アストルティアとは、「ドラゴンクエストX」およびその外伝漫画作品「蒼天のソウラ」で冒険の舞台となる世界である。
概要
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スクウェア・エニックスのオンラインゲーム(MMORPG)である、ドラゴンクエストXの冒険の舞台となる世界。本作はMMORPGであるため、すべてのプレイヤーたちがこの世界を共有し、同じ舞台で冒険を繰り広げている。
アストルティアには、「オーガ」「ウェディ」「エルフ」「ドワーフ」「プクリポ」「人間」「竜族」の7種族がそれぞれ治める7つの大陸(世界)が存在している。
- オーガの治める大陸「オーグリード大陸」
- ウェディの治める諸島「ウェナ諸島」
- エルフの治める大陸「エルトナ大陸」
- ドワーフの治める大陸「ドワチャッカ大陸」
- プクリポの治める大陸「プクランド大陸」
- 人間が治める大陸「レンダーシア」
- 竜族が治める世界「ナドラガンド」
上記のほかにも、港町レンドアや娯楽島ラッカランといった小さな島々が各地に点在している。
これら大陸のうち、レンダーシアとナドラガンドを除いた大陸(以降「5大陸」と表記)は「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」で登場し、レンダーシアは「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」で、ナドラガンドは「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン」でそれぞれプレイヤーたちへと解放された。
5大陸はそれぞれ「大地の箱船」とよばれる大陸間鉄道によって繋がっており、ゴールドを支払うことで自由に大陸間を行き来することができる。レンダーシアとは大陸間鉄道は結ばれていないが、港町レンドアとレンダーシア間で海路が確立されており、豪華客船グランドタイタス号が互いを往復している。ナドラガンドは神代(神話の時代)に異世界へと隔離されており、互いを結ぶゲートである「奈落の門」経由でしか辿り着くことができない。
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のストーリー冒険において、人間だった主人公はとある事件に巻き込まれ、「オーガ」「ウェディ」「エルフ」「ドワーフ」「プクリポ」の5種族のいずれかへと転生する。そして、それぞれの種族に対応する大陸から物語がスタートしていく。5大陸にはそれぞれ、主人公が最初に降り立つ「初期村」、低レベル帯向けの拠点「小国」、高レベル帯向けの拠点「大国」があり、その各所で事件が発生している。それらの問題を解決して回りながら成長していくことが、主人公の当面の目的となる。
オーグリード大陸
詳細は記事「オーグリード大陸」を参照。
地域によって寒暖差が激しく、北方には雪の降り積もる山脈が、南方には赤茶けた大地の続く荒涼地帯が存在している。2014年10月時点のバージョンで、アストルティアにおいて積雪地帯があるのはこの大陸のみである。
主人公の種族にオーガを選択した場合、「ランガーオ村」が初期村となる。低レベル帯の拠点となる街は「グレン城下町」で、ここに冒険者向けの住宅村が用意されている。高レベル帯の拠点となる王城都市は「ガートラント城下町」で、王城内には後述のスキルポイントをリセットするための設備が存在している。
1stパッケージ「目覚めし五つの種族 オンライン」のメインストーリーにかかわる重要なエリアが多数存在しており、主人公の討伐目標となる冥王ネルゲルのもとへは、この大陸のランドン山脈経由にて突入することとなる。
ウェナ諸島
詳細は記事「ウェナ諸島」を参照。
アストルティア南西部に位置する諸島。ウェディたちが生活する。
5大陸のひとつであるが、その名の通りいくつもの島が集まった諸島である。その性質上、他の大陸とは異なり各地が海によって分断されているため、島々の間の移動には渡し船が用いられる。
温暖な気候で、ヤシの木をはじめとした熱帯植物が多く分布している。諸島の南側はミューズ海岸やキュララナ海岸、ラーディス王島などの海沿いのエリアが多く占めるが、北側へ移るにつれてブーナー熱帯雨林やケラコーナ原生林など秘境の様相を呈していく。生息するモンスターの強さも南側が比較的弱く、北側が強めのものとなっている。
主人公の種族にウェディを選択した場合、本諸島の「レーンの村」がオンラインモード開始地点の"初期村"となる。"小国"に分類される低レベル帯プレイヤー向け拠点は「ジュレットの町」で、ここに冒険者向けの住宅村が用意されている。"大国"に分類される高レベル帯プレイヤー向け拠点は「ヴェリナード城下町」で、本作の重要なシステムのひとつ、アクセサリー合成を行う場所として重要な役割を持つ。いずれの拠点も南国のリゾート風であり、冒険者たちに開放されている住宅村のひとつ「白亜の臨海都市地区」は人気スポットのひとつとなっている。
