バイオハザード リベレーションズとは、2012年1月26日に発売されたホラーアクションゲームである。
同シリーズの『4』と『5』の間に起きた事件が描かれており、外伝的な作品になっているためかナンバリングはされていない。
概要
ニンテンドー3DS専用ソフトとして発売されるシリーズ最新作。拡張スライドパッド対応、また3DSソフトとしては初の4GBのROMを採用。
現時点での3DS向けソフトの中ではトップクラスの、カプコンの本気と言わんばかりの美麗なグラフィックと、原点回帰を目指した恐怖演出が特徴。
携帯機専用のバイオハザードはこれが3作目で、ストーリーを持った完全新作としては初である(前作『マーセナリーズ』はミニゲームを独立させたもので、前々作『デッドリーサイレンス』は『1』の移植,え,GAIDENもだって?何それ?)
ニンテンドーeショップで体験版が配信中。例によって30回の起動制限がついている。
1回クリアすると高難易度“HELL”が遊べる、隠れたおまけ付き。
2013年5月23日には、オリジナル版に新要素が追加された、バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディションがPS3、XBOX360、WiiU、PCで発売される。
ストーリー
2004年、地中海沿岸に浮かぶハイテク人口海上都市『テラグリジア』で、テロ組織ヴェルトロによるバイオテロが発生。
B.O.Wを用いた大規模な作戦によって街は地獄と化し、合衆国が結成した対バイオテロ部隊・FBCは事態の収拾が不可能と判断。
同都市へのエネルギー供給に使われていた太陽光線集束衛星によって、街を丸ごと焼き尽くして、ウィルスの脅威を何とか排除した。
この惨劇は後に「テラグリジア・パニック」と呼ばれた。
1年後の2005年。
テラグリジア跡からの謎の漂着物を調査していたジルは、雪山で任務に当たっていたはずのクリスが地中海上で失踪したとの連絡を受ける。
すぐさま、パートナーのパーカーと共に失踪地点へと向かうジル。
そこにあったのは、無人の豪華客船“クイーン・ゼノビア”。そしてその中を徘徊していたのは、異形の怪物達だった……。
本作の用語
- BSAA
- 巨大企業アンブレラの崩壊後、世界に蔓延したバイオ兵器の脅威に対して製薬企業連盟が設立した組織。
ジル・バレンタインやクリス・レッドフィールドが創設に関わった。
今作から3~4年後を描く『5』にも登場しているが、その際には国連管轄の組織となっている。 - テラグリジア
- 地中海沿岸に建設された人工海上都市。
人工衛星から集束・照射される太陽光線でエネルギー供給を賄うなど、その先進性により世界中から注目を集めるが、そのことが原因でテロ集団「ヴェルトロ」の標的となり、バイオテロの被害都市となってしまった。
このことでテラグリジアの名前は世界中の人々に記憶されることとなった。 - FBC
- 正式名称、『Federal Bioterrorism Commission(連邦対バイオテロ委員会)』。
合衆国がラクーンシティの事件後に設立した組織で、現在のトップはモルガン・ランズディール。
今作の登場人物であるパーカー・ルチアーニやジェシカ・シェラワットが過去に所属していた。 - クイーン・ゼノビア
- 今作の舞台の一つ。元は豪華客船だったが、2003年に保有していた会社の倒産により廃船が決定していた。
それ以降の記録は存在せず、一体なぜクリーチャーの巣と化したのかは全くの不明。客船にはそぐわない怪しげな設備を積んだ謎だらけの船。
ジルは「いつかの洋館に似ている」という感想を抱いている。事実、豪華な客船部分の設計の一部は『1』の洋館を設計したジョージ・トレヴァーのノートを参考にした物であった。 - ヴェルトロ
- 謎のテロリスト集団。公式サイトによれば、もとは国を憂う愛国主義的な学生の集団だったが、少しずつ先鋭化。
そんな状況に嫌気が差して、多くのメンバーが抜けていったという。2004年にテラグリジア・パニックを起こし、その名を世界中にとどろかせることになる。メンバーはガスマスクで顔を隠すのが特徴。 - t-アビス
- シリーズ定番のゾンビやクリーチャーといった化物を生み出すウィルス。
t-ウィルスをベースとした海洋性ウィルスで、ヴェルトロが保有する量だけでも、世界の海5分の1を汚染するほどの威力を持つという。
登場人物
- ジル・バレンタイン
- 毎度おなじみのバイオハザードの登場人物。製薬企業連盟が設立したNGOであるBSAAの創設メンバーのひとり。
『ラクーンシティ壊滅事件』の数少ない生還者。今回、クリス失踪の報告を受けて、謎の豪華客船へ潜入している。 - パーカー・ルチアーニ
- 今回の潜入ミッションにおけるジルの新たなパートナーである男。
何かと冷笑ぶろうとするが、中身は愛すべき熱血漢である。
FBCのエージェントとして活躍していたが、"テラグリジア・パニック"をきっかけに、FBCからBSAAに移籍してきた過去を持っている。 - クリス・レッドフィールド
- 製薬企業連盟が設立したNGOであるBSAAの創設メンバーのひとり。今作ではジェシカをパートナーにしている。
バイオハザードシリーズの中でも最も中心的な主人公でもある。
彼の失踪から今回の物語は始まる。果たして彼に一体何があったのだろうか?そして安否は?と発売前は『5』で主人公を務めているので何事もないだろうと言われて心配されていたが、実際のゲーム中には元気な姿を見せていた。
