レベルスロマンス(Rebel's Romance)とは、2018年生まれのアイルランド生産・イギリス調教の競走馬である。
父Dubawi、母Minidress、母の父Street Cryという血統。
父はマイルを中心に活躍し、アイリッシュ2000ギニーなどG1・3勝馬。種牡馬としてもスプリンターからステイヤーまで多数の活躍馬を輩出した。
母は1勝馬で、他にリステッド競走2着がある。その母である祖母Short SkirtはイギリスでG3を2勝している。
母の父はドバイワールドカップ・スティーブンフォスターハンデキャップの優勝馬で、種牡馬としてZenyattaやWinxなど芝・ダートを問わずに活躍馬を送り出している。
叔父にドバイG3を優勝したVolcanic Skyがおり、従兄に兵庫ゴールドトロフィー(JanⅢ)を優勝したデュープロセスがいる。
2018年3月9日誕生。生産者・馬主共にゴドルフィン。
所属はイギリス・ドバイを拠点としているチャーリー・アップルビー厩舎となった。アップルビー師はゴドルフィンの専属調教師で、ゴドルフィン所有の名馬を多数手掛けている。
10月26日ニューカッスル競馬場のオールウェザーの条件戦で、ゴドルフィンの主戦騎手ウィリアム・ビュイック騎手を背にデビューして初勝利を挙げる。続く11月中旬のケンプトン競馬場のポリトラックの条件戦も勝利し、連勝を挙げた。
3歳初戦はドバイに遠征して、1月14日メイダン競馬場のダートの条件戦に出走して勝利、3連勝を果たした。その勢いでサウジカップデーのサウジダービーに出走するもピンクカメハメハの4着となり、初黒星を喫した。
続いてドバイに戻ってUAEダービー(G2)に出走。後方3番手から馬群の外を通って徐々に位置取りを上げていき、最終コーナーでは先団に取りつく。迎えた直線では残り300mから豪快に突き抜けて5馬身半差の圧勝。グループ競走初制覇を果たした。
その後は、休息を取ってアメリカクラシック三冠最終戦ベルモントステークスを目標とするも、後肢の感染症により取り止め。休養に入ることになった。
故障明けはドバイの地で迎えることとなり、1月21日メイダン競馬場のダートの条件戦で復帰するも勝ち馬から約25馬身差の8着。続いて2月のカーリンステークス(L)に出走するが11着。3歳時の勢いは見る影もなくなっていた。
ドバイでの惨敗を受けて陣営は芝への転向を決断。というのもヨーロッパにはダートコースが存在せず、オールウェザーコースがあるだけである。また、オールウェザーの競走もG3が最高で大競走は皆無である。世界中に拠点を持つゴドルフィンならダートの本場アメリカで走らせることも可能であるが、今年2戦の走りでは米国馬には手も足も出ないだろう。
イギリス帰国後初戦は6月25日のフレッドアーチャーステークス(L)に出走し、初芝ながらも勝利。早くも芝への適性を証明した。続く7月末のグロリアスステークス(G3)も勝利し、あっさり連勝した。
その後はドイツに遠征してベルリン大賞(G1)にジェームズ・ドイル騎手と組んで出走。ここではドイツ最強馬Torquator Tassoや独ダービー馬Sammarcoがいなこともあり、G1初挑戦ながら単勝オッズ2.0倍の1番人気に支持された。レースは後方2番手に控えて、直線に入ると大外から進出を開始。一気に先頭に躍り出ると追い込んで来たNerikをクビ差で封じて優勝。芝転向後3連勝でG1初制覇を果たした。
再びドイツに遠征してビュイック騎手を背にオイロパ賞(G1)に出走。ここにはドイチェスダービー・ダルマイヤー大賞を優勝したSammarcoも出走したが、それを退けて1番人気に支持された。前走と同じく後方2番手からの競馬となり、直線では馬と馬の間に突っ込みながら進出。内埒沿いに向かいながらも末脚を伸ばし、残り200m付近で外のSammarcoを交わして勝利。G1・2連勝を成した。
更にアメリカに遠征してブリーダーズカップ・ターフ(GⅠ)に出走。1番人気はアメリカ芝二冠を達成した僚馬Nations Pride、2番人気は牡馬混合GⅠを勝利したアメリカの女傑War Like Goddess、3番人気は今回で引退のMishriff、本馬が4番人気となった。鞍上はビュイック騎手がNations Prideに騎乗するため、一戦ぶりにドイル騎手との組むことになった。
レースでは発馬でやや来れて後方4番手からの競馬となる。中団まで位置取りを足上げるも、第3コーナーで再び下がり気味となる。しかし、ドイル騎手に促されるとグイグイと加速を開始。外のMishriffを張り出しつつ末脚を点火させると、直線で力の違いを見せつけるように突き抜けて2馬身1/4差で完勝。芝転向後G1・3連勝を含む5連勝でブリーダーズカップ開催優勝を果たした。
この勝利でアップルビー師はブリーダーズカップ・ターフを連覇し、2年連続でブリーダーズカップ開催3勝を挙げた。また、ドイル騎手もブリーダーズカップ開催初勝利となった。
レース後、アップルビー師は「ジェームズにBC初勝利を贈れてうれしいよ。彼なら仕事をしてくれると信頼していたし、凄く上手く乗ってくれたよ」とドイル騎手を称えた。
当初はドバイのスーパーサタデーで行われるドバイシティオブゴールドから始動してドバイシーマクラシックに向かう予定であったが、検査したところ前脚に炎症が見られたため回避、ドバイシーマクラシックに直行することとなった。
迎えたドバイシーマクラシック(G1)ではイクイノックスに次ぐ2番人気の支持を受けるも、ぶっつけ本番のせいか伸びを欠いて7着。勝ったイクイノックスから大きく離された結果となった。
