競走馬のクラス分け単語

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競走馬のクラス分けでは、競馬におけるクラスの分け方の説明を行う。

概要

競走馬は、同じような実力同士の競走馬同士を競わせることが原則である。だが、「同じような実力」というのを定義する方法は各競馬主催者により異なるため、当然クラス分けも異なってくる。ここでは、日本の平地競走をメインに説明をしていくことにする。

中央競馬
地方競馬
　　・ばんえい競馬
　　・ホッカイドウ競馬
　　・岩手競馬
　　・南関東4競馬
　　・名古屋競馬・笠松競馬(東海地区)
　　・金沢競馬
　　・園田・姫路競馬(兵庫競馬)
　　・高知競馬
　　・佐賀競馬
海外競馬
　　・イギリス
　　・アメリカ
　　・香港

中央競馬

→収得賞金を参照。非常によくまとまっている。

地方競馬

地方競馬のクラス分けは、各主催者ごとに異なるため、主催者ごとに分けて説明をする。

ばんえい競馬

ばんえい競馬では軽種馬(サラブレッド・アングロアラブなど)・軽半血種(中半血種(軽種馬と重種馬の混血)の馬に対して軽種馬を2代続けて配合した馬のこと)の出走を受け付けていないので、移籍に関する考慮は不要である。

以下の内容は番組編成要項に基づいて作成している。

2歳馬

賞金額順に格付けを行う

3歳以上

以下の表のとおりに格付けを行う。

収得賞金	3歳・4歳	5歳以上
720万円以上	オープン
570万円以上720万円未満	A1
440万円以上570万円未満	A2
350万円以上440万円未満	B1
280万円以上350万円未満	B2
220万円以上280万円未満	B3
150万円以上220万円未満	B4	B4
70万円以上150万円未満		C1
70万円未満		C2

なお、ばんえい競馬における収得賞金とは、「過去3年間の番組賞金の合計(ただし1000円未満の端数は切り捨て、牝馬限定の特別競走および重賞、並びに牡馬限定競走に関しては半分にして算入)」という定義である。

ホッカイドウ競馬

ここからは、他地方競馬やJRAからの編入、交流競走などが絡んでくるため説明の難易度が上がってくる。

番組編成要項はこちらから確認可能。

番組賞金の規則

番組賞金は、以下のように計算する。

まず、以下の4つの概念を説明する。

未出走馬 - 出走したことがない馬
経歴馬 - 前年度以前の最終出走がホッカイドウ競馬(つまりホッカイドウ競馬に所属し続けている馬)
再転入馬 - 前年度にホッカイドウ競馬に出走後、転出した後、本年度開始前に再びホッカイドウ競馬へ転入した馬
転入馬 - それ以外の馬

未出走馬は当然番組賞金0なので説明の必要はない。残りの3つに関して説明をしていく。

まず、他競馬場での計算規則が2つある。1つが開催期間外(ホッカイドウ競馬では4月から11月に開催するので、それ以外はオフシーズンである)に経歴馬・再転入馬が稼いだものを算入する規則。もう1つが転入馬が稼いだ、もしくは再転入馬がシーズン内に稼いだものを算入する規則である。

開催期間外に経歴馬・再転入馬が稼いだものの算入規則(A)
競走区分	加算率
ダートグレード競走 JRA 平地競走地方主催全国交流競走海外競走	2歳15% 3歳以上40%
それ以外	0%

転入馬が稼いだ、もしくは再転入馬がシーズン内に稼いだものの算入規則(B)
所属	競走	加算率
JRA	JRA 平地競走ダートグレード競走海外競走	40%
	障害競走	0%
	南関東4競馬主催競走(ダートグレード競走除く)	60%
	兵庫競馬主催競走(ダートグレード競走除く)	80%
	その他	100%
地方	南関東4競馬主催競走(ダートグレード競走除く)	60%
	兵庫競馬主催競走(ダートグレード競走除く)	80%
	JRA競走ダートグレード競走海外競走	40%
	その他	100%

