SCP-3002 単語


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リリーヴェセルカ

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そういえば、昔リリーっていう転校生がいたなあ。確か、スロバキアだったっけ、そのへんからきた女の子だったんだよな。

その子に学校の課題だったかなんだか、「あのプロジェクトはどうなってる?」だなんて聞かれたのが印的だったなあ。

……あれ、あの子と仲良くしてたはずなのに、あの子の顔がちっとも思い出せない――。

 

 

SCP-3002とは、シェアード・ワールドSCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。

 

 

2014年7月28日)12:50pm、ケイ・トーマス (thomask@foundation.scp) 文筆:

R.

O5-1示通り、3002のファイルコピーを送ります。必要なものがあればご連絡ください。

ケイ・トーマス博士
情報ミーム部門
サイト-82
thomask@foundation.scp

SCP-3002 - SCP財団exitより,2022/07/04閲覧

文書作成者: ダリル・ロイド博士 2014/7/20

インディアナラファイエット近辺に位置するサウス・ロック刑務所の受刑者の85%が共通して有していた特定記憶が、SCP-3002として定されている。この記憶は、かねがね者の幼少期の記憶であり、対によってその日は異なるが、だいたいは10-13歳ごろを思い出している。この報告は、「のある公園を当時最もしかった友人と歩いた、あるいはそこで一緒に遊んだ」という話であるのだが、その人物の実体験とは矛盾していることや、被者によってはそもそも大人になるまでのある場所に住んだことも旅行したこともないことすらあった。この刑務所に勤務するスーザン・フェアバン博士がこの同一のような共有記憶について心理学掲示板で発言したことで財団がこのSCP-3002を認知した。

ある受刑者のケースを見てみよう。彼は、自分の友人とふざけて遊んだとき、途中で学校に新しく入ってきた女の子の話をするようになった。その女の子スロバキア出身で、家族とともに引っ越してきたのだという。その女の子の話をしたとき、友人は、その子はとんでもないクソ女だと何度も喚き散らしていた。にでも優しいやつだったはずだったのに、レイシストじみた発言をする友人に、彼は「お前母ちゃんポーランド人だろうが」と言い返した[1]。そして、そのあと、リリーという女の子に見つかった。その女の子はめちゃくちゃ近づいてきて、「私を覚えてる?」といったあと、学校か何かのプロジェクトについて何度も話しかけてきた。そして、受刑者はリリーがどんな女の子だったのか思い出せなくなった。

他の受刑者の発言もかねがね同じだ。天気は曇っていたが暖かかった、新入生のことで友人と口論になった。そしてスロバキア東ヨーロッパからきた金髪少女がいた。この記憶は、何度もインタビューされることでどんどん思い出せなくなるという点も共通していた。

 

 

2015年12月15日(火)8:03pm、O5-1 (o5_1@foundation.scp) 文筆:

R.

彼女が戻って来たということなのか、それとも彼女記憶の寄せ集めにすぎないのか私には分からない。思考? レテプロジェクトが予期せぬ副作用を有していた可性があるということだろうか? 彼女が戻ってきて々をすることがないようにしたい。本件にはらせておくように。

A・ヴェレス
O5司令部
o5_1@foundation.scp

SCP-3002 - SCP財団exitより,2022/07/04閲覧

文書作成者: ダリル・ロイド博士 2015/12/23

SCP-3002は曝露対記憶に対してのみ効果を発揮するクラスII伝染性ミーム災害であることがわかった。このミーム災害により、対者に特定記憶を挿入し、対は自らの少年期記憶として想起することになる。そしてこの記憶について述べるありとあらゆる伝達はこれを伝染させる。

全ての報告に共通するのは「最もしい友人公園にいた」「学校の新入生のことで口論となった」「その新入生はスロバキアから来たリリー・ヴェセルカ (SCP-3002)という少女だった」ということである。また人によっては近くのベンチにリリーが座っていた、具体的な質問を受けたという記憶を想起する人もいる。リリー・ヴェセルカは基本的に身がかった金髪で血色のない外見をしており、彼女から学校に関係していると推測されるプロジェクトについてや彼女自身についての質問をされたことを対は想起する。

