グローランサーⅣとは、アトラスから発売されたプレイステーション2用ゲームソフトである。略称はGL4、グロラン4など。
概要
ジャンルはノンストップ・ドラマチックRPG。キャラクターデザインはうるし原智志。
グローランサーのⅠ~Ⅲまでのシリーズの集大成とされる作品。特にⅤ以降はシステムを大きくリニューアルしたため、本作は初代から築き上げてきたシステムの最終形とされている。フィールドマップや休暇、領地など第1作目と同様のものとなっているが、リング=ウェポンや協力魔法などの戦闘システムが引き続き採用されている他、本作のみ仲間になるパーティーメンバーそれぞれに固有のスキル「リミットアビリティ」が存在する。各キャラクター3つあり、1つは最初から持っており、2つめは最初のアビリティを何度か発動させると習得、3つ目は2つ目を覚えた上で個別イベントやダンジョン、闘技場の賞品として手に入る。先に3つ目の条件を満たした場合でも救済措置は用意されている。
シナリオ戦闘は内容によって3段階で評価され、ミッション内容及び隠された条件を満たした上で勝利した場合は「MISSION COMPLETE」、表向きの勝利条件を満たせた場合は「MISSION CLEAR」、最低限のクリア条件しか満たせなかった場合は「MISSION FAILED」となる。本作のシナリオ戦闘では序盤を除くすべての戦闘にタイムカウンターという事実上の時間制限が設定されており、カウンターが+の状態でクリアすることが「MISSION COMPLETE」の最低条件である。カウンターが最低値の場合は問答無用で「MISSION FAILED」となる。なお「MISSION COMPLETE」を達成できた場合は勝利ボーナスが多く入る他、仲間全員からの好感度が上昇する。
そして今作も主人公がしゃべることはなく、代弁者となる妖精(今作では使い魔)が登場するのだが、本作では3種類の容姿の中から選ぶことができ(そのうち、「D-LM型」とされる使い魔は前作のクリアデータが必要となる)、彼女らを成長させる要素が追加された。その代わり、主人公のパラメーターを決めるキャラメイクが本作品ではなくなってしまっている(Ⅴから再び復活している)。ちなみにⅠ同様に使い魔とEDを迎えることも可能である(そのため、全てのEDを見るには最低でも3周しなければならないが……)。終盤にエンディングを迎えるキャラクターを選択する場面があるため、直前のセーブデータを取っておけば、使い魔以外の複数キャラクターとのエンディングを迎えられ、エンディングを迎えたフラグはクリア時の全てのセーブデータに反映される。
戦闘中のコマンド選択時に使い魔やパーティメンバーのボイスが入るようになった。このボイスも好感度やシナリオによりパターンがあり、最初は事務的に応答するが好感度が高い場合は快く応じてくれる。また悲壮なイベントの直後は好感度に関わらず沈んだボイスが再生されるなど仕込みも細かい。
本作の2週目以降の引継ぎはアイテム、魔石、リング、防具であり、パラメーターや技能習得状況以外のほぼ全ての要素を引き継げる。しかし防具はSTRの制限があるため、装備できる時期が少し早まる程度でしかない。STR制限とは防具に設定されているパラメータで、装備キャラクターのSTR値がこれを下回っているとペナルティとして戦闘中の移動速度と硬直時間に下方修正が入る。ごく少数足りない程度だったらまだ使えるが、ステータスに不釣り合いな防具を装備すると戦闘で全くと言って良いレベルで動けなくなってしまう。
更にⅣ独自のフェイトシステムが有り、特定のキャラクターを救出できたかどうかによって成否が問われ、成功すればその人物が本来たどるべき悲運な運命を、ドールハウスを使用することで垣間見ることが出来る。フェイトの対象にはパーティーメンバーも含まれている。条件次第で仲間になるキャラクターのフェイトを成功させた場合は仲間にしなかった場合の展開をドールハウスで見ることができる。
初代で登場したMYCITYシステムが復活。今作では闘技場やショップも設置することになり、本当にプレイヤーの拠点として機能することになる。各ショップにはそのストーリーの時点で揃えられる最高の品揃えになっているため、遠方に行っているとき以外は補給がここで事足りる程。しかし、各種ショップをMYCITYにオープンさせるためにはそれぞれイベントをこなす必要がある。初代同様に休暇をここで過ごすことも可能で、そのための施設も充実している。美術館や劇場、各国の料理を食べられるレストランもありパーティキャラクターには好みの料理も設定されている。本作の休暇イベントは好感度やエンディングに関わっているのはもちろん、各キャラクターの最強防具やリミットアビリティ入手条件にもなっている。
尚、余談ではあるが前作までの世界とは別次元という設定になっており、この事は後に発売されたファンディスク「グローランサーⅣReturn」で明かされることとなる。なおこちらでは各キャラクターとエンディングを迎えた後の後日談も見ることができる。ただし見ることができるのは、本編でエンディングを迎えたキャラクターに限られる。そのためⅣReturnを堪能するためには本作をやりこんでいる必要がある。のちにHORIから本編の全キャラクターのクリアデータが収録されたメモリーカードが別に発売されている。当然だが後述のリメイク版のクリアデータには対応していないので、オリジナル版のデータが必要になる。
