イエイヌ(けものフレンズ)とは、スマートフォンゲームなどの各種メディアミックスプロジェクト『けものフレンズ』に登場するアニマルガール・フレンズ(動物が女の子の姿になった擬人化キャラクター)である。
概要
家畜(ペット)してのイヌのフレンズ。学名Canis lupus familiarisといい、旧石器時代の人類のパートナーとして有史以前から共に生活しており、その歴史はあらゆるペットの中で最も古いという。分類的にはタイリクオオカミの亜種に当たり、コヨーテ・ドール・リカオン・ジャッカルと近縁で、オーストラリアなどに棲息するディンゴはアボリジニによって持ち込まれたイヌが野生化したモノの子孫。
イヌには様々な品種が存在するが、けものフレンズではそのうち以下の品種に別のフレンズ形態が設定されている(2023年時点)。名前も表記ゆれが大きく、作品によって「イエイヌ」が指すものが異なる。
- 柴犬
- アニメ1期オフィシャルガイドブックにて初めて登場した。ガイドブック、下記グッズ、そしてけもフェスでは「イエイヌ」という名前だったが、けもフレ3で「イエイヌ(シバイヌ)」と括弧書き付き・カタカナ表記になっている。
- シベリアンハスキー
- 2018年戌年のグッズ[1]にて登場した。柴犬との区別のために「イエイヌ(シベリアンハスキー)」というフレンズ名になっている。ゲームへの登場は一番遅く、けもフレ3が初となる。
- 雑種
- けものフレンズ2に「イエイヌ」という名前で登場した。シベリアンハスキーの色違い。ぱびりおんでは「イエイヌ(雑種)」と、漢字を使ったフレンズ名になった[2]。
柴犬と雑種についてはプロフィールも設定されており、どちらも好奇心旺盛で行動的な性格となっている。
けものフレンズFESTIVAL
柴犬をベースとしたイエイヌが登場している。フレンズ名もそのまま「イエイヌ」。ノーマルけもスカウト(無料)で入手可能な通常バージョンと、イベント「ゆきやこんこん♪わんにゃんフレンズ」限定プレミアけもスカウトでのみ入手できた【雪遊び】の2種類が存在している。
通常バージョン
赤色グループのレアリティ1のフレンズとして登場。得地地形は平原・昼、苦手地形は雪原。けもパワーはオレンジ色グループの相手への与ダメージアップ効果、わざは相手に中ダメージを与える『ワンだふるアタック』。
【雪遊び】バージョン
赤色グループのレアリティ4(SSRやUR相当)のフレンズとして登場。得地地形・苦手地形・けもパワーは通常バージョンと同じ。わざは味方全体のはやさを5ターンの間中程度アップする『スノーラン!』。
クロテンの提案により、イエネコとおそろいの冬服をまとって雪を楽しむイエイヌ。でもゲーム的には相変わらず雪原苦手。
けものフレンズ2での活躍
けものフレンズ2に雑種モチーフの個体が登場。右目が水色、左目が黄金色のオッドアイで、髪や服(体毛)の色は薄い灰色。少し目つきがキツめだが、弾ける笑顔がかわいいフレンズである。
アニメ本編での登場シーン
第3話「うみのけもの」ラストで初登場時は、声と影のみで何のフレンズかは不明。第8話「しんきょくらいぶ」ラストでデザインが明らかになり、視聴者の間でイヌ関連であると示唆されたが正体は明かされず。 次話の第9話「おうちにおかえり」にてメイン回のフレンズとして登場する。
オオセンザンコウとオオアルマジロのダブルスフィアに、ジャパリスティックをお礼にヒトを探し自分の所まで連れてくるよう依頼し、その結果見つかったヒトがキュルルであった。なお、ヒトのフレンズであるかばんさんの事も知っていたが、かばんさんの正体が不明なため明確ではない。
ヒトを探していた理由は「もう一度ヒトに会いたい、一緒に遊びたい、一緒に過ごしたい」という純粋な願いによるものである。