当初はインディアナ州のサウス・ロック刑務所でしか確認されていない事項であった。この記憶実験が進むと詳細を欠いていった。

ミームとわかったため、SCP-3002に関する一の報告書はサイト-41の異常文書保管庫に格納され、適切なクリアランスを持つ職員以外試験を行うことはできなくなった。者はに応じてクラスCまたはクラスB記憶処理を行う必要がある。しかし言語を用いた確認では、確認者がSCP-3002の餌食になるので、言語を用いずにミーム的・物理的に判別するための手法を研究するヴェセルカ・プロジェクトが進行している。


後にこの版は2016年更新された。ヴェセルカ・プロジェクトは首尾良くインタビューの必要なく被者を判別できるようになっており、最終試験がはじまっている。一方で、適切なクリアランスを持たないにも関わらず、ある日3名の職員がこのSCP-3002の文書にアクセスしようと試みていた。一人は用務員さん、ひとりフィールドエージェント、そしてもうひとりヴァンダービル博士

データベースを管理する部署・RAISAオフィサーであるワイトリーはこのうちのひとりヴァンダービル博士にこれについてインタビューした。ヴァンダービル博士はSCP-3002へのアクセス、そして編集を行ったことについて、「細な間違いをしていたのを見つけて文法的な修正を咥えた」とした。しかしワイトリーは、このファイルヴァンダービル博士アクセスしたのははじめてでは摘する。するとヴァンダービル博士は、食を食べに行く途中でロイド博士の背後から見えたとした。それだけで文法的なミスを見つけられるとしたらそれはかなりが良すぎるだろ……ワイトリーはそんなことはありえない、あの文書はアクセス時にミームロックを設けており、かつ制御された環境下でしか報告書にアクセスできないはずだ、そして方は管理権限でロックを回避しているとするが、ヴァンダービル博士は「そうですか、しかしやったことは文法的編集のみだ」となおも態度を崩さない。

ワイトリーは更にする。「方の編集は文法ミス修正という範囲を逸脱している。あなたはSCP-3002というフレーズリリー・ヴェセルカに編集した上、集合記憶内の存在がスロバキア人であるという記述も削除している」と。するとヴァンダービル博士が反駁する。「いいや、彼女スロバキア人ではない子供の時から彼女を知っているが、話す時の訛りがあることも知っている。々の報告書は事実に則るべきであり、故に私は事実に則り――考えてみれば、彼女は何処から来たかなんて覚えていない」と。そう、ヴァンダービル博士はSCP-3002のを受けていたのだ。ロイド博士特定研究エリアからSCP-3002を持ち出すこともなく、ヴァンダービル博士もまたそのエリアアクセスしていなかったこともわかっている。どうやって、SCP-3002はヴァンダービル博士に伝染したのだろうか。

 

 

2016年8月8日)8:49pm、O5-2 (o5_2@foundation.scp) 文筆:

R.

ヴェレスの思っていた通り、これは副作用ではないようです。彼女レテを知っている人間を優先して狙っていると思われます。々がプロジェクトに参加させていた全職員とサイト-Eに残っている全物品を処理するために私の方でrrh派遣しましたが、時間が足りなかったためrrhは途中妨を避けるために現地を離れざるを得ませんでした。

E・ペルー
O5司令部
o5_2@foundation.scp

SCP-3002 - SCP財団exitより,2022/07/04閲覧

文書作成者: ダリル・ロイド博士 2016/8/4

SCP-3002は曝露対記憶に広範な効果をもたらすクラスX伝染性ミーム災害であり、対のいかなる記憶をも除去・改変・置換可で、実体験に基づかない記憶を作成し、陳述記憶と潜在記憶の両方にできてしまう。要は、単に思い出になるだけでなく、その人の身体が覚えた技にさえするというのである。

