各用語は五十音順で並べている。
男の娘のキャラクターとそのキャラクターが登場する作品の一覧は「男の娘」の記事にある。
自分がパスしているかどうか、または自分のパス度の高さを観測することをチェックという。ある特定のパス度チェッカーを利用してチェックすることは○○チェックと呼ばれることが多く、その例は下記の通りである。
ココイチチェックのように人が自分の性別を判断する方法は廃れてきている一方で、今どきはパワーポイントチェックのようにAIが判断する方法が新たに出てきている。
すでに廃れてしまったが有名な方法である。
カレーライス専門の飲食店チェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」に入店した後、店員がテーブルに置く伝票を見ることで、店員が自分をどちらの性別だと判断したのかが分かるというもの。
伝票の品名欄の上に「M: F: C: 」と印字されている。ここでMは男性(male)、Fは女性(female)、Cは子ども(child)を意味していて、その右にある数が客の人数を表している。
1人で入店した場合で、大人の女性だと判断されていたら「M:0 F:1 C:0」と印字される。大人の男性だと判断されていたら「M:1 F:0 C:0」と印字される。
大人の2人組の女装子が入店した場合で「M:1 F:1 C:0」と印字されていた場合は、1人がリードされたことが分かるが、どちらがパスしていてどちらがリードされたのかは分からない。
ただし、店員は客の性別を確認する手間を省くためにランダムに判断して伝票を発行していることが多く、パス度チェッカーとしての精度は低いという考えもある。しかも、近年はこの性別の表記を廃止している店舗がほとんどなので、現在ココイチチェックをしている人はほぼいない。
これもすでに廃れてしまったが有名な方法である。
まず、コンビニで適当に商品を選んで店員のいるレジに持っていく。決済後、店員がレジスターを操作し、客の性別(男か女か)の情報をPOSシステムに入力するので、それをのぞき見することで自分がどちらの性別だと判断されたのかを知ることができる。
多くの機種では、男性のボタンが青、女性のボタンがピンクに色分けされているので、決済後に店員がどちらの色のボタンを押したかを見ればよいことになる。
ただし、ココイチと同じく店員は客の性別を確認する手間を省くためにランダムにボタンを選んだり一律に同じボタンだけを選んで押していることが多いので、パス度チェッカーとしての精度は低い。しかも、近年はこの「性別ボタン」なるものを廃止している店舗がほとんどなので、現在コンビニチェックをしている人はほぼいない。
タクシーに乗車し、後ろ側・(通常は左側)の席に座り、目の前にあるモニターを見る。女性向けと思われる広告が表示されたら、女性としてパスしていると判断する。
モニターにはカメラが搭載されていて、客の外観を撮影し、AIが性別を判断してその性別に適した広告を表示するという原理になっている。
ティッシュ配り・チラシ配りをしている人の近くを歩いて、ティッシュ・チラシを渡された場合はそれを受け取る。
広告の内容を見てそれが女性向けのサービスや求人などであることが読み取れる場合は、女性としてパスしていると判断する。
自分が写った画像をMicrosoft PowerPointのスライド編集画面上に挿入し、その画像に対して代替テキストを自動生成する機能を使う。
AIが画像をもとに生成した代替テキストの内容を見て、女性、女の子などという言葉が含まれていた場合、女性としてパスしていると判断する。
その他、○○チェックという呼称はあまりされていないがパス度チェッカーとなりうるものは多くある。女性としてパスしていると判断できる体験の例として、下記がある。
しかし、これらの方法は人に迷惑がかかるもの(トイレなど)や、不正行為と判断されトラブルになりかねないもの(女性限定の割引やサービスが関係するもの)、配慮パスの可能性を捨てきれないものなども多い。
○○パスという言葉は、その多くが○○な女性としてパスする(他者から自分が○○な女性だと認識される)という意味である。パス度を高めるための作戦の一種という意味合いと、その作戦の原理がセットになっていることもある。
高齢の女性としてパスすること。