リメイク
2011年に追加キャラクター、イベントを加えてPSPでのリメイクが決まった。
タイトルは「グローランサーⅣ オーバーリローデッド(グローランサーⅣ オーバーロードから改題)」。2011年8月18日発売。
シリーズも6作を重ねているなか、プロデューサーは初代と本作を特に気に入っていたが、ユーザー間では未だに初代が最高評価であることに悔しさを覚え「初代を超え、シリーズ最高傑作にする」ことを目標に大幅なストーリー分岐の追加や新キャラ投入を行った大規模なリメイク作品。開発初期の副題「オーバーロード」ではその意志が伝わりにくいと考え、「オーバーリローデッド」に改称した。
主な変更点は
- 新ルートとしてデュルクハイムにつくルートが新設(ただし2周目以降限定)。
- 通常ルートもグランドルートという新ルートが追加されている。ノーマルルートはPS2と同じ展開になる。
- フェイト対象のキャラが増え、オリジナルでは救えなかった多くの人物を救うことができるようになった(ミュンツァーやルーミス、アルフォンス等。また使い魔も死なせずに進むこともできる)
- エンディング対象キャラの追加(シルヴァネールと迎える事も可能に)
- 新規アニメーションの追加による演出強化
- 仲間キャラの増加(新たに3人追加。新ルート限定で仲間に出来る)
- 使い魔の種類が1つ追加されて4種類に。またD-LM型はPSPのためデータがなくても作成可能。
余談であるが、新キャラの増加によりただでさえ巨乳キャラが多いIVの女性キャラは更に巨乳化が進行した。
CERO:Bだがキャラデザの人の関係で大変エロスを感じる。
ストーリー
当時、何が起こったのか今となっては誰も知らず、再び復興した世界では時におとぎ話のように『魔法』と『人を罰する天使』の存在が語られることがあった。
しかし、例えどんなに時代が移り変わろうとも、人と人との争いはなくならない。
ノイエヴァール大陸にある4つの国。それぞれの国の思惑が交差し、隣国への侵略行動が起こり始める。
そんな戦乱の世の中、傭兵団の中で育った青年クレヴァニールは、戦場の空高く、6枚の翼を広げた『天使』の姿を目撃する。全てを無に返す強大な力を持った『天使』を……。
世界
本作の舞台はノイエヴァール大陸で、過去作品で登場した大陸・国家とは別の舞台となる。大陸には4か国が存在し、作中で3面戦争が発生する。戦争終結後は各国を州とする連邦国家ノイエヴァールとなった。作中で地名こそ出るものの訪れる機会のない町が多く、マーキュレイ以外の各国は首都に入れない。
- マーキュレイ王国
大陸南端に位置する小国。年間を通して温暖な気候の南国であり、観光地としての面も強い。ただ領土が狭く人口も少ないため国防のための軍事力は低い。そのため現在は隣国のヴァルカニアに「治安保護支度金」という名目の税金を支払うことで兵を借りるという事実上の従属状態になっている。外交の立ち回りが上手く、建国以来大きな困難に巻き込まれたことがない。これには理由があり、イベントとⅣReturnで語られる。大陸の戦火が激しくなったことでヴァルカニアは軍を王城に駐留させたが、その際にマーキュレイの財政が傾くほどの財宝を国庫から持ち去る。これはクレヴァニールたちによって全て取り返されたが、これにより本格的な戦争状態に入った。 - ヴァルカニア王国
大陸東部を領土に持つ国家。長い歴史と華やかな文化を持つ大国で、軍事力も豊富。特に軍のトップには1人で100人を相手にできるともいわれるロイヤルガードを擁し、その名声は大陸内外に鳴り響いている。デュルクハイムとは大陸覇者の座を巡る関係にあるが、領土内には古代の遺跡がほとんどなく、魔法研究ではデュルクハイムに大きな差をつけられていた。そのためにラインファルツ基地に潜入し、遺跡探査の鍵となるルイン・チャイルドを誘拐。その差を大きく縮めることに成功する(中枢の基地まで侵入を許したとなると軍の沽券にかかわるため、デュルクハイム側はこの事実を公表できなかった)。またマーキュレイの国庫から財宝を持ち出すことで軍の充実を図ろうとしたがマーキュレイ側によって阻止され、こちらとも戦争状態に入る。この際、領土を接するオーディネルがヴァルカニアを離反しマーキュレイ側に付いたことで2面戦争が長く続くことになってしまう。 - デュルクハイム国
大陸西部に位置する大国で、ノイエヴァール4国の中で唯一の民主国家。国民による直接投票で選ばれた大統領が国の政治を行う。軍は政府とは形式上独立しているが、本編中は大統領が軍幹部と深い関係を持っている描写がある。国民の民意が反映されやすい政治制度のため国民の政治と国防への関心は高い。しかし、この制度になってから幾度となく訪れた外敵からの侵攻をことごとく退けてきたため、「言うことを聞かない国は武力で脅せばいい」という思想が国民の間に芽生え、他国からは軍事国家と呼ばれることもある。ルイン・チャイルドと古代遺跡が多く領内にあるため、魔法研究は大陸の最先端を走っている。ヴァルカニアとは大陸覇者の座を巡ってにらみ合いを続けているが、近年北方のイグレジアスが肥沃な土地を求めて攻め込んできた。作中でヴァルカニアとも開戦し、2面戦争状態に入る。 - イグレジアス王国
