「双帝の羅馬復興記」とは、双頭の禿P制作のiM@S架空戦記シリーズである。使用ソフトは「ROME TOTAL WAR:BI(バーバリアンインヴェイジョン )」
4世紀末(380年前後)のローマ帝国を舞台に、東西ローマの皇帝となった双海亜美・真美の双子が、存亡の危機に立つローマの復興を目指す物語。
初投稿日は2009年11月1日。本来は「iM@S架空戦記ウソPart1」に投稿された動画であったが、ケントゥリオPや視聴者の応援により連載化が決定した。
西暦378年、ハドリアノポリスの戦いで東方ローマ軍は西ゴート族と戦い、皇帝ウァレンス以下、将兵の大半が戦死するという歴史的な大敗北を喫した。一方西方ローマでもウァレンティアヌス帝が病死し、東西両皇帝が空位となる危機的事態が生じた。
ローマ東方のアンティオキアで、教育係のテオドシウスのもと、ウァレンス帝の孫娘として伸び伸びと育てられていた亜美・真美の双子だったが、この事件を境に運命の歯車は大きく動き出す。
ウァレンス帝の葬儀で帝都コンスタンティノポリスに赴いた二人を待ち受けていたのは、東西の双帝として帝国を統治するという先帝の遺言であった。幼い彼女たちにはあまりに重すぎる使命であったが、真美は一人西方ローマに赴くことを決意する。一方、東方に残された亜美も、幼帝を擁立して専権を振るおうと企む元老院の策謀により、頼りにしていたテオドシウスから引き離されてしまう。
押し寄せる蛮族と諸外国の脅威、国内各地に散らばる内紛の火種、内憂外患を抱える瀕死のローマ。帝国存亡の危機を乗り越え、過酷な運命によって引き離された双子が再び相見える日は来るのだろうか……
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ・ストーリーに大きく関わる記述は白字にしています。 ・また一部の登場人物については非表示にしています。 ・これらの記述を閲覧する際は自己責任でどうぞ。 |
亜美&真美(双海亜美・真美)
物語の主人公である双子の少女。
父は先代東方ローマ皇帝ウァレンスの息子で、母は「大帝」こと、コンスタンティヌス1世の孫娘という高貴な血筋に生まれる。
幼くして両親を亡くし、祖父の元を離れ、ローマ東方のアンティオキアでテオドシウスの教育を受けていたが、ウァレンス帝の遺言と周囲の思惑により、亜美が東方、真美が西方ローマの皇帝に即位する。
テオドシウス
亜美&真美の教育係。双子からは「テオ兄ちゃん」と呼ばれている。
文武に優れた才覚を示すも、将軍職を退き、アンティオキアで双子の教育を任されていた。ウァレンス帝の遺言を楯にした元老院議員の策謀により、一時は双子から引き離され、東方国境の軍団長に赴任させられる。
赴任後まもなく、ササン朝ペルシアの都市ハトラを奇策によって陥落させ、ペルシアとの講和にこぎ着けることに成功。ペルシアとの国境問題を短期間で解決するや、首都コンスタンティノポリスに帰還する。
帰還後は、東方ローマ皇帝という重責を担うことになった亜美の後見人として全力を尽くす。
タカネ・シジョウ(四条貴音)
ニジェール商会の娘。
テオドシウスの要請により、新帝亜美の補佐役を拝命する。亜美から「お姫ちん」の称号と自重長(侍従長)の地位を賜る。亜美の教育係と宮廷内の政務を処理する一方で、隠密組織ルクス・ルーナエを操り、元老院内の反皇帝&反テオドシウス勢力の監視・暗殺を一手に引き受け、辣腕をふるう。テオドシウスに対しては、上官としての敬愛以上の思慕を抱いている。
歴史を調べるのが趣味で、過去の文献などに残された記述を元にいろいろ変わった料理を作っては、亜美やテオドシウスに披露している。
コトリ(音無小鳥)
テオドシウスの副官。
アレクサンドリアの書記官として古代ギリシアの書物あさりを満喫していたところ、軍団長の副官に抜擢された。テオドシウスからは副官としてこれ以上ないほど有能との評価と信頼を得ているが、腐女子趣味と怠惰な私生活は彼に呆れられている。
