白玉楼でアルシャードガイア
白玉楼でアルシャードガイアとは、ALTO氏によって制作されている東方卓遊戯動画のシリーズである。
概要
八雲紫の置き忘れたアルシャードガイアRPG上級ルールブックを、妖夢が発見したことで物語は始まる。
PLを集めてこいと言われた妖夢はプリズムリバー姉妹を発見、セッションの意味をライブセッションと誤解し妖夢について行ったことで、ルナサ、メルラン、リリカ、妖夢、GM幽々子によるキャンペーンが始まった。
主要PLがプリズムリバーで固まっていることもあり、音楽をテーマにしたジュブナイル伝奇ホラーテイスト。
9つのセッションで一度完結するが第PH話を挟み、第二期がスタートした。
編集技術は回を追うごとに進化を続けており、地味になりがちなTRPGの戦闘シーンをド派手なエフェクトと豊富なSEを駆使し、目で見て、耳で聴いて楽しめるものに仕上げている。
インターフェースはペルソナ4を再現した作りで、使用楽曲もアトラス系が多い。
登場人物一覧
シリーズ上のネタバレを多く含む可能性があります、ご了承ください。
GM
白玉楼の主人にしてこのキャンペーンの発起人 。PLにルールを教えたのもこの人。
殺意や色気を持ってPCに(ときにはPLに)様々な試練を与える。
しかしここぞという時の裁量は基本的に有情で、本人の優しさがにじみ出ているといわれている。
ただ有情とはいっても単に甘やかすというよりは、PL達の心の成長や真摯なRPへのご褒美といった側面が強い。
楽しければ何でもありという考えで、ときにはかなり型破りな裁定をすることもあるが、視聴者からは高い評価を得ている。TRPGの本質はPLとGMが一緒になって物語を作っていくことだということを体現する。
シナリオは怖がる妖夢見たさにホラー寄り。今回予告の不気味さは必見である。
ゆゆ先生をはじめとして多くのNPCを操作するが、NPCが重要なシナリオではどこからともなく人材を調達する。
白玉楼にルールブックを置き忘れて本卓が立てられることになった元凶。
NPCマエリベリー・ハーンをRPするため第6話でSMとして招聘された。
その後何度かSMとして参加、最終話ではラスボス戦の特殊ギミックを考案するなど、
終盤に向けて舞台設定やシナリオ作成に関わり始める。
第二期セッション開始にあたり、幽々子がNPC西寺悠々のRPに専念するためSMに転身。
入れ替わりにGMとしてレギュラー参加するようになり、これまで以上にシナリオにギミックに
力を入れて制作している。
マスタリングスタイルは幽々子のものを継いでいて、PLの選択を非常に重視する。
GMが紫になってからは今まで以上にPCの動きで分岐するシナリオが増えている。
PC
「私たちの心の豊かさが奈落を倒す最高の力になる。 戦いなんてやめて歌いましょう!」
クラス:ファイター レジェンド ソードマスター
加護:トール ガイア タケミカヅチ
年齢16 性別:女性 中流家庭生まれの高校生
名字の由来はTwitter bot しまむら妖夢から。名前の由来はみおん→みょん。
物語は彼女がプリズムリバーのいる高校に、五月というやや遅れた時期に転校してきたことから始まる。
PLと同じく怖い話が苦手でいじられ役。
リカに誘われ軽音部のバンド”プリズムリバー”にボーカルとして加入することになる。
境遇のクエストは正義「人を救う」
誰かを守るというのが全編を通してこのPCのテーマになっている。
戦闘では前線で敵をぶった切る物理アタッカー、かつ被ダメを集めるメイン盾。
セッションにおいて普段は周りに流されがちだが、ここぞというところでは決してハッピーエンドをあきらめない主人公体質。
運命の予感を要所に使うことで危険を回避、温存したガイアは不可能を可能にする。
ルナからは露骨に好意を受けており、毎度あしらうのに一苦労という感じ。
