オールカマーとはJRA(日本中央競馬会)が開催する、中山競馬場の3歳以上の芝2200mの重賞競走である。格付けはGⅡ。
概要
1955年に、サラブレッド、サラブレッド系種、アングロアラブなどの出走馬の品種や、所属を問わず出走できることを目的にしたレースとして創設。(競技に)参加者全員(all-comers)の意味合いからレース名がつけられた。
1986年、まだ中央競馬と地方競馬の交流が希薄だった時代に、地方所属の馬を招待する地方競馬招待競走と条件が変わった。また一時期、帝王賞-オールカマー-ブリーダーズゴールドカップの3レース制覇で1億円のボーナスが与えられる地方交流3冠が設定されていたが、達成馬が現れる前に制度の廃止になっている。
1995年に地方競馬に所属したまま条件を満たせば、JRAのレースに出走できるように制度が変わったことにより(いわゆる地方交流元年)、地方競馬招待競走の制度が廃止になった。
またこの年から外国調教馬の出走も可能になった。
2014年から、このレースの1着馬には天皇賞(秋)(GⅠ)の優先出走権が付与されるようになった。
創設時はハンデ戦であったが、その後獲得賞金による別定戦、馬齢重量戦と経て、現在はグレード勝利経験の別定戦に変わっている。
また距離は当初は芝2000mであったが現在は芝2200mに、グレード制度導入時はGⅢだったが1995年にGⅡに格上げしている。
前述のように1986年~1994年までは馬齢重量、1995年以降が最大でも58kg、同一馬齢・性別で最大2kg差までの別定戦と獲得賞金が多い有力馬が参戦しやすい条件であることもあってか、歴代の優勝馬の中には、メイヂヒカリ、キタノオー、イチフジイサミ、スズパレード、オグリキャップ、ビワハヤヒデ、ヒシアマゾン、サクラローレル、メジロドーベル、メイショウドトウ、マツリダゴッホ、アーネストリー、ショウナンパンドラ、ゴールドアクター、レイデオロ、ウインマリリン、ジェラルディーナ等、G1(G1級)を勝利していた馬、のちに勝利する馬たちが多い。GⅢ時代は他のGⅢレースよりも賞金が高く出走馬が豪華だったことから、GⅡ並みのスーパーGⅢとも見られていた。
このレースのトピックとして、1970年の優勝馬、マキノホープの馬主はのちの内閣総理大臣の田中角栄である。
また1972年の優勝馬のイナボレスはサラブレッド系種である。
地方競馬交流時代にジョサブロー、ジョージモナークの2頭が地方所属馬として勝っている。
昨今ではウマ娘 プリティーダービー Season 2の影響で知る人が増えている。
歴代優勝馬
年齢表記は2000年以前も現在の年齢で表記
第1回~第29回は芝2000m、(第14、17~19、21、26回は東京競馬場、芝2000m)
第30回~芝2200m(第34、48、60回は新潟競馬場芝2200m)
関連項目
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