トウシンマカオとは、2019年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2022年:京阪杯(GⅢ)
2023年:京阪杯(GⅢ)
2024年:セントウルステークス(GⅡ)、オーシャンステークス(GⅢ)
概要
父ビッグアーサー、母ユキノマーメイド、母の父スペシャルウィークという血統。
父は高松宮記念の優勝馬。それ以上にスプリンターズステークスでの走りが目立っているような気もする。本馬はその初年度産駒である。
母は中央で4勝を挙げている。母の父は東京優駿などGⅠ4勝を挙げ、種牡馬としてもブエナビスタやシーザリオなどの活躍馬を輩出していた。
半兄にマイラーズカップ2着、オープン戦2勝のベステンダンクがいる。
2019年5月1日に服部牧場で誕生。馬主はトウシンの冠名を使用している(株)サトー。
所属は美浦の高柳瑞樹厩舎。同厩の同期にはスターズオンアースがいる。
馬名の意味は、冠名+地名。地名は中華人民共和国のマカオ特別行政区が由来だと思われる。
2歳
2021年8月29日新潟競馬場の芝1600mの2歳新馬にて戸崎圭太騎手を背にデビューし、番手からの競馬で初勝利を挙げる。
続いて重賞初挑戦となった京王杯2歳ステークス。ここでは4番人気の支持となった。レースでは3・4番手から競馬を進めるも、前で粘るキングエルメスを捉えることができず2着。
年末の2歳マイル王決定戦朝日杯フューチュリティステークスでは3番手から競馬を進めるもドウデュースの6着に敗れた。因みにこのレースは後に9着馬までの9頭中8頭が重賞馬となっている。
3歳
2022年は1月29日クロッカスステークスより始動。重賞2着の実績が買われて1番人気に支持された。レースでは番手付近からそのまま押し切って2着プルパレイに1馬身1/4差つけて快勝した。
続いてファルコンステークスに出走し、堂々の1番人気に支持されるも前が壁進路を見つけられずに5着。前走で下したプルパレイの後塵を拝す結果となった。
3歳マイル王決定戦NHKマイルカップでは、果敢にハナを奪って逃げ切りを図るも残り200m付近で脚が止まりダノンスコーピオンの8着。血統的なものなのか、距離に限界を感じさせる負け方であった。
秋は川田将雅に乗り替わってキーンランドカップより始動。初のスプリント戦であったが、歴戦の古馬たちを押しのけて1番人気に支持された。しかし、大外18番から発送となったことで外を走り続けることなり、更に直線入り口では大外と回る羽目となったことも相まって4着。初のスプリント戦では人気に応えることができなかった。
スプリンターズステークスは回避して、その翌週のオパールステークスに出走。鮫島克駿騎手を背に3番人気に支持された。レースは後方からの競馬となるも直線で一頭脚色の違う末脚で差し切り1馬身3/4差で快勝。スプリント戦初勝利となった。
続いて京阪杯に出走。前走の走りが評価されて1番人気に支持された。レースでは5番手で追走。直線では手応え良く前に迫って、最後は前で粘っていたキルロードに1馬身1/4差をつけて快勝。人気の応えて堂々と重賞初制覇を果たした。
馬主サトーにとってこれが初の重賞勝利。ビッグアーサー産駒はブトンドールに続く重賞2勝目、牡馬に限れば初となった。
4歳
年明け初戦はシルクロードステークスに出走。3番人気に支持されるも、斤量58.5kgや大外15番枠だったこともあり4着に敗れた。
続いて高松宮記念に5番人気に出走。不良馬場のなか外枠からの発走から14番手を追走して、直線では大外から追い出そうとするも道悪のせいか伸びることなく15着と惨敗した。
その後はしばらく休養を挟んで夏競馬へ。サマースプリントシリーズの一つである函館スプリントステークスから始動。1番人気の支持を受けた。最内1番枠から先行して5・6番手を追走して直線に向かうも、前で粘るジュビリーヘッドと捕らえることができず更に大外から伸びるキミワクイーンにまとめて差し切られて3着。