ジャパリパーク内にある宿泊施設で暮らしており、パークが通常運営していた頃から暮らしていた古参のフレンズで、当時は来園者と遊んだりして毎日を楽しく送っていた。ある日を境にヒトは姿を見せなくなったが、今もヒトがパークに帰ってくるのを待ち続けている忠犬である。ヒトの行動を見て覚えたのか、紅茶の淹れ方を知っており、フリスビーなど昔遊んだおもちゃの使い方も覚えている。
ダブルスフィアにより檻に入れられ拉致という形で連行され、気分を悪くしたキュルルが座り込み抵抗したため、彼女が出向く格好で初対面する。自分が暮らす宿泊施設をキュルルがこれから住む「おうち」と案内し、当初は困惑していたもののひとまず一緒に外で遊び始める。それをキュルルを探してやってきたサーバルとカラカルが目撃し、カラカルとキュルルとイエイヌがケンカをする事になってしまう。
一旦ケンカ別れし「おうち(宿泊施設)」でイエイヌがビーストに警戒するよう促すと、キュルルはサーバルとカラカルが心配になり外へ飛び出したため、追いかけて合流したところでビーストに遭遇する。ヒトを守るのが自分の使命とキュルルを守るため立ち向かうが、ビーストの力には歯が立たず、間一髪でサーバルとカラカルが駆け付け難を逃れる。
仲間を失う辛さを理解していながらキュルルを仲間から引き離すような真似をしてしまったことから、やはりキュルルは二人と旅を続け、本当の「おうち」に帰るべきと考えを改め、サーバルとカラカルにキュルルを託し別れを告げる。そして、飼い主たちが帰ってくるまで留守を守ると言う自分の使命を思い出したイエイヌは最後にキュルルへ「おうちにおかえり」と言ってくださいと伝え、キュルルもまた感謝の気持ちを込めその言葉を伝えた。その言葉を聞いたイエイヌは一瞬嬉し涙を流した後笑顔でありがとうと言い、3人に見送られながらおうちへと駆け出して行った。
12話のラストシーン
イエイヌは月明かりに照らされた窓辺でたくさんの封筒をテーブルに広げ、中に入っていた手紙を一通一通読んでいた。その中の一通、「パークのおにいさん、おねえさんへ」と書かれた上の方に破いた後がある一枚のスケッチブックに描かれていたのはサーバルとカラカルと手を繋ぐキュルルによく似た少年、パークスタッフたち、そしてスタッフに甘えて寄り添うイエイヌの姿。イエイヌは幸せな気持ちでその絵をいつまでも眺めていた。
破いた後があることからおそらくキュルルの持っていたスケッチブックの破れたページがこの絵であると思われる。また、この絵に描かれている内容からイエイヌを飼っていたのはパークのスタッフたち(ピンクの髪色からフライ版に登場したナナ?)ということが分かる。
フレンズとしてのキャラクターと性格
イヌの人懐っこさを反映しかなり友好的で優しく、特にヒトに対して忠実な性格をしている。喜怒哀楽の表情も豊かで可愛らしい。彼女の良いところが分かる点として、
- キュルルと対面するや否や、嬉しさのあまり全力で抱きつきヒトの匂いを懐かしむ。
- 依頼をしたオオセンザンコウとオオアルマジロに、きちんとお礼のジャパリスティックを渡す。
- 突如いなくなったヒトの帰りをずっと1人で待ち続け、そのために部屋も綺麗に整理している。
- 不安なキュルルが落ち着けるよう紅茶(葉っぱにお湯を淹れたもの)を淹れる。
- 満面の笑みでキュルルに命令をおねだりし、キュルルにフリスビーの投げ方を教え一緒に遊ぶ。
- 当初サーバルとカラカルに威嚇をするが、キュルルの仲間だとわかると「一緒にあそびませんか」と誘いすぐ受け入れる。
- 「無理やりキュルルを連れてこさせた」結果について、サーバルとカラカルにちゃんと謝罪をする。
- キュルルを心配し怒るカラカルに「カラカルも人と心を通わせられる動物」であると理解を示す。
- キュルルを守るためビーストに果敢に立ち向かう。歯が立たず泥だらけになりながらも守ろうとする。
- 「自分の力ではキュルルを守れない事実」を受け入れ「仲間と別れることの辛さ」を思い出したことで、自分の幸せよりキュルルの「仲間と一緒におうちを探す」という意志を尊重する。
- 意思を尊重するため潔く自ら別れを切り出す。
