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偽りの神に抗え。
「新世界より」とは、貴志祐介によるSFミステリー小説、及びそれを原作としたマンガ、アニメである。
英題の「From The New World」 表記も用いている。
SFの範疇ではあるが、ホラー・冒険小説・ミステリーの要素も含んでいる。あらすじにて後述するが、1000年後の日本を舞台としており、現代とは生物の様相や社会常識等が異なっている。
2008年1月24日に上下巻が同時発売、1000ページを超える長編小説で、同年に第29回日本SF大賞を受賞。
2009年8月には上下巻をまとめて収録した新書が発売。2011年1月には文庫版が上中下巻同時発売している。
2012年5月より『別冊少年マガジン』で及川徹(漫画家)によって漫画化。同年10月よりTVアニメーションが放映されている。
1000年後の日本。人類は「呪力」と呼ばれる超能力を身に付けていた。
そんな日本のかつて茨城と呼ばれていた土地に、注連縄に囲まれた自然豊かな集落、神栖66町はあった。
神栖66町では人々は神の如き力を持ちながら、静かに平和で穏やかな生活を送っていた。
そんな神栖66町で友達と元気に遊び回る渡辺早季は、町の平穏な空気の中に不穏な違和感を覚え始めるのだった。
一部で映像化不可能と言われていたこの作品の監督を務める石浜真史は、これが監督デビュー作となる。
映画「宇宙ショーへようこそ」や「R.O.D -READ OR DIE-」「ドラゴンクライシス!」でキャラクターデザインを務めている他、1990年よりアニメーターとして多くの作品に参加している叩き上げだ。アニメ化が決定してから、2回ニコ生に出演しているが、人の良さがにじみ出ている人物である。シリーズ構成は「FAIRY TAIL」「雪の女王」「BLEACH」なども手がけた十川誠志。
いわゆるオープニング主題歌は無く、エンディング主題歌として前期は「割れたリンゴ」、後期は「雪に咲く花」が流れる。
小説・アニメ共通し、12歳・14歳・26歳以降の3部構成となっている。
アニメでいうと、1話から7話が12歳。8話から16話が14歳、17話からが26歳以降の物語となる。なお、16話で前後期の区切りとなり、16話のみ両方の主題歌が流れた(雪に咲く花をオープニングに使用)。
テレビ朝日製作の深夜アニメは実に3年振りとなる。関西地区のABCでは2012年秋より新設の深夜アニメ枠「水もん」での放送となる。
放送局 | 放送開始日 | 放送時間 |
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CSテレ朝チャンネル | 2012年9月28日 | 金曜日 24:30~25:00 |
テレビ朝日 | 2012年10月2日 | 火曜日 27:10~27:40 |
朝日放送(ABC) | 2012年10月3日 | 水曜日 26:48~27:18 (「水曜アニメ<水もん>」第2部) |
ニコニコ生放送 | 2012年10月4日 | 木曜日 23:30~24:00 |
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 動画 |
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第一話 | 若葉の季節 | 十川誠志 | 石浜真史 | ヤマトナオミチ | 久保田誓 | |
第二話 | 消えゆく子ら | 蘇武裕子 | ||||
第三話 | ミノシロモドキ | 工藤寛顕 | 清水祐実 | |||
第四話 | 血塗られた歴史 | 中瀬理香 | 小倉陳利 | ヤマトナオミチ | 近藤圭一 | |
第五話 | 逃亡の熱帯夜 | 浦沢広平 | 山内重保 | 羽山淳一 | ||
第六話 | 逃避行 | 中村能子 | 黒沢守 | 小島大和 | ||
第七話 | 夏闇 | 十川誠志 | 小倉陳利 | 渕上真 | 志賀道憲 | |
第八話 | 予兆 | 中瀬理香 | 柳沼和良 | 石浜真史、古住千秋 山本篤史、清水祐実 |
||
第九話 | 風立ちぬ | 中村能子 浦沢広平 |
小倉陳利 | 高村雄太 | 小山知洋 | |
第十話 | 闇よりも | 浦沢広平 十川誠志 |
山内重保 | 羽山淳一 | ||
第十一話 | 冬の遠雷 | 十川誠志 | 黒澤守 | 高橋知也 | 近藤圭一 | |
第十二話 | 弱い環 | 石浜真史 | ヤマトナオミチ | 小島大和、佐原亜湖 古住千秋、清水裕実 |
