クソゲーオブザイヤー2017(KOTY2017)とは、2017年の1月1日から12月31日の間に発売されたゲームの中で一番のクソゲーを選評・総評したものである。
据置部門の候補作として名が挙がったのは5作品と、3作品以下の状態が長らく続いていた近年としては比較的豊作な部類となった。しかし後述の「大戦略2017」以外はDL専用タイトルであり、時代の流れを感じさせる。
門番、もといゴールキーパーとして君臨したのは『SHOOT THE BALL』(通称:球)。障害物の隙間を目がけて球を撃つという極めてシンプルなゲーム内容だが、唯一の醍醐味となるであろうハイスコアが記録されない為達成感の欠片もなく、この単純さにも拘わらずスコア判定や球のサイズ、速度等にバグを抱えているという有様で300円の価値すらない。おまけにバグも無ければ無料の上位互換が他機種に存在する為、「クソゲーを通り越した只のクソ」「ゲー無のある種の頂点」と揶揄される「無価値」を極限まで追求した一本となっており、2011年携帯部門大賞「対戦チンチロリン」以上に存在意義のない作品と評された。
次いで名乗りを上げたのは御馴染の超名門システムソフト・アルファーの最早何度目かもわからぬ刺客『現代大戦略2017~変貌する軍事均衡!戦慄のパワーゲーム~』。SSαゲー定番の化石級UI・グラフィックはそのままに、いつ起きても不思議ではないほどの頻度でクラッシュが発生し、士官の能力を限界まで育成した場合は確実に発生してしまう。また、資金まわりにも重篤なバグ?があり、いくら使っても金額表示が減らないかと思いきや何の前触れもなく使えなくなる事がある。プレイヤーは常にクラッシュと唐突な資金切れという2つの「地雷原」に怯え続ける羽目になるのだ。
この流れに乗らんとして海外から強襲をかけたのがFPSとしてとことん破綻した『Operation7 Revolution』(通称:OP7)。今時360度ではなく8方向にしかダッシュ出来ない時代錯誤もさることながら、劣悪極まる銃の命中精度と当たり判定の狂った近接攻撃のせいでまともにダメージを与えること自体が難しく、復活後の無敵時間もいたちごっこの温床となっている。極めつけは勝利の為に課金を煽る所謂「Pay to Win(P2W)」のスタイルであり、実力主義の風潮が強いFPS業界に堂々と「禁忌」を持ち込むその姿勢には脱帽するほかない。
この激化する戦場に降臨した『Tear-終わりとはじまりの雫-』は配信直前でPSVRへの対応中止、ティザームービー紹介文でURLミスをやらかすなど生まれる前から異臭を放っていたが、蓋を開ければ想像の更に斜め上な存在そのものが「奇跡」ともいうべきものだった。シナリオは理解不能な電波全開であり唐突に意味不明なバッドエンドを迎えるのはまだ序の口で、トゥルールートに至っては5W1Hがまるで機能しておらず、プレイヤーは終始完全に蚊帳の外のまま。オートセーブなどという軟弱な物は無くバックログは直前ではなく章の最初から、それも処理落ちと格闘しながら読む事を強要されPS4のゲームであることをまるで感じさせない。3Dパートは3世代前の粗悪なグラフィックであり、先述のVR対応緊急中止の影響による突貫工事の弊害で操作性も最悪という始末。
これらの候補を跳ね除け大賞に輝いたのは今年もやってきた年末の魔物『RXN -雷神-』である。豪華声優陣やスタッフを投入して力の入れようを見せつけ、「これまでの常識を疑い、2017年現在の新しいシューティングのカタチを確立することを目指しています」と大風呂敷を広げ、経験値によるレベルアップ制や体力制などSTGとしては異色のシステムを搭載したはいいが、実際はあらゆる要素が「不協和音」を奏でる代物であった。レベルアップ制はいたずらに煩雑さを増し無理ゲーとヌルゲーの二極化を引き起こす障害でしかなく、壮大な世界観やストーリーを設定しておきながらゲーム中では説明がほぼなく、細かい矛盾や意味のない演出も相まってプレイヤーが感情移入する余地が全くない。
