武蔵坊弁慶(Fate/Apocrypha)とは (ムサシボウベンケイとは) [単語記事]

この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

武蔵坊弁慶（むさしぼうべんけい）とは、『Fate/Apocrypha』の初期プロットにて設定されたサーヴァントである。

なお、記事ではこれ以降武蔵坊弁慶と表記する。サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。

概要

源義経の郎党として知られ、『義経記』で活躍する剛勇無比の荒法師……を演じる常陸坊海尊という男。
海尊も義経の郎党だったが、義経主従が最期を遂げた衣川の合戦で逃げ出してしまう。
それを恥じた彼は仙人となり、不死の命を授かってまで当時の体験を語り継ぐ。
彼の望みは"弁慶の勇名を永遠のものとすること"であり、英霊になっても理想の弁慶を演じ続ける。
ちなみに時折顔を出す海尊自身の性格は、道化たひょうきん者である。

義経伝説で名高い僧衆がサーヴァントとして登場……かと思いきや実際は彼を演じている常陸坊海尊（ひたちぼうかいそん）という男性である。
弁慶を演じるのは彼の名を後世に伝え続けるためであり、英霊となった後もその理想は変わっていない。

見た目はまさに僧兵といった風で、後ろに背負った数々の武器が、弁慶の伝説を思い起こさせる。
また、身長は2m近いとかなり大柄。

伝説

源義経の忠実な郎党であり知略と度胸も兼ね備えた武蔵坊弁慶は、歌舞伎や浄瑠璃の題材になり、広く愛されている。
一方、常陸坊海尊は史上に実在したと信ずるには傍証が乏しく、『義経記』においては早い時期から苦楽を共にした家来ではあるが、扱いはいずれも脇役である。その扱いどころは、とにかく真っ先に逃げることだけ。
しかし、彼の存在は意外な形で義経の物語に関わっていく。
各地に伝えられる義経伝説の多くで、衣川を生き延びた海尊は語り手として登場するのである。
かくしてみっともない海尊は、みっともなさを極め、生き恥を自らさらして回る役として見事にキャラを立てたのだった。

ステータス

真名：武蔵坊弁慶（常陸坊海尊）
クラス：ランサー
出典：『義経記』『平家物語』他多数
地域：日本
属性：混沌・善　　副属性：人
性別：男性
身長体重：199cm・88kg
武装：七ツ道具
パラメータ

筋力：A

耐久：B+

敏捷：C

魔力：D

幸運：C

宝具：C

保有スキル

くろがねの傅:C	そこにいるだけでマスターの身体能力を強化する。弁慶は数え六つで疱瘡にかかり肌が黒くなった。この色は母がつわりで鉄を食べたために生来の色とする説もある。傅（ふ、いつき）とは、神に仕える僕のこと。牛若を少年神とすると、お供の弁慶は神話的な定番イメージに合致する。
怨霊調伏:A	"臨兵闘者皆陣列在前"の九字が成す、邪悪な呪いへの抵抗呪文。成功すれば敵の魔術を封じ込められる。演じるという海尊自身の属性と、観進帳のくだりに象徴される弁慶の即興能力により、魔術を封じるだけではなく、限定的ながら敵の魔術を覚えて使用することも可能になる。
白紙の勧進帳	対象が逆らうことのできない存在が発行した「宝具を使うな」という命令書を、その場で偽造する。判定に成功すれば命令書を信じる、信じないに関わりなく、対象は宝具を封印される。ターンごとに抵抗判定があり、抵抗に成功した場合、再び宝具が使用可能な状態に復帰する。
仁王立ち:B	弁慶本人ではないため宝具化には至らない。防御力が上がり敵に集中して狙われるようになる。
対魔力:C+	詠唱が二節以下の魔術を無効化する。日本の呪術には特に抵抗力がある。

まず目を引くのが、ランサークラスなのに「幸運：C」という圧倒的パラメータである！
……というのは冗談として、高性能なサーヴァントには間違いないだろう。
現在までのランサーでは最高の筋力値を誇り、耐久はB+と一時的な倍化付きで優秀。
槍兵のわりには平凡的な敏捷だが悪くはない。

