てつをとは── |
概要
倉田てつを(くらたてつを)は、東京都江東区出身の俳優である。1968年9月11日生まれ。
本名は「高山哲夫(たかやま てつお)」。芸名の由来は、高倉健や鶴田浩二のような俳優になりたいという事から「倉田」とし、哲夫をそのままひらがなにするだけではインパクトがないという事で「てつを」としたらしい。
千葉商科大学付属高等学校卒業。身長183㎝。東映俳優センターを経て、オフィス ケー所属。血液型はAB型。
二年間主役の仮面ライダーを担当し続けた男
『仮面ライダーBLACK』で一躍有名になり、その人気の高さから『仮面ライダーBLACK RX』と続けて主役になった。仮面ライダー役を一番長くした人だといえるだろう。仮面ライダーてつをなどと呼ばれたりもする。
原作者の石ノ森章太郎からは、「倉田くんに南光太郎をやってもらってよかった」「倉田てつをを超えるヒーローは今後現れないだろう」という物凄いお墨付きまでももらっている。
てつをは役者人生の原典としてこの番組で得た経験を大切にしており、「あなたにとって仮面ライダーとは?」と聞かれると「僕の宝です」とほぼ一貫して解答している。
放送当時
当時のスケジュール |
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南光太郎に決定した後はとにかく多忙の日日を過ごした。
撮影開始までの数ヶ月間は演技指導、アクション指導、歌唱指導が徹底的に行われたらしい。その後彼の歌った楽曲は、記事冒頭の「3.」のような評価を受けるなど愛されているが、てつを自身は当時を振り返ると自分の歌を「下手」と評して恥ずかしがっている。特に仮面ライダーBLACK劇場版で歌ったEDシーンの俺の青春(ミュージックビデオ風に撮ろうと言われて実現したもの)を歌ったときは冷や汗がすごかったという。
いや、違いますよてつをさん。「×上手い×下手○てつを」が正解です。
撮影にはいってからは仮面ライダー俳優の宿命とも言うべき休む暇のない超過密スケジュールに放り込まれ、家で帰って眠ってもたいして眠れず、「家に帰ったら寝るだけ」「撮影所で寝泊まりもしばしば」なんてことだらけだったらしい。
また、撮影で高崎金属に行くことが多く、そこでの撮影は鼻の中が真っ黒になるくらい空気が悪かったため、かなり苦手だったという(そのくせスタッフはマスク着用だった)。
当時の出来事で印象深いのは、まだ撮影が始まって間もない頃に、単に家に入っていくシーンで「ヒーローらしくない」という理由で何度も撮り直しさせられたことで、「なんでこんなシーンを何度も撮り直ししなくてはいけないんだろう」と相当打ちのめされたらしい。
そんな初期はNGを連発して意気消沈していたてつをだったが、バッタ怪人(仮面ライダーBLACKの変身途中の姿)のスーツアクター役が遅れて撮影に間に合わず、監督から「てつを、入ってみろ!」と無茶ぶりされて入ったときは一発でOKが出たらしく、驚いたそうな。
スーツアクターの岡元次郎は兄貴分のような存在であり、BLACKについて語るときはほとんど岡元次郎の話を交えている。てつをの髪型や仕草をよく研究してくれたという岡元次郎とは、撮影で一番長く行動を共にしていた戦友だった。
『RX』最終回では二年間の思い出が山積して泣きそうになっていたが、監督から「光太郎は泣いちゃダメだからね!!笑顔でさよならするんだよ!!」と念押しされ、泣くのを我慢するのに必死で演技どころじゃなかったらしい。
放送終了後
本人はあまりにも仮面ライダーのイメージが強すぎたためどこに行っても「南光太郎」「仮面ライダーBLACK」と呼ばれ芸名で呼ばれることがなかった。終了直後は演技に不満があったということもあり複雑な心境だったらしく、仮面ライダーを見返すことも無かったようだ。
だが、後述するように近年ではそういう感情も薄れ、子供と仮面ライダーBLACKを見返し当時を思い出して涙したと話をしている。今では仮面ライダーBLACK/南光太郎としてイベントに参加することも増えている。
しかしニコニコの公式配信などでは圧倒的に「てつを」と呼ばれることの方が多く(大抵呼び捨て)、むしろ南光太郎と呼ばれることの方が少ないというかつてとは逆のことになっている。
2008年9月14日、石ノ森章太郎ふるさと記念館で、『仮面ライダーBLACK』及び『RX』主演俳優としてトークショー、サイン会を行う。先日、東映の製作陣との食事会の際に仮面ライダー『BLACK』及び『RX』の続編の製作の話をもちかけたことを発表。これに対し東映側にファンの署名運動などを通して、時代が復活を望むと判断できれば続編の製作を前向きに検討すると言われたらしく、てつを自身も深夜の1クールでもよいからと続編の製作を熱望している事をファンにアピールしたらしい。
そしてこの熱意が報われ、2009年8月8日公開の『仮面ライダーディケイド オールライダーvs大ショッカー』への出演が決定した。しかも、変身前が別人というパラレル世界のライダーが大勢を占める中で、仮面ライダーアギト役の賀集利樹と共に、当時の役柄もそのままに南光太郎/仮面ライダーBLACK RX役として出演した。
さらにはTV放送版での客演も実現し、『仮面ライダーディケイド』26話「RX!大ショッカー来襲」ではRX役とBLACK役を熱演した。翌週放送の27話「BLACK×BLACK RX」では、何とてつをが2人同時に登場&変身するという不思議な事荒業をやってのけた。20年たってもぶっちぎりだぜぇ!
