このページは「羽田空港と成田空港を間違えた人」の単語記事ですが、 「羽田 成田 間違えた」などの検索ワードからこの記事に辿り着いた方のために、間違えたときの対処法を記載します。 まずは落ち着いて深呼吸した上でお読みいただき、対処法の参考にしていただければ幸いです。 ※単語記事としての「羽田空港と成田空港を間違えた人」については、記事下部に記載します。 |
空港を間違えた際の対処法
はじめに
行くべき空港を間違えたことが発覚したら、まずはチェックインの時間までに間に合うかどうかを確認しよう。WEBチェックインが可能であればそれを行うことで搭乗手続きの手間が省け、時間に若干の余裕ができるだろう。
移動する前に空港スタッフや航空会社に相談すれば代替え便への席を手配してくれる可能性もある(空席のグレードによって数十万円かかる場合もあり)。スタッフであればこういった事態に陥った人の相手は慣れっこなプロであり、親身になって対応してくれると思われるので、恥ずかしがらずに「羽田と成田を間違えました」と素直に報告しよう。
以下に羽田~成田間の交通機関について解説する。金額が高いほど移動時間が短く済む傾向にあるため、予算と相談しつつ速やかに移動手段をおさえよう。
タクシーの場合
羽田空港と成田空港間を結ぶ最も速い交通機関はタクシーである。高速道路を利用し、道路事情さえよければ1時間程度で空港間を移動できる。タクシー料金は28000円~35000円程度かかることを覚悟しなければならないが、背に腹は代えられないだろう。
タクシー業者によっては羽田空港~成田空港間の定額ハイヤーを運行しているが、事前の電話・WEBによる予約が必要なため、焦っているときには選択肢から外れるかもしれない。
バスの場合
タクシーに次いで陸路を速く移動する交通機関がリムジンバスである。こちらは「エアポートリムジン」として羽田空港~成田空港間を直通運行している便が存在する。時刻表の兼ね合いもあるが毎時およそ10分間隔(現在、新型コロナウイルス感染症の影響で15分から1時間間隔)で運行しており、タクシーよりかは時間がかかるものの料金は3200円とタクシーと比べるとはるかに安い。
電車の場合
電車を乗り継ぐという手もある。こちらも京急・京成の路線で羽田~成田間を直行する列車が存在する。日中の直通列車は40分間隔で、所要時間は1時間30分から2時間ほどかかるものの、運賃は1520円~1720円とバスよりも安く抑えられるほか、渋滞に巻き込まれないというメリットがある。
また、出発時刻によっては途中で全席指定の有料特急「スカイライナー」に乗り換えたほうが先着になる場合もある。
おわりに
落ち着く。八つ当たりしない。人を急かさない。
羽田と成田を間違えた人を、旅行・交通業界の人はこれまでも見て来ており、仕事として助けてくれるので、運を天とプロに任せる。
もしかして飛行機が遅れるかもしれないし、おかげで何か素敵な出会いがあるかもしれない。
以上です。幸運を祈るぜ。グッドラック。
――以上、牧村朝子「羽田と成田を間違えたけど間に合った話」より引用
(改行は引用者による)
気分は落ち着きましたか? ここからは大百科記事の「羽田空港と成田空港を間違えた人」の解説が始まります。 移動中の暇つぶしにお読みください。 |
羽田空港と成田空港を間違えた人とは、悲劇の主人公である。
概要
※右図:待ち合わせにて羽田空港と成田空港を間違えた人
(注:現在は羽田空港と成田空港の両方に第3ターミナルが存在するため、より注意が必要)
東京都大田区にある羽田空港(正式名称:東京国際空港 )と千葉県成田市にある成田空港(正式名称:成田国際空港 。2004年に新東京国際空港から改称)は、どちらも日本の首都圏に位置する国際空港であり、日々多くの飛行機と乗客が行きかう空港である。
しかし首都圏と言ってもこの二つの空港は直線距離にして約80km以上、移動距離にして約90km以上離れており、地理的には全く別の場所にある。しかし同じ首都圏の空港ということで飛行機に乗り慣れていない人にとってはごっちゃになる場合もあり、おまけに漢字表記で「6画の漢字+田」と字面が似通っているのでとてもややこしい。
ましてや成田空港で飛行機に乗るものだと思い空港に到着してチケットを確認したら羽田空港と書いてあったなんてことになると取り返しのつかない事態に発生しかねない。そしてそんな間違いを犯してしまった人は意外といるようである。
対策