人は年齢を重ねるほど男女の外観が似る傾向があり、性別がどちらなのか判断するのが難しくなる。オバパスを目指す人は、これを利用して男性に見えにくくすることでパス度を高めるという作戦であることが多い。
日本人から見て、外国人(特にアメリカ人など)の女性は、日本人女性と比べて身長が高く顔が立体的な傾向がある。そういう点では日本人男性に近い体だと言える。そういう理由で、日本人男性が女装するときに、外国人女性としてパスすることを目指すと、簡単にパスできるという考えをもつ人がいる。
あまり派手な外観だと周囲から注目され、その分チェックが入りやすい(この人は女装なのか? という疑いの目で見られやすい)ため必然的にリードされる回数も増えやすいというデメリットがある。地味パスを目指す人は、目立たない外観にすることでチェックされることを避け、パス度を高めるという作戦であることが多い。自然に女性たちの中に埋没できる。
太った女性としてパスすること。
脂肪を多くつけることで、丸みのある体形にでき、男性らしい筋肉質な感じをなくすこともできるためパス度を高めることができるという作戦である。
地味パスと同様に、目立たないことでチェックされることを避け、パス度を高めるという作戦である。
○○な女性としてパスするというのと異なる意味の○○パスの例は下記の通りであり、男装やFtMにも関係するものもある。
外観により、本人が望む性別としてパスすること。
対義語:ノンパス
声により、本人が望む性別としてパスすること。
特にMtFの人が使う言葉。よく「自分をパスすること」と説明される。
誰に何と言われようと(例えば、元々身体が男性である以上は、手術によって女性としての生殖能力を獲得したり性染色体レベルで女性になったりすることは現在のテクノロジーでは不可能だとか、生まれてこの方赤ちゃんの頃から女の子として生きてきた・教育された経験や記憶が手に入ったりすることはあり得ないので、完全に女性になることは無理だなどと言われようと)私は自分自身を正真正銘の女性として認めるという感覚をもつことを内面的パスという。
ただ性自認が女性であるというだけでは内面的パスとは言わない。
外面的なパス度が高いとしても、必ずしも内面的パスができるとは限らない。そして、多くのトランスジェンダーにとって内面的パスができる度合いは本人の幸福度と関係があるので、これを高めることはとても重要な目標である。
パス度がとても低く、全くパスしないこと。
対義語:完パス
厳密にはパスしておらずリードされている(自分が異性装者またはトランスジェンダーであることがバレている)が、この人はトランスジェンダーなのだろう、こっちの性別の人として扱わなければ(接しなければ)ならないだろうと相手に思われ、配慮によって自分が望む性別として扱われる現象のこと。
多くのトランスジェンダーは、目標の性別で扱われたときに、状況によっては本当にパスしているのか配慮パスに過ぎないのかが分からず不安になる。トランス(性別移行)の初期の段階では配慮パスはとても助けになることが多いのだが、ある程度トランスが進んだ人にとっては、自分のことを完全に純女(FtMの場合、純男)として扱って欲しいのに、トランスジェンダーとして配慮を感じられるような扱いを受け続けることが大きな悩みになることが多い。
他者の、その人自身に関する秘密の事実(特に、異性装、セクシャリティ、性癖、性病に関すること)を、本人の許可をもらうことなく勝手に第三者または公にばらしてしまうこと。
一般的にはセクシャルマイノリティやそのアライの人が使う言葉というイメージがあるが、女装界隈にいる人も稀にこの言葉を使うことがある。
アウティングは決して許されない行為であると認識されている。
アウティングが原因で、人間関係をすべてリセットするために遠くの地域に引っ越し転職する(もしアウティングされたらそうするしかないと考える)人もいる。
一橋大学アウティング事件と呼ばれる、アウティングが原因で被害者が飛び降り自○した(パニック発作による転落事故だったと考える人もいるが、どちらにせよ悲惨な出来事であるのは間違いない)という事件もあった。
単に女装して、国語辞典上の意味通り「遊ぶ」ことや、出かけることを指すこともあるが、その一方で他の女装子またはチェイサーの人と性行為をすることを指すこともある。
