- プロ野球選手一覧 > 吉田正尚
吉田正尚(よしだ まさたか、1993年7月15日-)とは、福井県出身のメジャーリーガー(外野手)である。
概要
ボストン・レッドソックス #7 | |
---|---|
吉田正尚 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 福井県福井市 |
生年月日 | 1993年7月15日 |
身長 体重 |
173cm 85kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投左打 |
守備位置 | 外野手 |
プロ入り | 2015年ドラフト1位 |
経歴 | |
国際大会 | |
代表チーム | 日本 |
プレミア12 | 2019年 |
五輪 | 2021年 |
WBC | 2023年 |
メジャーリーガーテンプレート |
敦賀気比高校では1年春から右翼手のレギュラーを獲得し、夏の甲子園に出場した。秋の北信越大会で準優勝し、2年の選抜大会にも出場したが、2回戦で敗れて以降、甲子園出場はなかった。高校通算52本塁打。
青山学院大学に進学し、1年春から指名打者でレギュラーを獲得。リーグ6位の14安打を放ち、ベストナインを獲得。しかし3年時にチームは二部に降格してしまう。2年時に日米大学野球、3年時にハーレムベースボールウィーク、4年時にユニバーシアード大会と3度も国際大会に出場し、ユニバーシアード大会では4番として優勝に貢献した。東部リーグ通算97試合の出場で、打率.305、17本塁打、63打点。
2015年ドラフト1位でオリックス・バファローズに入団した。背番号は34。
オリックス時代
2016年は新人合同自主トレ時に左ふくらはぎ痛、一軍キャンプに呼ばれた後に右脇腹の張りと故障に悩まされたが、フルスイングを評価され、3月19日の阪神タイガース戦で一軍に合流。3月20日の阪神戦で京セラドーム大阪の3階席に飛び込む特大のホームランを放つなど猛アピールし、開幕を一軍で迎えた。3月25日の埼玉西武ライオンズ戦で1番指名打者でデビュー。新人が指名打者で出場したのはオリックス史上初。しかし腰の故障で長期離脱。8月12日に一軍に復帰し、8月18日の北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)でプロ初ホームランを放った。この年は63試合の出場で打率.290、10本塁打、34打点を記録。オリックスの新人が二桁本塁打を記録したのは、福本豊以来47年ぶりだった。
2017年は腰痛を再発させた影響で、その治療のために開幕を二軍で迎えた。7月9日に一軍登録され、7月10日の日本ハム戦でシーズン初本塁打。9月3日の西武戦で新人から2年連続の二桁本塁打を記録。球団では熊野輝光以来30年ぶりのことだった。11月に腰の手術を受けた。
2018年は前年の手術の影響でキャンプを二軍で迎えたが、終盤から一軍に合流。開幕を一軍で迎え、これまでとは違い、シーズン初ホームランを3試合目で記録した。セ・パ交流戦では打率.397、27安打、10打点の活躍で交流戦MVPを獲得した。6月10日以降は4番を担当した。夏にはファン投票と選手間投票でオールスターに初めて選出された。全143試合に出場し、打率.321、26本塁打、86打点を記録し、初のベストナインを受賞した。
2019年は開幕後は打撃不振に陥ったが徐々に復調。2年連続で選出されたオールスターでは第2戦でホームランを記録し、敢闘選手賞を受賞した。シーズン後半戦では西武の森友哉と首位打者を競った。2年連続で全143試合に出場し、リーグ2位の打率.322、29本塁打、85打点を記録した。オフにはプレミア12の日本代表に選出された。
2020年はチームが深刻な貧打の中でシーズンを通して3番・4番として孤軍奮闘。しかしそれ故に敬遠数は両リーグぶっちぎりで最多の17を記録した(シーズン15敬遠以上は2007年のタイロン・ウッズ以来13年ぶり)。3年連続で全試合に出場し、柳田悠岐・近藤健介とのハイレベルな首位打者・最高出塁率争いの末、打率.350で初のタイトルとなる首位打者を獲得。出塁率もリーグ2位の.453で、本塁打が前年の29から14に半減したにもかかわらず、OPSも前年を上回った(リーグ3位)。安打数もリーグ2位、三振29は規定打席到達者で両リーグ最少タイ(宮崎敏郎と同率)。
2021年は選手会長となる。前年と一転しチームは千葉ロッテマリーンズと優勝争いする。一時期は2番を務めたが、杉本裕太郎が4番に固定された後には3番に固定された。東京五輪でも3番打者として活躍し、金メダル獲得に貢献した。
レギュラーシーズン後半でも活躍していたが、9月5日に左太もも裏の損傷で登録を抹消されたことで離脱し、その間にチームは2位に転落する。また、連続出場記録も512試合で止まった。9月26日に復帰したが、10月2日の福岡ソフトバンクホークス戦で死球を受け、右尺骨骨折でわずか一週間で戦線離脱した。そのため110試合の出場に留まったが、2年連続で首位打者のタイトル、初めて最高出塁率のタイトルを獲得した。12月22日には背番号を7に変更することが発表された。
