アニマルガール、フレンズとは、メディアミックス作品「けものフレンズ」に登場する、動物を擬人化したキャラクターの総称である。
本記事ではアニマルガールの一般的な特徴などについて解説する。各アニマルガールの名前および個別記事へのリンクはアニマルガールの一覧を参照のこと。
概要
サーバルやキタキツネ、コアラやライオン、トキやハクトウワシ、コウテイペンギンやシロナガスクジラなど、おなじみの動物から珍しい動物まで多種多様!
けものフレンズプロジェクト 「けものフレンズって?」より
けものフレンズの舞台である超巨大動物園「ジャパリパーク」に降り注いでいる神秘の物質「サンドスター」の力で女の子の姿に変えられた動物たちの総称。その種類は有名なネコ科やイヌ科の動物から、絶滅種や未確認生物まで非常に幅広い。
動物からアニマルガール(フレンズ)に変わることは「フレンズ化」と呼ばれる。基本的に動物や動物だったもの(遺物など)にサンドスターが触れることでフレンズ化が起こり、ジャパリパーク外に出たりセルリアンに食べられたりするとフレンズ化が解除される。
特徴
※アニメ版「けものフレンズ」並びに「けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック」4巻までのネタバレを含みます。
見た目の特徴
耳、羽
元の動物によっては頭にケモ耳や羽がついている。よく四つ耳についてツッコまれるが、これは爬虫類などのケモ耳の存在しないアニマルガールともデザインのフォーマットを統一させるためである。
人に聴き取れない音を聴く時などにケモ耳が動く。羽はゲーム版のSDキャラクターでは羽ばたいて飛んでいたが、アニメ版では動かさずとも飛んでいた。
尻尾
元動物と同様の形、模様の尻尾がある。鳥系ガールの尾羽やクジラやイルカの尾びれも同様。尾骨部位から生えている。
服の上にくっついているような場合とスカートの内から生えている場合の二種類があるが媒体によってまちまちである。例えばサーバルは漫画版などではスカートの外にくっついているが、アニメ版ではスカートの内側から生えている。イラストなどを手掛ける際には構図などから不格好にならない形を選択すると良いだろう。
尻尾と服が干渉するか否かは、アニマルガール本人がスカートを意識しない場合は尻尾がスカートをすり抜け、意識している場合は物理的に干渉しスカートを持ち上げる。
瞳
絶滅種にはハイライトが無く、未確認生物には瞳孔を囲む輪がある。
また、ラクダ科などは横長の瞳孔を持つなど元の動物の特徴を受け継いでいる。
服
アニマルガールによって様々だが、近縁種は似た服装の場合が多い。服やソックス、手袋の柄は元動物をモチーフとしている。時には特殊な装飾品を持つことも。
ツチノコ含むヘビのアニマルガールはフードを被っていたり、有袋類はエプロンを着用するなど元動物の見た目や生態が衣服に反映される事もある。
服は本人が服として認識した時点で脱げ、それまでは動物としての機能を果たしたままである。アプリ版と漫画では他の服に着替える要素がある。
武器
シカ科やサイ、イッカククジラなど、元の動物の時点でツノなどの特徴的な武器を持つ場合はフレンズ化の際にも槍などの手持ちの武器として反映される。このデフォルトの武器は本人の意思で出し入れ可能。
生態の特徴
性別
その名の通り、アニマルガールは女の子しか存在しない。元々雄の個体でもフレンズ化の際には容赦なく女の子の姿となる(参考ツイート)。雄の特徴を持ったアニマルガールも存在する。生殖や交尾といった要素も作品からは排除されている。
食性
フレンズ化した動物達は元の動物のように他動物を狩ったりはせず、狩猟本能は「かりごっこ」などの形で現れる。「ジャパリまんじゅう(ゲーム版、通称ジャパまん)」「ジャパリまん(アニメ版)」を始めとして自身の好きな食品、人間と同様のお菓子やケーキなども口にできる。
運動能力