そのうえで、以下のような計算規則を用いて年度始めの番組賞金を計算する。

年齢	経歴馬	再転入馬	転入馬
2歳	-	N/A	B×0.4
3歳	2歳賞金 +A	転出までの番組賞金 +転出後シーズン終了までのB +シーズン終了後のA	2歳時のB×0.4 +3歳以降のB×0.8
4・5歳	前年度最終賞金×0.8 +A	(転出までの番組賞金 +転出後シーズン終了までのB +シーズン終了後前年末までのA) ×0.8 +本年に入ってからのA	2歳時のB×0.4 +3歳以降のB×0.8
6歳	前年度最終賞金×0.7 +A	(転出までの番組賞金 +転出後シーズン終了までのB +シーズン終了後前年末までのA) ×0.7 +本年に入ってからのA	2歳時のB×0.4 +3歳以降のB×0.7
7歳	前年度最終賞金×0.6 +A	(転出までの番組賞金 +転出後シーズン終了までのB +シーズン終了後前年末までのA) ×0.6 +本年に入ってからのA	2歳時のB×0.4 +3歳以降のB×0.6
8歳			2歳時のB×0.4 +3歳以降のB×0.5
9歳以上			B×0.4

その後、年度内の番組賞金は以下のように計算する。

2歳
- ダートグレード競走 - 1着から5着賞金の15%
- JRA上級認定競走 - 1着から5着賞金の40%
- 1着賞金100万円以上の競走 - 1着から5着賞金の70%
- フレッシュチャレンジ競走 - 1着70万円、2着10万円、3着7.5万円、4着5万円、5着2.5万円
- アタックチャレンジ競走 - 1着50万円、2着5万円、3着3.8万円、4着2.5万円、5着1.2万円。ただし1着に関してはそれより前の賞金は10万円を上限にして加算。また2着以下に関しては40万円を超えてしまう場合は40万円で打ち止め
- 新馬・3組 - 1着30万円、2着2.4万円、3着1.8万円、4着1.2万円、5着6000円。ただし3組に関してはそれより前の賞金は20万円を上限にして加算
- 未勝利 - 1着15万円、2着2万円、3着1.5万円、4着1万円、5着5000円。ただし2着以下に関しては40万円を超えてしまう場合は40万円で打ち止め
- その他 - 全額
3歳
- H1 - 1着600万円、2着168万円、3着126万円、4着84万円、5着42万円
- H2 - 1着300万円、2着84万円、3着63万円、4着42万円、5着21万円
- 準重賞 - 1着150万円、2着42万円、3着31.5万円、4着21万円、5着10.5万円
- その他 - 全額。ただし転入馬以外について3歳未勝利で2着以下に関しては30万円で打ち止め
3歳以上
- ダートグレード競走 - 1着から5着賞金の40%
- H1 - 1着800万円、2着224万円、3着168万円、4着112万円、5着56万円
- H2 - 1着400万円、2着112万円、3着84万円、4着56万円、5着28万円
- H3 - 1着240万円、2着67.2万円、3着50.4万円、4着33.2万円、5着16.8万円
- 準重賞 - 1着200万円、2着56万円、3着42万円、4着28万円、5着14万円
- その他 - 全額
他地区
- 2歳 - 1着から5着賞金の15%(認定競走は40%)
- 3歳 - 1着から5着賞金の40%

2歳

2歳は以下の通り。

番組賞金	クラス
100万円超	1
40万円超 100万円以下	2
40万円以下	3
新馬
未勝利

3歳

3歳は以下の通り。ただしJRAを経由した転入馬は未勝利のみこの格付けである(未勝利でない馬は初めから「3歳以上」の区分で格付けされる)。

番組賞金	クラス
200万円超	1
150万円超200万円以下	2
100万円超 150万円以下	3
100万円以下	4
未勝利

ただし、所定の条件により古馬と合流を行う。

時期	合流条件
2回門別終了(5月上旬ごろ)まで	200万円超が1着になったとき
2回門別終了時	200万円超
3回門別終了(5月中旬ごろ)時	150万円超
4回門別終了(6月上旬ごろ)時	すべて