大陸北方に位置する国家。領土の大半が雪に覆われた寒冷地であり、農産品はリンゴくらいのもの。そのため豊かな土地を求め隣国であるデュルクハイムに攻め込んだ。しばらく膠着状態を続けていたが、それはデュルクハイム軍がルードヴィッヒやルーミスといった切れ者のいない烏合の衆だったことが大きい。事実ルーミスがこちらの作戦に加わるようになってからは次第に戦況が悪化している。プレイヤーが行動できるエリアは極端に狭く、イライザの故郷であるファンデルシア周辺以外には行けない。
登場人物
CV表記はオリジナル版/リメイク版。1名しかいない場合はリメイクでも続投している。本作は過去作で出演したキャストが再起用されている例が多い。
クレヴァニール、レムス、フレーネ、イライザの4人固定になる期間が長く、しかもパーティバランスも良好なため、他のキャラクターを運用するには工夫と愛が必要になってくる。
パーティキャラクター
- クレヴァニール CV:高橋直純
本作の主人公。幼い頃にアルテン・シュヴァルト傭兵団に引き取られ、傭兵として生きていたが、ランプラスト島で天使を目撃して以降、育ての父であり傭兵団団長でもあるディクセンに「天使を倒す鍵」と言われ、共に天使を倒す方法を探ることになる。冷静で行動力と判断力を併せ持った理想的なリーダーとして描かれることが多いが、プレイヤー次第で色々性格をいじることが可能。リメイク版では全てを捨てて覇道を歩ませることも可能になった。
固有リミットアビリティである「剣の舞」は敵全体に物理攻撃を行う。使い方次第で敵を一掃できる程の火力を出すことができる。しかし闘技場のダメージ競走チャンピオンが入手条件のため、運用できるのはストーリーも後半に入ってからとなる。
なぜか唇が紫であり、プレイヤーから大きな違和感を持たれている。リメイク版では修正された。
- レムス CV:永田亮子
父と旅をしていたが途中で賊に襲われ倒れていたところをクレヴァニールたちに介抱された少年。このときに父を亡くしており、傭兵団に引き取られる。クレヴァニールの弟分として行動を共にし、ランプラスト島で傭兵としての初陣を経験した。主人公が喋らないため、使い魔と一緒に進行・説明役となる。天使の出来事をきっかけに立て続けに「家族」を失ったため、天使に激しい憎悪を向ける。普段は利発的で心優しい性格なのだが、オリジナル版では黒い発言や暴言が目立ち「腹黒」という印象が強くなってしまった(リメイクでは修正された)。作中で何度か性別を間違われる程に女性的な容姿をしており、本人は気にしている。
武器は弓矢。過去シリーズでは硬直が特に長い武器だったが、本作では近接キャラ並みの連発が可能。そのため序盤はレムスで削り、クレヴァニールでとどめを刺すという構図が出来上がる。リミットアビリティにも一度に複数攻撃する「乱れ撃ち」や確実に敵からアイテムを盗む「トリックプレイ」、特定条件下で通常攻撃が射程無限+障害物無視+必中になる「転移の矢」と有用なものが多い。
OVAではなぜか武器が弓矢からナイフに変わっている。相手を必要以上に傷つけないためだろうか。
- フレーネ CV:牧島有希
遺跡で眠っていたルイン・チャイルドの少女。16歳と発見時のルイン・チャイルドの中では年長者である(他は大体10歳前後)。遺跡での覚醒処理中に天使の襲撃を受け処理が中途半端に終わったためほとんどの記憶を失ってしまう。ただクレヴァニールが大切な人物であるということだけはうっすら覚えている。拠点がイライザの屋敷に移ってからはMYCITYの美術館の絵画に魅了され自分で描くようになる。これが美術館を任せているゴルドランの目に留まり、画家としての才能が開花。作中でも正式に絵の依頼を受けるようになり、OVAでは個展を開くほどになっている。本作唯一の純粋な後衛の魔法キャラクター。防御力は貧弱だが、魔力はトップ。リミットアビリティの「オーバーラン」はクレヴァニール同様バランスブレイカーとなっている。
なお、CVの牧島有希はオリジナル版主題歌の歌唱も担当している。
普段着は遺跡で眠っていたときと同じボディスーツ状のものだが、OVAで新しく衣装が作られた。
- イライザ・メイフィールド CV:浅野真澄
大陸北部の国家イグレジアスの貴族、メイフィールド家の令嬢。イグレジアスがデュルクハイムとの交戦状態になってからは大陸南端のマーキュレイにある別荘に避難している。この別荘は物語中盤からの拠点となり、屋敷の前にMYCITYが建設されることとなる。ファンデルシアが占領されてからは本家からの援助がストップしてしまい、別荘が財政難に見舞われる。そのため執事のレヴァンを除いて別荘の使用人に暇を出すことになってしまう。一度占領下のファンデルシアに様子を見に行く際にアルフォンスから咎められ、自身も戦う決意を固める。この際に自前のロングヘアを切り落としている。貴族であるため、別荘の財政難を脱出するための労働を拒んでいたが、レヴァンが執事と家庭教師の兼業を行っていたことを知り、自身も「何でも屋」として働く決意を固める。舞い込んでくる依頼は探偵のような仕事が多い。
接近戦もこなすが、魔力もフレーネに次ぐ高さを持つ魔法戦士タイプ。リミットアビリティも魔法関係のものが多い。
OVAではイグレジアス州の連邦議員になっているが、何でも屋の経験を活かしているのか、事件捜査などの実務も行っている模様。
- ヒエン CV:辻親八