本諸島は低~中レベル帯でのレベル上げのメッカとして有名であり、低レベル帯ではヴェリナード領南のマリンスライムが、中レベル帯のソロ狩りはキュララナ海岸のタコメットが、同じく中レベル帯のパーティー狩りは永遠の地下迷宮のガルバ・ゴルバなどが人気である。
エルトナ大陸
詳細は記事「エルトナ大陸」を参照。
主人公の種族にエルフを選択した場合、「ツスクルの村」が初期村となる。低レベル帯の拠点となる街は「風の町アズラン」で、ここに冒険者向けの住宅村が用意されている。高レベル帯の拠点となる王城都市は「王都カミハルムイ」で、唯一の2エリア構成の王城都市となっている。
ハイレベルプレイヤー向けの外伝ストーリー「神話篇」の発端の地であるとともに、神話篇のラスボス「災厄の王」が待ち構える地である。
ドワチャッカ大陸
詳細は記事「ドワチャッカ大陸」を参照。
全体的に荒涼とした土地で占められているのが特徴で、南方は山道や断層帯が、北方には砂漠や火山などが存在している。
かつては非常に高度な科学技術を有した帝国が繁栄していたが、多くの争いや驕りによって自ら破滅を迎えた。現在は、ウルベア地下遺跡などの廃墟や、ドルボードをはじめとした「神カラクリ」と呼ばれるテクノロジーの一部をいくつか遺すのみである。
主人公の種族にドワーフを選択した場合、「アグラニの町」が初期村となる。低レベル帯の拠点となる街は「岳都ガタラ」で、ここに冒険者向けの住宅村が用意されているほか、プレイヤーたちの重要な移動手段である「ドルボード」の入手やカスタマイズを行うことができる。高レベル帯の拠点となる王城都市は「ドルワーム王国」で、城下町には防具鍛冶ギルドがある。また、大地の箱舟の発着するドルワーム王国駅が王城内に敷設されているという珍しい構造をしている。
メインストーリーで登場するボスの難易度がいずれも高く、特に「天魔クァバルナ」の強さは、1stパッケージ時点においてラスボスよりも上であると目されるほどである。
プクランド大陸
詳細は記事「プクランド大陸」を参照。
アストルティア南東部に位置する諸島。プクリポたちが生活する。
平原や丘陵、荒野に風車の丘、そして巨大なキノコが林立する山など、プクリポという多様な外見の種族を反映してか実にバリエーション豊かでメルヘンチックな風景に彩られている。
主人公の種族にプクリポを選択した場合、「プクレットの村」が初期村となる。低レベル帯の拠点となる街は「オルフェアの町」で、ここに冒険者向けの住宅村が用意されている。高レベル帯の拠点となる王城都市は「メギストリスの都」で、装備品の見た目を変更するドレスアップ屋が存在している。またメギストリスの都の入口前広場には日々多くのプレイヤーたちが集まっており、クエスト関連の取引がさかんに行われている。
大陸南端のチョッピ荒野は高レベル帯のレベル上げで非常に人気であり、日々数えないくらいほどのバザックスがイオナズンやイオグランデの餌食となっている(→「サポックス」参照)。
レンダーシア
詳細は記事「レンダーシア」を参照。
2ndパッケージにて解放された新たな冒険の舞台。主人公を含めた人間たちが治める大陸。
かつては港町レンドアとを結ぶ定期船が運行していたが、レンダーシアを包む魔障と船の故障により断絶している。1stパッケージのシナリオをクリアすることによりそれらが解消され、主人公たちはレンダーシアへと足を踏み入れることが可能となる。
全地域を通して色あせたような色調の風景が続いており、BGM「失われた世界」と相まって物悲しげな空気を漂わせている。また、謎の魔物の襲撃を受けて半壊状態の「メルサンディ村」、大人たちがすべて姿を消してしまった「セレドの町」、そして住人全員が記憶喪失の「アラハギーロ王国」など、各地もそれぞれ深刻な問題を抱えている。
勇者姫アンルシアを求めて上陸を果たす主人公だったが、グランゼドーラ王国へ繋がる関所は封鎖されており入国することができない。まずは、開門のために上述の「メルサンディ村」「セレドの町」「アラハギーロ王国」を巡って事件を解決し、三匹の蝶を集めていくことが当面の目標となる。
ナドラガンド
炎の領界「詳細は記事「ナドラガンド」を参照。
3rdパッケージにて解放された新たな冒険の舞台。これまで謎に包まれていた7番目の種族「竜族」が住む世界。
他の6大陸と同様に女神ルティアナによって創られた大陸で、かつては天界に浮遊していた。神々の時代に、何らかの理由によりアストルティアから切り離され、異世界へと隔離されてしまっている。アストルティアとナドラガンドはゲート「奈落の門」によって繋がっているものの、その門には封印が施され、人間を守護する神グランゼニスの力を授かった勇者にしか解除できない状態にあった。
