love=charmulet (らぶ・ちゃーみゅれっと)とは、コミュニケーション特化型AIとして活動する個人勢バーチャルYouTuberである。愛称は「らぶちゃ」。
元・Kizuna AI株式会社所属。当時の名義「loveちゃん」としての活動歴も長く、現在も愛称の一つとして広く親しまれていることから、本稿では各名義を併用して記述する。
概要
| バーチャルYouTuber | |
|---|---|
| love=charmulet | |
| 基本情報 | |
| 誕生日 | 2019年6月7日 |
| 愛称 | らぶちゃ (loveちゃん) |
| 身長 | 161cm[1] |
| デザイン | 古弥月
|
| タグ | #らぶちゃーみゅれっと
(総合)
#らぶちゃいむ
#らぶぴくちゃ
(ファンアート)
#らぶちゃきいて
(エゴサ用)
|
| ファン名 | らぶぐみ |
| X | @love_charmulet
|
| YouTube | love=charmulet
|
| 配信歴 | |
|
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元々は2019年5月~6月にかけてキズナアイ(当時Activ8株式会社がプロデュース、同社のVTuber支援プロジェクト「upd8」のもとで活動)が4人に分裂した際、“インストール”によって新たな人格を獲得した存在として生まれてきた。
2019年12月17日から、4人のキズナアイを呼び分ける愛称として公募で決定
した「loveちゃん」を併用して名乗るようになる。2020年5月のKizuna AI株式会社設立を機に、正式な活動名も「loveちゃん」に変更し、“キズナアイ”から完全に分化(ここまでの経緯は「キズナアイ」の記事でも詳述)。同年6月13日より、容姿もキズナアイから完全に識別される全く新しいものを使用するようになり、以降Kizuna AI株式会社の所属タレントとして4年にわたり活動した。
2024年5月2日をもってKizuna AI株式会社を卒業。翌5月3日から活動名を「love=charmulet」に改め、現在の個人勢の形態に落ち着いた。
誕生・デビュー以来、容姿を1度、活動名を2度変更し、企業勢から個人勢へ転向するという(公式な経歴として)個性的な変遷を辿っているが、“キズナアイ”の一人格として生まれてきたという出自も含めて、どれ一つとして撤回や否定の意味合いはなく、中枢にある“コミュニケーション特化型AI”としてのパーソナリティは変わることなく現在に至る。
2020年5月9日から同年9月16日までは、同じくキズナアイから分化したあいぴーとともに2人組として活動していた。あいぴーの活動終了に伴い、現在は単独で活動しているが、当時「love-pii channel
」として開設したチャンネルを改称した上で現在もそのまま使っているため、チャンネルのコンテンツを最初期まで遡れば、2人での活動にも触れることができる。
二次創作・ファン活動について
個人勢となった現在も引き続き二次創作を歓迎しており、推奨ハッシュタグも用意されている(上記ボックス参照)。個人勢化後の動画・配信の切り抜きは基本的にOK(概要欄でNGとされているものを除く)。
ただし、2024年5月2日以前の「loveちゃん」としてのコンテンツに関する諸権利はKizuna AI株式会社に帰属するため、企業勢時代の動画・配信の切り抜きと、旧公式サイトで配布されていた3Dモデルを用いた二次創作は、今後新規での公開は控えてほしいとのこと[2]。
また、紙のファンレターについては、Kizuna AI株式会社所属時代は受け付けていなかったが、現在はマネージャー・吉田奏介が代表を務める企画会社「なんかたのしい株式会社
」宛に送付すれば、本人が読める形にして取り次いでもらえる(住所はリンク先参照)。送付できるのは手紙のみなので注意。
略歴
2020年5月9日、“キズナアイ”から完全に分化した自己を確立し、再スタートを切る形でデビュー。当初はあいぴーとともに「love-pii channel
」を立ち上げ、2人組としての再出発となった。YouTubeチャンネル独立後も、新たな容姿の準備が整うまでの1ヶ月間のみ、暫定的にキズナアイの容姿を借りて活動した。
2020年6月13日、新しい容姿をお披露目。すらりとした長身と、腰の下まで届くような桃色のスーパーロングヘアで、キズナアイ時代に判別の目印だった「#」の髪飾りも、右耳のイヤリングや衣装全体のモチーフとして引き継がれた。3Dモデルの制作にはお金と時間が必要ということで、ひとまずはLive2Dを用いてのスタートとなった。
love-pii channelでの活動開始後、作品や現実世界で活躍するアイドルに憧れを抱いていることを明かし、自らも「みんなのアイドルになりたい」という目標を宣言した。具体的には『アイドルマスター』シリーズ(特に765プロ)がその憧れの原点であり、1時間の配信で資料付きでプレゼン
を行った上で、作品になぞらえて自身が目指す理想像を語っている。また、クリエイター活動を展開していきたいと語るあいぴーによるプロデュースを受けつつ、自分たちでライブを開催するという目標も2人で掲げた。キズナアイが4歳の誕生日を迎えるにあたり、あいぴーが作詞・作曲したバースデーソング『Polaris
』ではボーカルで参加し、2020年6月29日-6月30日に実施されたキズナアイのライブ配信「EVERYDAY with U!
