「おう! 行くぜ、抜錨だ!」
摩耶(まや)とは、艦隊これくしょん~艦これ~に登場する艦娘である。モデルは大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦の3番艦「摩耶」。CVは東山奈央。
ちなみに、よく書き間違えられるが、麻耶じゃなくて摩耶だから、そこんとこよろしくな!
摩耶様の概要、喰らえー!
高雄型4姉妹の3女だが、姉2人とは絵師も服装も異なるため、高雄・愛宕組と摩耶・鳥海組で分けられることが多い。
これは、姉2人は太平洋戦争の始まる前に大改装を受けてリニューアルしたが、妹2人はそれが間に合わず改装しないままで戦争に突入したという史実から、分けられたと考えられている。期間限定ボイスなどでも、鳥海に言及することが多く、鳥海との組み合わせを「摩耶鳥」と呼ばれることがある。
性格は、落ち着いた大人のお姉さんの雰囲気を持つ高雄、包容力に満ちながらどこか天然さを感じさせる愛宕、知的で頭脳派な鳥海と同じ姉妹とはとても思えないほど、男勝りかつ血気盛ん。
自分のことを摩耶様と呼んではばからず、「ぶっ殺されてぇかぁっ!」と叫びながら敵艦船を攻撃し、中破以上の状態で入渠させると「こんなになるまでコキ使いやがって・・・クソがっ!」と一部の人にはご褒美な攻撃的な言葉を投げつけるなど、非常に言葉遣いが悪い。
これだけであれば、ただの傍若無人な乱暴者として嫌われるだけの運命をたどりそうなもので、実際に耐性の無い提督の中には忌避する者も多い。その一方で、近代化改修時には「サンキュー提督♪」と明るく感謝の言葉を述べ、行軍中の資材発見時には「やったな!」と一緒に喜んでくれるなど、可愛らしい一面も覗かせる。
補給してあげると「よーしみなぎってきたぜ!やるぞっ!!」と、やる気はいっぱいである。
良い意味でも悪い意味でも自分に正直な性格のため、思ったことがそのまま口に出てしまうだけのことで、提督に対する印象は少なくとも悪くはない模様。邪険に扱えば反発し、大切にしてあげればそれだけ期待に応えようとしてくれる素直な艦娘である。
出撃時の「怖いなら、あたしの後ろに隠れてな!」という頼もしい言葉は、姐御肌な性格を端的に表す心強い叫びと言えよう。
性能
ゲーム内では、中盤に差し掛かる南西諸島海域(2面)で結構な頻度でドロップするため、 他の重巡洋艦と同じく戦艦非所持時の火力源として使われることが多い。
ただ摩耶の場合、改造可能レベルが18と重巡洋艦の中では格段に早く(大抵は25)、また改造すると大和型に次ぐ全艦娘屈指の対空性能(史実での対空特化改装に拠る)を身に着けるため、敵が艦載機を使ってくるマップで広く重宝されている。前述のヤンキー調の言葉遣いもあって、対空番長と呼ばれることもしばしば。
ちなみに史実だと対空砲増設のために主砲を1つ撤去しており、通常火力が下がってしまっているのだが、艦これでは改装して対空値が大幅上昇しても火力は別に下がらないどころか高雄や愛宕より高くなっているので安心して改装していける。
この「対空が高い」という特徴は検証の結果、「対空効果を高い装備を装備する」事に比べれば比較的重要度が低い事が判明したのだが、一方で2013年秋イベントE4や2014年春イベントE3・E5のボスとして登場した陸上タイプの深海棲艦との戦闘では、対空値が重要になるという説が唱えられた。
どういうことかと言うと、通常の夜戦火力は火力+雷装の合算値が攻撃力に使われる(なので、雷装値が0固定の戦艦より雷装値がある巡洋艦の方が強い)のだが、陸上タイプ相手に攻撃をする場合に限り、雷撃そのものが通じないだけでなく、雷装値が一切攻撃力に加算されないため、昼の普通の砲撃とあまり変わらない攻撃力になってしまう。
ここで、これらの弱点とされる「三式弾」を装備すると、攻撃力が「火力+対空」の値になる。この仕様により、重巡の中で飛びぬけて対空が高い摩耶は、陸上タイプに対する三式弾砲撃において最強の火力を持つ事になるのだ。
しかしその後の検証により現在では、三式弾射撃は対空値が加算される訳ではなく、単純に「火力×2.5」である説の方が有力になってきたため、「対空が高い」事が火力面でのメリットと言えなくなってきてしまったが、そうでなくても60~70程度までレベルを上げないと使えない改二勢を除けば元々最強クラスに強いので、今までどおり夜戦に起用していって問題ない。
なお「改造すると電探という割とレアな装備を持ってくる」・「改造後を近代化改修の素材に使うと上げにくい対空値が4も上がる」・「同カテゴリの艦に比べて早く改造可能になる」と言う、あの十二鈴五十鈴と全く同じ特徴を持っている。
・・・のだが、軽巡ではなく重巡と言うカテゴリ故に、改造レベルは五十鈴に比べれば遅い18。それが幸いしたのか、ブラ鎮の提督達の目に留まる事は無かったようで、摩耶牧場と言う話は聞かない。
防空巡洋艦、摩耶 抜錨だッ!