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第十三話 | 再会 | 佐々木守 | 藤瀬順一 | 佐々木守 | ||
第十四話 | 雪華 | 中瀬理香 | 山内重保 | 中山敦史 森義博 |
鈴木美音織、小林利充 実原登 |
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第十五話 | 残像 | 小倉陳利 | 広嶋秀樹 | 橋本航平、松井誠 | ||
第十六話 | 愛する早季へ | 十川誠志 | 黒澤守 | 高橋知也 | 中森晃太郎 | |
第十七話 | 破滅の足音 | 中村能子 | 小倉陳利 | ヤマトナオミチ | 山本篤史、古住千秋 | |
第十八話 | 紅い花 | 浦沢広平 | 富田浩章 | 猪口美緒 | ||
第十九話 | 暗闇 | 中瀬理香 | 石原真史 | ヤマトナオミチ | 山口真未、小島崇史 | |
第二十話 | 冷たい日だまり | 浦沢広平 | 松本淳 | 岡田堅二郎 | 村田峻治 | |
第二十一話 | 劫火 | 十川誠志 | 小倉陳利 | 奥野耕太 | しんぼたくろう | |
第二十二話 | 東京 | 黒沢守 | 清水祐実、古住千秋 | |||
第二十三話 | 少年の顔 | 和村昭 | 高橋知也 | 村田峻治、猪口美緒 | ||
第二十四話 | 闇に燃えし篝火は | 佐々木守 | 富田浩章 | 山口真未、山本篤史 冨田収子 |
||
第二十五話 | 新世界より | 石浜真史 | ヤマトナオミチ | 久保田誓 |
「新世界より」はミステリー作品である。だが、アニメではあえて説明不足にしている事柄や描写不足な部分が多い。ここで理解を深めるといいかもしれない。
1000年後の人が使うことのできる超能力。脳内のイメージを具現化することができる。超能力とはいってもこの世界では教養として定着しており、社会生活を送る上で欠かせない要素の一つである。
呪力の強さや発現時期は個人差があるが、発現はおおむね12歳を迎える頃。"祝霊と呼ばれるポルターガイスト現象が契機となる。
イメージが具現化されるということは何のきっかけでどんな大きな力が発動するか分からないという危険性も孕んでいるため、”祝霊”が訪れた子供たちの呪力には限定的な封印が施され、その後一人一人によって異なる”真言”が与えられる。以後はこの”真言”を唱えることで呪力を行使することが出来るようになる。
利根川の下流、かつて茨城と呼ばれた地域があった一角に広がる町。およそ3000人の人々が暮らしている。町には水路が張り巡らされ、船が行き来する交通の要として利用されている。
貨幣という概念は存在せず、社会は助け合いと無償の奉仕によって成り立っている。
町の中と外は、外から悪いものが侵入するのを防ぐ「八丁標」という注連縄によって隔てられており、子供たちは、決して八丁標の外に出てはならないと言いつけられている。
神栖66町に3つある初等教育機関のひとつ。早季・覚・瞬・真理亜の母校。6歳で入学し、呪力の発現を示す"祝霊"が訪れた者から順次、上級学校である全人学級へと進学することになる。
残り2つの初等教育機関は「友愛園」と「徳育園」。
和貴園などの初等教育施設を卒業した者が通うことになる上級学校。基礎的な学問を学ぶほか、様々な分野で呪力のトレーニングが行われる。生徒たちはここで、自分が得意とする能力を見極め、呪力を磨いていくことになる。
子供たちの間で噂されている巨大な猫の化け物。初等学校を卒業出来なかった子供は、迎えに来たネコダマシによって、どこかに連れ去られてしまうといわれている。
神栖66町に伝わる怪物。八丁標の外に出ると悪鬼に襲われると言われている。お伽話では八丁標の外に出てしまった少年が自らの身を呈して、悪鬼を退散させた。
神栖66町に伝わる怪物。驕り高ぶった少年が孤独の果てに成り果てたと言われている。お伽話では自分がこの世に存在してはいけないことを悟り、一人湖の底に消えた。
二足歩行をし、人語を解するネズミ。コロニー(巣)ごとに纒まった社会を作り、活動し、呪力を持つ人間を神と崇め服従し、人間の命令に従い夫役をこなしている。
表面上人間に対して忠誠を誓っているが、大人たちは警戒し呪力を持たぬ子どもたちとバケネズミの接触を避けている。
以下の記述は記事編集者の解釈によるもので、原作者の意図した作品内の事実と合致しない可能性があります。
「この先、ネタバレ注意」 |
Q.離塵は何をしているの? どうなったの?