大陸にその名を知られた剣豪で、武士道をその心に宿す武人。グラフィックではそう見えないがまだ45歳である。デュルクハイム軍のとある出来事を目撃してしまい、その口封じのために追われる身となる。このときに毒を受けており、毒自体は回復したものの一部の記憶を失ってしまった。彼のイベントを進めていれば終盤に記憶を取り戻す。シルヴァネールの叔父でもある。マーキュレイが戦争に入ってからは軍の指南役を務め、パーティーへの参入は遅い。だが個別イベントは参入前の休暇初期から行うことができ、休暇中に会話することで大半が進行する。
硬直時間が全キャラクター中最短であり、接近戦の手数で優位を得るタイプ。一度に大量の敵を相手にする場合でもリミットアビリティがその補助となる。
- レオナ CV:釘宮理恵
異世界に住むペサック族の少女。突如出現したワープホールからこちらの世界に迷い込んでしまっていたところをクレヴァニールたちに助けられた。その恩返しも込めて行動を共にすることになる。最初はその外見上皆にペット扱いされてしまうがそれを諫めたクレヴァニールをご主人様と慕うようになる。ペサック族の女性はご主人様を持つことが一人前の証らしく、何か役立ったときは褒美としてドングリを貰う。これが彼女のイベント条件にもなっており、イベント戦闘で彼女を活躍させると戦闘後にドングリをねだられる。舌足らずなところがあり、自分の名前を自分でちゃんと言えず「レオニャ」と言ってしまい仲間からも同様に呼ばれることになる。屋敷の掲示板には彼女が描いた絵が貼られていることがある。
前衛としての単発火力はメンバー中最高だが硬直が長い。リミットアビリティが全て速攻につながるものなので、メンバーに起用する場合は早めにリミットアビリティを覚えさせたい。
CVはリメイク版でも続投しているが年月の経過による声質の変化が大きく、新録したボイスと既存のボイスの差が特に激しくなってしまった。
- ヴァレリー CV:櫻井孝宏
クレヴァニールとレムスがデュルクハイム軍に入ったときに班のメンバーとして組み込まれたルイン・チャイルド。ヴァルカニアに誘拐され、ロイヤルガードのミュンツァーの元で遺跡調査やマーキュレイ侵攻の任に就く。クレヴァニールたちとも何度と対峙するが、上司のミュンツァーが前線から退いた後ヴァルカニアを脱走する。このとき彼を助けに行くかが彼を仲間にする条件となる。
投擲剣を使う中長距離タイプのキャラクターで遠距離攻撃ができるキャラクターの中では唯一ダッシュが使えるが、硬直時間が全キャラクター中最長。リミットアビリティは長期戦向き。
- レジーナ CV:清水こずえ
ディクセンの実の娘で、クレヴァニールにとっては姉のような存在。序盤で心臓を貫かれ死亡したかに思われたが中盤に敵として再登場。心臓に魔法生命体を埋め込まれ生かされている。彼女のフェイトは二重になっており、仲間にするためのフェイトと最終決戦後に生存するためのフェイト両方を成功させないと彼女をエンディングまで生き残らせることはできない。仲間にするには使い魔を一定レベルまで育成して「精神干渉術」を習得させる必要がある。習得条件のレベルが高めに設定されているため救出イベントに間に合わない場合も。救出に失敗した場合は最終決戦に敵として登場する。
武器はブーメラン。ヴァレリー同様中長距離タイプだが、彼女は魔法よりの性能を持つ。リミットアビリティの嚙み合わせが悪く、それぞれが恩恵を相殺してしまう。
彼女が仲間にいないと、一部サブキャラクターとのエンディングのフラグが立てられないため、その意味でも彼女は救出しておきたい。
- 使い魔
序盤に遺跡から回収した卵から孵った魔法生命体。クレヴァニールのパートナーとなり、様々なサポートを行う。人型の「ドール」獣型の「ペット」その他の「アザーズ」の使い魔がいるが、作中で登場するのはドールタイプのみ。孵化直前の選択肢で3タイプ(リメイクでは4タイプ)に分かれる。中盤マスターを守って魔力を使い果たしてしまい結晶を残して消滅してしまう。これによるクレヴァニールの落ち込みはひどく、3日間ベッドから起き上がれなかった程。レムスたちが新しい使い魔を作りクレヴァニールに贈るが、このときの使い魔への対応の仕方で先代の結晶を取り込んで先代が復活するか、彼女が自信をつけて先代が満足して完全消滅するかに分かれる。リメイク版では進行次第で中盤の消滅を避けることもできる。前述の通り、彼女たちにも個別エンディングが用意されている。- D-TP型 CV:豊口めぐみ
初代グローランサーのティピをモチーフにしたキャラクターで、CVもティピと同じ。リメイクでも唯一続投となった。そのため担当の豊口もティピを意識してしまうことが多々あったという。活発なキャラクターであるが、ティピと違い主人公に罵倒や蹴りを入れてくることはない(蹴り技はある)。MYCITYで上演される演劇に魅了され芝居に興味を持つ。その演目はシリーズ初代グローランサーをティピ視点で描いたものであり、自身に重ね合わせ感情移入していた。 - D-LN型 CV:かかずゆみ/藤田咲
ラングリッサー3のルナがモチーフのキャラクター。冷静で思慮深い性格をしている。魔法面でのサポートを得意とするタイプだが、それ以外にもマスターに役立ちたいという思いから針治療をすることになる。一度マスターに施術して失敗してしまい自信を喪失するが、ディラインの要請で再度治療を行う。 - D-LM型 CV:金田朋子/矢作紗友里
