Item #: SCP-682 - Hard-to-Destroy Reptile (不死身の爬虫類)
Object Class: Keter
特別概要プロトコル
SCP-682のオリジナルの文章はインターネット上に掲載されています。英語が理解できない職員に向けた翻訳文章
も存在します。閲覧は全てのクリアランスレベルの職員が利用可能です。
SCP-682より強いオブジェクトの創作は基本的に禁じられています。単に強いという理由以上の、オブジェクトが何かしらの注目すべき性質を有していない限り、そのオブジェクトは終了されます。
説明
SCP-682は、英語圏のシェアードワールド創作作品群「SCP Foundation」に存在するオブジェクトの1つです。SCP-682は「不死身の爬虫類」という名称が示す通り極めて生命力が強く、SCP Foundationの初期の作品である事もあって、SCP-682より強いオブジェクトの作成は基本的に却下される、一種の基準でもあります。
SCP-682は巨大な爬虫類に見える生物であり、写真ではワニのような口が確認できます←この画像は2020年にライセンス上の問題から差し替えられました。起源は不明ですが、ヒトの言葉を話す事が可能であり、高度なコミュニケーションが報告されている事からも高い知能を有していると考えられます。しかしながら、SCP-682は全ての生命を憎悪しており、極めて敵対的です。あらゆる刺激はSCP-682を激怒させ収容違反を起こす恐れがある為、職員は話す事も、近づく事すらも禁じられています。またSCP-682が動きや話す事などの動作を少しでもしたら全力で対処する必要、脱走した場合の被害を最小限とする為、収容サイト-[編集済]は街から50km以上離れた状態が維持されています。多くの努力が払われているにも関わらず、過去に脱走を試みた回数は17回、脱走に成功した回数は6回であり、対処に直接関わった機動部隊だけでも30名が死亡しています。
財団の基本的な理念は「確保・収容・保護」であり、人命を含む多くの犠牲を払う必要がある物や、破壊し無力化する方が簡単な物も基本的には収容されます。しかしながらSCP-682はその例外であります。上記の通りSCP-682は極めて敵対的であるため、冒頭には「SCP-682はできるだけ早く破壊しなければなりません。」と書かれています。これは財団の報告書としては極めて異例の事です。
SCP-682は、通常兵器からSCiPまで、あらゆる手段を用いて破壊が試験されています。貴重なSCiPを喪失するリスク、及び報告書そのものが欺瞞情報であり実在しないとする立場を尊重する為、オブジェクト同士のクロステストは基本的に避けられており、これも異例と言えます。しかしながらSCP-682は、体組織や臓器の87%を喪失するような重症を負わす事まではできても、殺害に至った事は一度としてありません。SCP-682は脱皮により素早く体の変形や成長をする事が可能であり、有機物・無機物に関係なくエネルギーを得る事も可能です。クロステストに用いられたオブジェクトに対する耐性や、性質そのものを得る事も可能ですが、後者は完全な取得は不可能なようで数時間後には喪失します。SCP-682は普段は内側を耐酸性板金で補強し、塩酸で満たした収容所に入れられている状態であるにもかかわらず、この状態ですら鼻孔にある鰓で物質を濾過して消化を行っており、会話すら可能です。
実験記録-T-98816-oc108/682
これまでに試みられた破壊試験の概要は以下の通りです。全ての記録は「実験記録-T-98816-oc108/682」を参照してください。
試みられた試験
- SCP-409 - 伝染性の水晶: 花崗岩以外が触るとその物体を生物・非生物問わず結晶化してしまう水晶。
体組織の62%まで結晶化が進行したものの、停止し破裂、その後回復しSCP-409自体への耐性が生ずる。以後の実験ではまず体組織で試験を行う事が義務付けられた。 - SCP-689 - 暗闇の幽霊: 見た後で意識を逸らすと、その相手を殺害する石鹸石の像。
目視させた後に灯りを消灯・再点灯させると、灰色と黒色の液体の溜まり場の中で生命反応の無い状態となっていた。しかしながら確認のためにDクラスを近づけさせたところ蘇生、職員を殺害しつつ収容を突破した。SCP-682は未知の方法で「生きて」いなかったか、SCP-689に対し免疫があったと考えられる。 - SCP-162 - とげとげの塊: 付近にいる者に自身を触るように誘導し、触った相手とそれを助けようとした相手に絡みついて最終的には殺害する鋭利な物体の塊。