世間一般的には、異性装とはシスジェンダーの人が服装、髪型、化粧などにより異性を表現することであり、女装や男装はその一種であると言われる。
しかし、女装界隈で言うところの「女装」は後述のとおり厳密に定義することは難しい。
男性スタッフが男性客に性的なサービスを提供する店または業界のこと。
対義語:B面
トランスジェンダーの一種。生まれたときに社会から割り当てられた戸籍上の性別が男性であり、性自認(いわゆる心の性別)が女性である人のことをMtFまたはトランス女性という。
性的倒錯(パラフィリア)、オートエロティシズム(相手不在で1人で興奮すること)の一種。男性が女装などをして自分が女性であると空想することにより通常より強い性的興奮を得ること。
略してAGという。また、日本語に訳して自己女性化愛好症(自己女性化愛好、自己女性化性愛症、自己女性化偏愛性倒錯症……表記ゆれが多い)と言う人もいる。
この言葉はネガティブなニュアンスがあったが、現在趣味で女装を楽しむ人の多くがこの言葉に対してネガティブイメージをあまりもっていない。
本来の意味からは少し逸れるが、女装界隈では、強い性的興奮という程ではなく楽しい、わくわくするという程度の興奮であっても、自分のことをオートガイネフィリアと言うことがある。
オカマは、下記のような意味がある。
他者から女の子だと見間違われるような容姿をした男の子。普通は若く美人に(または、かわいく)見えることが男の娘の条件である。
本人が女装をしているつもりでないとしても、上記のように見られる場合は男の娘という。
似たような概念で、ショタというものがあるが、これは男の娘と比べて「幼い」というニュアンスが強いことや、女の子に見えるとは限らないといった違いがある。
オネエとは、下記のすべてに当てはまる人のことである。
オネエ言葉で話す人は全員ゲイであるとは限らない。ノンケの場合はオネエとは言わない。
ゲイの人の中でも、オネエ言葉で話す人はごく一部である。
女装をしない男性と女装子が会する場所では「女の子」と言えば普通は女装子のことを指す。
A面からB面に戻ることを「解除」という。女装の場合「女装を解く」ともいう。
異性装を終了して元の姿に戻ること。
対義語:変身
女装していないか、もしくは首から下のみ女装をしている自分を撮影した写真または映像を女性に見えるように加工(特に、頭部を大幅に加工)し、画面の中の世界でのみ完全女装をする人のこと。
オカマとレズビアンを合わせた言葉であるが、性行為をする当事者が必ずしも本来の意味でのレズビアン(性自認と性的指向が両方とも女性のみ)とは限らない。
カマレズする人の中には、オートガイネフィリアの人も相当数いて、性自認・心の性別が男性で、女装して女性的な立場で性行為している自分という女性(異性)に対して興奮することをモチベーションとする人がいるからである。
これまで秘密にしていた自分に関する事実(特に、異性装、セクシャリティ、性癖、性病に関すること)を人に打ち明けることをカミングアウトまたはカムアウトというか、単にカムという。
カミングアウトをする目的は、相手に本当の自分を知ってもらうことによって、今後も(相手に対して嘘をついてでも)秘密を隠し続けなければならないことや自分らしく生きていくことに対して障壁がある(周囲の人がサポートしてくれないなど)ことによる辛さを減らすためであることが多い。誰にも秘密を話さず独りで悩み続けたり苦労し続けるのはとても大変なのである。
しかしカミングアウトにはリスクもある。カミングアウトをした結果、相手にその事実が受け入れられるとは限らない。受け入れられなかった場合でも相手との人間関係は大きく変わらなかったり、その事実は相手にとっては一時的な気の迷いや冗談か何かだと思われて忘れられてしまう(カミングアウトが無かったことにされてしまう)こともある。相手に縁を切られてしまうこともある。
一般的にはカミングアウトといえばセクシャルマイノリティの人が使う言葉というイメージがあるが、女装の界隈では、趣味で女装をする人がその趣味を持っていることを打ち明けるという意味でこの言葉を使うこともある。
頭から足に至るまで全身を女性の姿にする女装のこと。多くの女装子は完全女装をしている。
睾丸を摘出すること。
首から上を女装しない理由としては、下記のようなことが挙げられる。