2015年3月13日、ついに摩耶様にも改二が実装。
「かなり高い練度」の言葉通り、改装には75もの高いレベルが必要となる(過去にこの言葉が使われた中で最も高いレベルを要した金剛改二と同じ)。
代わりに改装設計図は不要。
やや余裕のあるセーラー服だった改から一新され、ノースリーブ&ヘソ出しなのは変わらないが、高雄・愛宕の姉2人と似た、ややぴっちり目の制服に変更。ついでに姉たちと同じ帽子もかぶる。
姉たちの影に隠れ気味であった胸部装甲も中々激しいものに。平常時は今までとそこまで変わらないが、中破するとかなり零れそうになって大変な事に。
セリフも一部新しくなるが、「こき使いやがってクソが!」「おまえちょっとウザい!」は健在なので世の紳士提督諸氏は安心されたい。
その次に気になる性能はと言うと、主砲を一部撤去し対空火器マシマシにして防空巡洋艦となった改装を反映し、対空値は装備抜き・改修MAXの状態で 1 0 6 と他の重巡をぶっちぎる。
また、史実では防空巡洋艦への改装の際に魚雷も増設されたと言う点も反映され、雷装値も69しかなかったのが84にまで大幅アップ。
なお、改の時点で防空巡洋艦改装を意識した調整にされていたのに、下がらないどころか後の修正で何故か1増えた火力は、改二にすると下がってしまう。と言っても1下がるだけで、その値は77。元に戻っただけとも言う。
妙高型には敵わないものの、古鷹改二や利根・筑摩改二らと同じ値であり、低くは無い。そしてそれらより雷装が高いので、夜戦火力もバッチリである。
なお、本人のセリフでは「防空巡洋艦」と言うが、ゲーム内でのカテゴリとしては重巡洋艦のままである。
その代わり、秋月と同じく高射装置なしで「高角砲+対空電探」のみの組み合わせで対空カットイン射撃を出す事ができる特殊能力を持つ。
また、「94式高射装置」は以前から秋月または摩耶をサポートに置く事で改修が可能だったが、このアップデートより、摩耶をサポートに置いた場合のみ、改修素材として消費する装備が10cm連装高角砲ではなく12.7cm連装高角砲に変化。また、同じく摩耶をサポートにおいて上位装備への更新を行った場合、12.7cm連装高角砲+高射装置に派生するようになった。
ちなみに10cm連装高角砲+高射装置になるか12.7cm連装高角砲+高射装置になるかは、★10の状態で改修を行った時にサポートが秋月・摩耶のどちらであるかで決まるので、それまでの改修はどっちでやっても変わらない。
10cm連装高角砲は開発以外では駆逐艦の改でしか手に入らないが、12.7cmはちとちよの初期装備で手に入るので、高射装置の改修は摩耶様に手伝ってもらった方が総じてお得であろう。
関連家具
海上自衛護衛艦「まや」進水記念を兼ねて、「摩耶の縦」掛け軸が実装された。当装飾品には「友軍艦隊!反撃開始」BGMが紐づいている。当BGM初出は巡洋艦摩耶最後の戦であるレイテ沖海戦をモチーフとした「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」E-4戦闘BGMが初出となる。
他媒体
ファミ通コミッククリアで連載されている公式4コマでは、吹雪たち駆逐艦の先輩として第7話で初登場。
転入生の舞風に初対面でいきなりバルジ(お腹)を触られブチ切れるが、その後暴れる姉の様子を見にきた鳥海を逆に利用し、意趣返しを果たした。
第9話では初めての海上訓練に緊張する駆逐艦たちの補助役として、他の重巡洋艦たちと共に登場(担当は島風)。
第10話では自らを「神戸生まれのおしゃれな重巡」と得意げに紹介した熊野をヤンキー座りで威嚇し、冷や汗をかかせている(同じく神戸出身の衣笠・足柄と一緒に。なお、この話では衣笠の名前が「青葉」と記載されているが、青葉は長崎生まれであり、誤記と思われる)。
なお、数多い艦娘の中でもトップを突き進む大艦巨乳主義の姉2人に埋もれがちだが、摩耶自身も相当なプロポーションの持ち主である。通常絵からのぞく整った谷間は、その中に眠る豊かな膨らみを想像させ、「お前ちょっとウザい」という口撃をものともしない提督達を、あらぬ方向へ導くのである。前述の公式4コマでも、かなり胸元が強調される形で描かれている。
提督、史実だぜ?