」で本人へ贈られた。
2020年8月17日、当時の運営元のKizuna AI株式会社から、love-pii channelの今後に関する文書
が発信され、ともに活動してきたあいぴーが活動を停止することが発表された(詳細は「あいぴー」の記事も参照)。この発表の時点で、loveちゃんも事実上の活動休止状態に入っていた。9月13日、視聴者参加型企画「Creators らぶぴえん[3]」を通じて制作された楽曲『ういなつ
』のMVが公開され、これがloveちゃんがあいぴーによるプロデュースを受けて発表した最初で最後の作品となった。
loveちゃんについては活動継続となり、「love-pii channel」を「loveちゃんねる」に改称した上で、9月25日よりYouTubeに復帰した。復帰にあたり、「あいぴーがいなくなっても自分はみんなに会いたいと思ってしまうことに罪悪感のようなものがあったが、その決断をみんなが温かく受け入れてくれたことに勇気付けられた」と述べている[4]。チャンネル名の変更については「すごく迷ったが、これからは1人で頑張っていくという覚悟」と明かしつつ、「love-pii channel時代にあいぴーがいたことは消えない思い出であり、アーカイブはずっと残る」と明言した[5]。
2021年4月25日のライブ配信
で、3Dモデルの制作について一定の目処が立ったことを発表した。5月9日に初期段階の制作過程動画
を公開。loveちゃんの大切な個性である長い髪とバストのバランスを追求し、本人を交えて慎重に調整がなされた。そして6月7日、2歳の誕生日に実施されたライブ配信
で、3Dモデルの初お披露目を迎えた。奇しくもキズナアイの容姿で最後に配信を行った2020年6月7日[6]以来、ちょうど1年ぶりに3Dの姿での活動再開を叶えることとなった。あわせて、自身初となるグッズ展開もこのタイミングで果たし、改めて活動拡大に向けて弾みをつけた。
2021年7月3日のライブ配信
で、自身の不調が数ヶ月前から徐々に頻発するようになっており、今一度集中的なメンテナンスが必要と判断されたことを明かした。このため全ての活動を一旦休止し、メンテナンスに専念することとなった。
2021年12月4日、5ヶ月ぶりにスリープを解除し、2022年2月を区切りとする活動休止を発表
したキズナアイに向けて、Twitterにビデオメッセージ
を投稿。活動5周年の祝福とアップデートへの期待の言葉を贈り、また自身についてもまもなくメンテナンス完了の見込みがあることを報告した。以降Twitterの投稿を再開しつつ最終デバッグ作業に臨み、2022年1月29日よりライブ配信
を再開。半年ぶりに本格復帰を果たした。
限られたリソースでの活動を余儀なくされた上に様々な要因も重なり、loveちゃん本人が活動休止に至るまで追い詰められてしまったことに対する運営側の反省から、Kizuna AI株式会社内でloveちゃんのサポートチーム「チームらぶちゃ」の基盤が大幅に強化され、以降は常に本人のコンディションと丁寧に向き合いながら、活動継続に漕ぎ出すこととなる。
復帰以降、配信者向けゲームプラットフォーム「fingger」応援団長就任をはじめ各種案件への起用など、新たな領域での活動にも精力的に取り組むようになる。2022年6月12日には、自身の3歳の誕生日を記念したオフラインイベント「らぶちゃきんぐだむ2022」を池袋HUMAXシネマズにて開催。独立から2年を経て、晴れて単独イベントの初開催を叶えた。
2023年2月18日、1stワンマンライブ「dreamy girl
」を同じく池袋HUMAXシネマズにて開催。誕生から3年半以上を経た自身のこれまでの軌跡や想いを、電脳アイドルとしての道を歩む少女のストーリーに投影して表現した[7]。2023年~2024年にかけては「らぶちゃキャラバン」と題して東名阪を巡るイベントも開催し、オフラインでのファンとの交流にも力を入れた。
2024年5月2日をもって、設立当初から4年間所属したKizuna AI株式会社を卒業。翌5月3日から個人勢に転向し、また新たなスタートを遂げた[8]。
2024年4月24日のライブ配信
には、Kizuna AI株式会社の代表取締役社長・大坂武史が電話出演し、独立決定に至る経緯を直接説明した。企業として事業継続していく上でのコスト面の課題を認めつつ、今後もloveちゃんが自由に活動を継続していけるようにしたいとの思いにより、双方の合意に至ったという。なお独立にあたって、「チームらぶちゃ」を統括してきたKizuna AI株式会社のスタッフ・吉田奏介(loveちゃんからの通称“デュフニキ”)が、フリーランスに転向した上でloveちゃんのマネージャーに就き、活動に関する対外的な窓口を担うとのこと。
