イエイヌ(けものフレンズ)とは、スマートフォンゲームなどの各種メディアミックスプロジェクト『けものフレンズ』に登場するアニマルガール・フレンズ(動物が女の子の姿になった擬人化キャラクター)である。
概要
ご存じイヌのフレンズ。生物学上はイエイヌ(学名 Canis lupus familiaris)といい、旧石器時代の人類のパートナーとして有史以前から共に生活しており、その歴史はあらゆるペットの中で最も古いという。学名の通り、分類的にはタイリクオオカミの亜種に当たり、コヨーテ・ドール・リカオン・ジャッカルと近縁で、オーストラリアなどに棲息するディンゴはアボリジニによって持ち込まれたイヌが野生化したモノの子孫。
ご存知の通りペットとしてのイヌには様々な犬種が存在するが、けものフレンズではそのうち柴犬、シベリアンハスキー、雑種(トップ画像)の3犬種がそれぞれ登場しており、柴犬と雑種についてはプロフィールも設定されており、どちらも好奇心旺盛で行動的な性格となっている。
けものフレンズFESTIVALでの扱い
FESTIVALではノーマルけもスカウト(無料)で入手可能な通常バージョンと、イベント「ゆきやこんこん♪わんにゃんフレンズ」限定プレミアけもスカウトでのみ入手できた【雪遊び】の2種類が存在。いずれも柴犬モチーフのデザインとなっている。
通常バージョン
赤色グループのレアリティ1のフレンズとして登場。得地地形は平原・昼、苦手地形は雪原。けもパワーはオレンジ色グループの相手への与ダメージアップ効果、わざは相手に中ダメージを与える『ワンだふるアタック』。
【雪遊び】バージョン
赤色グループのレアリティ4(SSRやUR相当)のフレンズとして登場。得地地形・苦手地形・けもパワーは通常バージョンと同じ。わざは味方全体のはやさを5ターンの間中程度アップする『スノーラン!』。
クロテンの提案により、イエネコとおそろいの冬服をまとって雪を楽しむイエイヌ。でもゲーム的には相変わらず雪原苦手。
アニメでの活躍
けものフレンズ2に雑種モチーフの個体が登場。右目が水色、左目が黄金色のオッドアイで、髪や服(体毛)の色は薄い灰色。少し目つきがキツめだが、弾ける笑顔がかわいいフレンズである。
アニメ本編での登場シーン
第3話「うみのけもの」ラストで初登場時は、声と影のみで何のフレンズかは不明。第8話「しんきょくらいぶ」ラストでデザインが明らかになり、視聴者の間でイヌ関連であると示唆されたが正体は明かされず。 次話の第9話「おうちにおかえり」にてメイン回のフレンズとして登場する。
オオセンザンコウとオオアルマジロのダブルスフィアに、ジャパリスティックをお礼にヒトを探し自分の所まで連れてくるよう依頼し、その結果見つかったヒトがキュルルであった。なお、ヒトのフレンズであるカバンさんの事も知っていたが、カバンさんの正体が不明なため明確ではない。
ヒトを探していた理由は「もう一度ヒトに会いたい、一緒に遊びたい、一緒に過ごしたい」という純粋な願いによるものである。
ジャパリパーク内にある宿泊施設で暮らしており、パークが通常運営していた頃から暮らしていた古参のフレンズで、当時は来園者と遊んだりして毎日を楽しく送っていた。ある日を境にヒトは姿を見せなくなったが、今もヒトがパークに帰ってくるのを待ち続けている忠犬である。ヒトの行動を見て覚えたのか、紅茶の淹れ方を知っており、フリスビーなど昔遊んだおもちゃの使い方も覚えている。
ダブルスフィアにより檻に入れられ拉致という形で連行され、気分を悪くしたキュルルが座り込み抵抗したため、彼女が出向く格好で初対面する。自分が暮らす宿泊施設をキュルルがこれから住む「おうち」と案内し、当初は困惑していたもののひとまず一緒に外で遊び始める。それをキュルルを探してやってきたサーバルとカラカルが目撃し、カラカルとキュルルとイエイヌがケンカをする事になってしまう。
一旦ケンカ別れし「おうち(宿泊施設)」でイエイヌがビーストに警戒するよう促すと、キュルルはサーバルとカラカルが心配になり外へ飛び出したため、追いかけて合流したところでビーストに遭遇する。ヒトを守るのが自分の使命とキュルルを守るため立ち向かうが、ビーストの前にボロボロに返り討ちにされ、間一髪でサーバルとカラカルが駆け付け難を逃れる。
仲間を失う辛さを理解していながらキュルルを仲間から引き離すような真似をしてしまったことからキュルルは二人と旅を続け本来の「おうち」に帰るべきと考え、サーバルとカラカルにキュルルを託し別れを告げる。そして、飼い主たちが帰ってくるまで留守を守ると言う自分の使命を思い出したイエイヌは最後にキュルルへ「おうちにおかえり」と言ってくださいと伝えキュルルもまた感謝の気持ちを込めその言葉を伝えた。その言葉を聞いたイエイヌは嬉し涙を流し3人に見送られながら1人おうちへと帰って行った。
12話のラストシーン