グローランサー3のラミィをモチーフとしたキャラクター。オリジナル版では前作のクリアデータを読み込ませた場合のみ作成可能になる(リメイク版ではこの制限はない)。外見及び性格はモデルのラミィとほぼ同じ(CVは変更されている。前作ラミィのCVは堀江由衣)。渡り鳥の雛を見つけ、マスターと一緒に育てることになる。 - D-MD型 CV:日笠陽子
リメイク版で追加された使い魔。ラングリッサー5のラムダがモチーフと思われる。感情表現がほぼなく、自分の存在は道具だと割り切っている。しかしクレヴァニールはそう思わず使い魔・パートナーとして接してくるため、彼女の心情に変化が訪れることになる。
- D-TP型 CV:豊口めぐみ
- トリシア CV:寺本來可
リメイク版での追加キャラクター。
デュルクハイム軍内でのクレヴァニールの先輩だが、外見と実戦経験がないことからあまり先輩扱いされずむしろ面倒を見られることがある。ボクっ娘。クレヴァニールがマーキュレイについてからは敵対することになるが、グランドルートでは最終決戦直前ではあるが仲間になり、デュルクハイムルートではそれなりの期間仲間として活躍してくれる。
- メリーヌ CV:志村由美
リメイク版での追加キャラクター。
かつてはクレヴァニールがいた村に住んでいた人物で、マギーらとは同年代。しかし村を襲撃されたときにレジーナ同様魔法生命体に生かされる体になってしまい、外見の成長もそこで止まっている。レジーナ同様の方法で助け、仲間にすることが可能だが、彼女を救出するか否かでルートが大きく分岐する。
- マグナス CV:鈴木達央
別行動をしていたパメラと共に旅をしている。ひょんなところでパメラに助けられ、以来彼女のボディーガードをしながら各地を回る。結果マーキュレイにたどり着き、パーティ入りすることになる。
なぜか彼が関わるイベントはコメディタッチになることが多い。カーギルとは因縁があり、彼と戦うイベントが発生する。このイベントはフェイト対象であり、加勢しなかった場合死亡してしまう。
パーティキャラクター以外
- ディクセン CV:家中宏
アルテン・シュヴァルト傭兵団団長。大陸にその名を知られ、各国から士官の誘いを受ける程。特にヴァルカニアからはロイヤルガードの誘いを受けていた。ランプラスト島で天使の存在を確認すると傭兵団をバウアーに任せ、クレヴァニールと共に天使を倒す手段を探す旅に出る。
- バウアー CV:石井康嗣
アルテン・シュヴァルト傭兵団副団長。ディクセンが抜けてからは彼が団長となる。デュルクハイムとイグレジアスとの戦争でデュルクハイム側に雇われ、ルーミスの指揮下に入る。以降彼と共に各地を転戦することとなる。オリジナル版ではルーミスと共に彼も倒さなくてはならないが、リメイク版では彼との戦闘を避けることも可能。また、ⅣReturnでは彼視点の物語が描かれる。
- ルーミス・リヒトマン CV:岡野浩介
デュルクハイムの研究職で魔法研究の第一人者。戦況変化のため前線基地に配置替えとなった。研究で優れた足跡を残すが戦略家としても非常に優秀であり、敵の作戦を見抜いたり大戦果を挙げることも多々あった。人道を踏み外す行為を嫌っており、ルードヴィッヒがルイン・チャイルドに非人道的な人体実験を繰り返していることを知ると、レムスに秘密裏に知らせて彼らを脱走させる手助けをしている。またイグレジアスの街ソルコリーナで住民が略奪に晒される危機を知ると、命令違反を承知で住民を全員避難させている。終盤戦況が不利になりながらも、占領下になってしまった場合の国民のことを考え降伏を受け入れず抗戦する。戦時中にヴェスターから召喚術の手ほどきを受けているため、バウアー同様オリジナル版では倒すしかないが、リメイク版では生存させることも可能。
- ルードヴィッヒ CV:山崎たくみ
デュルクハイム軍准将。当初は政治家で町会議員を務めていたが何の後ろ盾もなかったため鳴かず飛ばずであった。そこで自身に箔をつけることを思い立ち軍に入隊。その頭脳で昇進を重ね、イグレジアスとの戦争で起こったアイゼンヴァントの戦いで大勝利を収め、国民に英雄と祭り上げられる。無能な将校たちの動きの鈍さもあり膠着状態に陥っていたイグレジアスとの戦争を1週間以内に降伏に追い込み、そのまま首都に向かい除隊、大統領選の出馬登録を済ませるという離れ業を披露。圧倒的支持を得て大統領に就任した。その際に有事のときは大統領が軍のトップを兼任する有事法案を可決させ、大統領兼総司令として戦線に立つ。ヴェスターとは早い段階で手を結んでおり、召喚術も行使する。戦況不利になりながらも自らの野心のため徹底抗戦を貫くが、クレヴァニールたちの前に敗れ去った。
デュルクハイムルートでは彼も味方になる。選択肢次第で彼の右腕になることも、彼を欺いて自分がトップになり覇道を歩むこともできる。またその企みを見破られて討たれるバッドエンドも存在する。
クリア後の声優コメントによると「エロめにキャラクターを作った」らしい。
- カーギル CV:関根宏次
デュルクハイム軍情報部アオスグライヒの指揮官であり、ルードヴィッヒの腹心。国の汚れ仕事を一手に引き受ける裏の組織であり、ヴェスター以外に大陸内で暗躍している存在。ルードヴィッヒの命でルイン・チャイルドを収容所に押し込んで人体実験を繰り返したのも彼。元々はデリンガーの子飼いの部下だったが、戦時中にルードヴィッヒ側に寝返った。複数の事件に同時に絡んでおり、クレヴァニール・レムス・フレーネ・イライザ・ヒエン・マグナスにとっては因縁の相手。オリジナル版では追い詰めきれず逃がしてしまうが、リメイク版では本編中に引導を渡すことも可能。オリジナル版シナリオ準拠のⅣReturnでは、レムスの後日談で逮捕されることになる。
