『ANUBIS Z.O.E』、正しくは『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』とは、コナミより発売されているプレイステーション2用ロボットアクションゲームである。
2003年2月13日発売。
2005年5月26日にコナミ殿堂セレクション版が発売されており、現在主に入手できるものはこちらだろう。
アクションゲームとしての要であるアクションの操作性の良さや爽快感はもちろん、ストーリー、演出、BGMや細かいエフェクトに至るまで、全てが高い完成度であり、ロボットアクションゲームとして非常に高い評価を得ている。
ニコニコ動画では、小島秀夫によるOPやトレーラー映像、本作プレイ動画のほか、タイトーより発売の「ラクガキ王国2」のプレイ動画、 そして主題歌である「Beyond the Bounds」
を使用したMADムービー等によってじわじわと知名度を上げ、発売から6年以上経っているにもかかわらずニコニコ市場で3000本以上売れている。
前作の『ZONE OF THE ENDERS Z.O.E』で不評だった点や不満が出た部分などがあらかた改善されており、結果として良作となった作品。
代表的な点として、前作はコロニー内に点在するステージ間を往復しながら、コロニー脱出手段を探すと言う展開であったが、そのステージを行ったり来たりするゲームの進め方が作業的でテンポが悪い、といった評価も受けた。
それを受け、本作では完全に一本道のストーリーになり、またデモやムービー、特殊ステージなどがテンポ良く配され、その結果快適にアクションとストーリーにのめり込めるようになった。
前作では3DCGで描かれていた人間キャラが2Dアニメーションで描かれるようになり、よりキャラクターの魅力が表現できるようになった。3DCGとも違和感なくマッチしている。
主人公機であるオービタルフレーム「ジェフティ」も機動性が上がり動きがより軽快になった事で、前作ではどちらかと言うとメインは射撃戦であったのに反して、本作では文字通り一騎当千級の辻切りマシンに変貌している。
アクションのスピード感が上がった事で、適当に戦っていてもそれなりにカッコよく見えてしまう不思議。
また、悪魔絵師こと金子一馬がゲストデザインを行ったOFや、グラディウスシリーズの主人公機である「ビックバイパー」が、可変ロボットとして登場した事でも話題になった。
メインシナリオのほか、制限状態や特殊な状況でミッションをクリアしていくサブミッションが存在。クリア後のミニゲームとして、本作の「ビックバイパー」でグラディウスを1面再現した「ゾラディウス」も収録されている。一応前作から引き続き対戦モードもある。
スペシャルエディションでは人気のあった「艦隊戦」と「荒野乱戦」がサブミッションに登録された他、新たな高難易度の追加。一部追加シーンや追加戦闘がある。
木星衛星カリストで作業用LEVを用いて採掘工を営んでいたディンゴ・イーグリットは、ある日投棄されていたオービタルフレーム(OF)「ジェフティ」を発見する。
しかし、同時にジェフティ回収の為にやってきた火星軍バフラムにより、作業用LEVを破壊されてしまい、仕方なく「ジェフティ」に乗り込む事になってしまう。同僚たちを攻撃しカリストの安全等を無視したバフラム軍に立ち向かったディンゴは、バフラムのフレームランナー「ケン・マリネリス」が操るOF「アージェイト」を撃破。そのままバフラム軍用艦に侵入する。
軍艦内の防衛施設や無人OFを撃破しながら奥へと進むディンゴだったが、突如現れたOF「アヌビス」に完敗。敢え無く拿捕される。(ここまで店頭体験版。サービスしすぎである)
ディンゴはかつてバフラム軍に所属していたエースであり、そしてアヌビスのフレームランナーであるノウマンはかつての上官であり、ディンゴの部隊を敵に売った仲間の仇でもあった。再びディンゴをバフラムに誘うノウマンだが、それを断固拒否したディンゴはノウマンに撃たれ、瀕死の重傷を負ってしまう……。
その完成度の高さから、発売から6年以上たっても続編を待ち望む声が大きい本作。
だが、商業的にあまり成功しなかった事や、制作した小島プロダクションがメタルギアシリーズなどで多忙な事もあり、続編が出るかどうかは不透明な状態である。
しかし、2009年10月17日、小島プロダクションの公式ブログであるコジブロの、小島秀夫による「ANUBISでの苦い想い出」と題された記事にて、「(発売できる)時期の約束はできないが、続編の約束はできる」という発言が為された。
それと同時に、『ANUBIS』は発売タイミングを見誤ったため期待されていた程のヒットにならなかった事、今でも続編を望む強固なファンがおり、その声に応えたいという意思がある事、『ANUBIS』で犯したミスを繰り返さぬよう慎重な判断を下さねばならない事などが語られている。