こういう間違いはだれしも経験する可能性があるので、この両空港に限らず一般論として日頃から早めに空港まで移動すること を心掛けたい。だいたい3〜4時間前に空港に到着する ようにすれば万が一間違えていてももう片方の空港への移動が間に合うはず。
また、航空券の予約や購入を他人=旅行代理店や友達任せにした場合は、自分で航空券を手配したわけではないので、きちんとチケットを確認するクセをつけたい。旅行代理店に手配を依頼した場合、空港を間違えそうな可能性がある場合は対面でも書面でもくどいほど注意喚起をされるはずなので、それらを面倒臭がらずによく聞きよく読んで、自分の過去の経験や思い込みを捨てて出発地を確認しておきたい 。
さらに、自分で航空券を手配したからといって安心できない。航空会社のチケット予約・購入システムは各社で共通する要素も多いが、検索窓に「東京」や「TOKYO」と入力すると、「東京(すべての空港)」という検索結果を表示し、利用者に候補を提示する。つまり、検索時点では羽田と成田の区別のない検索結果が表示され、それを利用者が羽田発か成田発か自分の目で見て確認して予約する、という手順になっている。つまりここでよく確認せずにチケットを購入し、過去の経験に基づいて空港に行くと実は違いました、ということになりがちである。過去に同一の会社や同一の路線に搭乗したことがあっても、自分の過去の経験や思い込みを捨てて出発地を確認しておきたい 。
なお、空港名のコード「HND」「NRT」を入力すれば、システムは羽田発着便・成田発着便の検索結果のみを返してくれるので、活用してほしい。
間違いの分類
この間違いには大別して以下の3つのパターンがあると考えられる。
1. 羽田/成田に到着する航空券を買っていたつもりだったが、実際に搭乗した便が成田/羽田に到着したパターン
この場合はとりあえず首都圏には着くので、到着後のスケジュールが切迫していない限り大きな問題にはなりにくい(後ろに掲げたTwitterの引用でこのケースの実例が示されている。また後述の「キリル文字表記による混同」も広義のこのパターンに含まれる)。
この間違いによって予定していた羽田または成田での飛行機の乗り継ぎが間に合わなくなる可能性があるが、それは実質的に3.のパターンと同じになる。逆に、空港間移動が必要となる乗り継ぎを予定していた所それが不要になるというラッキーな間違いが発生する可能性もある。
2. 羽田/成田から出発する航空券を買っていて、正しい認識のもと羽田/成田を目指しているが、間違えて成田/羽田に向かってしまうパターン
羽田空港と成田空港の間は、京急電鉄(空港線・本線)・都営地下鉄(浅草線)・京成電鉄(押上線・本線・成田スカイアクセス線)の3事業者をまたいだ直通運転が行われている。
直通列車の停車駅として都営浅草線東銀座駅(ドワンゴの最寄り駅)を例にとると、羽田空港方面の電車は1番線、成田空港方面の電車は2番線から発車するため、反対側のホームから乗車するとこのようなことが起こりうる。
もっと間違えやすい例として、京急線内では横浜駅2番線や京急蒲田駅4番線のように全く同じホームから羽田空港行と成田空港行の電車が発着する場合もある。
もっともホームには行き先の表示があり、列車内でも行き先は常に車内放送されているため、前後不覚になるほど酔っ払ってホームを間違え乗車と同時に寝てしまうようなことがない限り、終点の羽田空港/成田空港でようやく間違いに気づくというようなことにはならず、途中で間違いに気づいて正しい列車に乗り直すチャンスは多いだろう。この場合も、よほど時間が切迫していない限り、大きな問題にはなりにくい。
なお、途中で下車するチャンスのないリムジンバス利用で乗車するバスを間違えた場合は修正のしようがない。落ち着いて深呼吸をし、バスの中で本記事をよく読んで着いた先の空港で必要となる行動の準備を整えよう。
3. 羽田/成田から出発する航空券を買っているにもかかわらず、出発地が成田/羽田だと思い込み、間違った認識のまま成田/羽田に向かってしまうパターン
この場合、実際に空港で搭乗手続きを行うまで間違いに気がつく機会はほぼ発生しない。出発までの時間に大きな余裕がない限り、決して安くはない航空券を紙くずに変えてしまうという悲劇に見舞われることになりがちである。
したがって、このような記事ができるほど大きなインパクトのある、当事者に深刻な事態を及ぼす「羽田と成田の間違い」の多くはこのパターンになると思われる。
歴史的推移
成田空港開業(1978年)から両空港直通列車誕生(1998年)まで