また、長い髪のウィッグを着用したり、髪を長く伸ばすことで髪が首より下まで来るようにした(首から下の容姿に影響するようにした)女装で、首から上の外観を重視しないものも首下女装である。
女装や男装といった異性装をする人のこと。普通は特にシスジェンダーの人に対してのみこの言葉を使う。
手術、特にニューハーフの人(ニューハーフになりたい人)が受ける性別適合手術のこと。
海外のポルノ業界用語。日本でいうところのニューハーフのこと。
A面(異性装している状態)とB面(異性装していない状態)の中間で、中性的な姿をしている状態のこと。
シスジェンダーとは、生まれたときに社会から割り当てられた戸籍上の性別が性自認(いわゆる心の性別)と一致しているというセクシャリティまたはそのようなセクシャリティをもつ人。
そのうち男性は「シス男性」、女性は「シス女性」という風に、シスジェンダーの人を指して、シス○○と言うことが多い。
対義語:トランスジェンダー
男性の服装や髪型をしていて、外観上は男性に見えるが、実は下着だけ女性ものを身に着けているというもの。下着女装とはいうが、これが女装のうちに入るかどうかについては人によって意見が分かれる。
お出かけして、女装に関する場所に行くこと。
女装界隈では、身体的な性別が女性である人のこと。セクシャルマイノリティ(特にトランスジェンダー)界隈では、シスジェンダーの女性のことを純女と呼ぶ人が多い。
MtFで、性別適合手術を受けて戸籍上の性別を男性から女性に変更した人を純女と呼ぶかどうかは人によって意見が分かれる。
「じゅんじょ」と読むのは誤り。
身体的な性別が男性の人が、女性ホルモンを含む薬品や抗男性ホルモン剤を服用することで女性としての第二次性徴を得ること。具体的には、乳房の発達、皮下脂肪が増えて筋肉が減ることで流線的な体形に変化すること、肌が綺麗になることなど。
ただし、もちろん女性に特有の器官がなければ生じない第二次性徴(月経の開始など)は得られない。
また、男性の第二次性徴の一部はホルモンの力で無くすことはできない。例えば、声変わりにより低くなった声は元に戻らないし、ひげなどの体毛は薄くはなるが完全には無くならない。
身体的な性別が女性でない(純女でない)人が服装、髪型、化粧などにより女性を表現すること。
ただし、性自認が女性の人がそれをする場合に女装と呼ぶことは正しいかどうかは人によって無茶苦茶意見が分かれる。異性装に限らず女性が女性の格好をすることも女装に含むとする考えもあるし、MtF当事者のうち一部の人は自分に対して女装という言葉を使うこともある。
また、例えば女性ホルモンを服用しているなど、身体的な性別が完全に男性であるとは言えない人がそれをする場合に女装と呼べるのかも意見が分かれる。
女装を体験できる店のこと。
普通、女装サロンと言われる店では、衣装やウィッグをレンタルでき、メイクは美容師がしてくれるので、客は事前に体毛を剃っておく以外には基本的に何も準備しなくてもよい。店によっては女装姿を撮影してくれたり、撮影場所を提供してくれたりする。
読んで字のごとく、女装している男子(若い男性)のこと。女装子と比べて今どきな言い方である。
異性装者の一種。女装と女子を合わせた言葉。普通は日常的に女装をする人のことを指し、めったに女装をしない人のことはあまり女装子とは呼ばない。
ニューハーフも女装子と呼ぶかどうかは業界などにより異なる。ニューハーフと女装子は別物という考えもある。
趣味で女装をする人やチェイサーの人のうち一部の人は、MtFの人に対しても女装子と言うことがあるが、MtF側は女装子と言われるのを嫌がることがまあまあ多い。
女装界隈では、チェイサー(女装している人が好き)であり、かつ自分は女装しない男性のことを純男という。
ただし、セクシャルマイノリティ(特にトランスジェンダー)界隈では、純男といえばシスジェンダーの男性のことであり、チェイサーかどうか、女装するかどうかという意味を含まない場合が多い。
性同一性障害と診断され、医師に薬品の選定及び服用スケジュールの決定をしてもらい、それに従ってホルモン療法を受けること。
自分がその社会または文化の中で生きてきた経験をもとに判断する、自分がどのような性別の集団に対して帰属意識があるのか(どのような性別が同性だと思えるのか)を性自認、性同一性、またはジェンダーアイデンティティという。