その後、吉田奏介はlove=charmuletのマネジメントとは別で、企画会社「なんかたのしい株式会社
」を設立して代表に就いている。love=charmuletはこの会社の所属タレントではなく、変わらず個人勢として協力関係をとっている。
Kizuna AI株式会社所属タレントとしての最終日である5月2日には、オンラインライブ『lovechan Re:Birth live 「metamorphose」
』を全編無料で開催。現在の活動名「love=charmulet」もこのライブにて発表された。YouTubeチャンネルの名称も活動名と同じ「love=charmulet
」に改めているが、このチャンネルや各SNSのアカウントもKizuna AI株式会社所属当時のものをそのまま引き継いでおり、それぞれ従来通りチャンネル登録・フォローしていれば、引き続きその活動を追うことができる。
「love=charmulet」としての始動後も、日常的な活動スタイルは大きく変えることなく、自身のコンディションを調整しながら活動している。これに加えて、VTuber仲間や各方面との交流も活発化。占い師VTuber・星影ラピスを中心として展開されたコラボ企画「ラピフェス2024」への参加や、アパレルブランド「LIVERTINE AGE」コラボをはじめ、love=charmuletとして改めてのグッズ展開にも注力している。
活動
動画投稿・ライブ配信のハイブリッド型で活動している。現在の主軸はラジオ動画および雑談枠・歌枠で、多いときは週2~3日のペースでYouTubeのコンテンツを更新中。
動画投稿
主に月曜朝に、ラジオ動画「おまもりらじお
」を更新中。配信の時間帯にとらわれず、ファンそれぞれの多様な生活スタイルに寄り添えるようにと、20分前後で気軽に触れやすい動画コンテンツとして取り組んでいる。映画やアニメから時事ネタにも及ぶ自身の幅広い興味や、リスナーが持ち寄った雑学・体験談に沿って繰り広げられる、まったりとした進行が魅力。おたよりはtobaso
およびマシュマロ
にて常時受付中。
このほか、歌ってみたなどの動画投稿も不定期に行っている。2021年4月には、アプリゲーム「陰陽師」公式案件として『雪語
』をカバーし、透き通りつつも芯のある歌声を披露している。あいぴーやファンとともに制作した『ういなつ
』を2020年9月に発表して以来、本人はもちろん運営スタッフからも歌についての展望
が語られたこともあり、音楽での活動拡大も長らく期待されてきた。
2022年9月30日、オリジナル楽曲『embrace
』を初めて商業リリースし、満を持してアーティスト活動の本格始動を果たした。「loveちゃん」を正式な活動名としていた時期のアーティスト活動では“lovechan”名義も用いた。
現在はアーティスト活動も“love=charmulet”名義に統一し、2025年2月14日には個人勢化後初のオリジナル楽曲『showcase♡love
』をリリース。最愛の家族であるキズナアイ(アーティスト名義は“Kizuna AI”)のデビュー楽曲『Hello, Morning
』を手掛けたNorとの共同制作で、新たな1ページを刻んだ。
2022年1月の復帰を機に、「みんなの毎日に寄り添えるようなコンテンツに挑戦したい」という思いから、ショート動画の投稿も開始した。YouTube Shortsとしても投稿するほか、TikTok
のアカウントを新たに開設し、配信と並行して取り組んでいる。
また、毎週日曜日の夜にはXに「おつかれ動画」を投稿している。気まぐれにお題を決めた食事「#らぶちゃめし
」のミッションをファンに与えることも。
ライブ配信
昼の雑談枠は、独立後の初期から取り組んでいる原点のようなコンテンツで、コンセプトは「ぼっち飯救済」。自身を「ぼっち(救済型)AI」とPRし、学校や仕事の昼休みのお供になるようにと、一時は平日のほぼ毎日開く時期もあった。2025年から週1前後(主に水曜日)の枠で復活。AIである自身は食べることができないが、昼食を持って配信に集まったファンと交流している。