また、同年の10月28日に投稿された「アヌビスのその後」という記事では、『ANUBIS』への想いや続編制作への意欲を綴った記事に対して大きな反響があった事。
そして、それを上回るほど、小島プロダクション内のスタッフからも大きなリアクションがあり、続編制作への士気の高さが伺える様子が記されている。
そして6年の歳月を得た2011年E3にて、ZONE OF THE ENDERS Z.O.EとANUBIS ZONE OF THE ENDERSを合わせたHDリメイク版としてZONE OF THE ENDERS HD EDITIONが2012年にPS3、PSvita、Xbox360で発売予定と発表された。
2011年11月現在KONAMIの公式サイトには特設ページが開設されており、また上記のコジブロではHDリメイク版の詳細な情報を追って記載する旨が書かれている。
2017年9月19日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアが、国内のプレイステーションビジネスにおける販売戦略発表会「2017 PlayStation Press Conference in Japan」ステージにてリメイク版として、プレイステーション4用ソフト『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS:M∀RS』が2018年春に発売されることが発表された。
2018年5月15日に全編4K解像度およびVRに対応させたリマスター版が「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」として9月6日に発売されることが決定した。VRデバイスでプレイすることで,これまでのシリーズではプレイできなかったジェフティのコクピット視点での操作が可能になっており,臨場感あふれる戦いが味わえるのが特徴。新操作モードで、高速戦闘が可能になるという「PROモード」や,新難度「VERY EASY」,ミニマップの搭載、チュートリアルヘルプの拡充など、VRに対応した各種ボーナスコンテンツなどの新要素が追加されている。特典BOXには、劇中の名場面、オープニングPVをはじめ、全てをDolby Atmos仕様で収録した特典Blu-rayディスク、スペシャルシルバー三方背ジェフティBOXが付属されている。
なお小島プロダクションの消滅と小島秀夫らはコナミを退社しコジマプロダクションを設立したことから、M∀RSはコナミとCygamesの共同開発である。これはCygames社長の渡邊耕一がANUBISに衝撃を受けていたことに加え、HD EDITIONのパッチ開発に携わったヘキサドライブの堀端彰がCygamesに移籍していたことが大きい。
M∀RS発売から時間は経過しているが特に続編製作開始といった発表はされていない。
再び共同開発されると仮定して開発自体はCygamesが動くと決めれば何とかなりそうではあるが、コナミとCygamesが特許権の侵害を巡って係争状態になってしまったため、共同開発はよほどうまい落としどころに着地しない限り絶望的と見られる。
裁判は置いておくとしても、シナリオやキャラクター・メカデザイン周りではコナミと元小島プロダクション勢との手打ちが必要(それが全面的ものなのか幾人かの協力を得られればよいとするかも置いておくとして)と考えられる。
ANUBISそのものを引き継ぐ続編は諦めて、精神的な続編を新たな人材の起用で活を見出すというのも考えられなくもないが……?
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掲示板
561 ななしのよっしん
2023/08/14(月) 01:40:17 ID: uGZQmdzuDO
>>556
遅だが、ディンゴとかヴァイオラとかノウマンみたいに違和感ない名前も普通に記憶に残るからそれは違うと思う
562 ななしのよっしん
2023/10/26(木) 22:52:55 ID: XtinvW/wLB
続編は版権の問題もあるだろうから絶望的なのかなやっぱり。
せめて操作感だけを受け継いだ精神的続編でもいいから出ないかなあ
563 ななしのよっしん
2024/12/13(金) 15:31:20 ID: 5mHCwIGi8h
ブキヤ製バイパー来るぞー
急上昇ワード改
最終更新:2025/05/23(金) 01:00
最終更新:2025/05/23(金) 01:00
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