トランスジェンダーの人は身体的な性別または戸籍上の性別が性自認と同一ではないので性同一性がない、シスジェンダーの人のみ性同一性があると言う人がいるが、この言い方は誤りである。
ここでいう「同一性」とは、何かと何かを比較して、これらが同じかどうかという意味ではなく(分野によっては、そういう意味で同一性と言うことはある)、自分はどのような性別の人格として存在しているという認識をもっているのかというアイデンティティ(自己同一性)のことである。
性自認という、多くの人が聞き慣れない言葉を分かりやすく言い換えたものとして、よく心の性別と言われるが、「心」はとても多義的で抽象的な言葉なので様々な誤解を招きやすいう指摘がある。
性同一性障害は、生まれたときに社会から割り当てられた戸籍上の性別が性自認と一致していない状態がある期間以上持続していることを指す医学用語である。GID(Gender Identity Disorder)を日本語に訳したものである。
性同一性障害は伝統的で有名な言葉として現在でもよく用いられるが、最新の医学分野では性別違和または性別不合という名称に改めている。
アメリカ精神医学会が出版した『精神障害の診断と統計マニュアル』の第5版では、上記のような不一致が著しい状態が6ヶ月以上持続していて、それによる苦痛または社会生活上の支障が伴っている場合に性別違和と診断するべきとしている。
世界保健機関が公開した『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』の第11版では、青年期または成人期と小児期とで診断基準を別々に定めている。
青年期または成人期では、上記のような不一致が著しい状態が数ヶ月以上持続している場合に性別不合と診断するべきであり、苦痛や社会生活上の支障があることは診断に必須ではないとしている。
小児期では、上記のような不一致が著しい状態が2年間持続していて、反対の性別の性器をもちたいという欲求または自分は反対の性別であるという主張があり、なお且つ自分の身体に対する嫌悪感または反対の性別の子に典型的な遊びやおもちゃを好む場合に性別不合と診断するべきとしている。
トランスジェンダーとは定義が異なる。性別違和・性別不合に該当する人はトランスジェンダーであるとみなされるが、すべてのトランスジェンダーが必ずしも性別違和・性別不合に該当するわけではない。
MtFまたはニューハーフでは、身体(特に性器の部分)を男性から女性に近づけるための手術を総称して性別適合手術という。SRS(Sex Reassignment Surgery)ともいう。ただし、妊娠・出産など女性としての生殖能力を手に入れることは不可能である。
性別適合手術の例として、睾丸摘出、陰茎切除、造膣などがある。
また、広義には下記の手術も性別適合手術に含む。
喉や声に関する手術のことを俗に喉オペという。
胸オペという言葉は、普通はFtMの乳腺切除(胸を取る手術)を指すことが多く、豊胸のことを胸オペというのは珍しい。
女装子が好きで、実際に女装関係のお店やコミュニティに顔を出して女装子に出会う(出会おうとする)など、女装子を追っかける行動に移している人のこと。
チェイサーの人の多くは純男(女装しない男性)であるが、女装子、純女である場合もある。
ゲイやバイセクシャルのように同性を好きになる人もいるし、異性愛者の人もいる。男性の異性愛者であっても、女装子が好きな人は多くいる。
好きな女装子とは友達でありたい人もいるし、恋人関係や肉体関係になりたい人もいる。
人に出会った(歩いていて赤の他人とすれ違っただけという程度のことも含む)とき、相手が異性装者またはトランスジェンダーの可能性があると感じて、異性装者・トランスジェンダーであるか否かを判断する、または判断しようとすることをチェックという。
異性装者・トランスジェンダー側にとっては、自分がチェックされる機会のことをパスオポチュニティという。
また、チェックという言葉にはもうひとつ意味がある。自分がパスしているかどうか、または自分のパス度の高さを観測することもチェックという。チェックに使えるという意味で便利な物または状況のことをパス度チェッカーという。