- マウラー CV:金光宣明
デュルクハイム軍将校で階級は大尉。クレヴァニールたちが軍を脱走してマーキュレイに逃れた直後、交戦状態にあるヴァルカニアの兵力をマーキュレイに向けさせるための上陸作戦を指揮した。クレヴァニールたちにより作戦は失敗に終わり、以後幾度となく対峙することになる。オリジナル版ではその戦いの中で戦死してしまうがリメイク版では生存、デュルクハイムルートで再会することができる。何度も登場する割になぜか立ち絵がなく、リメイクにあたり立ち絵が追加されるのではと期待されたが叶わなかった。
- デリンガー CV:仁古泰
デュルクハイム国大統領。軍需産業の企業と太いパイプを持ち、国が戦争に参加することについては肯定的。自分の支持を固めるため、国の英雄に祭り上げられたルードヴィッヒに接近。しかし当のルードヴィッヒが次期大統領に立候補することが分かると自身の再選の障害になると考え、カーギルを使って始末しようと画策する。だがカーギルは既にルードヴィッヒ側に寝返っており暗殺は実行できず選挙で大敗を喫する。その後はルーミスに接近するも袖にされる。終戦後はデュルクハイム州の代表になったものと思われ、OVAの連邦議会に出席している。
- ベルハルト・ミュンツァー CV:稲田徹/宮崎寛務
ヴァルカニア国内で「1人で100人の軍を相手にできる」と言われるロイヤルガードの一人で、年長者のため彼がリーダーとなることが多い。また士官学校時代のシルヴァネールたちの試験官を勤めていたこともある。デュルクハイムでヴァレリーを誘拐した張本人だが、当のヴァレリーに心酔されるほどに国民や部下に心を配る人物。戦災孤児の引き取りを奨励していたため彼も孤児を引き取る。この孤児ラティカが彼に大きな影響を与えることになる。オリジナル版ではクレヴァニールやアルフォンスを相手に致命傷を負い息を引き取るが、リメイク版では生存させることが可能(ルート分岐の都合上、ノーマルルートでも生存させられる)。それでも一線からは退いてしまうが最終決戦に駆けつけてくれる。
- ディアーナ・シルヴァネール CV:園崎未恵
ロイヤルガードの紅一点で、都市レブラントの領主も務める。ヒエンの姪であり、叔父と似た剣術を使う。オリジナル版では他のロイヤルガードが死亡・離反するなどで彼女が最後のロイヤルガードとなる。それでも抗戦を続けるが、彼女だけではマーキュレイ・オーディネル連合を抑えきれず敗北が決定的となってしまう。それを悟った王の命により、王の首をもってマーキュレイに降伏した。士官学校時代からクリストファーに好意を寄せているがそれを言い出せずにいた。リメイク版ではイベント次第で彼女を攻略することも可能になっている。その条件として彼女に一騎討ちで勝たなければならず、その難易度は高い。
ⅣReturnでは彼女の士官学校時代のエピソードをアドベンチャー形式でプレイすることができるが、選択肢を一つでも間違えるとバッドエンド確定という非常にシビアな設定になっている。またⅣReturn付属のOVAは彼女が主役を務め、主題歌の歌唱もCVである園崎が担当している。OVAでは王やロイヤルガードがことごとくいなくなってしまったヴァルカニア州の事実上のトップであり、連邦議員でもある。後日談を描いた小説版では敗戦国出身でありながら終戦後数年で連邦軍のトップにまで上り詰めた。
- アルフォンス・オーディネル CV:高橋広樹
ロイヤルガードでオーディネル領領主。クリストファーの双子の弟でもある。愛称はアルフ。国や領民を思いやる人物ではあるが、マーキュレイとヴァルカニアが戦争状態になると、最も領土が近く、古くから付き合いのある彼はどうするべきか思い悩んでしまう。クリスに背中を押される形でマーキュレイと連合を組むことを決断、ヴァルカニアから離反した。以降連合の旗頭として戦線を切り開いていくが、バルトリック砦でのヴェスターとの戦闘に敗れ死亡。以降はクリスがオーディネルを引き継ぐ。リメイク版では彼も生存させることが可能だがそれでも重傷は避けられず戦線を離脱、ノーマルルート同様クリスが指揮を執ることになる。
- クリストファー・オーディネル CV:高橋広樹
アルフォンスの兄で、愛称はクリス。士官学校時代は弟を凌ぐ成績を収めながらも仕官せず各国を自由に渡り歩いている。一見行く先々でナンパをしている軽薄な男に見えるが、その実各国の情報収集もしており、旅先で得た情報をアルフォンスに伝えている。他のロイヤルガードとも親交があり、王宮に戻ったときは一緒に土産話に花を咲かせることも。
実は士官学校時代の事故で肋骨を折っており、その破片が未だに体内に残っているため、いつ内臓を傷つけてもおかしくない危険な状態。一時同行人となったときに異常に硬直時間が長いのはそのため。しかし取り除くのが難しく、失敗したときのことを恐れ手術をしてくれる医者が見つからなかった。アルフォンスが前線を退いた後オーディネル軍を引き継ぎ活躍するが、戦争最終盤のアイゼンヴァント砦の決戦で一人で数百人を相手取ることになり、シルヴァネールの助太刀が入るものの限界まで戦うことになる。事前にオーディネル家の執事から相談され、ディラインの手術を受けさせていれば生存するが、そうでない場合はここで死亡してしまう。リメイク版でアルフォンスを生存させていればこの場面に彼も加勢するため、過度な負荷をかけることもなく切り抜ける。OVAではオーディネル州の知事兼連邦議員に就任している。