続いてキーンランドカップに2番人気で出走。外枠から好発馬を決めてハナを伺うも内の馬たちが主張して5番手となる。最終コーナーのところで馬場の悪い所を避けるように他の馬と共に外目に移動して直線に入るが、前が壁となって思うように伸びられず、馬の間を縫うように内から伸びようとするも外から鋭く伸びたナムラクレアに差し切られて自身は2着争いにも敗れて3着となった。
その後はスプリンターズステークスに出走する予定だったが、発熱したために断念。無念の回避となった。
仕切り直してスワンステークスで戦線復帰。好発馬からハナを主張して逃げる競馬。後続を牽引したまま直線を迎えるも発熱明けのせいかそれとも逃げがあっていなかったのか後続勢に次々と交わされて9着に敗れた。
続いて昨年制した京阪杯に4番人気で出走。阪神開催だった昨年とは違い本来の京都開催。更に負担重量が1kg重いというハンデを背負っていた。レースでは外17番から好発馬を決めるも控えて7番手を追走。外々を回りながら直線へと向かう。そして大外から勢いよく末脚を発揮して前の馬を次々と交わしていき最後は2着のルガルに2馬身差を付ける完勝。ハンデを背負いながらも見事に連覇を果たした。
5歳
当初は阪急杯を予定していたが目標を切り替えて1週間後のオーシャンステークスから始動。引き続いて菅原騎手と組むことになったが、その菅原騎手が急性虫垂炎により騎乗を取り止めという不運に襲われてしまう。そのため代わりに横山武史騎手が騎乗することになった。前走で負かしたルガルがシルクロードステークスを圧勝したこともあって1番人気の支持を受けた。
レースは抜群の好発馬を見せるもペースが早くなると読んだ鞍上の判断で控えて中団前あたりで脚を貯める競馬。やや外目を回りつつ直線に入ると末脚を点火させて勢いよく伸び、同父ビッグシーザーらの追撃を振り切って連勝。高松宮記念に向けて幸先の良い走りを見せて3度目の重賞制覇を果たした。
高松宮記念には鞍上をクリストフ・ルメールとして4番人気で出走。前回は不良馬場が敗因と陣営は語るも、結局重馬場となったことが影響したのか6着。
続いて京王杯スプリングカップに出走。菅原明良騎手が再び鞍上となり、3番人気に支持されるも左回りの1400mが合わなかったのか6着。
次走は引き続き菅原鞍上でセントウルステークスに2番人気で出走。今まで勝利した重賞は全て右回りであったこともあり左回りのここは不安視されたが、中団から運んで鋭い末脚で鋭く差し切り、4番人気ママコチャに半馬身差を付け初のGⅡ勝利となった。
同月には5歳にして初となるスプリンターズステークスに出走。5番人気に支持され、ハイペースとなる中で中団から内に伸びて力を出し切り猛追したものの、9番人気ルガルにクビ差で敗れ2着となった。
血統表
ビッグアーサー 2011 鹿毛 |
サクラバクシンオー 1989 鹿毛 |
サクラユタカオー | *テスコボーイ |
アンジェリカ | |||
サクラハゴロモ | *ノーザンテースト | ||
*クリアアンバー | |||
*シヤボナ 2005 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
Miesque | |||
Relish | Sadler's Wells | ||
Reloy | |||
ユキノマーメイド 2003 栗毛 FNo.4-i |
スペシャルウィーク 1995 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
キャンペンガール | *マルゼンスキー | ||
レディーシラオキ | |||
*サスペンスクイーン 1991 栗毛 |
Woodman | Mr. Prospector | |
*プレイメイト | |||
Crystal Cup | Nijinsky | ||
Rose Bowl |
クロス:Mr. Prospector 4×4(12.5%)、Nijinsky 5×4(9.38%)、Northern Dancer 5・5×5(9.38%)
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