綾瀬星子(あやせ せいこ)とは、漫画『ダンダダン』の登場人物である。愛称は「星子」。
綾瀬桃の祖母であり、育ての親。「ドドリア三太」という名前で霊媒師をしている。自称エセ霊媒師だが、実力は本物であり、芸能人の経歴詐称を言い当てたり、オカルンの体を乗っ取ったターボババアと着の身着のままで渡り合ったりできるほど。
白髪にトップボリュームな髪形をしており、赤メガネを掛け、常にタバコ等の何か棒状のようなものを銜えているのが特徴。さらには「ネッシーの力」と書かれた金属バットをヤンキーのように持ち歩いている。
年齢は不詳。一人称は「ワシ」。外見は高校生の孫がいるとはとても思えないほど若々しい。服装は露出度の高いものが多く、乱れているが、抜群のプロポーションを維持している。いわゆる「美魔女」である。
テレビに出演するほど有名な霊媒師であるが、世間からは疑いの目で見られている。メディア出演の他にも自宅でもある熊守神社を経営したり、各地を訪れて妖怪の退治をおこなうことで生計を立てている。
モモやオカルンのピンチには掛けつけたり、手を差し伸べたりと頼りになる存在であり、子供たちを導くかっこいい大人としても描かれており、作中ではなくてはならない存在となっている。また、彼女の言動は初見では突拍子もないものに見えても、後々実は大きな意味があったというものが多い。
バカ殿が大好きで、バカ殿のDVDを見ながら「バカ殿は日本の宝だぜ」と豪語している。
粗野で周囲を振り回すような言行が目立ち、孫と同様に勝気で相当口は悪く、ぶっきらぼうな性格だが、なんだかんだ困った人間は見捨てられない人情家。どんなことにもめげないタフな精神力とどんなことでも受け止める包容力の高さ、懐の深さから作中では「かっこいい大人」として描かれている。モモのパーソナリティに大きく影響を与えている人物でもあり、モモの性格をさらにスケールアップした人物とも言える。
見た目の若さからモモから「婆ちゃん」と呼ばれると周囲の人間が不思議に思うことがたびたびあり、モモの母親だと思っている人もいる(再会するまでのジジもそうだった)。
エキセントリックな言動でオカルンを唖然とさせることがあるが、基本的に陽気でノリがいい。よく食べる人が好みであり、事件解決後は関係者全員を招いてページの見開きを使った食事会を開くのが恒例行事となっている(もちろん全額星子の出費)。自ら料理を振る舞うこともあれば、出前を取ったり、店を貸し切って大規模な食事会を開いたりとレパートリーは様々。ただし、至るところで食べ物を取り合う乱闘が勃発することもある。
「面倒を見て恩義を感じたら、その恩義を他の人に返す」というお互いさまの精神を大切にしており、そのおかげで幅広い人脈を持ち合わせている。地球人はもちろん宇宙人にも「星子さんのためなら」と彼女を慕う人物も多く、この言葉を聞いたオカルンは深く感銘を受け、星子のようにかっこよくなれるよう少しずつではあるが、「お互いさまの精神」を実践している。
基本的に強気で勝ち気なヤンキー気質であるが、自分に非があると認めたときは素直に謝罪したり、恩を感じたときはしっかり礼を言う。このあたりもモモと共通している。大人として子供たちを守らなければならないという責任感も持っており、子供たちの見えないところで苦悩を抱えている場面も描かれている。
幼かった頃のモモに言われた「エセ霊媒師」という発言に深く傷つき、最近まで根に持っていた。関係が改善された現在もツンとした態度を取っているが、女手一つで育てた孫娘を誰よりも大切に思っており、モモをたぶらかそうとする男は全員追い払うどころか時には半殺しにするというやり過ぎた行動に出ることもある。時には厳しく、時には優しくモモに接しており、二人の家族愛も作中の尊いポイントになっている。
モモとの関係は普段は祖母と孫というよりは喧嘩もよくする仲の良い姉妹に見えるが、モモは祖母のことを心から慕い、尊敬している。一方、モモに対して幼い頃から霊媒師としての教育を施しており、そのことが怪異と戦うこととなったモモの窮地を救う一手となっている。
霊媒師としての実力は高く、経験値も高いことから霊や妖怪に対する知識も非常に豊富。彼女の知識は、単に妖怪に関するものだけでなく、その背景にある文化や歴史についても深い理解を持っており、その知識を利用して何かと騒動に巻き込まれるモモやオカルンたちを助けている。さらには圧倒的な強さと美貌に加えて器の大きさからオカルンやアイラ、ジジたちから尊敬されている。彼女の言動は作中の多くのキャラクターに影響を与え、心を動かす、まさに「スーパーおばあちゃん」である。
一方、宇宙人の存在は頑なに信じておらず、孫娘と違って実際に目の前でUFOを目撃したり、宇宙人と遭遇してもその考えを曲げることはない。そのため作中で親しくなったシャコ星人のことを「河童」呼ばわりし、居候となった宇宙人の少女であるバモラのことは留学生ということにしている。