歴史的な経緯をたどってみると、そもそも1978年の新東京国際空港開港以前にはこの問題は発生しようがない。さらに新空港建設の際の土地強制収用に起因する激烈な住民闘争=成田闘争は国民的な関心事であったために、成田開港後に「首都圏に空港が1つしかない」という思い込みをする人は極めて限られたし、「東京国際空港」「新東京国際空港」という間違えやすそうな正式名称もほぼ誰も使っていなかった。
また、成田開港から30年以上に渡って「国内線は羽田 」「国際線は成田 」という棲み分けが厳然として存在していた。外交上の理由から台湾の中華航空(現・チャイナエアライン)とエバー航空のみ羽田に就航し、この他まれにチャーター国際便が発着していたものの、国際線全体に占める割合としては極めて小さいので、この棲み分けを知る由もない訪日観光客(後述のタクシーを利用した観光客のような例)を別にすれば、日本在住者がこの両空港を間違えるということはあまりなかった(……はずである)。この時期に「羽田と成田を間違える」ということは、「国際線のチケットを持って羽田へ行く」「国内線のチケットを持って成田へ行く」のいずれかであり、そのような間違いの発生しにくい構造となっていた。
空港へのアクセスについても、両空港へ直行するリムジンバスのほか、「羽田は浜松町駅から東京モノレール 」「成田は京成上野駅から京成電鉄 」というのが成田開港以来の一般的ルートであり、ここでも間違いにつながる要素は小さかった。その後1991年にJR東日本の成田空港駅乗り入れが開始するが、これは成田に行く選択肢が増えただけで、JRに乗っている限り羽田には絶対に着かない。
そして1998年には京急羽田空港駅(現・羽田空港第1・第2ターミナル駅)が開業し、この日から羽田空港駅と成田空港駅を直接鉄道で結ぶ現在の「エアポート快特」に相当する列車の運行が始まる。ここで「ホーム間違いによる行き先の過誤」の可能性が生まれる。
羽田再国際化(2010年)とLCCの就航(2012年)
この事情が大きく変化するのが、2010年の「羽田再国際化 =国際線ターミナル(現・第3ターミナル)開業」と2012年の「国内格安航空会社3社の運航開始」に伴う「LCCの成田発着国内線就航ラッシュ 」である。この2つの出来事によって前記の「棲み分け」が崩れ、両空港ともに国内線と国際線を多数発着させるようになったことが、大きな混乱を発生させる原因となったと思われる。
国内線については、「フルサービスキャリア(スカイマーク・AirDo・ソラシドエア・スターフライヤーを含む)が羽田」「LCCが成田」という棲み分けがあるため、「普段使わない航空会社や路線に乗る」という限られた機会以外では間違えにくいと思われる。ただし、国際線との連絡を目的とするフルサービスキャリアの成田発着便も便数は極めて限られるものの存在するため注意されたい。
他方、国際線については、特に利用者の多い路線において「同一の航空会社が同一の目的地に向けて羽田と成田の双方から飛行機を飛ばす」ことが多く、国際線の旅に慣れていて自信を持っている人々を悲劇に落としやすくさせている。
もっとも、次に掲げる理由により、羽田/成田のどちらか一方にしか就航していない路線であっても利用者が出発地を間違えることは珍しくない。
間違える理由
単に羽田と成田を見間違えたというパターンが多いと思われる。飛行機のチケットには「東京/羽田」「東京/成田」のみが記載されている場合もあり、こちらから見間違いが起きる可能性も十分ありえる。日常的に飛行機を利用するわけではないという状況が起きた悲劇だといえるだろう。飛行機の経験者でも「前回成田空港使ったから今回も成田空港だろう」という思い込みをする人もいたと考えられる。
都内でタクシー乗務員を務める当記事第9版編集者の実体験によると、ある日新宿のホテルから無線配車を受けてホテルに向かうと、外国人観光客が乗車してきて「ナリタエアポート」と伝えて新宿から首都高に乗り、4号新宿線→都心環状線→台場線→湾岸線→東関道と進行していたところ、宮野木JCT辺りで「ソーリーハネダ、イテクダサイ」と言われ、急遽、千葉北ICで反転して湾岸線飛ばして羽田空港に行った事があったが、タクシー料金はコミコミ3万5千円かかってしまったとのことである。
