カランダガン(Calandagan)とは、2021年生まれのフランスの競走馬である。鹿毛の騸馬。
主な勝ち鞍
2024年:キングエドワード7世ステークス(英G2)、ノアイユ賞(仏G3)、オカール賞(仏G3)
2025年:サンクルー大賞(仏G1)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英G1)、チャンピオンステークス(英G1)、ジャパンカップ(日G1)
父Gleneagles、母Calayana、母の父Sinndarという血統。
父は英愛2000ギニーなどG1・4勝を挙げた名マイラー。まあ、回避王やら馬場ソムリエとしての方が有名かもしれないが。種牡馬としてマンノウォーステークスを制したHighland Chiefやロワイヤリュー賞を勝ったLoving Dreamといった馬を出しており、日本でもショックアクションが新潟2歳ステークスを制している。
母の父は愛愛ダービーや凱旋門賞などG1・4勝を挙げた名馬。種牡馬としては凱旋門賞3年連続のシルコレYoumzainや愛オークス馬Shawandaを出している。
2021年1月27日にフランスにて誕生。生産者はHaras de Son Altesse l'Aga Khan Scea。馬主はアガ・カーン4世→アガ・カーンスタッド。調教師はフランスのフランシスアンリ・グラファールとなった。
8月のドーヴィル競馬場の未勝利戦にてミカエル・バルザローナを背にデビューして3着。この敗戦で陣営は去勢を決断し、手術後の休養明け初戦に欧州平地シーズンの終わりである10月末のシャンティイ競馬場の条件戦を選ぶと、ステファン・パスキエを乗せて初勝利を挙げた。
2歳時はシーズン終わりだったこともあって、この2戦のみで終えた。
空けて3歳、3月フランソワマテ賞(L)から始動して2着。続いてノアイユ賞(G3)に2番人気で出走。最後方から競馬を進めて直線で馬群が広がるとその間から抜け出して1馬身3/4差を付ける快勝でグループ競走初制覇を果たした。
更にオカール賞(G3)でも後方2番手から直線で外から差し切って1馬身3/4差でグループ競走連勝。
ノアイユ賞とオカール賞はジョッケクルブ賞(仏ダービー)への有力な前哨戦であるがカランダガンは騸馬のため出走できない。このためイギリスに遠征してロイヤルアスコット開催のキングエドワード7世ステークス(G2)への出走を選択した。
ここでも後方2番手と後ろからの競馬を進め、徐々に縦長の隊列となっていく中でも位置取りを維持する。直線に入ると大外へと持ち出されて末脚の伸ばして一気に突き抜けると、2着以下に6馬身差の付ける圧勝でグループ競走3連勝を決めた。
その後はイボア開催のインターナショナルステークス(G1)に出走。ここでは中団辺りから競馬を進めて直線で大外から末脚の伸ばすも逃げた英ダービー馬City Of Troyを捕らえることができずに1馬身差の2着に敗れた。
暫く間隔を空けてブリティッシュチャンピオンズデーで行われる欧州中距離路線を締めくくるチャンピオンステークス(G1)に1番人気で出走。中団の内を追走して直線では馬群の間を縫って最内から抜け出すも遅れてやってきたAnmaatに差し切られてしまい半馬身差の2着に敗れた。
明けて4歳。この年の2月に馬主のアガ・カーン4世が死去し、カランダガンはアガ・カーンスタッド所有馬という扱いとなる。
古馬始動戦はドバイに遠征してドバイシーマクラシック(G1)に出走。鞍上はデビュー戦以来のバルザローナと組むことになった。
後方3番手辺りから競馬を進めて直線に入るとダノンデサイルを追うように末脚を伸ばすも捕えられずに2着。これでG1で3戦連続2着となった。
ヨーロッパに戻ってからはコロネーションカップ(G1)に圧倒的な1番人気で出走。最後方から競馬を進めて直線で末脚を伸ばして前にいた英セントレジャー馬Jan Brueghelに並び掛けるも抜かせずそのまま決着。3着以下には7馬身差つけるもJan Brueghelに半馬身差及ばずの2着。4戦連続G1・2着という結果になった。Westover先輩がこっちに来いと言っている。
続いて地元フランスのサンクルー大賞(G1)に出走。5頭立てであったが、昨年のキングジョージの覇者Goliathに昨年の凱旋門賞2着馬Aventure、独香でG1・2勝を挙げたJunko、仏G1・2勝Iresineといった骨っぽい面々が揃った。なかなか勝ち切れない競馬が続いたがそれでも1番人気の支持を集めた。
レースはJunkoが逃げる展開となりカランダガンは5頭中の4番手を追走。直線に入るとAventureと併せ馬で上がっていき、残り200mで振り切るとそのまま突き抜けて独走。Aventureに3馬身半差を付ける圧勝で遂にG1初制覇を果たした。Westover先輩がガッツポーズしてる姿が見える見える。
続いてキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)に出走。ここにはG1・7勝を挙げた騸馬の先輩Rebel's Romanceに、コロネーションカップでカランダガンを負かしたJan Brueghel、前年の英チャンピオンズF&MSを制したKalpana、オブ爺のラビット枠と化した一昨年の英セントレジャー馬Continuousが参戦。そんな中でもカランダガンは1番人気の支持を受けた。
レースは何故かラビットのContinuousが逃げずにJan Brueghelが逃げる展開。カランダガンは最後方に付けて競馬を進めた。直線に入ると4番手を追走していたKalpanaが進出してそれを追うようにカランダガンも大外から末脚を発揮。先頭に立ったKalpanaを1馬身差で差し切ってG1連勝。シルコレと化していたかつての姿はどこにも見られなかった。Westover先輩が寂しそうに見つめている気がする。
陣営はインターナショナルステークスに行く案を発表。また、シーズン終わりにはジャパンカップに行く選択肢があることも明かした。