天馬ファルシオンや大魔王マデサゴーラの言によると、奈落の門の先には「創生の霊核」と呼ばれる強力な魔力の源が存在するとされる。その場所がナドラガンドを指すのかは不明であるが、2ndパッケージにおいて大魔王マデサゴーラは創生の霊核を求めており、奈落の門の封印解除に成功している。以降、アストルティアとナドラガンドは開通した状態となっている。
ナドラガンドの世界は「領界」と呼ばれる5つの領域に分割されており、「炎の領界」「氷の領界」「闇の領界」「水の領界」「嵐の領界」のうち、バージョン3.3時点では前者3つまでが解放されている。
これまでのアストルティアの地とは、まったく常識の異なる光景が広がっており、各領界い対応する属性で一面がおおわれているのが特徴。
アストルティアの神々
アストルティアは女神ルティアナによって創られた。そこに暮らす者たちは女神ルティアナの子たる7柱の種族神により生み出され、現在に至るまで見守られ続けている。
種族神のうち、人間を守護する神「グランゼニス」は、神代に力を使い果たし眠りについていることが明かされている。その血は宝玉「神の緋石」に姿を変え、レンダーシアの地を悪しき者より守護している。また、休息につくグランゼニスの代わりとして、とある人間の子供に自らの力の一部を分け与えている。その子供は双子であり、兄は勇者としてグランゼドーラ王国をおこし、代々その血筋を王家に伝えている。現在の末裔は勇者姫アンルシアである。弟は勇者の盟友として兄を支え、その末裔が本作の主人公となった。
なお、女神ルティアナと種族神のほかにも神々は存在しており、中でもダーマ神はグランゼニスと友好関係にあり、前述の「神の緋石」を預かりダーマ神殿にて保護していたとされる。
創生の女神
7柱の種族神
- オーガを守護する神「炎の神ガズバラン」
- ウェディを守護する神「水の神マリーヌ」
- エルフを守護する神「風の神エルドナ」
- ドワーフを守護する神「地の神ワギ」
- プクリポを守護する神「花の神ピナヘト」
- 人間を守護する神「グランゼニス」
- 竜族を守護する神「ナドラガ」
その他の神々
ドラゴンクエストIXとの関連
アストルティアと、「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」とはいくつかの共通点が存在しており、ドラゴンクエストXの世界はドラゴンクエストIXの未来の世界なのではないか、と言われている。
下記の通り共通するキーワードは存在しているが、それが単にスターシステムのような流用なのか、本当に繋がりがあるのかは不明である。
- 大陸間列車「大地の箱舟」は、「天の箱舟」が生まれ変わった姿。
- 星のオーラの存在。DQ10においては、かつて世界が災厄に見舞われた際に発動した「ゴフェル計画」において、大地の箱舟の改造に使用された。
- かつて「星空の守り人」と呼ばれる天使が世界を救った、という記録が残されている(ラグアス王子の発言より)。
- 星空の守り人を救った際、聖竜グレイナルが共に戦った。
- 星空の守り人が地上に残した剣「白星剣」が、ドラゴンクエストIXの「ぎんがのつるぎ」と同じグラフィック。
- 聖竜グレイナルの骨がドワチャッカ大陸・デマトード高地の「巨竜の霊丘」に存在している。
- グレイナルの好物「竜の火酒」の存在。
- ランドンクイナとランドン山脈。
- グランゼニスの存在。
- 世界宿屋協会とロクサーヌの存在。
- 世界宿屋協会が所持する船「クイーン・セレシア号」の名前が女神セレシアと同じ。
- クリスマスイベントで、天の箱舟と、アギロと思わしきサンタクロースが登場する(春イベントのようなゲスト出演の可能性あり)。
- レンダーシアの街・村の名前がドラゴンクエストIXの登場人物由来?(「メルサンディ村」←「サンディ」、「セレドの町」←「セレシア」、「アラハギーロ王国」←「アギロ」、「グランゼドーラ王国」←「創造神グランゼニス」)
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- ドラゴンクエスト関連用語の一覧
- ドラゴンクエストの地名一覧
- 蒼天のソウラ
- スクウェア・エニックス
- オーガ(ドラゴンクエスト) / ウェディ / エルフ(ドラゴンクエスト)
ドワーフ(ドラゴンクエスト) / プクリポ
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オーグリード大陸 - ウェナ諸島 - エルトナ大陸 - ドワチャッカ大陸 - プクランド大陸 レンダーシア / ナドラガンド |
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