テレグノシス(Telegnosis)とは、1999年5月11日生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2002年:NHKマイルカップ(GI)
2003年:京王杯スプリングカップ(GⅡ)
2004年:毎日王冠(GⅡ)
概要
父*トニービン、母メイクアウイッシュ、母父*ノーザンテーストという血統。
父*トニービンはG1を6勝した名馬で、日本で種牡馬御三家などと呼ばれたり、リーディングサイアーとなったりしたこともある大種牡馬。
母父*ノーザンテーストはG1馬で、日本で長らくリーディングサイアーの地位にあった大種牡馬。父トニービン、母父ノーザンテーストの組み合わせとしてはテレグノシスの他にサクラチトセオーやエアグルーヴが存在する。
社台ファームによって生産され、社台レースホースから70万円40口でクラブ馬として募集された。
戦績
2歳(2001年)
美浦の杉浦宏昭厩舎に入厩し、藤田伸二鞍上で11月のダート1600mの2歳新馬に出走。3番人気に支持されたが11着に終わった。
同月には更に東京競馬場で行われる芝1400mの2歳新馬に出走。単勝6.6倍の4番人気に支持され、番手に付けて上がり最速を出すと、ダイワフロリダに4馬身差を付けて勝利。
500万下で芝1400mのさざんか賞では、3番人気で先行し、ローマンエンパイア、5馬身差で2着のキタサンオウシャン、そこから更に半馬身差の3着。
3歳(2002年)
鞍上が勝浦正樹となって迎えた3歳初戦は、500万下で芝1600mの若竹賞。3番人気で迎えたレースでは、上がり最速タイで同じく上がり最速タイのモンテブライアンと4分の3馬身差の2着。
2月の東京競馬場で行われた500万下で芝1600mのうぐいす賞では、単勝2.1倍の1番人気に支持され、番手から上がり最速を出してアサクサキニナルに4分の3馬身差付けての勝利。
3月にはスプリングステークス(GⅡ)に出走。単勝41.2倍の8番人気であったが、後方から上がり最速タイを出し、同じく上がり最速タイの圧倒的1番人気タニノギムレットにクビ差の2着と健闘。因みに3着がアグネスソニック、6着には逃げた2番人気ローエングリン。
兼ねてから橈骨を気にしていたということも影響したようで皐月賞には出走せず、5月には東京競馬場のNHKマイルカップ(GI)に出走。単勝14.3倍の4番人気で迎えたレースでは、後方から末脚を見せ、同じく後方から追い込んだアグネスソニックに1馬身半差以上付けての勝利。途中複数の馬の進路が連鎖的に狭くなった結果、斜行で16着スターエルドラードの進路を妨害したということで審議となったが、最終的に順位はそのまま確定。因みに影響を受けた1頭が3着の1番人気タニノギムレット、鞍上の武豊は激怒した。NHKマイルカップでは7回目にして初の内国産馬の勝利、鞍上の勝浦正樹、調教師の杉浦宏昭もこれが初のGI勝利となった。
同月には東京優駿(GI)に出走して4番人気に支持されたが、ここはタニノギムレットの11着に終わった。
天皇賞(秋)も検討したようだが、マイル路線を中心とすることとなり10月の富士ステークス(GⅢ)に出走。3番人気で先行し、メイショウラムセスの4着。
11月のマイルチャンピオンシップ(GI)では単勝21.2倍の9番人気に支持されると、後方から数頭で突っ込んで上がり最速タイを出し、11番人気トウカイポイント、クビ差で2着の3番人気エイシンプレストン、そこからハナ差で3着の15番人気リキアイタイカンと続く中、更にクビ差の4着。
4歳(2003年)
4歳初戦は3月に中山記念(GⅡ)へと出走して3番人気に支持されたが、ローエングリンの8着に終わった。
マイラーズカップや産経大阪杯なども検討されたが、4月はダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)に出走。トップハンデタイの斤量57kgで単勝3.9倍の1番人気に支持されたが、後方から末脚を繰り出したものの6着。
5月の東京競馬場で行われる京王杯スプリングカップ(GⅡ)では単勝13.8倍の5番人気に支持されると、後方から上がり最速を出してキスミーテンダーに1馬身以上付けて勝利。
6月には安田記念(GI)に出走。勝浦が騎乗停止になっていたためミルコ・デムーロを鞍上に迎えて単勝4.1倍の2番人気に支持されたが、大外からの追い込みは厳しくアグネスデジタルの7着。1番人気ローエングリンは3着。
この後は同じく社台レースホースのローエングリンとともにフランス遠征が決定。8月には勝浦鞍上でジャック・ル・マロワ賞(G1)に出走。中団で脚をためて一旦先頭に立ったが、交わされてSix Perfections(シックスパーフェクションズ)、Domedriver(ドームドライヴァー)に次ぐ3着と健闘。ローエングリンは先行したが失速して10着。
9月には更にムーラン・ド・ロンシャン賞(G1)に出走したが、ローエングリンが2着と健闘する中今度は13着に終わった。
帰国後は富士ステークスやスワンステークスは回避して11月にマイルチャンピオンシップ(GI)へと出走。6番人気に支持されたが、後方からの競馬で14着に終わった。
12月には香港マイル(G1)に遠征したが、今ひとつ伸びが見られなかったとのことでLucky Owners(ラッキーオーナーズ)の7着。
5歳(2004年)
ゴドルフィンマイルにも登録していたが回避し、5歳初戦は5月の京王杯スプリングカップ(GⅡ)。5番人気に支持されて後方から上がり最速を出したが、レコードを出したウインラディウスにクビ差の2着。
6月の安田記念(GI)では単勝7.4倍の4番人気に支持され、後方から伸びて末脚を見せたが、同じく後方からの末脚を見せたツルマルボーイにクビ差で敗れて2着。