ホルモンの服用、脱毛、手術、改名、カミングアウト、埋没など、自分の身体や社会の中でのあり方を目標の性別に近づける過程をトランスまたは性別移行という。英語圏では、ジェンダートランジションまたは単にトランジションという。
基本的に、これらはトランスジェンダーの人がすることであると世間一般には認識されているが、ニューハーフやオートガイネフィリアの人が女装の究極形としてトランスを限界まで進め、身体の男性機能を失い、法的にも実質的にも女性として社会の中で生きる道を選ぶこともある。
やはり、性自認が女性でないのにある程度以上に男性から女性へのトランスを進めることは、一生後悔する結果になりやすいとして危険だという意見が多いし、一般的には、女装は趣味の範疇に収めるべきだと言われる。
トランスという言葉に関しては、単にトランスジェンダーの略として用いることもある。
まず女装用語ではなく世間一般的に認識されているトランスジェンダーという言葉は、すなわちLGBTの「T」のことで、生まれたときに社会から割り当てられた戸籍上の性別が性自認(いわゆる心の性別)と完全には一致しないというセクシャリティまたはそのようなセクシャリティをもつ人という意味である。
MtF(トランス女性)、FtM(トランス男性)はトランスジェンダーの一種である。
前者は生まれたときに割り当てられた性別が男性であり、性自認が女性である人のことで、後者は生まれたときに割り当てられた性別が女性であり、性自認が男性である人のことである。
ただし、女装界隈に存在する用語としては、トランスジェンダーという言葉の意味する範囲は上記の意味より広く、女装子やニューハーフも含め、純女ではないが女性に近づこうとする人すべてを指してトランスジェンダーと呼ぶ人もいる。
もちろん、趣味または職業柄女装をする人とMtFの人を同じ分類に入れることに反対する(同じ分類に入れられることを嫌う)人は多いし、女性の服装をする理由は両者で根本的に異なるということは理解しておかなければならない。
前者は、楽しいから・男性からもてはやされるから・女装して性行為すると興奮するから・かわいくなることに憧れるから・SNSで人気になりたいからなど、とにかく多様である。
その一方でMtFの場合は、男性の姿で生きることによる精神的な苦痛を取り除き、女性として社会に適合したいからである。
対義語:シスジェンダー
トランスジェンダーかつレズビアンの人のこと。すなわち、MtFで、恋愛対象は女性のみである人のこと。
女装界隈で、二丁目と言えば普通はミックスバーや女装バーなどの女装関係のスポットが多い地域である東京都新宿区新宿二丁目のことを指す。
女装して仕事をしており、それが女装によって需要や価値を生むような(女装が売りになるような)仕事であるという人のことを指す和製英語。
上記のような仕事をする人には、男性から女性への性別適合手術(いわゆる工事)を終えた人、その途中である人、ホルモンのみしている人、手術もホルモンもしていない人などがいて、それぞれがニューハーフの範疇に入るか否かというような厳密な定義付けについては業界内で考えが分かれる。
性別適合手術をしていないこと。
一般的には、同性愛者が異性愛者のことを指してノンケと呼ぶわけだが、女装界隈では、同性愛者でないという意味に加え、女装子でもチェイサーでもなく、女装界隈・女装関係のコミュニティに属さない人という意味も込めてノンケということがある。
異性装者やトランスジェンダーの人が使う言葉で、下記のいずれかが他者から見破られず、本人が望む性別として他者から認識される現象のこと。
女装する人またはトランスジェンダーのMtFの人にとっては、他者から女性だと認識されること。
男装する人またはトランスジェンダーのFtMの人にとっては、他者から男性だと認識されること。
「合格する」「通過する」という意味の英単語passが元である。
対義語:リードされる(パスに失敗するという意味)
どのくらいパスしやすいかの程度のこと。「パス度が高い」「パス度が低い」などと表現する。
例えば、女装して出かけて100人と接触した(出会った、話した、単にすれ違っただけなど)として、そのうち30人が自分のことを女性だと思ってくれた場合と、70人が女性だと思ってくれた場合では前者は後者よりパス度が低いということになるし、後者は前者よりパス度が高いということになる。