当初は、の中を歩いた記憶友人と口論をした記憶、そしてリリー・ヴェセルカというスロバキア移民女の子記憶以外にはないと思われていた。しかし、現在では者の持つありとあらゆる記憶の伝達がSCP-3002の感染につながると判明している。つまり、全くこの偽記憶に関係のない思い出の話でさえ、SCP-3002を引き起こす。「昨日の晩御飯は何食べた?」のような質問でさえ、「えーと、鶏唐揚だよ」と被者が言っただけで、鶏唐揚とともにリリー・ヴェセルカが質問者の記憶に挿入されてしまうのだ。

リリー・ヴェセルカは非常に味がかった金髪の血色のない外見をしており、東ヨーロッパから来た幼少期の友人であると説明される。リリー・ヴェセルカは偽記憶のなかで、自分自身や不詳のプロジェクトについて質問をする(「私についてどんなことを覚えている?」、「あのプロジェクトは終わった?」など)。

このSCP-3002は極めて高度な適応行動を取ることで収容を回避していると見られている。何度も聞いているうちに忘れてしまうのもその一環か。受刑者の「友人と遊んだ記憶」がミームトリガーと考えられていたが、刑務所の職員たちがSCP-3002の汚染を受けており、ミーム伝染媒体として現在拡散に寄与していると見られている。このことから、アメリカ中西部の人口の多くはSCP-3002に曝露していることが疑われている。また、感染者の疫学的研究では、「大量の情報を作成している人物」「スラブ東ヨーロッパの歴史地理に関して大量の研究を行っている人間」をメインターゲットにしていると推測されている。

このを受けた場合、剤やエアロゾルを用いた記憶処理が効かないことがわかっている。SCP-8900-EXでおなじみのアンニュイプロトコルエアロゾルだったが、この財団のお得意の最終手段さえ使えないとなるとそうとう深刻であろう。一可で信頼できるのは外科的な記憶消去。要は脳味噌を切り取るということである。

ここで気になるのが、この被者の処置である。あくまでリリー・ヴェセルカという女の子幼馴染がいただけの記憶しか挿入しないSCP-3002の被者は、遠距離武器を使って回収または終了することになっている。え、終了するの?更に重要人物がこのSCP-3002のを受けた場合は外科的な記憶消去を行うことも特別収容プロトコルに明記されている。確かに上述のような記憶処理耐性があるならば拡散を止めるにはそうするしかないが、そこまでして止めないといけないのだろうか?


RAISAオフィサー・ワイトリーはある日事故に遭い、脊髄に重度の損傷を受けた。このワイトリー事故について会話したRAISA職員は、SCP-3002の既知のと関連していそうな異常行動に注。これにより、ロイド博士 (ここまでの報告書の執筆者)がインタビューを行った。

ロイド博士ワイトリーに、ヴァンダービル博士とのインタビューを覚えているか確認すると、リリー・ヴェセルカという女の子に会った記憶があるかと尋ねた。記憶にないとワイトリーが回答すると、ロイド博士休暇に向かった理由を尋ねる。すると、ワイトリーは財団のファイルデータベース研究したいという衝動を持っていて、ミームの脅威を除去した上で、SCP-3002に類似する実体、そしてレテプロジェクトなるプロジェクトを発見した。ワイトリーはその後事故に遭うが、ワイトリー事故ではないとする。3台の突然自分に向かってきたのだと。そしてロイド博士を信用できないと、インタビューを途中で打ち切る。

ワイトリーヴァンダービル博士との接触時点で下にあったと判断され、財団はワイトリー注射で終了した。

 

 

財団のSCP-3002への過剰なまでの対応。ちょっと考えても、「移民女の子幼馴染がいた」程度の記憶を埋め込むようなオブジェクトの対応としては異常で異様である。更に、ワイトリーに関しても、財団は意図的にむしろ消そうとしているかのようだ。そこまでSCP-3002に対応する何かがあるのだろうか。