当初は問題なく絡みついたものの、途中で自らを切断し逃走、更にSCP-162を用いて脱走を試み、結果的に両者の再収容で多数の死傷者を生む結果となった。 - SCP-173 - 彫刻 - オリジナル:目視されていないときに高速で動き近くにいる生物を殺害する彫刻。
初めの6時間は収容室の壁に貼り付きながらSCP-173を凝視。両眼を大口径スナイパーライフルで狙撃し物理的に直視を中断させた結果、頭部・首・脚部に数ヵ所の損傷を負ったもののSCP-682は生存。更に体表面に透明な装甲に覆われた複数の目を生成し、12時間に渡って観察の妨害を阻止した。SCP-173がSCP-682を殺害出来なかったのは体格差が理由と考えられる。 - SCP-063 - "世界最高の歯プラシ":触れたものが無機物か死んでいる物体なら無条件で消滅させる性質を持つ「世界最高の歯プラシ[原文ママ]」と書かれた歯ブラシ。
アーム装置に取り付けたSCP-063で体組織の20%を消滅させるのに成功したものの、再生した体組織はSCP-063に対する耐性を得る。更に装置を破壊しSCP-063を奪取。再収容されるまでに収容室の床と保安職員2名に深刻なダメージを与える。 - SCP-702 - 商人の住まう場所: 人が触れると渡したものと等しい価値のものと交換してくれる実体(SCP-702-1)が現れる花瓶。
収容された状態のSCP-682の代わりに、金属の檻に入った1羽のワカケホンセイインコが提供されたものの、16時間後に収容されていない状態で、取引された部屋に複数の奇妙なアイテムの残骸と共に再出現。SCP-702-1はこの件に関する説明を拒否。 - SCP-096 - "シャイガイ":自分の顔を絵以外の手段で見た生物をどこに居ても殺す人形実体。
27時間に渡って叫び声が聞こえた後、SCP-096は深刻な傷を負い、SCP-682は質量の85%を失った状態になったが殺害には至らず。再試験ではSCP-096が682から顔を背けつつ自身の顔を引っ掻くという結果に終わる。シャイガイが唯一殺し損ねた事例。 - SCP-536 - 物理法則試験室:密閉状態ならダイヤルで物理法則を変えることのできるチャンバー。
通常の1%までサイズが減少し、量子効果による未知の物質形態に変化していたものの、数値を通常に戻した後は元に再生した。 - SCP-524 - 雑食ウサギのウォルター:あらゆる材質、例え自分であろうと食べることのできるウサギ。
一部を捕食できたものの、SCP-524が届かないところまで壁をよじ登って逃げる。SCP-524が隔壁を食べ始めた為試験中止。 - 高出力レーザーによる切断: 2つに分離する事に成功したものの、それぞれが再生し2体のSCP-682となる。2体が動かなくなってから更に小片へと切断を試みたが、身体が鏡面化しレーザーを反射するようになり、それ以上の破壊が出来なくなるばかりか、2体が協調し脱走。多数の死傷者と再利用不可能なほどの施設へのダメージを代償に再収容に成功した。1体は収容の試みで重症を負った後、もう1体にむさぼられ吸収された。
却下された試験
- SCP-123 - 収容されたミニチュアブラックホール:
「もしこいつがブラックホールに逆らって、それを利用して攻撃してきたらどうするつもりだ?」 - 高度からの落下衝撃: 「こいつを航空機に乗せて落とす?正気とは思えないね、一体誰がやるんだ?」
- 60メガトン級熱核爆弾: 「もしこれでこいつを殺せなかったらどうするつもりだ?」
その他
- SCP-053 - 幼女:周囲にいる人間に被害妄想や殺人衝動を引き起こし、自分に危害を加えようとする相手に心臓発作を起こさせる性質を持つ幼女。(本人はそのことについて無知であるように振る舞う)
SCP-682はSCP-053の性質から予想されるあらゆる反応を示さなかったばかりか、低レベルの逃走の試みを2回行っただけで普段から予想されないほど非常に従順になり、更に普段なら激怒を招く直接接触にも反応しなかった。SCP-053はSCP-682の頭部を抱きしめ、甲羅にクレヨンで落書きする。両者を引き離す際にSCP-682は即座に攻撃し死傷者を出す。SCP-053は引き離された事に数分間泣いた。なお、この結果からSCP-053の肉体的性質と組成に疑問が提起された。 - SCP-999 くすぐりオバケ: 他人の体にまとわりついてくすぐるのが大好きなスライム。