2022年は5月8日に新型コロナウイルス感染が発覚し特例2022で登録を抹消。5月17日に復帰したがその日に左太もも裏を負傷したことで再び戦線離脱した。7月と9月に月間MVPを獲得する活躍で2年連続のリーグ優勝に貢献した。首位打者は松本剛が規定打席に到達したことで獲得はならなかったが、出塁率.447で2年連続で最高出塁率のタイトルを獲得した。日本シリーズでは第4戦までマークに遭って結果が出なかったが、第5戦で5回に第1号ホームランとサヨナラホームランを記録し勝利に貢献。日本シリーズ優秀選手に選ばれた。11月17日にポスティングシステムを申請し承認された。
レッドソックス時代
2022年12月7日にMLBからポスティング申請が認められた後、12月8日にボストン・レッドソックスと5年契約で合意した。背番号は7。
2023年は第5回WBC日本代表に選出された。メジャー1年目で異例の参加とされたが、日の丸を背負ってWBCに参加したいという思いを栗山英樹監督に伝えて代表入りとなった。最初は5番打者を担当していたが、村上宗隆の不振によって4番に昇格。準決勝のメキシコ戦では起死回生の同点3ランホームランを放ち、後のサヨナラ勝ちに貢献。大会新記録の13打点を記録し、ベストナインを受賞した。
シーズンでは3月30日のボルチモア・オリオールズ戦(開幕戦)で4番左翼手でメジャーデビュー。メジャー初安打初打点を含むマルチ安打を記録した。4月3日のピッツバーグ・パイレーツ戦(フェンウェイ・パーク)では、グリーンモンスターを超えるメジャー初ホームランを記録。8月5日のトロント・ブルージェイズ戦で日米通算1000本安打を達成。メジャー1年目は140試合の出場で打率.289、15本塁打、72打点だった。
プレースタイル・人物
長距離打者であり、スイングスピードは150km/h。173cmとプロ野球選手としてはかなり小柄な部類であるが、下半身と体幹の筋肉の強さから大きなフォロースルーを生み出すフルスイングにとって強い打球を生み出す。もっともこれは腰に負担がかかるので諸刃の剣でもある。メジャーリーガーのブライス・ハーパーのような選手になることを目標としている。
チーム内でも飛び抜けた強打者ということもあり非常に勝負を避けられやすく、2018年のレギュラー定着以来3年連続リーグ最多敬遠を記録しており、2020年終了時点でプロ5年目にして現役選手の通算敬遠数ベスト5に入っている(通算41敬遠)。
フルスイングを売りとする打者としては三振が際立って少ないのも特徴で、三振率(三振数÷打席数)、BB/K(四球数÷三振数)などの指標はNPBでは常にトップクラスであった。2021年シーズンにはパシフィック・リーグの最高出塁率と最高長打率を記録しており、メジャーリーグへの移籍に際してもこの2つの能力を併せ持っていることが高い評価となっている。
チームメイトの山田修義は高校時代の先輩(2学年上)、同期入団の杉本裕太郎は大学時代の先輩(2学年上)。
応援歌
球団 | レス | No | プレイヤー |
---|---|---|---|
オリックス | パシフィック・リーグの応援歌のピコカキコ一覧#68 | 15992 | |
オリックス(チャンス時) | パシフィック・リーグの応援歌のピコカキコ一覧#70 | 16002 |
成績
年度別打撃成績
年 度 Year |
球 団 Team |
試 合 G |
打 席 PA |
打 数 AB |
得 点 R |
安 打 H |
二 塁 打 2B |
三 塁 打 3B |
本 塁 打 HR |
打 点 RBI |
盗 塁 SB |
犠 打 SH |
犠 飛 SF |
四 球 BB |
死 球 HB |
三 振 SO |
併 殺 打 GDP |
打 率 AVG |
出 塁 率 OBP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年 | オリックス | 63 | 258 | 231 | 35 | 67 | 17 | 0 | 10 | 34 | 0 | 0 | 1 | 25 | 1 | 34 | 6 | .290 | .360 |
2017年 | 64 | 268 | 228 | 42 | 71 | 11 | 0 | 12 | 38 | 1 | 0 | 1 | 38 | 1 | 32 | 9 | .311 | .410 | |
2018年 | 143 | 598 | 514 | 77 | 165 | 37 | 2 | 26 | 86 | 3 | 0 | 8 | 69 | 7 | 74 | 9 | .321 | .403 | |
2019年 | 143 | 610 | 521 | 92 | 168 | 24 | 2 | 29 | 85 | 5 | 0 | 5 | 79 | 5 | 64 | 12 | .322 | .413 | |
2020年 | 120 | 492 | 408 | 55 | 143 | 22 | 1 | 14 | 64 | 8 | 0 | 4 | 72 | 8 | 29 | 6 | .350 | .453 | |
