NEOGEO(ネオジオ)とは、SNKが開発・発売した家庭用ゲーム機、およびアーケードゲームと家庭用ゲームを統合したゲームプラットホームである。
概要
1990年にアーケード用(NEOGEO Multi Video System)、コンシューマー用(NEOGEO Advanced Entertainment System)が共に発売される。
当初コンシューマー用はビデオ店を介したレンタルによる展開だったが、1年後に一般販売された。
上述の通りアーケード用のMVSに対してコンシューマー用にはAESの名称があるが、単にNEOGEOと言った場合はコンシューマー用を指すことが多い。
以下はコンシューマー用を中心に紹介する。アーケード用についてはMVSを参照。
アーケードの興奮をそのまま家庭へ!!
コンシューマー用となるこのNEOGEOは、アーケード用のMVS基板のゲームをそのまま家庭で楽しめるという夢のマシンである。それもそのはず、本機はMVSとほぼ同じシステムをそのまま搭載しているからである。
当然ながら発売当時のコンシューマーゲーム機の中では抜群の性能を持ち、「本体がROMへアクセスする速度が最大330メガビット/秒」と驚きの速度を誇っていた。
『100メガショック!』という当時の煽り文句でも売りにしていたようにROM容量も莫大。
NEOGEO自体に3Dや動画を描写させる能力は皆無だが、その圧倒的なアクセス速度と膨大なROM容量を利用し、「動画が流せないんなら絵を連続で流してアニメーションさせればいいよね」「3Dが描けないんならプリレンダリングしてそれっぽく見せればいいよね」と、謎の努力でプレイヤーを沸かせたメーカーもあった。
2003年発売のKOF2003は716メガビットもあり、任天堂最後のカートリッジ型据置ゲーム機NINTENDO64ですら末期でやっと512メガビット(バイオハザード2)であるから、その容量がいかにぶっ飛んでいたか理解できよう。
容量の関係もありソフトは常識を覆すほどデカく、PCゲームソフトの箱をゲーム機に挿しているかのような錯覚を受けるだろう。
※ネオジオが現役だった14年間、ゲームソフトに使用する大容量媒体となるとCD-ROM(640メガバイト=約5000メガビット)、DVD-ROM(CD-ROMの約8~16倍)など、その媒体には書き込めない媒体が主流であったが、2011年に入ると任天堂の最新携帯ゲーム機、ニンテンドー3DSが最小128MB(約1ギガビット=約1024メガビット)~最大4GB(約32ギガビット。今後それよりさらに大容量のカードを使用したゲームソフトが出る可能性大)のCD・DVD並の大容量を持つセーブ機能付き超小型ゲームカードが登場し、時代の進化を感じさせる。
本体の価格は58,000円、ソフトは平均30,000円。高いと言われたスーパーファミコンソフトですら32メガで11,000円前後である。
しかしアーケードゲームをコンシューマー機に移植するときに、他のハードではROM容量等の制約からドットの動画パターンや大きさなどといった様々な要素が削られた結果、オリジナルとはほど遠いものになってしまうことが少なくなかったのに対して、NEOGEOであればアーケードのクオリティをそのまま家庭で楽しむことができたことから、高級志向を求めるユーザーのハートを鷲掴みにし、100万台にまで普及したのである。
ネオジオCD登場!!
1994年には『NEOGEO CD』を発売。カートリッジ版の約1〜2ヶ月後にCD版を出すパターンが定着した。初期型のフロントタイプと後期型のトップタイプが存在する。
CD-ROM供給になったことで、大容量ソフトでも低価格での販売が可能になり、ソフトの価格帯は7,800〜8,800円程であり購入が容易になった。
また、CD版のみのオリジナル要素(ボス使用可)やアレンジ音楽(ヴォーカルが入ったもの等もある)があったり、「超鉄ブリキンガー」「クロスソードII」等CD専用ゲームも少ないながらも存在した。
しかし、搭載されていたのがコスト重視な等倍速ドライブだったせいでCDの読み込みが非常に遅く(遅いというより、読み込みが始まったら本体メモリの許す限り沢山読み込んでいる。2016年現在のディスク媒体のゲーム機のように分割して一部だけ読み込むという機能はなかった)、分単位で待たされることがしばしばあった。後に2倍速ドライブになり読み込みが多少早くなった『NEOGEO CD-Z』が発売されたが、対して待ち時間は変わらなかった。
KOFシリーズなど人気作は大衆家庭用ゲーム機でも大ヒット!!