- ノーマン CV:熊岡正浩
ヴァルカニアの若手将校。誘拐されてきたヴァレリーの同僚のような関係となる。ミュンツァーの死後ヴァルカニアを離れたヴァレリーを叱責し共に国を支えようと誘うが、彼がヴァルカニア内で受けた様々な仕打ちを聞かされる。そこに駆けつけたクレヴァニールたちを見てマーキュレイと内通していたと勘違いし衝突。その戦いで倒れる。そこで「ミュンツァーの遺志はヴァルカニア人であるお前が継ぐのが相応しい」というヴァレリーの本音を聞き、尊敬するミュンツァーのもとへ旅立った。
リメイク版でミュンツァーのフェイトを成功させているとヴァルカニアを離れるヴァレリーの背中を押す役回りになり、以後一行と戦うこともなくなり生存する。
- シモンズ CV:竹田雅則
ヴァルカニア将校で階級は中尉。元々自身が尊敬するミュンツァー配下だったが、シルヴァネール配下に配置換えになり、内心彼女を軽んじている。マーキュレイから要請を受けたヴァルカニア王の命令で兵を率いてマーキュレイ入りする。この際戦争の財源としてマーキュレイの国庫から財宝などを持ち出すことも命令されており、応急警備の名目でマーキュレイの人員を残らず追い出した後、財政を傾ける程の財宝をヴァルカニアに輸送させた。この過剰なまでの対応は、マーキュレイとヴァルカニアの戦争を誘発させることをカーギルとの裏取引で取り付けていたため。その目論見通りクレヴァニールたちによる反撃で戦争状態に入るが、思わぬ抵抗により財源の輸送に失敗した上自身も敗走して本国に逃げ帰った。
以後ヴァルカニアとの戦いで何度か戦うことになるが、バルトリック砦の戦いで戦死する。
- ライロス CV:草尾毅
OVAにのみ登場するヴァルカニアの王子。終戦後連邦制となり王家が政治と切り離されたため、自身の進むべき道を見失っていた。敗戦国であり国力のあったヴァルカニア州は物資を戦勝国であるマーキュレイやオーディネルなど他の州に供出することになり、州民の暮らしは悪化していた。それに不満を持つ元貴族に唆され革命を起こすための旗頭となる。計画の戦力としてシルヴァネールを誘うが、民の平和を願う彼女により革命の計画は阻止される(実は元貴族の一人が私腹を肥やすための計画だったことがイライザとヴァレリーの捜査で判明している)。血を流さない連邦議会の議論で民の豊かな暮らしを取り戻すという彼女の言葉を信じ、革命を断念し投獄されることになった。ロイヤルガードによる稽古を積んでいたこともありシルヴァネールと渡り合うほどの実力を持つ。
CVや外見から、ギルティギアシリーズのカイ=キスクを意識しているのでは?という声も。
- アリシア CV:荒木香恵
マーキュレイ王国の姫。父が失踪しており母も亡くなっているため、国主として国を治めている。古い風習で顔を隠しているため、国民はおろか城内の兵士でさえも彼女の素顔を知るものは少ないが、素顔はレムスと瓜二つ。民に顔が知られていないことを利用して開放的な服装で度々クリストファーに町に連れられていたが、そこでレムスと会ったことで、彼女の運命は大きく変わることとなる。大陸の紛争終結後の新しい国家体制、ノイエヴァール連邦の提唱者だが、連邦成立後は王家自体がマーキュレイ州の象徴的存在となり政治と切り離された。暮らしぶりも若干質素なものになったが、彼女はせいぜい自分に見えた来客へのおもてなしが行き届くかを心配する程度である。OVAでは連邦議会に出席しているが、議員かどうかは不明。またクレヴァニールたちは彼女の依頼でヴァルカニア州を訪れていた。
- マギー CV:今井由香
古代文明に詳しい女性。ヴァルカニア領内にある小さな集落に一人で住んでいる。天使を倒すヒントを与え、また研究のためイライザの屋敷に引っ越してくる。彼女が住んでいる集落はクレヴァニールやディクセンも暮らしていた隠れ里である。パメラとは研究仲間。
- パメラ CV:櫻井智
リメイク版追加キャラクター。
マギーの研究仲間で同じ集落出身。アルテン・シュヴァルト傭兵団でディクセンと行動を共にしている。傭兵団と別れた後、ディクセンとも別行動をとる。マグナスと共にクレヴァニールたちに合流する。ドライな性格をしているが、これは傭兵団での仲間の戦死などを多く目の当たりにしてきたことが理由。
- シドニー CV:井上富美子/佐々木愛
マーキュレイ王家に仕えていた文官だったが、MYCITY建設担当としてクレヴァニールたちに派遣されたところをスカウトされ、財務管理係となる。オリジナル版ではレジーナを仲間にし、特定イベントを発生させるだけでエンディング条件を達成できた。リメイク版では休暇中の個別イベントが追加されている。
- メル CV:植田佳奈
手作りアクセサリーの露店商人として大陸を渡り歩いていたが、MYCITY建設の話を聞きつけやってくる。町の東側に念願のショップをオープンさせ、クレヴァニールたちに広告チラシを配布するよう依頼してくる。この依頼達成が彼女のエンディング条件の1つ。配布者は誰でも良いわけではなく、MYCITYにほど近い町に住んでいる友達の多そうな女の子がメインターゲットとなる(後述の通り1人例外がいる)。また一部キャラクターとのエンディング条件であるアイテムの情報を教えてくれるイベントが発生するが、この発生条件が「休暇中にレジーナを連れてメルの店を訪れること」になっている。なお休暇中を除いて彼女の店を利用することはできない。