走力、跳躍力、泳力など、元の動物の運動能力の特徴はフレンズ化しても健在である。また、元の動物とは関係なく人間離れした耐久力や怪力を持つ場合もある。
元動物の記憶
元の動物の記憶は保持している場合が多い。動物時代の趣向や習性などがそのまま行動に反映されていたりする。元動物の種全体の記憶が受け継がれているのか、一個体の記憶なのかは定かではない。
フレンズ化・フレンズ化解除
動物や動物の遺物にサンドスターが触れることでその動物はアニマルガールとなる。同じ種の動物がフレンズ化した場合は、別の個体でもそっくりな姿になる。同ちほー内で同種別個体のアニマルガールが誕生する可能性は多胎児の生まれる確率に近いと言われている。
セルリアンによる捕食や事故、ジャパリパーク外に出ることによってフレンズ化は解除され、元動物に戻る。その際はフレンズ化した時点の寿命まで寿命が巻き戻される。
再びパークに来た場合には再びフレンズ化する(ネクソン版)、フレンズ化解除によりフレンズ時代の記憶を失い、同じ個体の再フレンズ化の例は聞いたことがない(オフィシャルガイドブック)と複数の見解が存在するが、それぞれの立場や時代、媒体の違いがあるため真相は定かではない。
けものフレンズ3によるとどちらとも発生し得るらしい。元動物に戻るとサンドスターが反応しなくなると明確に描写されたうえで、例外的に同じ個体の再フレンズ化が発生するも以前のフレンズ時代の記憶は失っている描写がされた。ただしコラボキャラの場合は基本的にフレンズ化前から人語を解する知性を持っているからかフレンズ化解除後もフレンズ時代の記憶を忘れることはなく、必然的に再フレンズ化後もそのまま記憶を持ち続けている。元動物が存在しない守護けものも記憶を保持し続けられるようだ。
野生解放
アニメ版においては、ワシミミズク曰く「野生部分を開放する」とされており、自分の意思で一時的に戦闘能力を向上できるようだ。自身の武器(爪や手持ちの武器)からけものプラズムと思しきものが放出され、瞳が輝く。
詳細は野生解放記事を参照。
けものプラズム
アニマルガールが運動する際に放出される事のある、サンドスターに似たキラキラしたもの。アニマルガールにおける重要な要素を占めている。
詳細はけものプラズム記事を参照。
各媒体による扱い
ゲーム版(ネクソン版)において
元は世界中の動物を集めるという目標のもとに建設されていたジャパリパークに、宇宙からサンドスターが飛来しフレンズ化が起こった。
作中でのアニマルガールの呼称は「アニマルガール」「フレンズ」また単に「けもの」と、多岐に分かれる(アプリ序盤の説明によるとプレイヤーと協力関係になったアニマルガールが「フレンズ」と呼ばれるようだが)。アニマルガール達は自身に合った地域で気ままに暮らしていたり、また漫画やゲームなど人間の文化に触れたりしている。
漫画版において
フレンズ化については「ある不思議な現象」とされ、作中ではサンドスター等の説明は詳しくされていない。フレンズによる日常モノという作品である以上不必要な説明であるとして省いたと思われる。
アニマルガールは自身の家や部屋を持っている者が多く、買い物をしたりバイトしたり受験したりと、より人間に近い活動をしている。
アニメ版において
島の中央にある火山の山頂にサンドスターがあり、「噴火」という形で噴き出したサンドスターから新たなフレンズが誕生する。
ゲーム版、漫画版と異なり呼称は「フレンズ」で統一されている(1話冒頭に1度だけ「けもの」というセリフが登場する)。とても仲が良くていつしか「フレンズ」と呼ばれるようになった、とのこと(メタ的な視点では視聴者の混乱を避けるため「フレンズ」に統一したのかもしれない)。園内に人が確認できないために他媒体と違い人間の文明に触れられていない(深く理解できていない)アニマルガールが多い。ジャパリまんの配給などの最低限の面倒を見ることはラッキービーストが行っている。