主なヒット作は「餓狼伝説」シリーズ、「ザ・キング・オブ・ファイターズ」シリーズ(特に94〜96)である。この作品はNEOGEOながら、コンシューマー用ソフトが30万本近いヒットを記録(NEOGEO CD版も含む)し、これらを含め、NEOGEOの人気作品はスーパーファミコンやセガサターン、プレイステーションといった他社製ハードにも移植され、それらのハードでもヒットした。
しかし、マイナーな作品はNEOGEO CDだけでなく、ROMカートリッジですら出ない物もあった。「作戦名ラグナロク」「ファイトフィーバー」「STRIKERS 1945 PLUS」等がその例で、これらのMVSカセットはかなり高額で取引されている。
稀代のロングセラーゲーム機!!
最後のNEOGEOソフトが出たのは2004年、最後のNEOGEOソフトは「サムライスピリッツ零スペシャル」であった(ちなみに、NEOGEO CDソフトは1999年の「KOF99」が最後)。すなわち、SNKが潰れてSNKプレイモアに版権が移った後もNEOGEOでソフトを出し続けていたという事である。1990年の発売から2004年の終了まで、ソフトを出し続けた期間は実に14年間。これは同一のハードからソフトが出続けたという点で、全ハードの中でも最長の記録である。
当時の興奮を今でも!!
NEOGEOそのものは開発を終了したが、NEOGEOソフトの一部タイトルはPS2で発売されたNEOGEOオンラインコレクションなどの復刻版ソフト、WiiのバーチャルコンソールやPS3・PSPのゲームアーカイブス、Xbox360のXbox Live Arcade、近年ではPS4・XB1/Win10・NSW対応のアケアカNEOGEOなどのダウンロード販売で現在でも遊ぶことが可能である。
2012年12月6日、SNKプレイモア正式ライセンスの携帯用ゲーム機『NEOGEO X GOLD ENTERTAINMENT SYSTEM』が世界同時発売。価格は19,900円。「餓狼」、「メタスラ」、「サムスピ」、「KOF'95」など20本のゲームが公式にライセンスされて収録されており、後からソフトを追加する事も可能な模様。初回特典として「NINJA MASTER GAME CARD」が付属する。さらにNEOGEOの筐体を模した「NEOGEO X Station」と、ジョイスティック「NEOGEO X Joystick」が付属しており、HDMIケーブル(商品に付属する。ステレオAVケーブルもあるよ!)でTVに繋いで遊ぶことも可能。あのアーケードの興奮をどこでも楽しめるというのを考えると今からわくわくするぜ!
さらに2018年、ファミコンミニから始まる復刻ゲーム機の流れに乗り、2代目SNKから『NEOGEO mini』が発売。日本版と欧米版、ともに40タイトルを収録する超ボリュームと手のひらサイズのMVS筐体が目を引くデザインが特徴。HDMIケーブルを接続してTVなどに画面を映し出せるのは勿論、筐体のままプレーすることも可能。そして翌年にはサムスピシリーズやメタルスラッグなど8タイトルを追加した『サムライスピリッツ』限定セットが発売。初代から零SPまでのサムスピシリーズ、初代から5までのメタスラシリーズを網羅し、より充実した内容に進化している。
ニコニコ動画におけるNEOGEO
ここでは、NEOGEOそのものに関連する幾つかの動画を挙げる。
総合的な話題
CM
OP・デモムービー等
関連項目
- エス・エヌ・ケイ / SNK
- ADK
- MVS
- 餓狼伝説
- 龍虎の拳
- THE KING OF FIGHTERS
- サムライスピリッツ
- メタルスラッグ
- ネオジオCD
- ネオジオポケット - SNKの携帯型ゲーム機
- ハイパーネオジオ64 - 本来後継となるはずだった3Dゲーム基板
- バーチャルコンソール(終了)
- NEOGEO Station(終了)
- アケアカNEOGEO
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