そして保有スキルがやたらと強い。
相手の能力を封じるスキルを2種類保有しており、そのうち宝具を封じる「白紙の勧進帳」がとにかく強力。
アーチャーやライダーのような宝具特化型のサーヴァントに使用すればほぼ機能停止に追い込め、それ以外のクラスでも大幅弱化は避けられない。正直これ自体が宝具クラスの効力を持っていると言っていい。

相手の魔術を封じる「怨霊調伏」も、魔術戦を主体とするキャスタークラスには効果抜群。
さらに魔術を封じるだけでなく、一時的なラーニングすらもしてのける効果も有している。

「くろがねの傅」によるマスター強化も備えており、マスターを狙われて敗北という危険性を減らすことができる。
マスター自身の戦闘能力が高ければ、サーヴァントを相手取ることも可能かもしれない。

上記した面だけでも強力無比なサーヴァントだが、まだまだ続きます。宝具の項目をご覧ください。

宝具

五百羅漢補陀落渡海: ランク：EX / 種別：対軍宝具 / レンジ：1～10 / 最大捕捉：500人
遊行聖の大行列を呼び出す。
彼らは補陀落渡海（西方浄土を目指し、棺桶のような船に封じ込められ、流される即身成仏の行）の旅に出る者たちである。
呼び出された行列はその場にいるすべてを進行方向へと押し流す。
その場にいる者は抵抗判定に失敗するたび、強制的に移動させられ、最終的には浄土へ連れていかれ成仏する。南無。
八ツ道具: 対戦相手の英霊が持つ宝具を、七ツ道具の8つめとして奪い取る。
こうして奪い取った宝具は、初めて見る武器でも使いこなすことができ、数ラウンド後には持ち主の英霊のマスターに投げ返してダメージを与える。
宝具を手放す理由は能力的な制限というより、しばらくすると彼がその宝具の使い心地に飽きることにある。
弁慶仏: その場の空間を大長刀で荒々しく削り出し、荒法師の姿の分身を複数体生み出す。
分身はすべて弁慶と同等の攻撃力を持ち、敵からの攻撃を引き受ける壁にもなる。
一度の宝具使用で削り出される分身の数は1～7体からランダムで、結果は使用した弁慶にも決められない。
以後、弁慶の攻撃力は健在な分身の数だけ増加する。

3種の宝具を持つ武蔵坊弁慶。
パラメータによる宝具ランクはCとあるが、正直表記ミスってるんじゃないかと思わざるを得ないほどの逸品揃いである。

相手の宝具を奪い『八ツ道具』は、相手宝具限定の『騎士は徒手にて死せず』といったところか。
さらに奪い取ったその瞬間から自在に使いこなす能力まで付いており、数ターン後には相手のマスターに投げつけてダメージを与えるおまけ付きである。

自らの分身を生み出す『弁慶仏』は、分身数がランダムゆえ些か不安定だがそれでも強力。
普通分身となれば基本性能は低下するものだが、『弁慶仏』で生み出した分身は弁慶自身と同等の攻撃力を持つ。
さらに生み出した分身が健在ならば、その数だけ弁慶自身の攻撃力も増加する自己強化性能付き。
単純な壁として、攻撃役として、自己強化技として、幅広い効果を持っている宝具である。

最強宝具の『五百羅漢補陀落渡海』はもはやチートクラス。
この宝具の効果を簡潔に言うと、「抵抗判定に一定回数失敗した相手を強制的に成仏させる」である。
ぶっちゃけ某セイヴァーの「一に還る転生」並み。単純なダメージでないのが厄介さに拍車をかけている。

さてはてそんなこんなで強力なサーヴァントである弁慶。だが、忘れてはならないが彼は「本物の弁慶」ではない。
あくまで『武蔵坊弁慶』を演じる『常陸坊海尊』なのである。
演者がこれほどまでに強いとなると、本物の武蔵坊弁慶がどれほど強いのか、想像に難しい。
さらに言えばこれらを従者とした源義経は一体何者なのだろうか。