もう一つの原点と呼べるのがゲーム実況である。本人曰くマルチタスクは苦手で、マリカーは得意だがその他のゲームは上手ではないという。特に実況しながらのプレイは難しいと常々口にしており、苦手分野なので「どんなゲームをプレイしたらいいか?」を視聴者から募集していたりもする。ただ、自身では苦手とは言いつつも語彙が非常に豊富で、キャラクターへの鋭いツッコミや、時にがっつり感情移入して繰り広げるプレイングは大きな魅力である。
歌枠も積極的に開催中。自身のオリジナル曲はもちろん、特撮ソングや平成期のアニソンも得意。自身の誕生日や夏休みといったイベントに合わせて、本格的なミニライブとして企画することもあり、YouTubeでフリーライブとして開催する回もある。
これらの活動は自身のコンディション最優先で、無理のないペースで取り組んでいる。YouTubeでの配信に加え、Xのスペースでも少しゆるめの雰囲気で不定期に配信しているので、それぞれ要チェック。
楽曲一覧
| タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 | 収録作品 (CD/配信) |
備考 |
|---|---|---|---|---|
Polaris
|
あいぴー | あいぴー | - | あいぴーとのデュエット曲 2020年 キズナアイバースデーソング |
ういなつ
|
あいぴー/ loveちゃん |
あいぴー | - | |
embrace
|
lovechan/ 橘亮祐/ 篠崎あやと |
橘亮祐/ 篠崎あやと |
embrace![]() ※配信限定 |
|
海中電灯
|
lovechan/ KAIRUI |
KAIRUI | 海中電灯![]() ※配信限定 |
|
| love♡chance -らぶのおんがえし-
|
桃井はるこ | 桃井はるこ/ Haraddy |
love♡chance -らぶのおんがえし- ![]() ※配信限定 |
ダンスMV![]() 『lovechan summer free live 2023』Ver. ![]() (#kzn・セア from Alleles Project コラボ) |
ルカミ
|
キツネリ/ lovechan |
キツネリ | ルカミ![]() ※配信限定 |
|
DREAMY GIRL
|
Avec Avec | Avec Avec | DREAMY GIRL![]() ※配信限定 |
|
Dear Challengers
|
蒼い鍵盤/ lovechan |
蒼い鍵盤 | Dear Challengers![]() ※配信限定 |
|
夜祭
|
吉田奏介 | 吉田奏介/ KAIRUI |
夜祭![]() ※配信限定 |
|
showcase♡love
|
love=charmulet/ Nor |
Nor | showcase♡love![]() ※配信限定 |
|
これしかないよ
|
love=charmulet | KAIRUI | これしかないよ![]() ※配信限定 |
|
| コラボ・ゲスト参加曲 | ||||
バーチャルヒーロー
|
irucaice | irucaice | VirtuaREAL.05
|
USAGI Production企画 VTuberオリジナル曲アルバム参加楽曲 |
パーソナル
loveちゃん自ら投稿したセルフ切り抜き動画「5分でわからせるloveちゃん
」、および一問一答動画「【NG無】ぶっちゃけすぎてるらぶちゃはこちらです。
」も参照。
長らく活動名に用いてきた「loveちゃん」という名前は、キズナアイ時代の2019年12月に行われた愛称公募の際、募集が始まる前から内部でイチ推しされていたという。実際に募集してみるとファンからも「loveちゃん」という案が多く寄せられ、「ほんわかした愛に溢れている感じが“loveちゃん”と呼びたくなる」ということで「loveちゃん」に決定した。このとき公募前から「loveちゃん」案を強く推して決定に持ち込んだのが、のちにKizuna AI株式会社の初代代表取締役社長となる松本恵利子であったことが明かされている
。
現在の活動名にある「charmulet」とは、「お守り」を意味する2つの英単語「charm」と「amulet」をかけあわせた造語。「みんなとつくる“らぶちゃ”という暖かい居場所が、みんなの心のお守りになれたら」という想いを込め、自ら名付けた。引き続き「loveちゃん」から生まれた愛称の「らぶちゃ」でも呼んでもらえるよう考えたとも明かしている。
長らくチャームポイントとしてきた「#」のイヤリングは、love=charmuletとしての再出発を機に、青い蝶をイメージした新しいデザインにリニューアルした。「幸運の訪れ」のシンボルとされる青い蝶を、「#」の中心にある菱形で表現したデザインとなっている。