3歳以上

3歳以上は以下の通り。

番組賞金	クラス
800万円超	A1
600万円超 800万円以下	A2
500万円超 600万円以下	A3
400万円超 500万円以下	A4
350万円超400万円以下	B1
300万円超 350万円以下	B2
250万円超 300万円以下	B3
200万円超 250万円以下	B4
160万円超200万円以下	C1
120万円超 160万円以下	C2
80万円超 120万円以下	C3
80万円以下	C4

岩手競馬

格付けは2開催ごとに行う。また、格付けは格付賞金というものを用いる。在籍馬=岩手競馬に最初から所属している馬、転入馬=岩手競馬以外から転入してきた馬のことである。

以下の情報はこちらに基づくものである。

2歳

格付賞金は収得賞金(1着から5着までの本賞金)の合計額を用いる。ただし、JRA競走に関しては80%を、南関東4競馬の競走に関しては70%を控除して算入する。

3歳

格付賞金の計算規則は在籍馬と転入馬で異なる。

在籍馬 - 収得賞金の合計額を用いる。ただし1月の最終開催終了翌日から3月の最終開催前日までの他競馬で稼いだ額は算入しない
転入馬 - 収得賞金の合計額を用いる。ただし、JRA競走に関しては80%を、南関東4競馬の競走に関しては70%を控除して計算する。

なお、8月末までに500万円(JRA競走は80%、南関東4競馬の競走に関しては70%を控除して算入)に達した段階で古馬と混合になる。9月になった段階ですべての馬は古馬との混合になる。

3(4)歳以上

格付賞金の規則は以下の通り。

在籍馬 - 1月の最終開催初日前日以前の直近15競走の本賞金と当該年度の本賞金の合計額。ただし1月の最終開催翌日から3月の最終開催前日までの他競馬で稼いだ額は算入しない。なおアラブ系の馬についてはこれにより計算した額の40%を控除する
転入馬(8月まで) - 1月の最終開催初日前日以前の直近20競走の本賞金と当該年度の本賞金の合計額
転入馬(9月以降) - 8月中旬までの直近20競走の本賞金と8月下旬以降の本賞金の合計額

ただし、以下の割合で控除する。

競走区分	控除率
JRA競走	80%
南関東4競馬の競走	70%
2・3歳時に岩手競馬在籍時に出走したJRA競走	88%
2・3歳時に岩手競馬在籍時に出走した南関東4競馬の競走	82%
岩手競馬のJRA 認定競走(重賞除く)および新馬戦	70%
2・3歳時に岩手競馬在籍時に出走したJRAおよび南関東4競馬以外の競走	40%