A.愧死機構の影響で朦朧としているところに風船犬が接近し、威嚇のために体を膨張させた。
意識の戻った離塵は風船犬に気づきとっさに攻撃する。その影響により風船犬は引火して爆発。
離塵は巻き込まれ命を落とした。
尚、原作ではちゃんと遺体はその場にあり、早季達は簡易的ながら土を被せてからその場を去った。
Q.覚何で突然発情したよ?
A.原作では覚が「神経が苛ついているだろう? 僕が慰めてあげるよ」と宣言してから行為に及ぶ。
4話のミノシロモドキの説明通り、極度の緊張を解消するための行為。
発情状態と言うよりはある程度の安全が確保されたので、ストレスの解消をしようとした。
Q.何でバケネズミから逃げ出してきたのにバケネズミに付いて行くの? 馬鹿なの?
A.原作では逃亡中にバケネズミに囲まれてしまう。
が、へりくだった態度と額の刺青から人間に忠誠を誓う塩屋虻コロニーのバケネズミと判明。
先導してもらうことになった。
Q.女王何言ってんの? 早季何で分かんの?
A.原作ではスクィーラの通訳が入り、女王もたどたどしい日本語で話す。
話の流れとしては、
女王「お目にかかれて光栄です」
早季「こちらこそ、女王様にお目通りできて嬉しく思ってます」
女王「神様、どうぞこちらへ」「ようこそ、とても光栄です」
そしてそのまま数分間会話を交わすこととなる。
ちなみに声質は「人間の女性のような優しげな声」だそうだ。
Q.女王突然怒りだしてどうした?
A.原作でも正確なところは不明。
早季は怪物のような姿が暴かれ激昂したと感じる。
覚はそもそも「おかしくなっている」と予想する。
Q.スクィーラいいから手当しろ!
A.原作ではスクィーラとの一連の会話は女王との会見前に行われた。
その順番が逆になってしまったために哀れスクィーラはボロボロの状態で会話することに。
Q.スクィーラ刺青どうした!?
A.原作では消えるという描写はありません。
作画ミスの可能性が高いです。
Q.覚何だよそのドヤ顔w
A.バケネズミは呪力を持っている人間には従うが、呪力のない者は攻撃される恐れがある。
早季の発言は呪力のある人間としては弱気で、呪力がないのではないかと疑われる可能性があった。
強気な台詞やドヤ顔は覚のフォロー。
Q.何故ガスだって分かったし
A.原作では先に早季が煙に気づき、直感で危険だと思い覚の手を引いて逃げる。
その後覚が煙が穴の底へ降りてきたことから、空気より重い有毒ガスを使用していると予想する。
Q.毒ガスの中突入ってwww
A.あり得ないことです。原作には無い表現です。
Q.可燃性!?
A.原作では特に突入してくるわけではないので可燃性でも問題ありません。
そもそも狭い穴の中でガスに松明を突っ込むなんて自殺行為はしないので非可燃性の可能性もあります。
爆風か酸欠でかなりの高確率で死亡します。
Q.なんで空だと思ったのにつついてるの?
A.原作では空気より重いガスを避けるため上の方へ逃げていきます。
そしてガスが下から登ってくるのを防ぐため、穴の一部を塞ごうとします。
その結果落盤を誘発してしまうのですが、アニメはガスを処理してしまったため穴を崩す理由がありません。
整合性が取れなくなってしまい、ツチボタル(グローワーム)を星だと思い込み、穴を広げて外に出ようとする表現に変更したと思われます。
原作では瞬きがないことから覚がすぐに星ではないと気が付きます。
掲示板
1931 ななしのよっしん
2024/04/08(月) 03:08:43 ID: ilLM37QzLu
このアニメ最初から面白いと思って見ていたので「途中からすごく面白くなるから最初つまらないけど見て」って言われてるのがよく分からなかった。
まあ後半の方が面白いってのは同意だけど。
1932 ななしのよっしん
2024/04/09(火) 01:34:56 ID: Pko2sXW4K8
途中から面白くなる って考えはやはり納得いかないわね。
それまでの積み重ねでできた設定ありきの面白さだし自分も1話目から夢中だった。
全体通じてこの辺のストーリーが特に好き みたいなのだと理解できるのだけども…。
1933 ななしのよっしん
2024/04/09(火) 02:35:58 ID: XlUA44+FWi
放送時ほっちゃんきっかけで見始めて
すぐに天野麗子はいなくなったものの
ちゃんとラストまで見届けた
生存率の低さが売りだよね…
時に体制に抗ってでも広く視野を持って生きる人間がいないと…あっという間に滅ぶぜ
と当たり前だけど忘れがちな事を教えてくれる良作
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最終更新:2024/11/08(金) 10:00
最終更新:2024/11/08(金) 10:00
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