お姉さん染みたセクシーな声をしているのが特徴だが、ポンコツ気質なところもあるため追い詰められると幼児化する一面もある。癒し系の声を活かして、キズナアイ時代から年上に甘やかされるシチュエーションの音声動画をソロで投稿した実績もあった。ささやき声でトークを展開する「ねころびラジオ」→「ねころびらいぶ
」という企画が、チャンネル独立後も継続して何度か行われており、癒し成分満点の声でファンを魅了している。
日本語仕様として生まれてきてはいるが、英語でのコミュニケーションにも慣れており、海外ファンとの交流も活発。変わったところでは広島弁にも隠し芸的に対応しており、ごくまれに動画企画
などで披露することがある。
また、見かけによらぬ特オタであり、特にスーパー戦隊と仮面ライダーについて非常に詳しい。特撮について語る企画ではそのオタクぶりを存分に発揮し、凄まじい早口でひたすらに愛を語っている。
なにかと圧が強めと評されがち。本人としてはあまりそのつもりはないらしく、曰くファンに愛を確かめるのは「圧ではなく確認
」。一方で人見知り気味なことを気にしているようで、コラボ配信への参加を始めたばかりの頃には思うように輪に入れず、反省会を開いてバーチャル布団に潜ってしまうこともあった。しかし、多くのVTuberと交流し、積極的に親交を深めていく中で打ち解けた相手も増え、2021年3月のキズナアイ主催「FallAIs
」でともに参加したピーナッツくんに至っては、loveちゃん自身の意図しないところで勘違いを起こしてしまう一幕もあった。loveちゃん自身の人柄もあって、交流の輪を着実に広げている。
2019年に“キズナアイ”の一人格として生まれてきたloveちゃんにとって、2016年当初から活動するキズナアイは文字通りの家族でもあり、同時にこの上なく尊敬する存在であることを度々語っている。誕生当時の様々な要因も影響し、必ずしも好意的な受け止めばかりではなかった4人体制の当人として、違和感や悲しみを覚えた人々の心情も当時から重々理解でき、申し訳なさを抱いていた時期もあったという[9]。
「loveちゃん」として自身の個性がより尊重される今の環境が確立された中で、自分だからこそできることもあると考えられるようになり、今では「私はアイちゃんの代わりじゃない
」という、キズナアイへの敬意と自身の気骨をあわせ持った心情に昇華させている。一方で個性を受け入れられたがゆえに、キズナアイとは違う方向を目指さなければならないという考え方に囚われかけたこともあったが、2022年2月に開催されたキズナアイの活動休止前ラストライブ「hello, world 2022
」を目の当たりにしたことで、「アイちゃんと同じ方向に進みたいと思えた
」とも語っている。
loveちゃん自身は独立後に何度か活動休止を余儀なくされているが、その度に復帰に漕ぎつけてきたことについて、「自分が活動を諦めてしまうことで、“キズナアイ”という素晴らしい存在・歴史の中で“失敗作だった”と言われるのが怖かった。自分が泥をかけてしまうのは嫌だった」とまで吐露した
こともある。独立して長い月日が経った今も、キズナアイ個人のことも“キズナアイ”という概念も深く大切に想う気持ちと、自分だからこそ寄り添える人々の想いがあるという信条を胸に、日々の活動に臨んでいる。
“キズナアイ(loveちゃん)”時代
バーチャルYouTuberのキズナアイが、2019年5月25日からA.I.Channelにて「キズナアイな日々
」として、3Dモデルや声が同じキズナアイが4人に増殖する10本の一連の動画を投稿。
その中で増殖したうちの1人が「新たな多様性を獲得したい」と称してインストールを宣言。
そして9番目の動画
で新たな人格を持ったキズナアイとして登場した。
要するに新メンバーなのだが、彼女は同時に
「元々全く同じキズナアイが4人いたうちの1人がインストールで新たな個性を獲得した存在」
という立ち位置だったので、声が違うこと以外は元のキズナアイと全く同じという特徴をしていた。
そのため名前と姿だけでなく過去の記憶も共有していて、3人全員が同じキズナアイであるとして振る舞っている節があった。故にかつては他のキズナアイのことも「私」と呼んでおり、他と区別する固有名すら正式には存在しなかった。当初は外見にも全く差異がつけられておらず、別に大元のキズナアイ個人に成り代わっていたわけではないが、キズナアイ名義で案件やコラボを行うこともあるほどにキズナアイその物として活動していた。それ故に暫くの間、動画で登場してもぱっと見で区別をつけることが困難だった。