クラス分けは相対的に行う。A級・B級・C級の競走が1:2:7になるようにクラス分けをA・B1・B2・C1・C2と行う。

南関東4競馬

南関東4競馬(浦和・大井・船橋・川崎)では、クラス分けは統一した基準で行う。

以下については大井競馬の規則に基づいて記述する。格付けには番組ごとに定めたポイントを用いる。

ポイントの規則

まず、南関東4競馬場におけるポイントの規則は以下の通り。

馬齢	種別	格・種別	1着	2着	3着	4着	5着
3(4)歳以上	重賞	GI・JpnI(地方主催)	5000	1750	1000	500	250
		Jpn II・SI	3100	1085	620	310	155
		Jpn III・SII・牝限SI	2600	910	520	260	130
		SIII・牝限SII	2100	735	420	210	105
		牝限SIII	1600	560	320	160	80
	準重賞		700	252	154	91	63
	A1	特別競走	600	240	150	90	60
	A2	特別競走	500	200	125	75	50
	A2	普通競走	320	128	80	48	32
	B1	特別競走	320	128	80	48	32
	B1	普通競走	280	112	70	42	28
	B2	特別競走	280	112	70	42	28
	B2	普通競走	240	96	60	36	24
	B3	特別競走	240	96	60	36	24
	B3	普通競走	200	80	50	30	20
	C1	特別競走	200	80	50	30	20
	C1	普通競走	150	60	38	23	15
	C2	特別競走	180	72	45	27	18
	C2	普通競走	100	40	25	15	10
	C3	特別競走	140	56	35	21	14
	C3	普通競走	80	32	20	12	8
3歳	重賞	JpnI	2400	840	480	240	120
		Jpn II・SI	1800	630	360	180	90
		Jpn III・SII・牝限SI	1400	490	280	140	70
		SIII・牝限SII	1200	420	240	120	60
		牝限SIII	1000	350	200	100	50
	準重賞		600	216	132	78	54
	特別競走		280	112	70	42	28
	普通競走	1月～6月	220	88	55	33	22
	普通競走	7月～12月	160	64	40	24	16
2歳	重賞	JpnI	2000	700	400	200	100
		Jpn II・SI	1500	525	300	150	75
		Jpn III・SII・牝限SI	1200	420	240	120	60
		SIII・牝限SII	1000	350	200	100	50
		牝限SIII	840	294	168	84	42
	準重賞		600	216	132	78	54
	特別競走		320	128	80	48	32
	普通競走	既出走馬	250	100	63	38	25
	普通競走	新馬	280	112	70	42	28

いくつかの追加の定め

2023年時点で3歳以上の南関東所属馬は、2023年末時点の従前の番組賞金を1万円で割ったものを初期の持ちポイントとする
- 2023年の2歳馬(2024年クラシック世代)は2023年時点で新規則へ移行済み
ダートグレード競走を除く他の地方競馬の競走、並びに海外競馬については、5着以内の賞金を1万円で割ったものをポイントとする
- 海外競馬の賞金換算は国際的に共通の規則を用いる。換算表はJRAの競馬番組の「競馬番組で別に定める事項など」にある「外国の競馬の競走における本賞金の換算について」を参照せよ
他の地方競馬のダートグレード競走は、南関東の規則をそのまま用いる
JRA 主催の指定交流競走(重賞含む)は、本賞金を0.6倍(1000円未満切り捨て)して1万円で割ったものをポイントとする

転入馬のポイント計算の取り扱いは、以下の通りである。

JRAのレースでも、地方主催のダートグレード競走でもないレースは、5着内賞金額を1万で割ってポイントに換算する
地方主催のダートグレード競走は、ポイント表に当てはめてポイントに換算する
JRAのレースについては、本賞金 500万円までは全額、500万円を超える部分についてはその0.6倍を足して、1万で割ってポイントに換算する
勝利数により転入が認められた場合に関するポイント切り上げの規則
- 4歳で6勝以上で編入が認められる場合、6月までの編入の場合は500 ポイント、7月以降の編入の場合600ポイントを下回る場合は、それぞれそのポイントに切り上げる
- 5歳で8勝以上で編入が認められる場合、800 ポイントを下回る場合は800 ポイントに切り上げる
- 6歳で10勝以上で編入が認められる場合、1100ポイントを下回る場合は1100ポイントに切り上げる
4歳7月から12月の転入馬に関するポイント切り上げの規則
- 4歳馬は番組賞金500万円以上で転入が認められるが、番組賞金600万円未満の場合、600ポイントに切り上げる

例として、ライトウォーリアの場合を考える。

ライトウォーリアは、2022年にJRAから移籍してきている
- JRAでは本賞金8142万円を稼いでいた
- 当時の規則に従い、番組賞金を計算すると5085万2000円
- その後、2023年までに5960万円を地方競馬で稼いだ
- これをもってポイントに換算し11045.2ポイントとなる
- 報知オールスターカップ(SIII)1着は2600 ポイント
- 川崎記念1着(JpnI)は5000ポイント
- コリアカップ(韓国 GIII)4着は9600万ウォン×(0.07ユーロ/100 ウォン)/(0.64ユーロ/100円)で換算し1050万円になるはずなので、1050ポイント(予定)
- 都合、合計で19695.2ポイントになるはずである