質問サイト「Quora」でこの問題に回答を寄せている、元東京国際交通(空港リムジンバスを運行する会社)勤務でランプバス(沖止めの飛行機とターミナルビルの間で客を運ぶバス)の業務管理をしていた方の証言によると、出発空港を正確に把握していても乗車するリムジンバスの羽田行と成田行を間違える人はかなりいるという。もちろんバスには行き先表示がされており、乗車時には録音音声で客に行き先を告げているが、羽田行と成田行のバス停は共通であることが多く、そこで完全な「思い込み」で先に来たオレンジと白のツートンカラーのバスに「これだ!」と乗ってくる客にはどちらも効果がないという。
重いトランクを引きずって息も絶え絶えにバス停に駆け込んだ場合、そんなもの確認している余裕は確かになさそう。運転手にトランクをトランクルームに入れてもらっている僅かな間に正気に戻る機会を作ろう。リムジンバスでは乗車前に乗車券を購入できることがあり、この場合は乗車時に乗車券を示された運転手が客に間違いを指摘する機会があるが、現金またはICカード払いのときはどうしようもない。
繰り返しになるが、このような間違いは誰しもが経験する可能性がある。自分の過去の経験や思い込みを捨てて出発地を確認しておきたい 。また、この両空港に限らず一般論として、飛行機移動の際には日頃から早めに空港まで移動すること を心掛けたい。
羽田空港と成田空港を間違えた人たち
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キリル文字表記
ロシア語などに使用されるキリル文字では「羽田」は「Ханеда」、「成田」は「Нарита」と表記するため、キリル文字に慣れていない日本人旅行客が「Н」に引っ張られて羽田と成田を間違えてしまう、とネタにされることもある。仮に間違えたとしても、キリル文字圏から帰国するシチュエーションに限定されるため(前述の1.のパターンに相当)、実際に問題となることはほとんどないと思われる。
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実はかつて存在したヘリ定期便
今まさに羽田と成田を間違えてしまっている人にとっては、一見羨ましく思われるかもしれないが、実は昭和の末期から平成初期のごく短期間、羽田空港と成田空港の間にヘリ定期便が運航されていた。1988年6月からシティ・エアリンク社が1日8往復、片道30分で両空港間を結んでいたのである。運賃も18000円とそこまで割高ではなかった。「今でも残っていてくれたら間違えても助かるのに!」と思われるような存在です。
しかし、実際にはあまりの業績不振からわずか3年5ヶ月で営業を停止してしまった。理由としては
- 搭乗手続きに1時間もかかる(これでは時間短縮の意味がない)
- 計器飛行が認められずかつ騒音対策で高度を上げたため曇りの日は欠航となる
- 1991年に成田空港駅が空港ターミナル直結となって鉄道アクセスの利便がさらに向上した
ということがあった。特に1と2の理由は大きく、時間が大して節約できないうえに、ひどいときは半分の便が欠航というのでは、選択肢になりようもなく、搭乗率は平均して3割程度だったという。
その他
中部国際空港(セントレア)には、羽田・成田・関西の各空港へのタクシー料金が表示されている。なぜこのような表示がされているのかを想像するだけで恐ろしい。
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関連動画
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関連リンク
関連項目
おわりに
大事なことなので何度でも繰り返すが、このような間違いは誰しもが経験する可能性がある。自分の過去の経験や思い込みを捨てて出発地を確認しておきたい 。また、この両空港に限らず一般論として、飛行機移動の際には日頃から早めに空港まで移動すること を心掛けたい。
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この記事は、大百科グランプリシーズン大会「シーズン2020下半期11月」において優秀賞記事に認定されました! さらなる編集を行ってより勘違いした人を救える記事を目指しましょう! |
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この記事は第680回の今週のオススメ記事に選ばれました! より勘違いした人を救える記事に編集していきましょう。 |
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