尻尾で地面を叩きながら大爆笑するほどくすぐられたが、笑いながら謎のエネルギー波で実験を終了しに来た職員達を笑わせてその隙に脱走され結果的には失敗。この件に関してSCP-682は「あの汚らしい鼻水は(削除済み)して死ぬのだ」と大層ご立腹な様子。
実験に立ち会った博士は、SCP-682を "可愛らしい" と思う日が来るとはと驚き、実験を撮影した映像を要求した。 - クレフ博士:SCP所属職員の一人にして問題児の一人。
試験室に入ったSCP-682はクレフ博士に何もせず、クレフ博士は正体不明の装置を取り出し、備え付けられた小型プラスチック爆薬を爆破して試験室を脱出、非常用予備隔壁から実験観察センターに移動した。 - ごく普通の子供: 客員研究員W博士主導。SCP-053の結果を踏まえた試験だが、結果は予想通り子供を捕食し殺害。
- 薬物により極端に感情的な反応を抑えたごく普通の子供: 上記結果は子供が泣いた事が原因ではないかと考えての再試験。子供は恐れる様子を見せずクスクス笑ったが、結果は予想通り子供を捕食し殺害。
- 客員研究員W博士: 上記2つの実験を得てもなお子供を投入しようとしたので、補助監督官のクレフ博士の手によって収容室に放り込まれる。SCP-682は3分後にW博士を捕食し殺害。ざまぁ
「サディストのゴミカス野郎め。この愚か者にはなんら同情しなかったね。」 by.クレフ博士
- SCP-2935 - あゝ死よ: 通常世界とほとんど変わらないがありとあらゆる「動くもの」が死に絶えている異世界。流石に「死」そのものには勝てなかったのかSCP-682さえも死亡している。
- SCP-2998 - 異常放送、2485 MHz: 侵略者によりSCP-682は宇宙空間に放り出されたと考えられる。その後この出来事自体がSCP-579とSCP-055により "無かった事" にされる。
- SCP-207-JP - 大いなる創作のために:日本出自のSCP。2つの書籍を本棚に置くことでその2つが合わさった書籍を構築するSCiP。SCP-682の報告書と完全自殺マニュアルをあわせ「SCP-682完全自殺マニュアル」という物体を作り出したが、1ページ目に「不可能」と書かれた以外は全て白紙だった。
- SCP-173のRevised Entry
: SCP-173のtale記事。増殖する性質を得てしまうというシナリオ。記事内で約150体の173に群がられてバラバラに引き裂かれ殺害される。
- 戦士アベルと不死身のドラゴン
: SCP-076-2とSCP-682のtale記事。結果的には殺害に至らなかったものの、SCP-076-2は過ごした幾千年の中でも最高の強敵に満足したようである。
- SCP-666½-J - 地獄の業火:ジョークオブジェクト、財団45周年記念「収容会食会」で財団の配食サービスによって提供されKeter級の収容違反(腹下し的な意味で)によってサイト19で2番目の悪夢を作り出した「カニ身のせマッシュルーム」。
倫理委員会による指針にも関わらず682に与えられた結果「ヨグ=ソトスよ、今すぐ連れて行ってくれ」と叫び、この肉体を残して死亡した。やったぜ。というか682さんクトゥルフ信者なの・・・?
「おお神よ。(感涙にむせぶ)」by.クレフ博士 - SCP-5000 - どうして?:解放。
創作記録682
682-A: 映像記録
682-B: 静止画記録
関連ニコニコQ
関連付録
拡張リンク記録
- SCP-682
- オリジナル報告書 (英語)
- ジョークオブジェクト
- 2014年エイプリルフール企画『Super Cute Pets』より (この企画についてはSCP-1548-CUの記事も参照)
- SCP-682-CU
- 史上最可愛小ちゃいとかげなので、できる限り何度もハグしてください。
- SCP-682-CU
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Unknown creature was found by soldiers - EnglishRussia
- 682の画像が差し替わる前に使われていた写真が確認できるサイト。ニューネッシー系UMAのひとつ「サハリンモンスター(サハリンの怪物)」のものをそのまま使っていた。正体はシロイルカの死骸だとされる。
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