ハトラ攻略後は、ササン朝ペルシアへの使節代表に任命される。使命を果たした後は、テオドシウスの推薦により、東方ローマの総務長官に任命される。
ウィクトル
東方ローマの将軍。
老練な指揮官として宮廷の評価も高い。かつて、ハドリアノポリスの戦いに参加し、味方の大敗によって多くの指揮官が戦死した中、勇戦して辛くも生き残った。テオドシウスの要請で軍司令官としてアンティオキアに招集され、彼の下でペルシア領の都市ハトラ攻略の作戦に参加する。
古風な武人らしく、頑固者である一方で、一旦認めた相手には、その信頼を貫き通す一本気な気質の持ち主。
サルマティア族のアキヅキ氏族の族長リツコとは旧知の仲で、彼女の従弟にあたる少年を預かっている。
クリスプス
東方ローマの将軍。
すでに現役を引退していた老将。ウィクトル将軍とは旧知の仲。彼の息子は先帝ウァレンスの侍従長であったが、ハドリアノポリスの戦いで皇帝とともに戦死している。
テオドシウスの要請で軍司令官に復帰し、彼の下でペルシア領の都市ハトラ攻略の作戦に参加する。
比較的冷静な人柄で、同僚のウィクトル将軍の血気盛んな発言に対して、ツッコミを入れることもある。
ヴァクリウス
ウァレリウス
東方ローマ元老院の議員。
新帝亜美を傀儡とすべく、先帝の遺詔を楯に、目障りなテオドシウスを東方国境に追いやるが、テオドシウスの委任を受けたタカネの活躍により阻止される。その後も幼帝亜美の代理人の如く振る舞うテオドシウスの一派に対して強い敵意を抱いている。
カルウス
東方ローマの外交官。
ペルシアとの折衝に長年勤めてきた実績があり、現ペルシア国王アルデシールとも顔なじみである。テオドシウスの命令を受け、ペルシア使節となったコトリの補佐役を任される。
小心でやや口うるさい性格。
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エウトロピウス
西方ローマの近衛隊長。
シラクサの出身。知己であるテオドシウスの要請により、新帝真美の補佐を任せられる。まだ27歳の若さだが、初対面時に真美から「嘘だ!」と言わしめるほど、頭頂部が悲惨な状態になっている。真面目で忠誠心あつく、西方ローマの宮廷内で、真美からは「兄ちゃん」と呼ばれ、最も心を許す存在となっている。
プブリウス
西方ローマの財務長官にして元老院議員。
ヒスパニア・バエティカの総督だったが東方ローマの宮廷に取り入って現在の地位を得る。本来は老後のために私服を肥やし、危ない西方から逃げる資金を稼ぐ算段で長官職を求めたのだが、新帝真美の健気な姿に感じて、少しは真面目に働こうと考えを改める。
元老院からの献金の一部を着服して私財を蓄える一方で、真美に貴重な助言や献策をするなど、老獪な一面を見せつつも、側近の一人としての地歩を固めている。
イオリ(水瀬伊織)
西方ローマ元老院議員。
ローマの名門スキピオ家の後裔を自称している。没落していた家門を一代で復興させ、ローマ屈指の富豪にまで成長させた才女として知られている。真美が皇帝として未熟な言動を示せば、辛辣な皮肉や嫌味を容赦なく浴びせるが、真美が実際に業績を上げた時には、その都度影で援助の手をさしのべている。
プブリウスによれば「皇帝」というものを憎悪しているらしい。
グラティアヌス
先代西方ローマ皇帝ウァレンティアヌスの息子。現在はガリア軍団の軍団長と騎兵長官を務める。
亜美真美とは親戚にあたる。軍人としての実力・実績ともに評判は高く、配下の兵士たちの支持も高い。ただし、蛮族との戦闘を「狩り」と称すなど、サディスティックな性癖を窺わせる言動がみられる。また、新皇帝の真美に対し、異様なまでの好意を示すが、かえって真美には煙たがられている上、真美が全幅の信頼を寄せるエウトロピウスに対しては、激しい嫉妬を見せる場面もある。