10月には東京競馬場で行われる毎日王冠(GⅡ)に出走。単勝3.0倍の1番人気に支持されると、最後方から上がり最速を出し、逃げた3番人気ローエングリンを差し切り半馬身差の勝利。
同月の天皇賞(秋)(GI)では2番人気に支持されたが、距離の影響もあったが後方からそのまま伸びずゼンノロブロイの11着に終わった。
11月には横山典弘鞍上でマイルチャンピオンシップ(GI)に出走。5番人気に支持されたレースでは、最後方から末脚を見せたが、上がり最速で追い込んだデュランダル、2着のダンスインザムードに次ぐ3着。
12月には香港マイル(G1)に遠征したが、馬体が接触するなどの不利もあり14着に終わった。
6歳(2005年)
ドバイデューティーフリーへの招待を受諾したが断念し、5歳初戦は再び勝浦鞍上で4月のマイラーズカップ(GⅡ)。4番人気に支持されたレースでは、後方から末脚を見せたがローエングリンの6着に終わった。
5月の京王杯スプリングカップ(GⅡ)では2番人気に支持されて上がり最速で追い込んだが、レコード勝利の6番人気アサクサデンエン、2着オレハマッテルゼに次ぐ3着。
6月の安田記念(GI)では本命不在に近い状況で単勝5.8倍の1番人気に支持されたが、6番人気アサクサデンエンが勝利する中、手応えはあったとのことだが6着となった。
再びジャック・ル・マロワ賞への遠征が計画されたが、夏負けもあったようでこれを取り止め、10月には毎日王冠(GⅡ)に出走。6番人気となったが、後方から上がり最速を出し、先行したサンライズペガサスには1馬身半差以上付けられたが2着と健闘。
同月の天覧競馬となった天皇賞(秋)(GI)では7番人気に支持されたが、後方からの競馬でヘヴンリーロマンスの14着に終わった。
11月にはマイルチャンピオンシップ(GI)に出走して8番人気に支持され、後方からの競馬でハットトリックの12着。
7歳(2006年)
7歳初戦となる4月のダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)では6番人気に支持され、レースでは最後方から上がり最速を出したがグレイトジャーニーの5着。
5月の京王杯スプリングカップ(GⅡ)では2番人気となり、後方から上がり最速タイを出し、逃げたオレハマッテルゼ、2着で上がり最速タイのインセンティブガイに次ぐ3着。
6月の安田記念(GI)では武豊を鞍上に迎えて5番人気に支持されたが、後方からの競馬で直線までは良かったとのことで9着。
8月の関屋記念(GⅢ)では横山典弘鞍上で単勝3.0倍の1番人気に支持されたが、14番人気カンファーベスト、8番人気ダイワバンディットに次ぐ3着。
10月の毎日王冠(GⅡ)は大野拓弥鞍上で8番人気となり、ダイワメジャーの6着。
同月の富士ステークス(GⅢ)に出走し4番人気に支持されたが、後方から追い込んだものの6着。
11月のマイルチャンピオンシップ(GI)は蛯名正義鞍上で17番人気となり、後方からそのまま11着。
このレースを最後に引退した。37戦5勝 [5-5-6-21]。勝利したレースはトニービン産駒らしく全て東京競馬場であった。
体質の弱さからローテーションが組みにくく、他馬がいないと運動ができない寂しがり屋であったという。
種牡馬入り
当初は社台スタリオンステーションで種牡馬入り予定と発表されたが、結局レックススタッドで繋養されることとなった。
種付け料は受胎条件20万円と安価に設定されたこともあり、初年度の2007年は種付け数46頭を集めた。2年目は28頭、3年目は22頭、4年目は14頭、5年目となる2011年は初年度産駒のマイネイサベルが重賞馬となったこともあってか26頭を集めたものの、他の産駒は不振気味であり6年目の2012年は10頭に留まった。同年を以って種牡馬を引退。
最終的に重賞を3勝したマイネイサベルを除くと、JRAで500万下を勝利した馬が3頭いるほか、地方重賞馬コスモレグノを輩出するに留まった。繁殖入りした牝馬はマイネイサベル含めて4頭。
その後は北海道札幌市の乗馬クラブ「モモセライディングファーム」で過ごしていたが、2022年1月30日に23歳で死亡。
血統表
| *トニービン 1983 鹿毛 |
*カンパラ 1976 黒鹿毛 |
Kalamoun | *ゼダーン |
| Khairunissa | |||
| State Pension | *オンリーフォアライフ | ||
| Lorelei | |||
| Severn Bridge 1965 栗毛 |
Hornbeam | Hyperion | |
| Thicket | |||
| Priddy Fair | Preciptic | ||
| Campanette | |||
| メイクアウイッシュ 1987 栗毛 FNo.5-h |
*ノーザンテースト 1971 栗毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
| Natalma | |||
| Lady Victoria | Victoria Park | ||
| Lady Angela | |||
| *メッシーナ 1975 栗毛 |
Secretariat | Bold Ruler | |
| Somethingroyal | |||
| Aphonia | Dunce | ||
| Gambetta | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Hyperion 4×5(9.38%)、Lady Angela 5×4(9.38%)、Nasrullah 5×5(6.25%)
主な産駒
2008年産
関連項目
親記事
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