財団は、ある人からの情報を元に、エージェントをウクライナは西端のウジャンスキー国立公園派遣した。この地に廃墟となった地下研究施設を発見した。この施設は2013年に放棄されたとみられ、施設内の標識と文書は財団との関連を示唆している。この地に施設があるという記録は、ウクライナにも財団にもないのだが。加えて、かなり昔に放棄されたような施設でありながら、最近行われた活動を示す拠も存在している。大量の文書とが償却され、コンピュータメモリ記憶デバイスを失っている。施設の焼却炉の1台はエージェントが到着する直前まで稼働していたことが判明している。2013年に放棄されたはずの施設で、2016年に何をしたというのか?内部のからは、SCP-███と一致する人間DNA跡があることも確認できた。

エージェントは、焼却された文書のエリアを発見した。そのうちの一部は化学処理により読める状態に復元された。これはペルーンという人が、ヴェレスという人に向けて書いた手紙であるらしく、どうやらレテプロジェクトなるプロジェクトがここで行われていたようだ。あれ、ワイトリー研究し見つけたのもレテプロジェクトだったような。このプロジェクトは"壊された虚構"シナリオを回避する上で極めて有効な手段であるらしい。

しかし、このレテプロジェクトは積極的に続けるのはリソース無駄遣いだ、とペルーンは摘している。というのも、単一のアノマリー (先述のSCP-███のことか?)にプロジェクトを頼ったことで、対に過度のストレスを与えた、という。そして、手術のたびに彼女運動力と認識機の低下を招き、自分の名前や呼称に返答することもそれらを名乗ることもなくなってしまったという。

更に彼女技術者仕事をするのをおそれ、手術を逃れるために自傷行為、更には自殺まで試みたという。これを避けるために彼女写真読書など収容以前に楽しんでいた趣味をさせることで精神的苦痛を与えないようにしていたが、そんなことではどうにもならないレベルだったようだ。

エージェントがみつけた、侵襲的神経外科に用いられた器具・手術台を見れば、この彼女抵抗もむべなるかな、という具合である。というのも、摩耗するほど頻繁に使用されており、更に一緒に発見された医学文書と拘束具は、意識を保ったまま手術を受けていたことを示唆している。そうまでしてレテプロジェクトを続けていたのは何故か。それは、コントロールな大量記憶処理や記憶改変アノマリーこそ、"壊された虚構"シナリオを回避する手段としてふさわしいと財団が考えていたから。"壊された虚構"シナリオというのは、財団が隠し通そうとしている、「世の中には異常が存在する」という事実が世間に露見してしまうことをす。これを覆すために、人間が持つ共通のミームトリガーを基軸に、人間記憶を元から変えてしまうことで隠蔽しようというのが財団の考えだったのだ。ペルーンは、このレテプロジェクトミームトリガーイエローストーン (SCP-2000所在地)の神経学的アーキタイプスキャンに組み込んであり、人間の被検体に依存しないプロトコル現在の被検体よりも長く継続することもできるだろうと希望を示して書簡を締めている。

 

 

ペルーン。ヴェレスそういえば、この報告書では、ヴェレスがRに宛てたメール (第2版)、そしてペルーンがRに宛てたメール (第3版)が付随していた。O5-1としてメールを書いているのはヴェレス。そしてペルーンはO5-2であることもわかる。つまり、このオブジェクトは、最初の受刑者が共有記憶を持っているという段階から既にO5案件になっていた。O5というのは13人で構成される財団の監督議会す言葉であり、いわば財団のトップの13人である。ただ移民女の子幼馴染がいるだけの記憶を差し挟むだけというくだらないオブジェクトにここまで財団のトップが関与する理由はなにか?