2歳

格付けはなく、すべて「2歳」という格付けを行う。

3歳

3歳以上への格付けを以下の通り順に行う。それまでは「3歳」という格付けである。

時期	クラス
3歳2月	A1
3歳3月	A2
3歳4月	B1
3歳5月	B2
3歳6月	B3
3歳7月	C1
3歳10月	C2
4歳1月	C3

3歳以上

以下のように格付けする(上半期と下半期で異なる)。4歳以上でC3 クラスの下限ポイントに届かない馬は格付けされない。

1月から6月(単位: ポイント)
格	3歳	4歳	5歳	6歳	7歳	8歳以上
A1	2800	3400	4300	5000	5500	5900
A2	2000	2100	2500	3200	3700	4100
B1	1500	1600	1900	2200	2700	3000
B2	1100	1200	1400	1700	2000	2200
B3	700	800	1000	1300	1600	1800
C1		500	700	1000	1300	1500
C2		200	400	700	1000	1200
C3		0	80	160	240	240

ただし、4歳C3 クラスの下限は、4月からは20ポイントに変わる。

7月から12月(単位: ポイント)
格	3歳	4歳	5歳	6歳	7歳	8歳以上
A1	3000	3600	4400	5200	5700	5900
A2	2200	2300	2600	3400	3900	4100
B1	1700	1800	2000	2500	2900	3000
B2	1200	1300	1500	1800	2100	2200
B3	800	900	1100	1400	1700	1800
C1	500	600	800	1100	1400	1500
C2	200	300	500	800	1100	1200
C3		20	80	160	240	240

名古屋競馬・笠松競馬(東海地区)

この2競馬場は同一の基準を用いる。名古屋競馬に関してはこちらを、笠松競馬に関してはこちらを用いて説明する。

転入時の処理

転入時には、まず、算出合計金額を求める。

算出合計金額計算基準(カッコ内は2022年 1月以降)
区分	2・3・4歳	5・6歳	7歳以上
JRA	20%(25%)	15%(20%)	10%(15%)
ダートグレード競走および南関東4競馬	30%(40%)	25%(30%)	20%(25%)
ホッカイドウ競馬および園田・姫路競馬	80%	70%(60%)	60%(50%)
その他	100%	90%(80%)	80%(60%)

その後、それに基づいて階級と番組賞金を求める。中央競馬所属で出走経験がある場合、算出賞金に20万円を加えたものを改めて算出賞金とする。

2歳・3歳(3歳10月以降は一般を適用)
算出賞金	階級	番組賞金
330万円未満	2歳・3歳	算出賞金
330万円以上	A	一般を適用

4歳以上・3歳10月以降・および3歳10月以前で算出賞金330万円以上(一般)
算出賞金	階級	番組賞金
180万円未満	C	算出賞金
180万円以上300万円未満	B	算出賞金
300万円以上400万円未満	A	300万円
400万円以上500万円未満		350万円
500万円以上600万円未満		400万円
600万円以上800万円未満		500万円
800万円以上1000万円未満		600万円
1000万円以上1500万円未満		700万円
1500万円以上2000万円未満		900万円
2000万円以上3000万円未満		1200万円
3000万円以上4000万円未満		1600万円
4000万円以上		2000万円

番組賞金の算定

これは2地区共通で、賞金額のうち以下の割合で算入する。

東海地区
- 普通・特選・特別・古馬P競走 - 100%
- JpnI - 20%
- Jpn II・Jpn III - 30%
- 古馬SP競走・新馬戦 - 60%
- 2歳・3歳SPおよびP競走 - 50%
- JRA 認定競走 - 40%
他地区
- JpnI・GI - 20%
- Jpn II・Jpn III - 30%
- その他交流競走 - 50%
JRA
- JpnI・GI - 20%
- その他交流競走 - 30%