しかし本音では仲間みんなを非常に大切に思っている。
樫野リカ(リリカ・プリズムリバー)
「お前ら、アタシを誰だと思ってんの? 白玉高校、軽音部部長 樫野リカだぜ!」
クラス:スカウト ブラックマジシャン ルーンナイト
加護:ヘイムダル オーディン フレイ
年齢16 性別:女性 中流家庭生まれの高校生
苗字の由来は三人組女性ミュージシャン繋がりでパフュームのメンバーから。
軽音部発足の立役者にして部長。リーダーとしてみんなを引っ張るタイプ。
気風のいい姉御肌の性格で仲間を大事に思っている。
境遇のクエストは渇望「世界征服」
音楽で世界を征服したいという野望を常々語っている。
戦闘では最前線へ吶喊し、敵の動きを抑制する。武器を持たず素手で突撃する姿は実にワイルド。
ステータスの割り振りが扁平だったため一時は器用貧乏とも呼ばれたが、成長して器用万能となった。
単独でも十分に奈落と渡り合える汎用的な能力を持つ。
セッションでは能動的に動き回り、ストーリーの進展に貢献。
ロケーションによる探し物も得意。
当初は他三人の恋のさや当てに無関係だったため空気になる場面もあったが、
彼女自身による幾多の活躍から全員にとってなくてはならない存在として確立した。
余談だが作者ALTO氏を含め、このシリーズでリリカの魅力に気づいたという視聴者は多い。
クラス:ホワイトメイジ
加護:イドゥン*3
年齢16 性別:女性 富豪の娘で高校生
苗字の由来はリカ同様パフュームのメンバーから。
ルナの幼馴染でいつも笑顔、おっとりした性格。プリズムリバーのメンバー。
初回、七不思議の奈落に襲われ死亡するがクエスターに目覚め生還、みんなと戦うことを決意する。
以前からクエスターだったルナが自分を守ってくれていることにうすうす感づいていた。
そのため今度は自分が守る番だと思っている。
大手下着メーカーの社長の娘で家は大金持ちだが、嫌味なところがなく常に笑顔。
戦闘では仲間をエンチャント、回復、蘇生させる回復役だが、攻撃もできる。
セッションでは意外な執念でGMさえ驚かせることも。
基本的にはおっとりしていても根っこには深い考えがあり、そういうときのメルは決して引き下がらない。
作者からも二面性のあるキャラとして設定されており、言葉通りに受け取るだけでは彼女の真意は分からないだろう。
ルナに対して深い愛情を持っており、それを隠そうとしない。
美音にご執心のルナにやきもちを焼くこともあるが、美音も大切な友達だと思っている。
「狐の十八番は化かすこと。まんまと騙されたのさ、おまえは一匹の駄狐にな!」
クラス:フォックステイル サモナー
加護:ツクヨミ ツクヨミ ブラギ
年齢16 性別:女性 廃屋暮らしの高校生
苗字の由来は同上。
メンバーで一人だけ以前からクエスターだった寡黙な少女。
データ上では16歳となっているが、実際にはもっと年齢が高く、そもそも人間ではない。
住居も廃屋となっているが実際にはカラオケボックスに住み込みで働いている。
天涯孤独だが幼馴染のメルの家に出入りし、家族のように思われている。
クエスターとしてのリーダーで一目置かれる存在。
狐に変化できる(というより狐が変化しているというべきか)
境遇のクエストは出逢い「運命に出会う」
彼女の加護は仲間がいないと役に立たないものばかり。
戦闘では遠距離魔法アタッカー。加護を使って仲間の加護を管理するのも彼女の仕事。
セッションでは乙女らしく迷走しているが〆るところは〆る。
当初は寡黙でミステリアスなキャラだったはずだが、美音へのコネで慕情を引き当てたのが運のつき。
美音に対して己の愛情(劣情?)全開で迫りまくる淑女キャラに・・・。
ただ責められると弱く、ごく稀に美音に好意を示されると何もできなくなる(狐なのにチキンとはこれいかに)