言うまでもなく、これはレテプロジェクトO5が作ろうとした、"壊された虚構"シナリオの回避手段として作ろうとしていたミームと全く変わらないからだ。人間の共通の時間軸に、同じ記憶を差し込むことで、その後の人間の認識にを与え、更に改変や消去までしてしまえば、どんな重篤な事件が起きて、それを多くの人が見てしまっても、それを『なかったこと』や『あたらしい常識』に変えてしまえる。それがレテプロジェクトで財団が、O5というトップ直々に作ろうとしていたミームである。

しかしその過程で、財団はアノマリーとはいえ一人の女性を、意識を保ったまま手術を行うという非なことを行い、結果として彼女自殺を図るほどにまで追い詰められ、心を閉ざしてしまったようだ。今、彼女の身体は既に焼却され、存在しない。しかし、――

 

 

文書作成者: コナー・ティーチ博士 2017/4/20

ついに、文書作成者がロイド博士ではなくなった。特別収容プロトコルには、被汚染者は前任者・家族・知人も含めて全員殺処分しなければいけないとあり、ロイド博士もSCP-3002にされて、財団に終了されてしまったようだ。

SCP-3002は、それ自体が知性を持つミーム実体であり、すべての情報記憶に存在でき、かつその記憶擬態・改変・除去を行うことが可でその限界もないというとんでもないミームであり、人間の意識の全喪失を意味するMK-クラス世界終焉シナリオを起こすことが可であり、しかも実際にそれを試みている。SCP-3002に人間の精神が全に汚染されると、その人は意識して体を動かすことができなくなる。このとき、SCP-3002は通常通りの生活を行うことを許すが、未暴露の人間と出会うと、その人に対して被者を集め強制的に曝露させる。SCP-3002に操作されている人は自己生存を示さなくなる。

こうして擬態できるということは、もはや被者のいかなる情報であろうとも、なんなら挨拶さえもSCP-3002を媒介する、というよりはSCP-3002そのものになってしまう。これにより地球上の人口の72が既に汚染されていると財団は推測している。更に、初期収容時点で一部の重要な財団職員が下にあった。これにより検知や分析を的確に逃れることができた。東ヨーロッパに注していたのも自分を研究していたレテプロジェクトやそれに関するサイト-E (ウクライナに存在した非文書化財団施設)の関係者を探していたから。彼女は自分を苦しめ、こんな姿にした財団を恨み、財団関係者を皆殺しにしようとしているのだ。財団は、SCP-3002を、リリー・ヴェセルカを止められるアイディアを募集している。

 

 

提案:さらなる支援めるため、要注意団体と要注意人物に連絡を取る (提案者:ケントメイフィールド博士)


提案は承認 (9-4)され、実際に連絡を試みたものの、世界オカルト連合マナによる慈善財団界線イニシアチブ、ロシア連邦軍参謀本部情報総局”P”部局、イスラムアーティファクト開発事務局、プロメテウス研究所、カオスインサージェンシーアンダーソンロボティクスは返答なし。連邦異常事件課、マーシャルカーターダーク株式会社は返答があったものの、O5-1・ヴェレスがSCP-3002の存在を確認したため返答は破棄された。Are We Cool Yet?は芸術という名のガラクタをつめて送ってきた。事実上の敗北宣言だ。蛇の手も『々のなかに彼女が既に紛れ込んでいる可性がある』と協力を否定。そして”何者でもない”は「これは予想してしかるべきだったろうに」と諦念を送ってきた。

 

 

提案:すべての情報と汚染された人間を破壊処分し、SCP-2000で人類を再 (提案者:コナーティー博士)


提案は却下 (2-8)された。SCP-2000現在地から離れており、連絡手段が確立されていないため、SCP-2000とその職員は汚染されているとO5-1・ヴェレスは回答した。

 

 

提案:SCP-3002に対抗可反ミームを作成 (提案者:ケントメイフィールド博士)


提案は承認 (5-4)され、実際に開発が試みられたが、SCP-3002が反ミーム耐性を持つことが発覚し頓挫。更にこの反ミーム耐性の発覚により複数名の財団職員がSCP-3002被者であることが判明した。O5メンバーも複数名が含まれる。

