望月冬夜とは、Web小説とそれをまとめたライトノベル及びそのアニメ化作品『異世界はスマートフォンとともに。』の主人公である。
神様の手違いによって異世界に転生し、チート行為の限りを尽くすことになる。主にニコニコを初めとするネット上では「スマホ太郎」の別名で呼ばれている。
神様の手違いによる概要
望月冬夜は、15歳(物語開始時点)の高校生少年。神様の起こした事故で手違いで死亡。
気が付くと、空中に浮かぶちゃぶ台を囲む和室という摩訶不思議な空間にいた。相対した神様は直ちに手違いを詫びると、償いとして異世界に彼を転生させる。全てを受け入れた彼は条件として持っていたスマートフォンを転生先でも使えるようにしてもらった。さらに、身体も強化してもらい、ちょっとした荒事も平気でこなせるようになる。
かくして、異世界に降り立った彼は、いきなり仕立屋に出会って着ている学生服を珍しがられ、高値で引き取ってもらう。[1]その金で、街角で詐欺まがいの脅迫行為にあっていた姉妹を助け、[2]彼女たちと冒険を始めることになる。
そして、いろいろあって一国一城の主となり、9人のヒロインたちを婚約者として従え、果てはフレームギアという人型兵器(詳細は個別記事参照)に乗ったり、神様と再会して神の一員に加えられたりと波乱万丈な人生を送ることになる。
この顛末については、興味がもしあるならアニメを見るか原作を読んでみよう。ただし、観て(読んで)面白いかは全く保証できないので悪しからず。
なお、タイトルにも入っているスマートフォンは元の世界から持ち込んだ唯一の実用品[3]であり、要所要所で様々な能力に役立てているが、スマートフォン無しで事態を解決することも多い。
全属性の魔法7種類(普通は2、3種類使えればレア能力の部類)を使いこなし、底なしの魔法力、無属性魔法(決まった体系がなく、使役者によって能力は異なる)も思うがままという万能チートキャラである。さらに転生時にこれまた神様の手違いでとんでも無いことになっているのだが、それは後に明かされることになる。
神様の手違いによる読者目線での評価
一見おとなしく人畜無害な少年だが、読者からの評価は賛否両論。というかネット上ではかなり評判が悪い。
まず、上記の如き万能チート能力を、他人、いや神から与えられただけなのに全て自分の力と称してはばからない。
アニメでは語られなかったが、生前は祖父のコネでヤクザと関係を持ち、不良を脅迫したりスクーターを盗む等、とても善人に分類されるとはいい難い行為をおこなっている。さらに、ヒロインを侮辱したり敵対するものには周りが引くほど容赦がない一面を持つ。何でも、これも祖父の「やるときはやる」という言葉に従った信条のようだ。
だが、その祖父からは「人の過ちを許せる人間になれ」という教えを受けているにも関わらず、転生時に少し思い出していただけで、それ以後は完全に頭に無いようである。
例えば、単に気に入らないと言うだけで他人を故意に魔法で転ばせて階段から落としている。そして、勝手な仕事をしたロリのスリに怒りを露わにしていた先輩スリを銃で撃った上(一応フォローすれば非殺傷弾丸)に、ロリだけ官憲相手にかばう。そればかりか、そのロリをメイドとして身内に囲っている。[4]これらのように、どう見ても過剰防衛や倫理に外れた行為、偏った正義感による行動が目立つ。
だがこの世界での評価は「人を思いやる優しさを持ち善人で達観し、非常にできた魅力あふれる人間」らしい。[5]
神様の手違いによる事実説明
さて、ここでアニメ第2話「初旅、そしてサムライ」での主人公望月冬夜の振る舞いを、ツッコミは一切入れずに事実だけ書き出してみよう。一応ネタバレなので、ブロック表示にしておく。また、キャラへの思い入れを除くために固有名詞は使わない。第1話については、下記の無料動画で見られるので、そちらで確認してほしい。
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主人公は第1話で合流済みの姉妹とともに、馬車で移動。王都へ手紙を届けるミッションの遂行中。思わずスマホで姉の居眠り顔を撮ってしまう。(スマホの出番はここだけ。あとは王都へのマップを見たぐらい。)
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途中で立ち寄った町で、悪漢に絡まれているサムライの少女を偶然見かける。
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互いに自己紹介、少女は路銀を落として無一文のため、とりあえず食事をおごることに。彼女も修行のため王都に向かう途中である。そのまま道づれに王都に向かうことに。美味いことに、彼女は馬も扱える。
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道すがら、無属性魔法の研究をする。物体を手元に引き寄せる魔法「アポーツ」や、短時間対象の摩擦係数を少なくする「スリップ」を発見。その場で実験として「アポーツ」でサムライ娘の刀を引き寄せようとする。これは刀が重すぎるせいか成功しなかった。
なお、この一連の流れは刀の所有者であるサムライ娘の許可を取らずに行っている。主人公曰く「急になくなったら驚くかと思って」