2021年 | 110 | 455 | 389 | 61 | 132 | 22 | 1 | 21 | 72 | 0 | 0 | 3 | 58 | 5 | 26 | 9 | .339 | .429 | |
2022年 | 119 | 508 | 412 | 56 | 138 | 138 | 1 | 21 | 88 | 4 | 0 | 7 | 80 | 9 | 41 | 11 | .335 | .447 | |
2023年 | BOS | 140 | 580 | 537 | 71 | 155 | 33 | 3 | 15 | 72 | 8 | 0 | 2 | 34 | 7 | 81 | 20 | .289 | .338 |
NPB:7年 | 762 | 3189 | 2703 | 418 | 884 | 161 | 7 | 133 | 467 | 21 | 0 | 29 | 421 | 36 | 300 | 62 | .327 | .421 | |
MLB:1年 | 140 | 580 | 537 | 71 | 155 | 33 | 3 | 15 | 72 | 8 | 0 | 2 | 34 | 7 | 81 | 20 | .289 | .338 |
国際大会での打撃成績
年 度 Year |
代 表 rep |
大 会 Convention |
試 合 G |
打 席 PA |
打 数 AB |
得 点 R |
安 打 H |
二 塁 打 2B |
三 塁 打 3B |
本 塁 打 HR |
打 点 RBI |
盗 塁 SB |
犠 飛 SF |
四 球 BB |
死 球 HB |
三 振 SO |
併 殺 打 GDP |
打 率 AVG |
出 塁 率 OBP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019年 | 日本 | プレミア12 | 5 | 21 | 20 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .200 | .238 |
2021年 | 五輪 | 5 | 22 | 20 | 1 | 7 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | .350 | .409 | |
2023年 | WBC | 7 | 32 | 22 | 5 | 9 | 1 | 0 | 2 | 13 | 0 | 2 | 4 | 4 | 1 | 1 | .409 | .531 |
年度別守備成績
年度 Year |
球団 Team |
守備位置 Pos |
試合 G |
刺殺 PO |
補殺 A |
失策 E |
併殺 DP |
守備率 Fld% |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年 | オリックス | 外野手 | 54 | 86 | 4 | 1 | 0 | .989 |
2017年 | 53 | 92 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | ||
2018年 | 123 | 223 | 2 | 3 | 1 | .987 | ||
2019年 | 98 | 149 | 5 | 2 | 0 | .987 | ||
2020年 | 93 | 126 | 4 | 2 | 1 | .985 | ||
2021年 | 86 | 134 | 2 | 2 | 1 | .996 | ||
2022年 | 外野手 | 39 | 69 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2023年 | BOS | 左翼手 | 87 | 125 | 5 | 3 | 1 | .977 |
NPB | 外野手 | 546 | 879 | 20 | 10 | 3 | .988 | |
MLB | 左翼手 | 87 | 125 | 5 | 3 | 1 | .977 |
タイトル・表彰・その他
タイトル | |||
---|---|---|---|
NPB | 首位打者 | 2回 | 2020年、2021年 |
最高出塁率 | 2回 | 2021年、2022年 | |
表彰 | |||
NPB | ベストナイン | 4回 | 2018年-2020年、2022年 |
セ・パ交流戦MVP | 1回 | 2018年 | |
オールスターゲーム敢闘選手賞 | 1回 | 2019年第2戦 | |
月間MVP | 6回 | 2019年7月、2019年9月、2020年8月、2021年5月、2022年7月・9月 | |
日本シリーズ優秀選手賞 | 1回 | 2022年 | |
WBC | オールWBCチーム | 1回 | 2023年 |
その他 | |||
NPB | オールスターゲーム選出 | 4回 | 2018年、2019年、2021年、2022年 |
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