などが挙げられる。
ヒトに忠実で尽くす言動は一貫しており健気で愛らしく見える一方、イヌはヒトに飼われお互いがパートナー同士になる動物であることを感じさせる。
一方でキュルルが「おうち(宿泊施設)」に連れていかれた後、ここは自分の「おうち」じゃないと言っているのにも関わらず、ここで世話もするし命令もして下さいと言い、今までの仲間に感謝しつつも今後はお任せしてくださいと一方的に今後の相棒宣言をするなど、独善的で愛が重いともとれる言動をしているのも事実である。
イエイヌは非常に長い期間をずっと孤独のまま(第3話でその様子が伺える)でいたため、上記の行動はとても深い寂しさが大きな嬉しさに変わった反動によるものという見方も出来る。
歌(キャラソン)
関連動画
けものフレンズぱびりおん
「あ、はい!遊ぶの大好きです!ボール追っかけたり、ジャンプしたえんばん捕まえたり、ひとりでぐるぐる回ったり。『お手!』も得意ですよ。めいれいしてもらってそれがうまくできると、気持ちいいんです。ほめてもらえるから……。パークのみなさんはよく遊んでくれるし、優しくて大好きです!」
けものフレンズぱびりおんフレンズあーかいぶより引用
「にぎやかなパークが好きなんです。」
2019年3月13日から観察可能になった。けもトークアイコンの背景色は緑。一人称は「わたし」、他のフレンズのことは「あなた」もしくは「~さん」と呼ぶ。
外見はけものフレンズ2と同じく雑種モチーフが採用されている。他のイエイヌ達は登場していないものの表記は「イエイヌ(雑種)」と区別できるようになっていた。
外で遊ぶのが大好きであり、体が丈夫で少しの寒さもへっちゃらなため「ゆきやま」にも遊びに行くことがある。嬉しい・楽しいが尻尾に出てしまうらしく、よく尻尾をフリフリしている。また「はっはっはっは」というパンティングや「わんわんっ」というかけ声、「(くぅ~ん)」などの擬音も度々使用されている。ちなみにとあるけもトークでは門番は得意ですよ!と言ったこともある。……どこの門だろうか?
大切なモノを守るためにオオカミたちのように強くなりたいという思いもあるようでヒグマと特訓したこともあるのだが、ヒグマからは「攻撃が軽い」と言われている。また雪の中で動く白い塊をセルリアンと勘違いして威嚇した際には、「ガウッ!グルルルルーッ!!」と中々の吠え声を上げているのだが、ホッキョクグマからは「吠え方は勇ましいが、尻尾を足の間に挟むな。怯えてるのがすぐわかるぞ。」と言われている。
珍しい行動は「追いかけたくなっちゃう(ヘリコプターのおもちゃ)」
けものフレンズ3
2020年8月28日からのシナリオイベント「ハーベストがーでんの宝探し」にて『2』と同じ雑種モチーフの個体が登場した。フレンズたちが出す露店を見て回る中でシャチと出会い、彼女と共に宝探しに出る事となる。この時点では雑種のみの登場だったのでシナリオ中では「イエイヌ」表記だったが、併催ガチャでは「イエイヌ(雑種)」の名前になっている。属性はフレンドリー(緑)。
2021年8月27日~9月10日の「謳え! 踊れ! 幻のミュージカル!しょうたい」でイエイヌ(シバイヌ)が、9月6日からの「9月体力測定しょうたい」にてイエイヌ(シベリアンハスキー)が相次いで実装、ファンを驚かせた。シバイヌがアクティブ(黄緑)属性、シベリアンハスキーがフレンドリー(緑)属性。
キャラの性能としてはフレンドリー属性の攻撃よりの性能。けものミラクルはMP100と多いものの敵にデバフと味方にバフを同時かつ3ターン持続するのでシーサーバル道場等で活躍が期待できる。
関連静画
左上は けものフレンズFESTIVAL からの柴犬モチーフで、右上は イエイヌ(シベリアンハスキー) モチーフ、左下は冒頭で掲載されている雑種モチーフでアニメに登場した。
お絵カキコ
関連立体
関連リンク
有志による素材化
関連項目
脚注
- 151
- 0pt