アミアヌス
西方ローマの歴史家。史実では『歴史』の著者として名を残している。
すでに老齢だが、若い頃は兵士としてペルシアに出征して活躍していた。その縁もあって、西方ローマ軍の内部事情にも通じている。
西ゴートのローマ侵攻に対して、避難を肯んぜず、弟子とともにローマに留まって、戦いの一部始終を記録することを決意する。
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アルデシール2世
現ペルシア国王(シャーハーン・シャー)。
近隣諸国との交易による利益でペルシアを繁栄させようと考えている。それゆえローマとの友好関係を重視し、戦争による自国の領土拡張政策には消極的である。だが、弱腰に見えるその外交姿勢は、対外強行派の貴族たちの不満を招いている。
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レイコ・オザキ(尾崎玲子)
ペルシア内の最有力貴族「七大貴族」の一、オザキ家の当主。
「七大貴族」の中で唯一の親国王派。アルデシール王の相談役として、対ローマ外交ほか、さまざまな政務を処理している。強行派貴族の筆頭であるトウゴウジ家のレイカからは、「マダオ家(まるでダメダメなオザキ家)」と揶揄されている。
レイカ・トウゴウジ(東豪寺麗華)
リン・アサヒナ(朝比奈りん)
トモミ・サンジョウ(三条ともみ)
七大貴族の当主。
反国王派。トウゴウジ家の当主レイカを筆頭に、国王アルデシールの対外消極主義に不満を募らせ、それを隠そうとしない。その不遜な言動は、アルデシール王から「苦労知らずのじゃじゃ馬ども」と強く忌避されている。
国王に無断でハトラの知事を唆し、ローマ領侵攻を企むが、テオドシウスとコトリの活躍により失敗する。その後は現国王の廃立と傀儡の新国王擁立に暗躍する。
ウタダ
カルクチ
ヤマザキ
七大貴族の当主。
中立派。国王派・強行派のどちらにつくか日和見の姿勢を決めている。
ヴァヒャヴィシュダバヤ
ハトラの城主。
名前が言いにくいので、他人からは「城主」もしくは「太守」としか呼ばれない不幸な人。
新たに赴任した知事の命を受けて、東方ローマ侵攻を準備していたが、テオドシウスに先手を打たれ、知事とともにローマ軍の捕虜となる。捕虜返還の使節となったコトリに伴われてペルシア本国に帰還し、知事は独断と敗戦の責任を取って処刑されるが、彼は放免された模様。
マイ・ヒダカ(日高舞)
西方ローマの退役軍人。
現役時は、ユリアヌス帝の騎兵長官として、フランク族ら諸蛮族と戦い、勇名をとどろかせ、「烈火の戦女神」「ユリアヌスの槌」「背教者の鬼女」などの異名を得た。その圧倒的な強さによって、敵対していたフランク族さえも心服させ、彼らの多くから「ママン」と呼ばれ敬われている。
ユリアヌス帝のペルシア遠征にも参加し、そこでも奮迅の活躍を見せるが、ユリアヌスの死後、跡を継いだウァレンティアヌス帝とそりが合わず、軍を退役する。
退役後は国境近くの領地をもらい隠居の身であったが、西ゴート族のローマ侵攻の危機に際し、旧知のプブリウスの要請を受け、急遽招集した新兵の教官に就任する。
西ゴートとの敗戦後、怪我を口実に西方ローマの救援を渋るアルボガステスの下に使者に扮して赴き、笑顔で威圧して即座に出陣することを承伏させた。
アルボガステス
フランク族の族長。
グラティアヌス率いる西方ローマガリア軍団に所属する将軍。マイを敬愛し、そのよしみで、彼女の娘であるアイの後見役をつとめる。非常に直情的な性格で、アイに対しても容赦なく鉄拳をふるう時がある。またその性格から、同僚ともしばしば衝突し、軍団内で孤立している。とりわけ同族のメロバデウスとは犬猿の仲。