イエイヌは月明かりに照らされた窓辺でたくさんの封筒をテーブルに広げ、中に入っていた手紙を一通一通読んでいた。その中の一通、「パークのおにいさん、おねえさんへ」と書かれた上の方に破いた後がある一枚のスケッチブックに描かれていたのはサーバルとカラカルと手を繋ぐキュルルによく似た少年、パークスタッフたち、そしてスタッフに甘えて寄り添うイエイヌの姿。イエイヌは幸せな気持ちでその絵をいつまでも眺めていた。
破いた後があることからおそらくキュルルの持っていたスケッチブックの破れたページがこの絵であると思われる。また、この絵に描かれている内容からイエイヌを飼っていたのはパークのスタッフたち(ピンクの髪色からフライ版に登場したナナ?)ということが分かる。
フレンズとしてのキャラクターと性格
イヌの人懐っこさを反映しかなり友好的で優しく、特にヒトに対して忠実な性格をしている。喜怒哀楽の表情も豊かで可愛らしい。彼女の良いところが分かる点として、
- キュルルと対面するや否や、嬉しさのあまり全力で抱きつきヒトの匂いを懐かしむ。
- 依頼をしたオオセンザンコウとオオアルマジロに、きちんとお礼のジャパリスティックを渡す。
- 突如いなくなったヒトの帰りをずっと1人で待ち続け、そのために部屋も綺麗に整理している。
- 不安なキュルルが落ち着けるよう紅茶(葉っぱにお湯を淹れたもの)を淹れる。
- 満面の笑みでキュルルに命令をおねだりし、キュルルにフリスビーの投げ方を教え一緒に遊ぶ。
- 当初サーバルとカラカルに威嚇をするが、キュルルの仲間だとわかると「一緒にあそびませんか」と誘いすぐ受け入れる。
- 「無理やりキュルルを連れてこさせた」結果について、サーバルとカラカルにちゃんと謝罪をする。
- キュルルを心配し怒るカラカルに「カラカルも人と心を通わせられる動物」であると理解を示す。
- キュルルを守るためビーストに果敢に立ち向かう。歯が立たず傷や泥だらけになりながらも守ろうとする。
- 「自分の力ではキュルルを守れない事実」を受け入れ「仲間と別れることの辛さ」を思い出したことで、自分の幸せよりキュルルの「仲間と一緒におうちを探す」という意志を尊重する。
- 意思を尊重するため潔く自ら別れを切り出す。
などが挙げられる。
ヒトに忠実で尽くす言動は一貫しており健気で愛らしく見える一方、イヌはヒトに飼われお互いがパートナー同士になる動物であることを感じさせる。
一方でキュルルが「おうち(宿泊施設)」に連れていかれた後、ここは自分の「おうち」じゃないと言っているのにも関わらず、ここで世話もするし命令もして下さいと言い、今までの仲間に感謝しつつも今後はお任せしてくださいと一方的に今後の相棒宣言をするなど、独善的で愛が重いともとれる言動をしているのも事実である。
イエイヌは非常に長い期間をずっと孤独のまま(第3話でその様子が伺える)でいたため、上記の行動はとても深い寂しさが大きな嬉しさに変わった反動によるものという見方も出来る。
そもそも、イエイヌが依頼したのはあくまで「ヒトを連れてきてほしい」であり、その方法については指示していない。上記の「檻に入れられ拉致」等、イエイヌの元にたどり着くまでに色々と拗れてしまったそもそもの原因は全て、依頼を受けたオオアルマジロとオオセンザンコウの独断行動によるものである。
アニメでの彼女の扱いへの反応
G・ロードランナーなど作中での扱いが悪いフレンズは前話でも見られたが、彼女の場合は最悪と言っても過言では無いほど酷く、視聴者から胸糞悪いとまで評されるほどである。下記に具体例を示す。
第9話での扱いと反応
- キュルルは自分の為に淹れてくれた紅茶を、飲みたくないと言わんばかりに横へ避ける。
- ビーストと遭遇した際キュルルを守る為に戦うも、一方的かつ徹底的に返り討ちに逢い傷や泥だらけになる(流血こそしていないが全身に爪跡ができ、泥まみれになるほど)。
- キュルルは傷や泥まみれになって戦うのを一旦制止しただけで、ビーストが追い払われ一件落着してしまうと一切お礼を言わず、それどころか後述の通り完全に無視する。
- 酷い怪我を負い傷や泥だらけであるにも拘らず、誰も手当てをしようとしない。
- カラカルは「ったく、あんたって思ったより頼りないわね」「そんなんじゃキュルルを任せるわけにはいかないわ」と、ボロボロになってもキュルルを守ろうとしたイエイヌを罵っている。
- 別れの際もキュルルは労いや励ましの言葉も一切掛けず「おうちにおかえり」とだけ発言する。
- それに対しイエイヌは涙を流して喜び、傷だらけのまま誰もいない「おうち(宿泊施設)」に一人で帰る。
- カラカルがスケッチブックをなくしてしまったため、メイン回であるのに絵を渡されていない。
- メイン回にも拘わらず、アイキャッチの動物紹介コーナーで紹介されない。
第12話(最終話)での扱いと反応
- 最終決戦であるフレンズvsコピーセルリアンの戦いに参戦しておらず、呼ばれた様子も無い。
