方法で倒せる人型機動兵器だった。その性能を完全に使いこなすにはアスノ家の人間に秘められた力が必要となる。装備しているドッズライフルはビームを螺旋状に回転させることによりガフランの装甲を貫通する程の破壊力をもつ。パイロットはフリット・アスノである。
AGE-1T　ガンダムAGE-1 タイタス: AGEシステムにより提案されたガンダムAGE-1の新たな姿。格闘戦に特化しており、圧倒的なパワーで敵を打ち砕く。そのパワーはガフランの装甲ならただのパンチだけで打ち砕き、バクトの重装甲はビームラリアットを始めとする搭載ビーム兵器で打ち砕く程である。
AGE-1S　ガンダムAGE-1 スパロー: AGEシステムにより提案されたガンダムAGE-1の二つ目の新たな姿。高速戦闘が得意で、忍者のような素早い身のこなしで敵を翻弄する。その機動性と運動性は歴代のMSでかつてない程である。装備しているシグルブレイドは歴代のあらゆるMSを切り裂く程の破壊力をもつ。
RGE-B790　ジェノアス: 地球連邦軍の量産型 MS。UEの出現に合わせて地球連邦軍が組織されるのと同時に配備された。パイロットによるパーソナルカスタムタイプも多く存在する。
ウルフ・エニアクルが乗るカスタム機は全身白のカラーリングと角付きの外見が特徴。ストラー・グアバランの艦隊のは青いカラーリングが特徴。
WMS-GEX1　Gエグゼス: ウルフ専用のカスタム MS。マッドーナ工房がウルフの「ガンダムを超えるMS」というオーダーに応えるべく、ガンダムのデータを元に様々なところが強化されていたり、見た目もウルフの趣味の全身白に獣耳のガンダムフェイスで統一されている。

UE/ヴェイガン

ovv-f　ガフラン: UE（Unknown Enemy、アンノウン・エネミー）と呼ばれる正体不明の敵。量産型。14年前突如として現れ、世界各地で破壊を繰り返している。人型からドラゴン型に変形する機能を持つ。紫色に塗装されている上位機が存在する。
xvv-xc　ゼダス: 高機動型。ユリンの感応による助けを得られないと攻撃もままならないほどの高機動がウリ。ほかのUEのMSに無い武装として、ビームサーベルを超えるほど切れ味抜群の実体剣ゼダスソードを装備する。パイロットはデシル・ガレットだが、無人による自律稼動も可能な模様。
ovv-a　バクト: 重装甲型。電磁装甲なる厚い装甲を持ち、ドッズライフルすらまったく寄せ付けない装甲を持つ上、パワーもある。また意外と機動力もあり、市街地戦においてはガンダムをも翻弄する動きを見せた。いわゆる動けるデブ。少数ではあるがシールドを持たないUEのMSの弾除けとして？量産されている。
xvd-xd　ファルシア: 支援用。ピンク色で、台座の上に人が乗っている様な外見が特徴。武装は花の形をしたビット。有人機ではあるが、パイロットは操縦のためではなくXラウンダーの能力上昇のために搭乗する。機体制御は親機であるゼダス側から行う。ある人物が乗っており、それが悲劇に繋がる。
xvm-gz　デファース: 重力下用大型 MS。UEの最新鋭MS。アンバット司令官ギーラ・ゾイが乗り込むフリット編最後の敵。

民間のMS

CMS-328　デスペラード: 作業用のMS（モビルスタンダード）。土木作業員のような外見を持つ民生の作業機。ヒート・シャベルとヒート・ピッケルを装備している。お世辞にも戦闘能力が高いとはいえないが、イワークはこれでザラムのMS一機を撃破している。ごく一部でカルトな人気を持つ。
CMS-B/67　シャルドール: マッドーナ工房が製造しているMS。緑色をしており、基本的にはレース用に使われる。これといった兵装はないが、アンバット攻略戦ではビームライフルを持って参戦している。Gエグゼスの素体でもある。
マッドーナ専用シャルドール: マッドーナ工房工場長ムクレド・マッドーナの赤いシャルドール。アンバット攻略作戦に参戦し、メガランチャーで味方艦隊の危機を救った。以降マッドーナは後方支援に回ったので出番もこれっきりと思われる。
CMS-223Z　ジラ／CMS-223G　ガラ: ジラはザラム派によって運用されている量産型 MS。ザクの様な外見を持ち、ジラマシンガンZ06を装備する。ガラはザラム派首領ドン・ボヤージ専用のMSで、専用のモーニングスターを装備する。エウバ派のゼノとは大半のパーツが同じであり、両方とも一般的な連邦軍の量産機より性能は高いが、UEのMSに対抗出来る程ではない。
CMS-574X　ゼノ／CMS-574E　エルメダ: ゼノはエウバ派のMS、エルメダはエウバ派首領ラクト・エルファメル専用MS。ジラと比較すると騎士のようなフォルムが目を引き、パワーでは劣るものの機動力では勝る。武装はゼノマシンガン E15、エルメダ専用としてヒートソードがある。

サブタイトル

話数	サブタイトル
第1話	救世主ガンダム
第2話	AGEの力
第3話	ゆがむコロニー
第4話	白い狼
第5話	魔少年
第6話	ファーデーンの光と影
第7話	進化するガンダム
第8話	決死の共同戦線
第9話	秘密のモビルスーツ
第10話	激戦の日
第11話	ミンスリーの再開
第12話	反逆者たちの船出
第13話	宇宙要塞アンバット
第14話	悲しみの閃光
第15話	その涙、宇宙に落ちて