Fate/Grand Order

『Fate/Apocrypha』の小説版では残念ながらリストラされてしまった武蔵坊弁慶。（リストラの理由は仙人は強すぎる・設定が複雑すぎて主人公のサーヴァントにでもしないと書ききれないこと。）
しかしスマホ用RPG『Fate/Grand Order』にて復活登場を果たした。やったね！

クラスはランサー。レアリティはUC（☆2）、フレンドガチャなどで入手可能。

ストーリーでは第七特異点バビロニアで牛若丸とともに登場し活躍している。
また一応だが序章「炎上汚染都市冬木」にも登場している。

イベント「いざ鎌倉にさよならを～Little Big Tengu～」にてモーション更新。

ゲーム内性能

初期実装の恒常星2ランサー。

保有スキルが2つ減った代わりに、新たなスキル「仁王立ち」を獲得。
HPの成長率と防御スキルによる打たれ強さはかなりのもの。

反面、攻撃力はワーストクラスな上、防御力があるせいで「攻撃面がおそまつなのに無駄に生き残りやすい」という海尊らしい欠点を持っており、非常にクセの強いサーヴァントとなっている。
壁にする場合、「仁王立ち」を習得したらそのままLv上げを止めておく方がスムーズに後続と交代しやすい。（それでも普通に生き残ったりするが…）

スキル封印の「怨霊調伏」、強化クエストで全体宝具封印の「白紙の勧進帳」を習得する。宝具によらず開幕でこれらを撃てるのはかなりレアだが、Lv1では成功率はいまいち信頼できないレベル。
さらにスキル CTも長いため、一般的なサポート型サーヴァントのように「ただ戦場に立ちっぱなしでたまに宝具」で活躍できるタイプではない。

弁慶を活用する場合、ランサーに珍しいA2枚+A宝具を生かして積極的にAチェインを組み、宝具のスタンを決めていく戦法が必要になる。また、スキルLvがデバフ成功率、CTにも直結するため、十分な育成も必要である。弱体耐性ダウンに加えてNP供給もできるBBちゃんなどは良い相方となるだろう。

初期実装サーヴァントの悩みとして、狂骨・虚影の塵をかなり食う為、低レアの割に育成も大変。使いこなすにはマスターの力量が求められるサーヴァントである。

宝具のランクはEX。やっぱり宝具Cの表記ミスってるんじゃないかな。
敵全体にスタン（1ターン行動不能）と呪い（バトルフェイズ終了時に固定ダメージ）を付加させる。
いわゆるデバフ系。ダメージこそないが上手くいったときのリターンはそこそこ大きい。
なお設定段階のような即死効果は付いていない。流石に強すぎると判断されたのだろうか。

キャラクター性能

HP	（Lv1/Lv65/Lv100） 1722/9149/13204
ATK	（Lv1/Lv65/Lv100） 1029/5801/8406
COST	4
コマンドカード	Quick/Quick/Arts/Arts/Buster
所持属性	サーヴァント、人属性、混沌属性、善属性、人型、男性愛する者、低レア、源氏、童話、ヒト科

スキル

保有スキル
怨霊調伏:A (CT7→5)	敵単体に確率でスキル封印状態を付与[Lv.](1T)
仁王立ち:B (CT7→5)	自身にターゲット集中状態を付与(1T) ＆防御力を大アップ[Lv.](1T)
白紙の勧進帳▲ (CT10→8)	敵全体に確率で宝具封印状態を付与[Lv.](1T)
クラススキル
対魔力:C+	自身の弱体耐性を少しアップ
アペンドスキル
EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対ライダー特攻[Lv.]

宝具

五百羅漢補陀落渡海（ごひゃくらかんふだらくとかい）
カード種別：Arts	ランク：EX
敵全体に確率でスタン状態を付与[Lv.](1T) ＆呪い状態を付与(3T・-500→-2500)〈OCで効果アップ〉
敵全体に確率でスタン状態を付与[Lv.](1T) ＆呪い状態を付与(3T・-1000→-5000)▲〈OCで効果アップ〉＆強化状態を解除▲