というか失踪していなかった。何故彼が失踪扱いされたのかは・・・実際にプレイして確かめていただきたい。 - ジェシカ・シェラワット
- 今作においてクリスとコンビを組んでいる女性エージェント。口が軽いが腕は確か。
雪山での任務で足が太くなるのを気にしたり、片足を丸々露出したウェットスーツを着ていたりといつでも外見重視。
クリスに好意を抱いているらしく、ジルとクリスの信頼関係を羨んでいるような節がある。
パーカー、レイモンドとは、ともにテラグリジアパニックを生き残った仲。 - レイチェル
- 傷ついた様子で腕を抑える謎の女性。髪で目を隠している。
ジル同様にウェットスーツを身にまとっているが、胸をはだけており非常にエロい。
BSAAのメンバーであると明言されておらず、謎が多い。
トレイラーでは、ウーズに襲われて惨殺されるという、彼女の末路が描かれたが……。 - レイモンド・ベスター
- 赤毛と怪しい目つきが特徴の、ゴーストシップと化した豪華客船でジルとパーカーの前に現れた謎の人物。
何の目的で船に乗り込んでいるのか不明。体験版の最後に登場した人物。 - クライヴ・R・オブライエン
- BSAAの代表。ジルやクリスを無線でサポートする男。
- キース・ラムレイ
- キャンペーンモードの操作キャラの1人。BSAAの隊員で戦闘能力が高い。クエントからはグラインダー(女たらし)と呼ばれる。ククリというナイフを二刀流で扱い、ククリを使った彼の体術は必見である。
- クエント・ケッチャム
- BSAA隊員のメカオタク。キースの良き相棒でジェネシスの生みの親である。ジェシカに好意を抱いているようで尾行したがすんでところで見失ったらしい。なんでも映画に例える癖があり、「展開」という単語を連発する。彼の持っているマグカップには・・・
- メーデーさん
- 本作の敵キャラの一人で小ボス。ゲーム中に登場するクリーチャーの中でも随一の人気を持つ。
その他にも大勢登場する。
本作のシステム
基本的にシステムは『4』以降のものに準拠している。
- ユーザーインターフェース
- マーセナリーズ3Dやモンスターハンター3Gのように3DSの二画面を生かし、下画面のタッチによって、瞬時にアイテムの切り替えやメニューの表示ができるようになっている。
マップも下画面に表示され、さらにマップ画面を操作することでカメラを操作できる。
なお、画面構成はマーセナリーズ3Dとは異なっている。 - 豊富な操作設定
- 今作では操作タイプをAタイプ、Bタイプ、Cタイプと三つの中から選ぶことが出来る。
さらに拡張スライドパッドを装着すると、もう一つの操作タイプ、Dタイプの変更が可能になる。 - さらにFPS視点とTPS視点の選択、カメラ操作を反転にするかどうか、エイミングをジャイロにするか、などの設定も可能。
一方、操作タイプによっては通常の視点でのボタンによるカメラ操作やFPS(TPS)視点での移動など、それぞれで一部機能が制限される。 - タッチパネルを用いた謎解き
- シリーズお馴染みの謎解きの中に、タッチパネルを用いた謎解きが存在する。
- バイオスキャナー
- 正式名称:ジェネシス。隠されたアイテムを探し出す、全く目に見えない敵を見つけ出すなど、強力な機能を持つ。
リベレーションを象徴するアイテムであるといえる。 - 豊富なアクション
- 銃による攻撃だけでなく、シリーズお馴染みのナイフ攻撃、体術による攻撃や緊急回避など様々なアクションが出来る。
使用できる銃火器の種類も豊富である。 - RAID MODE
- co-opモード。対戦ではない。ローカルプレイだけでなく、WiFi通信で世界中の人と通信可能。
マーセナリーズなどのミニゲームに通じる部分があるモードで、敵を倒した数などを競う。
キャンペーンモードでは操作できないキャラクターも操作が出来、アイテムの改造なども可能。 - すれちがい通信
- 本作ではすれちがい通信を行うことによってアイテムやすれちがい通信専用のミッションを手に入れることが出来る
演出
- グラフィック
- 先述の通り現時点での3DS向けのソフト群の中ではトップクラスのグラフィックを実現している。
3D立体視については、体験版ではその深度を3段階に調整可能である。 - 音声と字幕
- これまでのバイオハザードでは音声が英語だったが、今作ではそれに加えてシリーズ初の日本語を選択することができる。それだけでなく、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語も選択可能と非常に豊富である。
- チャプター形式
- 4,5のようにチャプター形式を採用。チャプターの最初に前回までのエピソードを短くまとめたムービーがあり、最後に幕引きが用意されている。所謂海外TVドラマのような構成となっている。
余談
バイオハザードシリーズにおける伝説の老兵と名高い加山雄三と鈴木史朗の両氏が朝日新聞の「バイオハザード リベレーションズ」の広告に共に登場。更にGAMESPOT JAPANで対談までしていた。相変わらずの二人である。
関連動画
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関連項目
関連リンク
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