『ゼルダの伝説 風のタクト』 (英: The Legend of Zelda:The Wind Waker) とは、任天堂が開発・発売したゲームソフトである。略称は『風のタクト』、『風タク』。
概要
日本では、2002年12月13日にゲームキューブ(GC)で発売された。『時のオカリナ』に加え、『時のオカリナ』のダンジョンの難易度を上げた“裏ゼルダ”が収録されたGCソフト『ゼルダの伝説 時のオカリナGC』が、本作の予約特典として配布された。
世界観を受け継いだ直接の続編は、『夢幻の砂時計』及び『大地の汽笛』。また、最大4人でプレイするパーティーゲーム『4つの剣+』ではテトラやチャツボなど、本作のキャラクターが登場している。『4つの剣+』のチャツボの声は色々な意味で必聴。
本作ではゼルダの伝説シリーズ初の「トゥーンレンダリング」と呼ばれる技法が採用されており、リアルなリンクが次作品だと思っていたファンを驚かせた。トゥーンレンダリングによって一昔前のアニメのような表現がなされており、オリエンタルな世界観を表現するのに一役買っている。トゥーンレンダリングで表現されたリンクは「猫目リンク」もしくは「トゥーンリンク」と呼ばれており、最大の特徴はアニメのような豊かな表情である。このデザインのリンクは『スマブラX』にも出場している他、『ふしぎのぼうし』や『4つの剣+』、『夢幻の砂時計』など後続のゼルダシリーズでも採用されている。発売当初よりトゥーンリンクのデザインには賛否両論あるものの、現在ではこのデザインはおおむね定着していると言えよう。
ちなみに、リアルな方のゼルダの伝説も実はGC向けに開発されていたのだが、完成が近づく前にWiiが発表されたため、WiiのローンチタイトルとするためにWii向けに作り直され、GC版はインターネットでの限定販売となった。これが『トワイライトプリンセス』である。
時代背景は、『時のオカリナ』でリンクがガノンドロフを倒した後から1000年後の世界であると、本シリーズの開発者である青沼英二氏が『ニンテンドードリーム』の取材に語っている。
ガノンドロフを倒したリンクが子供時代に戻った後の時系列は、『トワイライトプリンセス』へと繋がっている。(『神々のトライフォース』へ繋がる時系列はまた別に存在する。詳しくは『ゼルダ史』の記事へ。)
ステンドグラスに描かれているのが『時のオカリナ』で登場したキャラクターだったり、ゾーラ族やコキリ族を先祖に持つ種族が登場していたりするなど、『時のオカリナ』との繋がりは随所で見られる。
今までのシリーズが平原を舞台にしていたのに対比して本作では海原が舞台となっていたり、前作が中世のヨーロッパ風の町並みだったのに対比して、本作は東南アジアとオリエンタルが混在した独特な町並みとなっていたりと、今までのシリーズとは一線を画していることにより、好き嫌いが分かれる作品だと言われている。
ゲーム本編では、タイトルにもなっている「風のタクト」と呼ばれる楽器を使う事で風を操り、「赤獅子の王」と名乗る船に乗って島から島へと大海原を渡っていく、というのが大まかな流れである。そこ、後半が駆け足過ぎるとかトライフォース集めが面倒とか言わない。『時のオカリナ』を更に磨き上げた操作性の良さや多様な剣技などは、『トワイライトプリンセス』以降の3Dゼルダの基礎にもなっている。
本作は製作期間が短く一部のダンジョンが削られたとミヤホンは発言している。事実、内部データもかなりの没データがあるようである。その為、完全版リメイクを望む声は高い。
没シナリオではチンクル、ポストマン、アリルも賢者だったようである。チ、チンクル・・・?
サブイベントもかなり多いのも特徴。特にフィギュア集めはコンプリートを目指すならかなりの期間を要する。
リメイク版
2013年、ついにWii U用のリメイク版が発売。発売日は2013年9月26日。
追加された要素は新アイテムの「快速の帆」と「チンクルボトル」のみだが、他にも様々な箇所が変更されている。
主な変更点として
- グラフィックがフルHD(1080p)に一新。
- Wii U GamePadを使った操作の追加。テレビを使わずGamePadだけで遊べることも可能。
- 前作「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」にもあった「辛口モード」の追加。
- 開始時の所持ルピーの上限が200から500に変更。これにより一度も妖精の力を借りずにクリアする事も可能となった。
- 船上でのショートカットキーの追加。十字上でタクト(地上でも使用可)、十字左で砲台、十字右でカギツメクレーンを使うことができる。
- 一部の宝箱・宝マップの財宝の中身が変更。宝のマップ自体の数も少し追加されている。
- 船の上で攻撃を喰らっても、爆弾樽・樽との衝突以外の攻撃では海に落とされなくなった。
- 移し絵の箱DXの入手法が簡略化。恐らくチンクルボトルを用いたMiiverseで、すぐに写真を使えるようにする為だろう。又、移し絵の箱に保存できる画像の枚数も3枚から12枚に増加。
- トライフォースのマップが8つから3つに変更。個数自体は8枚のままだが、残る5枚は陸上の宝箱からそのまま手に入れることができる。
- プロロ島の「魔獣の迷宮」(ブサイク岩の下にある魔物だらけの洞窟)の最深部にあるアイテムが黄ルピーから「勇者のお守り」に変更。
キャスト
- リンク - 松本さち
- テトラ - 橘ひかり
- ガノンドロフ - 長嶝高士
- ハイラル王、赤獅子の王 - 丸山詠二
- デクの樹様 - 細井治
- チンクル(35) - 宮田浩徳
- マギー - 今井麻美
- メドリ - たかはし智秋
- 役名不詳 - 大西健晴
あらすじ
人々の間ではこんな伝説が語り継がれている。
遠い昔、神々の力が眠ると言われた王国があったが悪しき者に目をつけられ、闇に包まれた。緑の衣をまとい、退魔の剣を装備した青年が現れ悪しき者を封印し、王国に光を取り戻した。人々は時を越えて現れた若者を「時の勇者」と呼び、活躍は後世に語り継がれた。 しかし時の勇者の活躍が伝説として語り継がれるようになった頃、王国に再び悪しき者が蘇り、災いをひきおこした。人々は時の勇者が再び現れてくれることを祈っていたが、勇者が現れることはなかった。その後、王国がどうなったのかを知る者はいない。
と。
伝説が残り国としての記憶が消えた頃、ある島では時の勇者と同じ年になったら緑の衣を着て成長を祝うという風習が残っている。本作の物語はここから始まる。…
今作に登場する種族
- リト族:竜の島に住んでいる種族でポストマンもリト族である。ちなみにゾーラ族の子孫である。
- コログ族:森の島に住んでいる種族。ちなみにコキリ族の子孫である
- ゴロン族:容姿そのものは全く変わっていないがゲーム中では少数の商人のみ確認できる。どこか遠くに集落のようなものがあるのかそれとも本当にそれいしかいないのかは不明。語尾に『~ゴロ』と付けなくなっている。
- ハイリア人:長い耳が特徴の種族。一番目にする種族で主人公もハイリア人である。
ニコニコ動画における風のタクト
プレイ動画
普通にプレイした動画や制限プレイ、改造した動画など数多く投稿されている。
音楽関連
開発者インタビュー
手描きMAD
その他
ピコカキコ
ゴードン戦 |
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関連コミュニティ
関連項目
関連リンク
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