流石に使いすぎだったのかインターナショナルステークスは同陣営のDaryzに任せて回避。今年から古馬に解放されたプランスドランジュ賞にも登録していたが、ここもDaryzに譲って回避。そうしてたらそのDaryzが凱旋門賞を制してしまった。なお彼はカランダガンと馬主、厩舎、鞍上が同じである。
秋の始動戦に選んだのは昨年2着だったチャンピオンステークス(G1)。ここにはプリンスオブウェールズステークスとインターナショナルステークスを制し、当時レーティング世界1位となったG1・2勝馬Ombudsmanに、前走でアイリッシュチャンピオンステークスを制した同じくG1・2勝の3歳馬Delacroixといった猛者が参戦。1番人気はOmbudsmanが推され、カランダガンは差のない2番人気となった。
クールモアとゴドルフィンが用意したペースメーカーらが先陣を切って、Delacroixは後方4番手で、カランダガンは後方2番手、Ombudsmanが最後方という位置取りとなった。最終コーナーの手前からOmbudsmanと共に進出を始めていき、直線では前が壁となって詰まるDelacroixを余所に2頭で加速していった。しかし、カランダガンはOmbudsmanとの差を広げていって最終的にOmbudsmanに2馬身1/4差を付ける完勝を決めてG1・3連勝を挙げた。
後日発表されたロンジンワールドベストレースホースランキングで出されたレーティングは、世界単独1位となる130。OmbudsmanはプリンスオブウェールズSで128を出しており、チャンピオンSで彼に文句無しの完勝を収めた事がこの高数値の要因と言える。勿論、この年のカルティエ賞では年度代表馬を受賞した。
この後は前々から言及されていたジャパンカップ(GⅠ)に参戦。予備登録していた他の海外馬が回避し、ただ1頭海を渡ることとなった。日本からはドバイ以来の再戦となるダノンデサイル、当年のダービー馬クロワデュノール、天皇賞(秋)を制した3歳馬マスカレードボールらが集結。ジャパンカップで海外馬は20年近く馬券圏内に入っていないだけに高速馬場適性は不安視されたが、実績はずば抜けており、最終的に単勝4番人気と対抗馬の一角に推された。
4枠8番から発走。スタート直後に外のアドマイヤテラが落馬する波乱の幕開けとなったが、落ち着いてすぐ中団の外目につけ因縁のダノンデサイルをマークする。前はセイウンハーデスが57秒6というハイペースで逃げる。4コーナーでダノンデサイルが内に振ったので目標を1番人気マスカレードボールに切り替え、大外を回って直線に突入。ここから持ち前の凄まじい末脚が炸裂し、すぐ内から連れて伸びてきたマスカレードボールとの叩き合いになる。後続を置き去りにしてのデッドヒートは最後まで続き、全く並んだままゴール板を通過。判定の結果軍配が上がったのはカランダガン。勝ち時計は2018年のアーモンドアイを上回る衝撃のJRAレコード2分20秒3。日本馬すら誰も経験したことのない超高速の激戦の中、上がり最速33秒2と瞬発力でも完全に日本馬を凌駕してみせた。カランダガンはこれでGⅠ4連勝となった。
海外馬の勝利は2005年にレコード勝ちしたアルカセット以来20年ぶり、馬券圏内に入ったのも2006年3着のウィジャボード以来19年ぶり。管理するF.グラファール調教師はもちろん、所有するアガ・カーンスタッド、短期免許で何度か来日している鞍上のM.バルザローナ騎手もJRA・GⅠは初勝利であり、「本当に最高の気持ち。自分にとっても記念すべきレースになった」と声を弾ませた。
来年はサウジを使わずに、ドバイシーマクラシック(G1)に直行で始動予定。昨年ダノンデサイルに敗れた雪辱を果たし、ドバイの忘れ物を獲りに再び中東を目指す。
| Gleneagles 2012 鹿毛 |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer |
| Fairy Bridge | |||
| Urban Sea | Miswaki | ||
| Allegretta | |||
| You'resothrilling 2005 黒鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
| Terlingua | |||
| Mariah's Storm | Rahy | ||
| *イメンス | |||
| Calayana 2014 鹿毛 FNo.16 |
Sinndar 1997 鹿毛 |
Grand Lodge | Chief's Crown |
| La Papagena | |||
| Sinntara | Lashkari | ||
| Sidama | |||
| Clariyn 2009 鹿毛 |
Acclamation | Royal Applause | |
| Princess Athena | |||
| Clodovina | Rock of Gibraltar | ||
| Clodora |
クロス:Northern Dancer 4×5(9.38%)
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掲示板
222 ななしのよっしん
2025/12/06(土) 17:40:33 ID: H0Isi4FXVP
カランダガンは直線の叩き合いに勝るとも劣らない最強馬議論をするべき
223 ななしのよっしん
2025/12/06(土) 17:50:30 ID: qs8mGNCE69
>>14 >>168
JRA発表だと、ダノンデサイル(125ポンド)を基準馬にしたら、たまたま据え置きの130ポンドになった感じかね?
224 ななしのよっしん
2025/12/07(日) 14:54:46 ID: 515TeEEb5P
来年はダリズが欧州制圧してこっちが海外制圧する気か
騸馬だから現役もめっちゃ長くなりそうだな
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/27(土) 15:00
最終更新:2025/12/27(土) 15:00
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