そんな彼だが、唯一「フランクのトラウマ」と称されるマイの言うことには、絶対服従の態度を崩さない。
アイ・ヒダカ(日高愛)
マイの一人娘。
フランク族のアルボガステス配下の兵士見習い。戦士としては未熟で、アルボガステスからは怒号と鉄拳をくらうこともしばしば。
母親のマイによれば、戦場で戦士として覚醒するだけの生死の危機にさらされていないとのこと。
副官F
アルボガステスの副官。
至って常識的な人物だが、奔放なマイに振り回されたり、戦士としての未熟なアイや、何かと同僚に楯突く上官のフォローをつとめたりと、周囲への気苦労が絶えない。
メロバデウス
フランク族の族長。
グラティアヌス率いる西方ローマガリア軍団に所属する将軍で、グラティアヌスの信頼も篤い。同族のアルボガステスとは犬猿の仲で、戦闘の際に彼を危地に陥れるようと企むほど。
ミキ(星井美希)
西ゴート族の有力部族の娘。
姉のナオをだまし討ち同然に殺したローマ帝国への仇討ちに、部族を率いて決起する。
ハドリアノポリスの戦いでは敵の司令官セバスティアヌスを討ち取り、味方を大勝に導く大功を立て、以後、西ゴートの多くの人々に女神のごとき崇拝を受ける。だが、大切な姉の命を奪ったローマを憎悪するあまり、復讐への妄執に囚われている姿は、狂気すらうかがわせる様相を呈している。
ナオ(星井菜緒)
ミキの姉。
故人。生前は若年ながら族長として、西ゴートの中でも精強で知られる部族をまとめ上げていた。
東方から襲来した蛮族の圧迫を逃れるため、ローマ帝国に庇護を求め、フォエデラティ兵(同盟兵)として、東方ローマ領内に移住する。だが、腐敗したローマ側からは十分な庇護を得られなかったため、待遇の改善を訴えにローマとの会談に赴く。その会談の最中、ローマ側の襲撃を受け殺される。
アラリック
西ゴート族の名門部族、バルティ家の嫡男。
ミキの部族とは古くからのつきあいがあり、ミキとナオとは幼なじみ。西ゴートがローマに反旗を翻した時は、ミキとともに立ち上がり、以後もともに行動する。
何故か口調が関西弁。
[以下の人物は非表示]
フリティゲルン
西ゴート族の先王。故人。
前王アタナリックが東方の蛮族との戦いに敗れ逃走したため、王となる。
ローマと盟約を交わし、ローマ領内への移住と生活の保障を求めるが、盟約を反故にして襲撃してきたローマに対し、ゴート全部族を挙げての抗戦を決意する。
ハドリアノポリスでミキ・アラリックらとともに東方ローマ軍と戦い、これを壊滅させ、ウァレンス帝を討ち取る大勝を得るも、まもなく病死する。
アタナリック
西ゴート族の先々代および現王。
フリティゲルンの死後、王に復位。東方ローマ領に再侵攻し、ミキらの活躍もあってシルミウムを陥落させる。だが、テオドシウスの仕掛けたゴート族切り崩し策にかかり、東方ローマとの交戦継続を断念。ミキらと袂を分かち、西ゴート族の大半を率いてローマとの和平を受け入れる。
リツコ・アキヅキ(秋月律子)
サマルティア族の有力部族アキヅキ氏の族長。
離合集散をくり返してきたサルマティア諸部族を糾合し、周辺民族との争いにも勝利を重ね、サマルティアの名声を高めた才女として評判も高い。
東方ローマの将軍ウィクトルとは旧知の仲であり、ローマ側のパイプ役として、彼の下に従弟を預けている。
一方で、西ゴート族のミキとも古くからの顔なじみ。その縁を頼りに、西方ローマに侵攻する彼女の下に現れ、同盟を締結する。だが、復讐心に取り憑かれたミキがローマの完全滅亡を企んでいることを知り、その無謀を危惧することになる。
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最終更新:2024/03/29(金) 17:00
最終更新:2024/03/29(金) 17:00
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