この呼称から転じて、けものフレンズファンのことも「フレンズ」と呼ばれるようになった(ゲームのプレイヤーは「園長」「ジャパリパーカー」など)。またけものフレンズが流行したきっかけとなった掲示板のやりとりやTwitterの投稿などから「フレンズ」という単語が一人歩きし、作品には出てこない「君は○○のフレンズなんだね!」などの定型文も生まれている。
公式サイト内の「けもフレ図鑑」
アニメ放映開始の頃にけもフレプロジェクト公式サイトに開設された「けもフレ図鑑」には合計80人(匹)のフレンズが紹介されている。それぞれに番号も振られているが、サーバルら主役格が最初の方で紹介されている以外にはっきりとした順番は存在しない。アニメ版に登場するフレンズをかなり網羅しているが、OPに(シルエットだけだが)登場までするアリツカゲラを筆頭に抜け落ちているフレンズがいる。
各フレンズには元となった動物の解説に加え、フレンズとしての台詞が一言二言添えられているが、その内容は基本的にアプリ版に準拠している。そのためアルパカ・スリなど少なからぬキャラクターは明らかにアニメ版と雰囲気が違う。一方でペンギンアイドルユニットの名前がアプリ版のPIPではなくアニメ版のPPPになっている点など、アプリ版から微妙に変更が加わっている点もある。アプリ・アニメ・漫画に登場したフレンズと図鑑との関連は公式には示されていない。
PPPの一員として活躍するロイヤルペンギンなど、アプリ版に登場しなかったフレンズが6人登場するが、クロハゲワシだけはアニメ版でも全く姿が確認できない。
オフィシャルガイドブックの「けものフレンズ大図鑑」
けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック(全6巻)は裏表紙から読み進める後ろ半分が「けものフレンズ大図鑑」になっており、それぞれの巻ごとに「ゆうめいなけもの」「ねこのなかま」など特定のテーマに沿ったフレンズたちを紹介している。公式サイトの「けもフレ図鑑」同様、性格は大体アプリ版に近い。ただし、吉崎観音がデザインをし直したため外見が微妙に変わっているフレンズがいる。また、この大図鑑で初めて登場したフレンズもそこそこ目立つ。
けものフレンズ3において
それまでに類を見ないスピードで巨大化していった火山島に作られたジャパリパークに、大元を辿るとマントルから現れるサンドスターから新たなフレンズが誕生する。新たなフレンズが発見されるとスタッフが保護し、正式開園に備えて人間に慣れてもらうべく教育を行う。教育前のフレンズはルールを教えられていないので、貯蔵していた食べ物を勝手に食べるなどの行動を起こしてしまう。
しかしパーク自体がまだ正式開園できていないうえにフレンズはパークの外に出られないので、パークの外にてアニマルガールの存在を信じている人はほぼ皆無。認知を広めるためにフォトなども用いたこともあるそうだが、特撮を用いた動物園のプロモーションだと思われてしまった。ようこそジャパリパークでフレンズの活躍を描いた再現ドラマが作られたのもその一環なのだろう。クロマキーを堂々と使ったので信じてもらえなかったのでは…
作中では主人公(隊長(けものフレンズ))が初めてアニマルガールと対面した際には耳が本物なのか尋ねている他、攻殻機動隊コラボではタチコマがアニマルガールについて報告せずに隠匿したことでバトーはアニマルガールを作り話とみなして安堵し、ケロロコラボでは日向夏美は直接対面してもアニマルガールをパークスタッフ(人間)だと勘違いしていた(事実を知っても宇宙人と知り合いの夏美はアニマルガールをすんなりと受け入れた)。
なお最初のアニマルガールはパークができるよりも前、火山島調査時に発見されているが、当時はサンドスター濃度が安定していなかったので短期間のうちに動物に戻ってしまった。
関連動画
関連静画
関連チャンネル
関連項目
外部リンク
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