1928年に起工し、1932年に竣工した高雄型3番艦の重巡洋艦。艦名は現在の兵庫県神戸市灘区にある摩耶山に由来するが、これは川崎造船所の神戸工場で建造が行われたため。ただし母港は横須賀。
なお艦これでは上記の通り高雄型重巡洋艦3番艦とされているが、当時の海軍の内令を初めとした多くの資料では摩耶は高雄型の4番艦とされている。艦これで4番艦となっている鳥海と比べ、起工も就役も鳥海の方が先であり、摩耶の方が先だったのは進水の日付のみである。
しかしこの辺は高雄型重巡洋艦全員において割と曖昧であるので、あまり気にしない方が良いかも知れない。高雄型は1番艦・高雄と2番艦・愛宕の起工日が同じで、愛宕の方が就役が先であるため、資料によっては「愛宕型」としているものもあるのだが、海軍内令を始めとして高雄を1番艦としている資料の方が多い(進水日は高雄の方が先)。
南方での作戦と縁深い艦であり、アリューシャン列島での任務に携わった数ヶ月(1942年5~6月、1943年2~8月)を除いて、海南島、 マレー、フィリピン、オランダ領東インド(現インドネシア)、ソロモン諸島、ニューギニア、マリアナと、南方各地を目まぐるしく駆け巡り、戦い続けた軍艦である。
この艦にとって転機となったのは、1943年10月~11月にかけてのラバウル空襲後に施された改装。この空襲で一時は艦そのものの放棄まで検討されるほどのダメージを受けた摩耶は、翌12月に母港の横須賀に帰投し、修理の傍ら、一部主砲を撤去する替わりに高射角砲並びに機銃台の大幅な増強改装を受けた。
これにより対空能力が大幅に向上し、性能の特化が見られた摩耶は、1944年6月のマリアナ沖海戦に前衛部隊の一員として参加。結果的には敗北したが、摩耶は轟沈することなく横須賀に帰投することに成功し、その後の改装でより一層の対空能力の強化が図られている。
しかしこの頃になると、既に戦争の趨勢は決したも同然の様相を呈しており、同年10月のレイテ沖海戦に参加するものの、米軍の潜水艦「デイス」の猛烈な雷撃を受け、摩耶は急激な大傾斜の後わずか8分間で轟沈。この雷撃で東郷良一少尉(東郷平八郎の孫)や大江覧治大佐(摩耶艦長)を含む乗員の3割が戦死し、残りは駆逐艦「秋霜」による救助を経て戦艦「武蔵」に移乗。対空性能に優れた摩耶での経験を生かし、引き続き武蔵での対空射撃に従事したが、圧倒的な不利を覆すことは出来ず、やがて武蔵も米軍艦載機によって航行不能となる致命的な打撃を受けてしまう。結局、摩耶乗員の多くは駆逐艦「島風」への移乗を経て、辛くも戦域から離脱することとなった。
ちなみにレイテ沖海戦には姉妹艦である「高雄」、「愛宕」、「鳥海」も参加していたが、高雄を除く3隻はいずれもこの戦いで沈んでいる。
余談だが、小説を原作にスタジオジブリの映画「火垂るの墓」の劇中、主人公・清太の回想に出てくる観艦式において、清太の父が乗っている軍艦が摩耶である。
劇中では神戸大空襲で家を失うシーンなどがあるため、劇中の時代は1945年6月頃である事が分かるが、上記の通り摩耶は史実では1944年に既に沈んでいるため、清太の父が摩耶に乗ったまま運命を共にしたとするならば、清太が帰りを待ち望んでいた父は劇中終盤で連合艦隊全滅の報せを受けて絶望するよりももっと前、劇中序盤の時点で既に死んでいるという事になる。
時は流れ平成30年(2018年)7月、JMU磯子工場で海上自衛隊護衛艦仮称27DDGが進水、「まや」と命名された。かつて防空巡洋艦として改装されつつも本領を発揮することなく潜水艦の雷撃により戦没した「摩耶」が、71年の月日を経て再び我が国を脅かす飛翔物から国を護るべく現世に生まれ変わろうとしている。(2020年就役予定)
また、パラワン水道で戦没した「摩耶」は、令和元年(2019年)7月、これまで様々な艦船を発見してきた故・ポール・アレン氏が結成した調査チームにより同海域水深1800mの海底で発見された。(外部リンク)
ああん? 関連静画?
ふっふーん!生まれ変わった摩耶様の本当の静画、思い知れぇ!
関連コミュニティで暴れまくってやったぜ!
あたし引っ込めて、関連項目は大丈夫か?
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