- そのためキュルルがリョコウバトに言った「ここにいるみんな、それにボクも、仲間でしょ」の中にイエイヌは描写上含まれていない。
- エンディング後のCパートにて、暗い部屋でヒトと暮らしていた時に貰った手紙や絵を、一人ぼっちで眺める場面が描かれる。
- 絵は過去にパークに来園したキュルルが描いたものと思われる。その内容はキュルルとサーバル、カラカルが中央で手を繋いでおり、その周囲にパークの従業員、そして「パークのおにいさんおねえさん」と文字が書かれている。肝心のイエイヌはパークの従業員に寄り添っている姿を描かれているだけで、イエイヌの為に描いた絵ではない。
- 当然イエイヌはキュルルの絵がセルリアン化することなど知らない。最終話の最後の場面にしてイエイヌの身近な所にコピーセルリアンの脅威が残ったままなのである。
ゴマすりクソバード等と言われてネタにされる事もあったG・ロードランナーとは異なり、こちらは精神的に苦しくなるような扱いが多い為、『かわいそう』『酷過ぎる』という声が大多数を占めている。現在は1人で人の帰りを待っているが、パーク内の人がキュルルとかばんしかいない為、一生孤独でいる可能性が高いというのも悲惨である。
それどころか上記のせいで、宝物のはずのイラストがいきなり自分を襲うセルリアンに変貌して自宅で襲われるという、最悪極まりない危険な未来も待っている。
そして第9話の再現ともいえる、「イエイヌが主人公3人の絆を端から見つめる絵」を「素敵な絵」と呟く所でけものフレンズ2の物語は締めくくられる。
以上のようにアニメ本編の彼女の描写は決して良いと言い切れるものでは無かった。
しかし・・・
ファンからの扱い
※以下の内容はファンによる二次及び三次創作であり、公式とは無関係です。
上記のアニメ本編の扱いから、第7話で人気の出たG・ロードランナー同様、第9話直後から多くの救済動画やイラストが投稿された。主にアニメ本編の描写である「飲まれなかった紅茶」「傷と泥にまみれた体を労いも無く放置されたこと」「一人で家に帰ったこと」などが救済されている。
詳細は「イエイヌちゃんを救い隊」を参照。
また、ファンによる三次創作[1]である「けものフレンズR」ではオリジナル主人公の「ともえちゃん」のパートナーとして活躍する姿が描かれている。同様に本編での扱いに物議を醸したG・ロードランナーやアムールトラ(ビースト)と共にいる事も多い。
こちらの詳細については「けものフレンズR」を参照。
最初に書いた通りこれらは決して公式とは無関係のものであり、アニメ終了時点ではイエイヌの公式における扱いはアニメ本編で描写された部分が全てであった。しかしそんな彼女を救済しようとする作品が多く投稿されていることも紛れもない事実である。
イエイヌが多くのファンに愛され、幸せを願われているキャラクターであることは間違いないだろう。
関連動画
漫画版『2』での扱い
漫画版では、アニメでは飲んでもらえなかったお茶を飲んでもらえた(味は良くなかったが)、カラカルとケンカしないなど節々の扱いに変化が見られており、またホテルでの最終決戦に駆け付けるなど出番が増えている。
ぱびりおんでの扱い
「にぎやかなパークが好きなんです。」
2019年3月13日から観察可能になった。 けもトークの枠の色は緑。
外見は「2」と同じく雑種モチーフになっている。
外で遊ぶのが好きで、体が丈夫で寒いのもへっちゃらなため「ゆきやま」などにも遊びに行く。
嬉しいや楽しいが尻尾に出てしまうらしく、よく尻尾をフリフリしている。
オオカミたちのように強くなりたいという思いもあるようで特訓したこともある。
あるけもトークで門番は得意ですよ!と言ったこともある。 ……どこの門だろうか?
珍しい行動は「追いかけたくなっちゃう(ヘリコプターのおもちゃ)」
けものフレンズ3
2020年8月28日に実装と共に同日から9月10日まで開催のイベント「ハーベストがーでん」にて、『2』と同じ雑種モチーフの個体が登場。
フレンズたちが出す露店を見て回る中でシャチと出会い、彼女と共に宝探しに出る事となる。
関連静画
左上は けものフレンズFESTIVAL からの柴犬モチーフで、右上は イエイヌ(シベリアンハスキー) モチーフ、左下は冒頭で掲載されている雑種モチーフでアニメに登場した。
お絵カキコ
関連立体
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関連リンク
有志による素材化
関連項目
脚注
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%8C%28%E3%81%91%E3%82%82%E3%81%AE%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%29