 

 

提案:ガニメデプロトコル開始 (提案者:コナーティー博士)


提案は却下 (2-6)された。ガニメデプロトコルSCP-2000ロックを解除する手順である。あれ、コナーティー博士は最初の提案でSCP-2000を使用することを提案した人物だったような。同じ提案を繰り返し提案するというのも不自然である。

 

 

提案:SCP-3002を止める方法を見つけるため、レテプロジェクトの再調を行う (提案者:コナーティー博士)


提案は却下 (1-3)され、コナーティー博士O5-1・ヴェレスにSCP-3002被者と見做され終了された。

 

 

提案:再始動


合意に達せず (1-1)

 

 

 

 

SCP-3002

思考抹殺計画

Attempts to Assassinate Thought

 

 

 

 

解説

SCP-3002-1とされる少女リリー・ヴェセルカだが、これは本名ではないことが示唆されている。SCP-3002は元々SCP-███というアノマリー女性ベースレテプロジェクトによって作られたミームであるが、当然、リリー・ヴェセルカのもととなるのはこのSCP-███であろう。3桁ナンバー (シリーズI)のオブジェクトで、かつ女性であるアノマリーが元になっているわけだ。

作者がディスカッションであげたところでは、リリーのほうは元々アブラハムの宗教ベースにしていた頃の名残でリリスから取った名前を気に入って残したということが記されている (現在アブラハムの宗教とは関係しないオブジェクトである)。問題はファミリーネームのヴェセルカ。これはウクライナ語で『』を意味する言葉であると作者は語っている。といえば、あるアノマリー名前女神を意味する名前をしている。

そう、SCP-105こと、アイリスである。アイリス英語圏における一般的な名前ではあるが、同時にその由来はギリシャ神話に語られる女神イリスが由来となる。ペルーンの書簡でも、被検体の女性趣味として写真を好んでいたことがられている。ちなみにレテプロジェクトレテも神格の名前で、ギリシャ神話の忘却・隠匿の神様。隠匿の神様の名を持つプロジェクトが後に隠匿されるというのも皮だが、同じギリシャ神話神様名前を持ってくるあたりもアイリスとのつながりを見いだせよう。

アイリスは、意識を保ったまま手術をされるという惨たらしいに遭い、結果として心を閉ざし、その精神は意思を持ったミームになったのだろう。その後、彼女は逃避しつつも、レテプロジェクトの成果もあり人間に容易に伝染可だったため、ありとあらゆる人間に感染し、その観戦した人からプロジェクト進捗、あるいは中止判断を確認しようとしていた。彼女スロバキア人の転校生に扮していたのは、彼女が自分を実験していた施設が東ヨーロッパとしてしか気に記憶していなかったゆえだろう。そして彼女実験終了を待ち、あるいは自分の体に戻ろうとしていたのかもしれない。しかし財団はレテプロジェクトの隠匿を図り、彼女の身体を焼却処分してしまった。彼女は戻る身体をなくしてしまったのだ。

それを知った彼女は財団への復讐を計画した。しかし、ミーム生命体の状態では全に周囲を把握できない。また、財団もO5直属の機動部隊アルファ-1 ("レッドライトハンド")によって多くの情報を隠滅した。そのため、関係ない地球人間を片っ端から巻き込み、財団側から収容対として追わせることにした。その結果、地球上は自分で覆われたのだ。そして、財団を、財団が彼女を犠牲にしてまで守ろうとしていた人類もろともに滅ぼした。

なお、作者いわくヴェセルカ・プロジェクトは実際にはうまくいくはずのないものだったという。じゃあなんでその失敗作で被者を感知できたのか?それは、ヴェセルカ・プロジェクト自体がリリー・ヴェセルカの感染だったからである。

余談

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脚注

  1. *西洋では基本的に、ポーランド人というのはステレオタイプで「馬鹿」扱いされる。
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