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その時、血の匂いを感じる。馬車がモンスターに襲われていた。襲っていたのはリザードマンを操る召喚士。早速先ほどの「スリップ」を使用。召喚士はズッコケてあっさりお縄。
(ちなみに原作小説では召喚士はサムライ娘により首をはねられている。その光景を見た主人公は「うわ…ちょいグロい…」と思った)
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馬車の中で矢を胸に受けて瀕死の執事を助ける。またも先ほどの「アポーツ」で体内に残った矢尻を摘出し、これまたいつの間にか覚えた「キュアヒール」で治療。
(原作小説では一応、本を読んで覚えたがぶっつけ本番だったとの記述がある)
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助けた相手は偶然にも公爵の令嬢。王都までの護衛を依頼されたのでそのまま同行して屋敷へ直行。
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公爵に面会。頭を下げ、礼を尽くす公爵。どうやら公爵の敵対勢力が令嬢を略取することを狙っていた模様。
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そこで令嬢の母、つまり公爵の妻の話が出る。5年前に大病を患い、その後遺症で盲目になってしまっているという。令嬢が出かけていた目的は、母を治す無属性魔法の手がかりを探すため。彼女の祖父が状態異常を治す魔法「リカバリー」を使えたというが、無属性魔法は個人技、同じ魔法を使えるものはそうそういない。
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しかし、主人公は効果を知っているものであれば無属性魔法をなんでも使用することができるため教えてもらった「リカバリー」であっさり治癒。
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公爵から一連の謝礼として白金貨10枚(日本円にして4000万円)をもらう。そして検問所や貴族専用の施設も顔パスの公爵家のメダルを進呈される。王都について数時間で公爵家のコネと後ろ盾を手に入れたのだった。
主人公は最初はこの状況に驚き「もらいすぎだ」とは言ったものの、特にためらったり固辞したりすることもなく、「もらえるものはもらっておくか」ぐらいのフィーリングで受け取っている。ついでに令嬢の好感度フラグも立った。
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手紙を届けるミッションも無事コンプリート。拠点の町へ帰ろうとする一行だが、サムライ娘は主人公の能力と人柄に感服し、修行のために今後も同行することを申し出る。これでサムライ娘の好感度フラグも立った。一行は快諾する。
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主人公曰く「僕の力で人が笑顔になるっていいもんだな」 次回へ続く。
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どうだろうか。どのように感じるかはあなた次第である。
神様の手違いによる関連動画
神様の手違いによる関連項目
- まるで将棋だな
- 異世界はスマートフォンとともに。
- スマートフォン
- フレームギア
- チート
- ご都合主義
- ハーレム
- 神様
- 異世界
- 小説家になろう
- 太郎(ネットスラング)
- 主人公補正
- デウス・エクス・マキナ
- サイコパス
脚注
- *だが、後の話でこちらの世界にも様々な化学製品(石油化学製含む)が既に存在すると判明している。珍しかったのは素材ではなくデザインの方だったのだろう。
- *戦闘描写を見る限り、救わなくても自力で何とか出来た可能性が高いが。
- *他に持ち込んだのは衣服くらいで、前述の通りすぐに手放している
- *これらは、まだアニメ範囲でのことであるが、その先の原作小説では更に苛烈かつ酷薄な面を見せている。
自分の言うことを受け入れなかったからと、異次元生命体との戦闘によって大被害を受けた他国を、一切救援せずに見捨てるに近い行為をする(他の同盟諸国の王侯たちの意見もあったとはいえ)、
敵の人物を、ヘドロボックス(ヘドロスライムという、基本無害だが死後一定時間で恐ろしい腐臭を発するものを、魔法で生成した箱に詰めたもの)に閉じ込め、精神崩壊するレベルの拷問を加えたことも複数回ある。さらに、敵が苦しんでのたうち回ると、魔法の幻影で足元にゴキブリや芋虫などの姿を見せて、身動きすら取れなくする。隣で見ていた神獣(当然主人公より長く生き、様々な残酷な光景も見てきたはず)がドン引きするほどである。さらには、「リフレッシュ」で全快させた上でもう一度同じ苦しみを味あわせようとした。さすがにそれは神獣に止められたが。
そして、自国の民に対して行なっている強制労働まがいの行為をある読者は「北の将軍様スマホ太郎」と評価していた。 - *洗脳されているのか。
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