ルクセンブルク(Luxembourg)とは、2019年生まれのアイルランドの競走馬である。
概要
父Camelot、母Attire、母の父Danehill Dancerという血統。父は英クラシック二冠馬で、種牡馬として様々な活躍馬を輩出している。母の父は愛2歳G1を2勝し、種牡馬として多数の活躍馬を輩出して2009年には英愛リーディングサイアーに輝いた。
2歳(2021年)
7月14日のキラニー競馬場の一般戦でデビューして勝利を挙げる。
その後はベレスフォードステークス(G2)に出走。道中最後方からの競馬となるも、直線半ばから外から進出して2着に4馬身3/4差をつけて連勝した。
イギリスのフューチュリティトロフィー(G1)では1番人気で出走。先頭から3馬身余りの3列目で追走すると残り2ハロンから抜け出して後続の2着争いを尻目に1馬身3/4馬身差を付けてG1初制覇を果たした。
3歳(2022年)
4月30日のイギリスクラシック三冠第一戦の2000ギニーステークス(G1)にて始動。2歳王者Native Trailに次ぐ2番人気に推された。レースでは後方で待機して勝負所で伸びるもCoroebusを捉えられずNative Trailにも交わされて3着。初黒星を味わう結果となった。
次走は2歳時から目標としていたダービーステークスを予定していたが、調教中に筋肉に負傷が生じて断念することとなった。
復帰初戦は8月13日のロイヤルホイップステークス(G3)となり久々の実践となるも、中団大気から残り1ハロンの手前から先頭にたって、追い込んできた馬と叩き合いになるもクビ差で制して復活の狼煙を上げた。
アイリッシュチャンピオンステークス(G1)は7頭中6頭がG1馬という豪華な面子が揃い、仏ダービー馬Vadeniに次ぐ2番人気に支持されての出走となった。レースでは4番手につけて中間点付近で後方にいたパリ大賞馬Onestoが内を通って本馬の横まで位置取りを上げた。直線ではOnestoが先行勢の間、本馬が外から直線に入ると、残り1ハロン標識前から叩き合いとなるも最後は本馬に軍配が上がりOnestoに1馬身1/4差つけて2度目のG1制覇を挙げた。
凱旋門賞では大手ブックメーカーに1番人気に指示されたが、見せ場なく7着。レース中に腰の筋肉を痛めていたことが判明し、年内は休養に入った。
4歳(2023年)
フランスのガネー賞より始動する予定だったのだが、鞍上のムーア騎手が騎乗停止により乗れなくなったため回避。ムーア騎手と都合の合うアイルランドのムーアズブリッジステークス(G2)へ出走することとなった。
ところがムーア騎手が騎乗停止期間を変更してガネー賞でBay Bridgeに騎乗、そして変更した騎乗停止期間がムーアズブリッジステークスが被ってルクセンブルクに騎乗できなくなるオブライエン激怒の珍事が発生。そのためウェイン・ローダンに乗り替わりとなったのだが、故障明けだったせいか伸び切れず前が壁となったこともあり5着に敗れた。
気を取り直してタタソールズゴールドカップ(G1)に出走、鞍上はムーア騎手に戻った。オブライエン良く乗せたな。追加登録で出走したVadeniが1番人気、Bay Bridgeが2番人気でルクセンブルクは3番人気の支持となった。レースは特に行く馬がいなかったこともありハナに立って逃げ、直線に入るとBay Bridgeが追いすがるもムーア騎手の剛腕に応えてもう一伸びして半馬身差で封じて復活の勝利。三度目のG1制覇となった。
その後はロイヤルアスコット開催のプリンセスオブウェールズステークス(G1)に1番人気で出走。ここでも逃げを打って逃げ切りを図るも最後方から追い込んできた伏兵Mostahdafにあっさり交わされ2着に敗れた。
凱旋門賞以来2度目の12ハロン戦となったキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(G1)では、中団馬群に控えての競馬で進めて直線で脚を伸ばすも、HukumとWestoverの一騎打ちから大きく引き離された4着となった。
少し休んで連覇の懸かるアイリッシュチャンピオンステークス(G1)に出走。逃げる競馬で後続を牽引して、直線でも勢いよく逃げ粘るも僚馬であるAuguste Rodinの末脚に屈して2着。負けはしたものの10ハロンでは力を発揮できることを証明した。
その後は距離が長めの凱旋門賞ではなく、イギリスのチャンピオンステークスへの出走を予定していたが、脚を打撲してしまったために無念の回避となってしまった。ちなみにオブライエン師は代打としてContinuousを出走させようとしたが、こちらも発熱でより回避する羽目になった。オブライエン涙目。
このまま休養かと思いきや陣営は香港国際競走への遠征を決定。メイン競走である香港カップ(G1)への出走を選択した。発馬でやや後手を踏むも中団に控えての追走第3コーナーから捲ってRomantic Warriorの外へと並び掛けて大外から直線へと侵入。先に抜け出したRomantic Warriorをヒシイグアスと併せ馬のように追い上げて迫るも短アタマ差で粘り込まれてしまい惜しくも2着に敗れた。
5歳(2024年)
サウジアラビアに遠征してサウジカップデーのネオムターフカップ(G2)に出走。2番手の追走から直線で先頭に立つもSpirit Dancerらに交わされてしまい4着に敗れてしまう。
気を取り直してドバイワールドカップミーティングのドバイターフ(G1)に出走。ここでも2番手で追走するも直線で馬群に飲み込まれてしまい14着と惨敗を喫してしまった。
欧州に戻ってからの初戦はタタソールズゴールドカップとコロネーションカップの2つが候補として挙がった。Auguste Rodinがタタソールズゴールドカップに向かわせたため、使い分けでコロネーションカップとなった。ぶっちゃけ出るレース逆だと思う。
そうして迎えたコロネーションカップ(G1)では5頭立てとなり、1番人気は連覇を狙うEmily Upjohnでルクセンブルクは2番人気となった。
発馬を決めると逃げを打って後続を牽引。直線に入っても先頭を譲らずに後続を突き放してG3番長Hamishが果敢に追い上げに掛かるもこれを1馬身差で振り切って勝利。怪我で挑戦することすら叶わなかったダービーステークスと同じ舞台で4度目のG1制覇。苦手としていた12ハロンを克服して見せてた。ちなみにこの勝利で2歳時から4年連続でのG1勝利とした。
血統表
Camelot 2009 鹿毛 |
Montjeu 1996 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer |
Fairy Bridge | |||
Floripedes | Top Ville | ||
Toute Cy | |||
Tarfah 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr Prospector | |
Miesque | |||
Fickle | *デインヒル | ||
Fade | |||
Attire 2009 栗毛 FNo.8-f |
Danehill Dancer 1993 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig |
Razyana | |||
Mira Adonde | Sharpen Up | ||
Lettre d'Amour | |||
Asnieres 1992 鹿毛 |
Spend A Buck | Buckaroo | |
Belle de Jour | |||
Albertine | Irish River | ||
Almyre |
クロス:デインヒル 3×4(18.75%)、Northern Dancer 4×5(9.38%)
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