格付け基準

2歳馬は、330万円未満は2歳格とし、330万円以上になった段階でB級以上へ編入する
3歳馬は、330万円未満は3歳格とし、330万円以上になった段階でB級以上へ編入する。また、10月になった段階でC級以上へ編入する

上記により2歳馬・3歳馬を編入する場合は、以下の基準により番組賞金を減算したうえでの編入になる。

最初から所属している場合は150万円を減算
地方のみ出走経験があり、名古屋競馬・笠松競馬へ移籍した場合は60万円を減算
JRAで出走経験があり、名古屋競馬・笠松競馬へ移籍した場合は20万円を減算

この減算により0未満になる場合は0円としての編入になる。

A級は300万円以上
B級は180万円以上300万円未満
C級は180万円未満

番組賞金の調整

年4回(3月・6月・9月・12月末)、番組賞金の調整を行う。以下のルールにより、番組賞金を控除する

2歳格・3歳格、および最終出走が2歳格・3歳格の競走馬は対象外
2歳格・3歳格以外で勝利を得た競走馬は対象外
2歳格・3歳格以外で得た期間内の番組賞金が調整額(番組賞金の25%)未満の場合、その差分を控除する。調整額以上の場合は対象外

金沢競馬

こちらの情報をもとに説明する。

番組賞金

2年度前の4月1日以降の1着から5着までの本賞金の合計である。ただし、以下の割合で減額する。

GI・GII・GIII・JpnI・Jpn II・Jpn IIIについて80%
JRA競走について80%
JRA 認定競走について60%
それ以外の南関東4競馬の競走について70%
それ以外の兵庫競馬の競走については原則60%
それ以外の高知競馬の競走については原則40%
実績馬・主催者認定馬・冬季他場転厩馬・冬季他場転厩主催者認定馬について金沢在籍馬として出走した賞金額については冬季非開催期間の賞金を全額控除した残りの60%
冬季非開催期間の賞金については全額
金沢競馬のGI・GII・GIII・JpnI・Jpn II・Jpn III以外の重賞については60%
2歳準重賞については50%
地方交流重賞(南関東4競馬を除く)については60%
2歳以外の準重賞および企画競走については1着のみ50%

転入時の総収得賞金が1億円以上の馬について、上記の計算で70万円以上140万円未満の馬は140万円、70万円未満の馬はその額に70万円を加えた額面とする。

また、転入時の総収得賞金が2000万円以上1億円未満の馬について、上記の計算で35万円以上70万円未満の馬は70万円、35万円未満の馬はその額に35万円を加えた額面とする。

ここまでの計算を行った後、7歳以上の馬については30%減額する。

格付け

2歳は1組・2組・…と格付けする
3歳はA・Bと区分けし、その中で1組・2組・…と格付けする
一般馬についてはA1・A2・B1・B2・C1・C2と区分けし、その中で1組・2組・…と格付けする。なお、2歳馬を組み込む場合は2歳戦で獲得した番組賞金を90%減額したうえで、3歳馬を組み込む場合は2歳戦・3歳戦で獲得した番組賞金を70%減額したうえで組み込む

園田・姫路競馬(兵庫競馬)