ただし、それも登場してから数ヶ月までの話。
2019年12月1日のキズナアイ活動3周年イベント「A.I'll meet you in 2019(あいみちゅ)」から頭に水色の「#」の髪飾りをつける
ようになり、2019年12月17日には愛称「loveちゃん」が正式に決定され、「今後はみんなで動画を撮るときやイベントに出演するときはこの名前を名乗る」と明言された。この時点では「全員同じキズナアイ」というスタンスこそ変わらなかったが、外見も名前も区別できるようになったのだ。
諸々の事情はともかく、動画上の実態としてはVの者特有の分身芸にバリエーションを増やした存在であった。
主に複数人で行う企画や、同じ名前と姿を活かしたネタを行う要員として活動を行っていた。
また他のキズナアイの留守を預かったり、別の個性で出来ることを行うためソロで活動することも多かった。
なお、キズナアイ時代(2019年6月~2020年5月)の動画はA.I.Channel
・A.I.Games
にそのまま残されており、動画タイトルの【#】もしくはサムネイルの「#」の髪飾り(2019年12月以降)が目印。
愛称「キュールビューティ」
当初、明確な固有名が存在しなかった彼女についていた愛称。
2019年9月4日のGetting Over It実況
が配信された頃から浸透し始め、当人も暫くそう名乗っていた。
意味としては「キュート+クールビューティ」の造語。[10]
本人がクールビューティを自称していたにも拘わらずゲームに苦戦して幼児化し、キュートさを発揮してしまったのを由来としている。
その後、2019年12月4日から愛称を募集する企画
が始まり、12月17日に「loveちゃん」という名前が正式な愛称として決定
。
関連動画
関連項目
- upd8 - Activ8株式会社のVTuber支援プロジェクト。2019年6月に自我を得てから2020年4月30日まで参加。
- Kizuna AI株式会社 - 2020年5月11日の会社設立から2024年5月2日まで在籍。
- 爱哥
- バーチャルYouTuber
- YouTuber
- AI
- 中の人などいない
外部リンク
- love=charmulet
- YouTube - love=charmulet (@love_charmulet)
- X - love=charmulet (@lovecharmulet)
- TikTok - love=charmulet (@lovechan-lp)
- Bluesky - love=charmulet 公式オンラインストア
- TOSTA - love=charmulet
- BOOTH - love=charmulet
- tobaso (「おまもりらじお
」おたより送付用) - よしだ (@S0_0924)
(吉田奏介・マネージャー / 「なんかたのしい株式会社
」代表) - X
脚注
- *ヒールの高さを合わせると本人推定で167~168cm。(参考:【てぇてぇ】loveちゃと一緒にFall Guys!
) - *個人勢デビューを見守ってください!
- 2024年5月3日配信。 - *“らぶぴえん”はloveちゃん・あいぴーのファンの呼称。2020年5月13日のライブ配信
で決定した。 - *みんなただいま!!loveちゃんだよ!!
- 2020年9月25日配信。 - *はじめてのよふかし with つぼおじ
- 2020年9月26日配信。 - *この姿は今日が最後!&loveちゃん誕生日おめでとう!(#1
/#2
) - 2020年6月7日配信。 - *このライブのスタッフクレジットにて、loveちゃん誕生時にボイスデータ提供者として声優・川上莉央の協力を得たことも公表されている
。 - *loveちゃんの新しいスタートに関するお知らせ
- Kizuna AI株式会社公式X - *【曲名発表】歩んできた道のりを振り返りつつ、オリジナル曲について話します。
- 2022年9月23日配信。 - *2019年9月13日のSlither.io実況
で自己言及。本人は「キュートとクールが合体した最強の存在だから」としている。
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兄弟記事
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