女装子の中には、自分のパス度を高めることを重視する人もいれば、重視しない人もいる。パス度の高低で女装子としての優劣やレベルの高さを決めつけることはできない。
女装子またはチェイサーと出会って相手と恋愛関係になったり交際したりせずすぐに性行為することをハッテンという。
ハッテンするための場所のことをハッテン場といい、ハッテン専用の施設として運営されているものはヤリ部屋ともいう。専用の施設ではなくノンケの人も出入りする公共の場所であっても、稀にハッテン場と化していることがある。
対義語:A面
プエラリアミリフィカはタイの一部の地域などに生息する植物の一種。
この植物は、人体では女性ホルモン的なはたらきをする物質(ミロエストロールなど)を含むことから、美容効果があるとして商品化されており、サプリメント(俗にプエラリアサプリと呼ばれる)としてこれを摂取することができる。
マジの女性ホルモン(植物性でないステロイドの女性ホルモン)と比べて副作用が小さく手軽に購入して使えることから、身体の女性化を期待してプエラリアサプリを飲むMtFや女装子の人が多くいる。
ただし、プエラリアミリフィカに含まれる物質が原因とみられる健康被害の報告もある。
プエラリアサプリを飲む習慣を経験したあと、本格的なホルモンの服用に移る人もいる。
性同一性障害と診断され、医師から指導されることなく(将来的にそうするつもりである場合も含む)、自分で薬品を選定・入手し、服用スケジュールを決めて服用すること。
女性ホルモンを含む日本製の薬品を服用するには病院で投与してもらうか、処方される必要がある。そのため、フライングホルモンでは通常、海外から薬品を仕入れる個人輸入をすることになる。
対義語:正規ルート
B面からA面に切り替えること。
女装子にとっては、着替えたりメイクをしたりすることで男性の姿から女装の姿になること。
対義語:解除
主にMtFまたはニューハーフの人(まれにそうでない女装子の人)が使う言葉で、普通は女性ホルモン、すなわちエストラジオールなどのエストロゲン(卵胞ホルモン)や、プロゲステロン(黄体ホルモン)、もしくはそれらに類似した物質を有効成分とする薬品で、身体を女性化する目的で服用するもののことを指す。抗男性ホルモン剤(男性ホルモンの拮抗薬)を含める場合もある。
また、そのような薬品を服用する行為をホルモンということもある。例えば「ホルモンを始める」などという。
思春期に第二次性徴が進むのを止める目的で服用するGnRHの作用薬(いわゆるブロッカー)や、エストロゲン様の効果が得られると言われているミロエストロール、大豆イソフラボン、エクオールなどを含む食品は普通はホルモンと呼ばない。
完パスしていて、決して周囲の誰からも自分が異性装者またはトランスジェンダーであることに気づかれずに(女装子、MtFの場合は自分が当然のごとく周囲から純女だと思われながら)その性別としてその社会または文化の中で生きている状態のこと。
埋没するには見た目はもちろん、声もパスしていなければならない。
せっかく女性としてパスしながら埋没していたのに、友達との会話で生理や生理用品の話題(本人が滅茶苦茶疎い話題である)になって、話についていけなかったことが原因で「え? この人生理(月経)の経験が無いの?」と思われ、元々男性であることがバレてしまうということを防ぐために、生理に関連することを勉強しているという人もいる。
ある相手に出会ったとき(ここで言う相手とは異性装者やトランスジェンダーである)、その人の身体的な性別、元々の(生まれたときの)性別または本人が異性装者であること、トランスジェンダーであること、過去に性別移行をしたという事実を見破ること。
パスという言葉に対する主語は異性装者またはトランスジェンダーであるのに対して、リードという言葉に対する主語は異性装者またはトランスジェンダーに出会う側の人である。
なので、自分が異性装者またはトランスジェンダーであって、上記のことを他者に見破られたときは「リードされた」というのが正しい表現であり、「リードした」というのは誤りである。
対義語:パス
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最終更新:2025/12/12(金) 19:00
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