2歳・3歳・3歳以上で異なる。こちらのリンクから確認可能。

2歳

格付けなし。番組賞金で決定する。転入時の番組賞金は、地方主催競走分は全額・JRA 主催競走分は40%である。ただしJRAからの編入馬に関しては50万円とする。

3歳

3歳に関しては、転入時は以下の基準で行う。

クラス	JRA	他地方
A	オープン 1勝クラス	認定馬・重賞勝馬 4勝以上
B		3勝
C1	未勝利	2勝
C2		未勝利・1勝

ポイントは以下の通り。

クラス	上限	下限
A		330
B	329	230
C1	229	130
C2	129	0

ポイントの説明については後述する。なお、7月に3歳以上に編入される。

3(4)歳以上

転入に関する規則は複雑である。

JRA所属
- 3勝クラス以上はA1。ただしオープンクラスは860ポイント、GIII勝ち馬は960ポイント、GII・GI勝ち馬は1160ポイントを最初の持ち点とする
- 2勝クラスはB2
- 1勝クラスはJRAの競走の勝ち馬、JRA 認定馬、地方未勝利交流競走勝ち馬についてはB1、それ以外はB2
- 未勝利はC2
ホッカイドウ競馬所属
- A1はA1
- A2からA4はA2
- B全般はB2
- C1はC1
- C2からC4はC2
岩手競馬所属
- 重賞・Aクラス競走勝ち馬はA1
- それ以外のAはA2
- B1以下はそのまま呼応
南関東4競馬所属
- A1・A2はA1
- B1はA2
- B2・B3はB1
- C1はB2
- C2はC1
- C3はC2
- 4歳以上未格付け馬は150万円以上C1、150万円未満C2
金沢競馬所属
- A1 1組はA1
- A1 2組はA2
- A2・B1はB1
- B2はB2
- C1はC1
- C2 1組から4組はC2
- C2 5組以下はC3
名古屋・笠松競馬所属
- A1はA1
- A2はA2
- Aのうち3組以下はB1
- B1組から3組はB2
- Bのうち4組以下はC1
- C1組から20組まではC2
- Cのうち21組以下はC3
高知競馬(ただし4歳7月以降は過去1年間の所属ごとのクラスを比較し、上位クラスを他場クラスとする)
- A1はA1
- A2はA2
- Aの3以下はB1
- B1・B2はB2
- B3・C1はC1
- C2以下はC2
佐賀競馬(ただし5歳以降B以下は過去1年間の所属ごとのクラスを比較し、上位クラスを他場クラスとする)
- 重賞・A1クラス勝ち馬はA1
- それ以外のA1はA2
- A2はB1
- BはB1
- C1はC1
- C2はC2
上記にかかわらず、4歳以上で過去1年以内に勝利があり、収得賞金60万円以上もしくは2勝以上の場合はC2を最低格付けとする

転入時には、クラスの最低ポイントが原則である。ただし、

C3へ格付けされるときは49ポイント
JRA未勝利からの1年以内の転入についてはC2の130 ポイント
ポイントが書いてある場合はその通りのポイント

という例外がある。その他雑多な例外があるが割愛。

ポイントは以下の通り。

クラス	上限	下限
A1		760
A2	759	630
B1	629	500
B2	499	350
C1	349	230
C2	229	100
C3	99	0

ポイントの加算、および格付けの見直し

5着以内に入ると、以下のポイントが入る。

着順	普通競走	重賞競走
1	100	100
2	24	34
3	12	18
4	8	10
5	6	8

これにより上限ポイントを超えた場合、上のクラスの下限ポイントに改められ、昇格する。

奇数月に格付けの見直しが行われ、所定の比率にクラスごとの競走馬の数を戻すために、直近3走の合計順位が多いほうから降格するとともに、ポイントについても見直しが行われる。

高知競馬

元情報はこちら。

収得賞金(5着までの本賞金、ただし4月から9月までは2年度前の4月以降、10月から3月までは2年度前の10月以降のもののみ算入、以下の表の換算率を用いて合算したもの)を用いて格付けを行う。

開催	9月まで	10月から
高知2歳	20%	20%
JRA ダートグレード競走 JRA 認定競走1着	30%	30%
高知3歳	30%	40%
南関東4競馬	40%	50%
兵庫	50%	70%
岩手	50%	90%
金沢・笠松・名古屋	60%	90%
ホッカイドウ・佐賀	70%	90%
高知	100%	100%