PCのみならずルナサ自身妖夢にアタックを仕掛け、ついたあだ名が駄狐。
卓遊戯界隈にはまともな狐はいないのか。
シナリオ進行と同時に特異点という謎のキーワードをもつ重要人物であることがほのめかされ始める。
NPC
「つらい運命に翻弄されないで、四人とも。」
美音達のクラス担任にして軽音楽部の顧問。モデルは西行寺幽々子。
生徒に対してフランクに接する優しい教師で生徒の評判も良い。
おっぱいはやわらかい。
設定は後から生えてくるもの、という言葉を体現するNPC。
後半まで味方にも黒幕にもなるよう設定されたキャラのため怪しさ満点。
不自然なほどいいタイミングで現れたり、合宿やコンクールについてこなかったり。
実は本編開始以前に殺されていた。
レイラの力によって幸魂として生かされており、プリズムリバーを陰ながら見守った。
「じゃあ、家族になりましょう。」
カラオケフォーチュンの店員にして、フォーチュン構成員。女性。
モデルはミスティア・ローレライ。
クエスターではないので戦闘能力はなく、情報収集や各種手配などの後方支援を行う。
期せずして奈落多発地域となった滝音町で、事態の収拾を図るフォーチュンの一員として
クエスターに覚醒したプリズムリバーを頼ることになった。
ルナがカラオケボックスに身を寄せているという事情から、店子と大家に近い関係である。
と同時にルナが人間でないことを昔から知っていたり、プライベートな話をするなど
互いに気を使わない関係である様子もうかがわせる。
ルナにとってはメルとはまた違った心の支えであり、家族のようなものでもある。
使命のためという事情に留まらず、プリズムリバーのために心を砕いてくれる協力者。
・・・そう誰もが信じていた。
彼女にまつわる事件がセカンドシーズンの幕開けとなった。重要人物。
滝音町に住む大学生。女性。イメージはいうまでも無くメリー。
世界の境界をとらえるという不思議な目を持っている。(曰く夢の世界を歩く力)
その力の噂を聞いて押しかけてきた宇佐美蓮子とともにサークル秘封倶楽部を設立する。
セッション6まで毎回今回予告に登場し、事件に巻き込まれるという散々な役割で、
特にメリーが被害にあうのはほとんどお約束であった。
ワンポイントで登場する本編とかかわりのないNPCかと思われたが、
セッション5の終わりに秘封倶楽部という名のブログが発見され、PLたちを驚かせた。
ブログの内容はそれまでプリズムリバーがかかわってきた噂を紹介するもので、
そこから接触することになった。
不思議な能力を奇異な目で見られるのに辟易しており、唯一心を許せる蓮子にやや依存している。
卒業に伴って蓮子と離れ離れになり、再び孤独になることを恐れるあまり、
その心を奈落に利用されて文化祭ループ事件を引き起こしてしまう。
プリズムリバーの協力で蓮子と本音で語り合うことができて以降は、落ち着いている様子。
記憶を消されなかったことで蓮子とともに奈落にかかわる事件にかかわっていくことを決め、
クエスターとして覚醒した。
普段はカラオケボックスでローラとともに後方支援に当たり、
ローラ不在ののちは主にその業務を引き継いでいる。
年下でありながら重責を負ったプリズムリバーを心から心配している。
セッション6以降八雲紫がRPしているが、その心中やいかに。
余談だが、幽々子は求聞口授にて秘封倶楽部の二人と挿絵で共演している。
宇佐美蓮子(GM)
「傷ついても、一緒に見たいモノがあるの。」
滝音町に住む大学生。女性。イメージは当然蓮子。
星や月を見ることによって現在地や正確な時刻を知ることができる不思議な目がある。
今回予告でひどい目にあう、通称被害者組。
世界の不思議を探求する好奇心の塊のような人間。
メリーと知り合ったのもメリーの持つ不思議な力の噂を聞いたから。