- ゴルドラン
クレヴァニールたちがMYCITYの土地を王国から賜った際に美術館を建設させてほしいとやって来た男性。美術館を建てることを了承すると、シドニーと共に様々な都市計画を立ち上げ、MYCITYをマーキュレイ王都マーキュリアと並ぶ都市に育て上げる。後に建設される闘技場は彼の弟が運営している。
- ディライン CV:宮崎寛務(リメイク版のみ、オリジナル版はボイスなし)
MYCITYで病院を開業した医者。知識と腕前はかなりのもので、作中でもクリストファーの手術を担当する。マギーとはかつて交際していた。また使い魔が見えるなど魔法の素質もあり、使い魔の個別イベントにも関わってくる。
- カルノス
デュルクハイム軍人でルイン・チャイルド。クレヴァニールたち同様人体実験を受けていたが共に脱走。トロックメアからマーキュレイに逃れた際にパーティメンバー以外では唯一生き残った(他のメンバーは収容所生活により衰弱した体力で嵐の航海に耐えきれず航海中に死亡)。流れ着いた後はしばらく休養した後、マーキュレイ軍の魔法指南役となる。また恋人のケイトに手紙を送り彼女もデュルクハイム軍を脱走し合流。協力魔法をパーティと軍に指南してくれる。協力魔法を使えるようになるための魔石は彼女から貰うのだがストーリーの都合上、この魔石は周回引き継ぎの対象外になっている。
- モーティス
アルテン・シュヴァルト傭兵団ではナンバー3の実力を持つ剣の使い手。ディクセンが傭兵団を抜けたときに彼も同じく傭兵を引退、故郷のクラスダールで農夫として生活している。ヒエンがカーギルに追われてクラスダールに逃げてきた際はヒエンに加勢し戦闘になる。一般兵より強いのでそうそうこの戦闘でやられることはないが、生き残るとフェイト成功となる。ここでフェイトの存在を知ったプレイヤーも多いだろう。村の女性に想いを寄せられており、作中で仲が進展する。その関係からか、実はメルのチラシ配布対象者である。
- ブリュンティール CV:子安武人
デュルクハイム軍でのクレヴァニールの先輩でルイン・チャイルド。なぜかクレヴァニールだけには厳しく当たる。ミュンツァーによる襲撃時に行方不明となるが、ヴァルカニア軍に入っている。しかし裏の目的をミュンツァーに見抜かれたのか後方部隊の配置になり遺跡調査をしていた。天使を倒す鍵を握る人物。
- シンシア CV:平田宏美
リメイク版追加キャラクター。
メリーヌの双子の姉、彼女も同様に魔法生命体により生かされている。メリーヌと異なり仲間にすることはできないが、最終決戦でようやく説得に応じ、生還することになる。
- アキエル/ユリエル CV:河本邦弘/藤臣香乃
人類に対して攻撃を行う天使。男性がアキエルで女性がユリエルである。物語前半における当面の敵。魔法関係の施設を次々に破壊しているが、これは後述の侵蝕者から世界を守るための行動である。実は未来で生み出された使い魔で、その時代は魔法や召喚術の多用により侵蝕者のなすがままとなっていた。それを阻止するために未来から送り込まれ、7000年に渡り人類が召喚術などの力を持つことを術者を殺すことで防いでいた。しかしその間にユリエルが精神的に疲れ果て、その危険性を説くために直接人類のもとへ赴くものの、あまりに長い間術者の殺害を続けていたため受け入れられず殺され、人類は彼女を基にレプリカ天使を生み出し対アキエル兵器として向かわせた。これに激昂したアキエルは魔法文明を徹底的に破壊、それから現代に至る2000年の間は魔法文明が発達しなかったため活動しなかった。しかしノイエヴァール大陸で再び魔法研究が始まったため活動を再開。生みの親であるシュタイマン博士から侵蝕者の力への対抗手段として作られたメダリオンを渡されており、2人で半分ずつ所持している。
- ヴェスター CV:松山鷹志
本作の黒幕。ルードヴィッヒの協力者として登場するが、その正体は異世界の侵蝕者。自分が侵攻しやすいよう魔法と召喚術を各国に広めていた。実は魔法や召喚術は使えば使う程こちらの世界とヴェスターの異世界の穴が広がっていくため、これらの使用を促進することで自身の本体が侵攻する土壌を作ろうとしていた(レオナはこれで生まれたワープホールを通ってこちらの世界に迷い込んだ)。基本的に裏方に徹し、自分に有利な状況を作り出すことをメインに動き、自ら戦場に立つことはあまりないが、それでも作中で主要人物を何人も殺害しておりその実力は計り知れない。しかし彼はそれでも全力をこちらの世界で出せない状態らしく、最終決戦でようやくその力を見せる。しかしオリジナル版ではやはり不完全なままでの対決となってしまい、ユーザーには消化不良感が残っていた。リメイク版では部下が追加キャラクターとして登場したため表立って行動することが増え、作中の存在感はオリジナル版より強い。グランドルートの最終決戦では彼の世界に引きずり込まれて戦う最終形態が追加され、本当の意味での決着をつけることが可能。もちろん高難度である。
関連動画
関連項目
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