暫く休養した後にアメリカに遠征して、ボウリンググリーンステークスからソードダンサーステークスを予定を組んだ。
迎えた7月末のボウリンググリーンステークス(GⅡ)では圧倒的な1番人気という支持を受けるが、第3コーナーで転倒して競走中止。 鞍上が救急搬送される事態となった。幸いレベルスロマンスには異常は見られなかったが、ソードダンサーステークスへの転戦は見送られることになった。
気を取り直してブリーダーズカップ・ターフの前哨戦のジョーハーシュターフクラシック(GⅠ)に出走。単勝オッズ1.5倍の圧倒的な1番人気の支持を受けるも、伸びあぐねてWar Like Goddessの4着に敗れた。
その後はブリーダーズカップ・ターフには出走せずに、ドイツのバイエルン大賞(G1)に出走させようとするも取消した。
イギリスに戻って12月のオールウェザー戦ワイルドフラワーステークス(L)に出走して1年ぶりの勝利。2023年は不調や競走中止などで力を発揮することができなかったが、最後に勝利を挙げることができた。
カタールの国際招待競走であるアミールトロフィー(G3)に出走。ハナに立つ勢いだったノースブリッジを交わして逃げる競馬となり、直線では内埒沿いから通って押し切り態勢。遅れて猛然と巻き返しを図るゼッフィーロの追撃を3馬身差で退けて圧勝。レース後に鞍上のビュイックは「彼は先頭で凄くリラックスしていたよ」「BCターフを勝ったのはそれほど前ではないから、ベストの状態に戻ったようだね」と復活の手応えを感じていた、
そして1年ぶりとなるドバイシーマクラシック(G1)に出走。英愛ダービーなどG1・5勝を挙げているAuguste Rodinや昨年牝馬三冠を達成したリバティアイランド、一昨年の覇者シャフリヤール、バイエルン大賞、香港ヴァーズと昨年一気にG1連勝としたJunko、安定力を誇る牝馬二冠馬スターズオンアース、春の天皇賞馬ジャスティンパレスなどの有力馬が出走。レベルスロマンスは昨年の成績が悪かったせいかJRAオッズ8番人気となった。
発馬を決めると逃げるPoint Lonsdaleの後ろの2番手付ける。スローペースに身を任せて淡々と流れを追走。最終コーナーのところでレベルスロマンスら前3頭と4番手以下との間隔が開いていき、その一方でレベルスロマンスは進出を開始してPoint Lonsdaleに並び掛けるようにして直線へ。Point Lonsdaleを交わして先頭に立つと後続を引き離して独走。シャフリヤールが追い上げてくるも捕えることができずに2馬身差を付けて完勝。3連勝で4度目のG1制覇。昨年の雪辱を果たして、完全復活した姿を世界中に見せつけた。ロンジンワールドベストレースホースランキングではレーティング123を獲得、評価も上々のようだ。
次走は香港へ転戦、5月末のチャンピオンズ&チャターカップ(GⅠ)で初のシャティン競馬場への参戦となる。
Dubawi 2002 鹿毛 |
Dubai Millennium 1996 鹿毛 |
Seeking the Gold | Mr Prospector |
Con Game | |||
Colorado Dancer | Shareef Dancer | ||
Fall Aspen | |||
Zomaradah 1995 鹿毛 |
Deploy | Shirley Heights | |
Slightly Dangerous | |||
Jawaher | *ダンシングブレーヴ | ||
High Tern | |||
Minidress 2009 黒鹿毛 FNo.8-d |
Street Cry 1998 黒鹿毛 |
Machiavellian | Mr Prospector |
Coup de Folie | |||
Helen Street | Troy | ||
Waterway | |||
Short Skirt 2003 黒鹿毛 |
*ディクタット | *ウォーニング | |
*アルヴォラ | |||
Much Too Risky | Bustino | ||
Short Rations |
クロス:Mr Prospector 4×4 (12.50%)、Slightly Dangerous 4×5 (9.38%)
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掲示板
28 ななしのよっしん
2024/11/25(月) 07:07:25 ID: SsnNWbTJ/k
ビュイックの神騎乗を見ると今年のジャパンカップで勝ち負けできたんじゃ…って思ってしまう
香港やドバイ、アメリカで結果残してるしね
29 ななしのよっしん
2024/11/29(金) 21:07:39 ID: AkZLeGkyDs
来年もドバイ行くのかな
今回のジャパンカップで瑠星の騎乗を見てきたから、シンエンペラーの海外遠征において強敵になりそう
30 ななしのよっしん
2024/12/15(日) 23:27:07 ID: +3JAuStjAT
今年は日本馬がけちょんけちょんにされたがキャリア初期はダート走ってたんだなこの馬
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最終更新:2024/12/21(土) 23:00
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