二人で様々な不思議を追いかけ、ブログ秘封倶楽部を運営していた。
メリーの項ですでに記したが事件に巻き込まれて奈落とかかわるようになる。
以降ブログは閉鎖し、クエスターとしてプリズムリバーをカバーしている。
メリーが自分に向ける好意に気づいていたが、それゆえに自分が望めばメリーが嫌でも付いてきてしまうのではないかと思い、手を伸ばすことができなかった。
今では分かりあい、バカップルぶりを披露している。
第二期がはじまり、複雑な立場に置かれたプリズムリバー達を支えつつ、
そして年上として助言しながら、共に闘っている。
用語・設定解説
滝音町(たきねちょう)
プリズムリバーが住んでいる町。
規模は不明だが、大きな高校やカラオケのある繁華街、総合病院があり、そこそこ大きな都市らしい。
町名の由来は町の中心部を流れる大きな河川、滝音川から。
この川は川幅も広く、春には河川敷を地元の高校生が清掃する様子が見られる。
滝音川には未来を見通す神が住んでおり、未来と過去をつなぐ川であると古くから言い伝えられている。
実際に未来のもの(一年後発刊の雑誌など)が流れ着くといううわさがある。
現在では”たきね”が公式名称だが、かつては”たきおん”と発音されていた。
古くは霊遺羅神、霊遺無神のおわす土地であったが様々な経緯から未来を伝え災いをさける守り神”レイラさま”が信仰されるようになり、破滅の神としておそれられた霊遺無神は霊遺羅神とともに祠に祭られた。
滝音川の上流には霊遺羅塚という塚があるが、場所は忘れ去られ祠も管理人以外はめったに近づかない。
現在ではこのような土地神信仰は薄れているといってよい。
物理に明るい方は分かったことだろうが、滝音の由来はそのままタキオン粒子である。
ざっくり言えば今だ確認されていない架空の粒子で、光より速い。
理論上最速の物体は光子(フォトン)であり、これより速いタキオンは事実上時間を遡っている。
流したものが過去に流れ着くという川の伝承はこのタキオン粒子を念頭に置いた設定だろう。
一霊四魂(いちれいしこん)
心、あるいは森羅万象すべてについて、その構造を一霊と四つの魂からなるものであるとする思想。
曰く人の心には荒魂(あらみたま)、和魂(にぎみたま)、幸魂(さきみたま)、奇魂(くしみたま)という四つの魂があり、直霊(なおひ)とよばれる一つの霊がこれを統括しているという。
またこの四魂はそれぞれ神の名前でもある。四つはそれぞれ
荒魂--"勇" 物事を前に進める力。外向性。
を示しているといわれている。これらは偏りなく存在することが理想であり、
どれか一つが突出して強まったり弱まったりしないように、直霊がこれをコントロールしている。
本作ではこの直霊こそが”イデア”ではないかという仮説が示されている。
ちなみに幸魂、奇魂は和魂のひとつでもあり、荒魂と和魂の二つに大きくわけることもある。
神話に関する解釈では神もまた二面性を持つとされ、それぞれを荒魂、和魂と考えることもある。
東方の世界観にざっくりと当てはめるならば(厳密にはやや誤りがあります)
たとえば洩矢諏訪子ははるか昔人間に鉄という英知を与えたが、これは和魂としての側面である。
しかしミシャグジ神は崇神であり、逆らえば凶作や呪いをもたらす。これは荒魂としての側面ととらえることができる。
滝音町におわします霊遺羅神は”ふたつがみ”であり、その荒魂としての側面が霊遺無神なのである。
人に仇なす霊遺無神は封印されることになったが、上記のとおり四魂のバランスは崩してはならない。
それがために霊遺羅神もまた眠りについていた。
霊遺無神の目覚めに伴って霊遺羅神は幸魂、奇魂としての力を人間に譲渡し、これを防ごうとした。
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