近年はゲームにおいてもBLACK及びRXの声を担当し、いまだ健在のヒロイックなボイスを披露してくれる機会も多い。
仮面ライダー剣放映当時、剣崎一真役の椿隆之と料理番組でバトルしたことがある。
その際、椿が仮面ライダーなのにバイクの免許を持っていないという事実が発覚し、それを聞いたてつをは「今の若いライダーはいいねぇ、俺の頃は全部自分でやってたんだ」とわざと皮肉って椿をイジ……もとい叱咤激励?していた。
ちなみにてつをは根っからのバイク好きだったので、放送前からバイクの免許は持っていたそうだ。
(注釈しておくと仮面ライダーなのに無免許ということはシリーズでもよくあることである)
ちなみにてつをの夢は、仮面ライダーBLACKを岡元次郎と一緒に前述のようにテレビでやることだという。
時代が望めば今度は仮面ライダーBLACK単体で放送されるかもしれない。
てつを曰く、「その時は高畑さんを呼んで是非マリバロンを!(笑)」
その後の活躍
『RX』終了後は数々のドラマに登場しており、1991年にはNHKの連続テレビ小説『君の名は』で主演を務める。
特撮出身の俳優がヒーローを演じた後、普通の役者として大成することは珍しいが当時は現代以上にそういう風潮があり、特撮ヒーロー出身者が朝の連ドラに主演するという事は、前代未聞の出世であった。
雀鬼の西村弘光役も有名である。実際のてつをも麻雀の腕はかなりのものらしく、本当にプロを唸らせたこともある。
近年になると時代劇やサスペンスものが主な活躍な舞台となる。時代劇はレギュラー放送がほとんど全滅したため舞台そのものが消えてしまっているが、サスペンスでは時折登場し、悪側としての演技も見せる。
てつをに会いたいあなたに……ビリー・ザ・キッド(東陽町店)
倉田てつをは、ステーキハウス「ビリー・ザ・キッド」の東陽町店オーナーも務めている。
てつをは学生時代このビリー・ザ・キッドに通っていて、その味に惚れ込んでいたようで、それがオーナーに名乗りをあげた理由らしい。
必ず店にいるとは限らないものの、いる時は調理場に立ってステーキを焼いてたりすることもあるので、ファンは一度行ってみてはいかがだろうか?
ちなみに普通に注文を取りに来たり料理を運んでくるため、目の前にてつをオーナーが近付いても興奮し過ぎないようにすることも大切だ。
サインや握手などには快く応じてくれるようだが、頼む時は店の忙しさなど空気を読んで迷惑をかけないよう注意。
店はオーナーてつをにちなんでか仮面ライダーBLACKグッズで溢れており(撮影で実際に使ったバイクのヘルメットまである)、店がオリジナルで作ったてつをグッズ(BLACK関係)が販売されている。ほか、BLACKステーキ、RXステーキという特製メニューもある。ステーキはニンニク醤油で味付けして食べるのがオススメ。
ちなみにビリー・ザ・キッド限定倉田てつを特製Tシャツを50枚(4800円×50=240000円)購入すると、てつをが自宅までわざわざ配送するサービスを行うと豪語している。
ちなみにHPにも載っているお母さんとは、稀代のヒーロー倉田てつををこの世に誕生させたてつをの母上様である。つまり母上様はこの店で従業員として働いており、てつをの活動を支援しているのである。息子の柿本光太郎も時折店でステーキを焼いている事がある。
その他、詳しくはこちら → ビリー・ザ・キッド東陽町店ホームページ
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関連項目
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