2歳馬は2歳格に格付けされるが、100万円に到達した段階で一般格に格付けされる。3歳馬も3歳格であるが、50万円に到達するか、9月末になった段階で一般格に格付けされる。一般格は以下の通り。

級	賞金
A	740万円超
B	540万円超740万円以下
C1	400万円超540万円以下
C2	260万円超400万円以下
C3上	160万円超260万円以下
C3下	160万円以下

佐賀競馬

元情報はこちら。ただし、PDFと一部齟齬があるので、PDF版を正として記載する。

番組賞金額の合計により格付けを行う。ただし、以下に該当する場合は算入率が変わる。

2歳および3歳の3歳格終了(おおむね10月頭)より前の転入の、JRAおよび海外遠征 - 60%
3歳の3歳格終了以後、および4歳以上転入の、JRAおよび海外遠征 - 30%
3歳の3歳格終了以後、および4歳以上転入の、佐賀競馬以外の地方競馬 - 50%
JRA認定競走
- 佐賀競馬 - 30%
- 他場 - 50%
2020年度以降の2歳新馬 - 50%
3歳格準重賞 - 50%
佐賀若駒賞および九州競馬協会協賛競走 - 30%
佐賀記念・サマーチャンピオン以外の重賞 - 50%
佐賀記念・サマーチャンピオン - 10%
他場 - 10%
九州産重賞(霧島賞・たんぽぽ賞)およびそのステップ競走 - 20%

なお、以下の通りの減額措置が行われる。

在籍馬については、3歳格終了時に30万円、4歳・5歳の3歳格終了時にそれぞれ50万円減額。6歳1月に2歳時の全額、7歳1月に3歳時の全額、8歳1月に4歳時の全額を減額する
転入馬については、4歳10月から5歳 9月までの転入時には50万円、5歳 10月以降の転入は100万円を減額する。6歳以上の転入については6歳の場合は2歳時の、7歳の場合は3歳までの、8歳以上の場合は4歳時までの全額も併せて減額する

格付けは以下の通り。ただし、2歳馬は2歳格、3歳馬は3月まで、および4月から3歳格終了までかつ200万円未満は3歳格である。

級別	番組賞金
A1	900万円以上
A2	500万円以上900万円未満
B	200万円以上500万円未満
C1	100万円以上200万円未満
C2	100万円未満

海外競馬

海外では、国ごとにそれぞれ違ったクラス分けをする。わかっている範囲で書くと、以下の通り。

イギリス

イギリスではクラス1からクラス7までに分類され、おおむねレーティングにより分けられる。参考文献1・参考文献2

クラス1 - レーティング96以上
クラス2 - レーティング86以上100以下、91以上105以下、96以上110以下
クラス3 - レーティング76以上90以下、81以上95以下
クラス4 - レーティング66以上80以下、71以上85以下
クラス5 - レーティング56以上70以下、61以上75以下
クラス6 - レーティング46以上60以下、51以上65以下
クラス7 - レーティング45以下

アメリカ

アメリカでは、クラス分けは結構あいまいなことが多いが、クラス分けをしているところもあることにはあるようだ。参考文献1・参考文献2

Mai den - 未勝利戦(新馬もこれに含まれる)
Claiming - 馬主募集のためのレース
N1X - Mai den・Claiming以外の勝利経験なし
N2X - Mai den・Claiming以外の勝利経験が1回以下
N3X - 同2回以下
N4X - 同3回以下

香港

香港ではクラス1からクラス5までに分類され、レーティング（国際レーティングとは異なり香港独自のもの）により分けられる。レースによっては5～10ポンドほど制限が緩和されたり反対に厳しくなる場合もある。参考文献1(PDF)・参考文献2

クラス1 - レーティング85以上120以下
クラス2 - レーティング80以上100以下
クラス3 - レーティング60以上80以下
クラス4 - レーティング40以上60以下
クラス5 - レーティング40以下

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