なお、「美人すぎる」「お姉様」「お姉さん」などの容姿を褒められるおだての言葉は内心嬉しいらしく、案外ちょろい一面も見られる。とはいえ、彼女の言動は一見意味不明だったり、エキセントリックなものであっても実は物事の本質を突いていることがある。ただし、説明不足や言葉足らずな傾向があるため周囲が理解するのに時間がかかってしまう。
ターボババアとは当初は敵対していたが、ターボババアが招き猫となって居候しているうちに互いに情が移ったのか仲良くなっており、二人で「バカ殿」を見て笑いころげたり、一緒に銭湯に入ったり、一緒に食事をしたり、一緒に寝たり、除霊活動の旅に同行させたりとコンビとして登場することが増えている。今では二人してモモやオカルンたち若者を見守り、助言する重要なポジションとなっている。
単行本のおまけページでは、ターボババアが捨て猫を拾った際に冷蔵庫から牛乳を持ち出したことを黙認し、招き猫と子猫の様子を優しく見守るなどの心温まるエピソードが描かれている。
ちなみにオカルンの金玉を戻すときにはなぜかターボババアと野球やラグビーで真剣勝負するのが恒例行事となっている。
原作3話
「面倒見てもらって恩義感じてんならよう、その恩義はほかの困ってるヤツに返すんだよ。それが”お互い様”っつーんだろうがよ。」
原作18話
「大人ならよお、ガキの迷惑全部しょい込んでテメェの好きにしろって言ってやりてえじゃねえか。」
原作19話
妖怪と戦うために土地神様の力を借りて円を地面に描き、護符釘と呼ばれる釘を使用した強力な「結界術」を使うことができる。円の外側に護符釘を打つと円の外側が結界になり、逆に円の内側に護符釘を打つと円の内側が結界になる。
また、携帯している「ネッシーの力」と書かれた金属バットで妖怪を物理的に退治することもでき、このバットには不可能なことでも心から信じて言葉に発することで現実にできる「言霊」を載せていることから本人の身体能力以上のあり得ない人外の力を発揮する。
ちなみにこの「ネッシーの力」は幼い頃のモモが最強の生き物として「ネッシー」を挙げたことからバットに書いたものである。
その他にも、ハリセンで叩くことによって悪霊を人間の体から追い出したり、呪符による封印術を使うこともできる。
一方、彼女の能力はその場の土地神様の力を借りているため、その土地を出ると使えなくなるという弱点もある。基本は居住区である神越市に住む土地神による力であり、神越市を出ると能力は落ちる。
領域外の土地であっても時間はかかってしまうが、事前準備を施すことで神越市以外の土地神の力を借りることで全力を使うことができるが、その場合は力を借りた後はお礼参りが欠かせないものとなる。
彼女自身の素の戦闘力も常人を遥かに超越したものであり、作中最強格である邪視と互角に渡り合ったり、大量のキョンシー軍団を相手に格闘戦で圧倒したりと武人としてもかなりの実力者である。ただし、物理攻撃が通用しづらい相手に不意打ちを喰らうと流石に分が悪く、ピンチに陥ることもある。
その実力は霊媒師界隈ではかなり知られているようで、弟子の満次郎やパヤセ&カシモトのような実力者からも一目置かれている。読者の間では作中最強の人間キャラに挙げられることもある。
掲示板
1 ななしのよっしん
2025/01/16(木) 00:21:14 ID: NZg56eZd6M
作中のどの怪異や超常現象よりもこの人の若さの方が奇怪だし超常なんだよ
2 ななしのよっしん
2025/05/06(火) 22:25:09 ID: IniIb2jM5X
パッと見はこの人が一番正体不明感あるけど、劇中何人か詳細が今ひとつ分かってない人物がいるんだよね
ターボババアからケバイババア呼ばわりされた孫娘の綾瀬桃
主人公の一人なのに家族構成やら一切不明の高倉健
星子同様、実年齢不明のサンジェルマン(三丈目先生)
3 ななしのよっしん
2025/07/24(木) 19:45:15 ID: 3aOVFLjeGL
やっぱ星子婆ちゃんは能力の特性的に神越市以外の土地だと不意打ちに弱いって弱点があるんだよな
能力なしの純粋な格闘戦でも十分人並み以上なんだけど。それにしてもあんだけボコボコにされる婆ちゃんを見るのは辛い。ずっと満身創痍の状態で動いているのに、さらに折れてる肋骨を踏みつけられるのは痛々しすぎる
しかし、能力者じゃないのに素の身体能力で怪異とやり合うことができるベガさんっていったい・・・
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最終更新:2025/12/08(月) 11:00
最終更新:2025/12/08(月) 11:00
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