ベクトルの違いから単純なクソ要素の優劣を判別しづらかった候補5タイトルの中から雷神が大賞に選ばれた理由は、ごく小さな歯車が欠けただけで何もかもがまるで噛み合わず、クリエイターの熱意の暴走の末良作になり損ねた駄作となり果てた悲劇的な背景から後世に語り継ぐべき大賞に相応しい作品という判断によるもの。
携帯部門は選評が一切投下されず次点も含めて該当作なしの結果に終わった。
前年の総評完成(というか「嵐1942」の選評投稿)があまりにも遅すぎた弊害や、携帯機向けの新作が減少傾向にある事等が理由として考えられる。だが、16年の時点で候補作品が数年前のタイトルの移植作2本だけで完全新規が皆無だったという点を鑑みるに、門番兼大賞の「亡霊」が強力だったことを差し置いてもスレ住人、特に選評作成の為の検証を行うだけの人材が既に枯渇しかけていたのかもしれない。
結局2018年のスレは立つことなく、任天堂のプラットフォームがSwitchに一本化したこともあり乙女ゲー部門に続く形で廃止となった。
エロゲー部門は据置と対照的に、10年目の節目ながらエントリー数は過去最少に留まった。その中で、次点以上には3作が選出された。
16人の候補から投票により攻略対象を決める異例の発売前総選挙が開催された『恋愛教室』は主人公の畜生ぶりもさることストーリーは伏線?そんなものは投げ捨てろと言わんばかりに薄っぺら。フルプライスながら今時2GB未満の容量でインストーラーすら碌に起動せず、メーカー自ら公開時期を踏み倒す離れ業を経て配信されたパッチでは進行不能バグが解消したかと思いきや放課後コピペやED暗転といったバグは健在のままで、挙句発売後暫くして公式サイトが消滅した。それもその筈、本作は過去に色々と前科のあるEx-iTの残党が新ブランドを騙り売り逃げ目的で作ったソフトだったのである。
『ママとの甘い性活Ⅱ』(通称:ママⅡ)はその辺の素人を捕まえて書かせてみたと言わんばかりの筆舌に尽くし難い異常なまでの低レベルなグラフィックにより剥き出しの核地雷として大きな注目を浴びた。グラフィック以外には力が入っているかといえばNOであり、僅か1時間程度で全クリア可能なスカスカボリュームはミドルプライスとはとても思えない。
更に2014萌えゲーアワード金賞作品の続編『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!2』(通称:おに禁2)が前作からのスタッフ全とっかえという赤信号とともにまさかの名乗りをあげた。続投ヒロインの前作から流用した立ち絵や一部CGと新規スタッフによる低レベルのCGが別人レベルで乖離しており、常態化レベルの誤字脱字、主人公名の取り違え、CG内容とかみ合わないテキスト等と共に前作プレイヤーに悪夢を見せることに全力を惜しまない。更に追い打ちをかけるのがスタッフのみならず声優まで全とっかえされた挙句の素人演技。大量のNGボイスや未再生ボイスという腹立たしいおつりまであり、ボイス方面はとことん終わっている。前作スタッフ不在の中で人気タイトルの名を借りて作らざるを得なかったGaletteの苦しい台所事情が垣間見える作品だったと言えよう。
この年の覇権を掴んだママⅡは「発売前から糞と分かり切っているのに扱うのはおかしい」といった疑問の声も上がったが、エロゲーはジャンルの性質上グラフィックの重要度が一般的なコンシューマ作品と比べてかなり高く、他が駄目でもグラフィックさえ良ければ画集としては使えるという擁護も成立しうるほど。そのグラフィックがトラウマを植え付けかねないほど壊滅的な上に他の要素での挽回も出来ない事が大賞の決め手となった形である。
前年度 | 今ここ | 次年度 |
クソゲーオブザイヤー2016 | クソゲーオブザイヤー2017 | クソゲーオブザイヤー2018 |
[据え置きハード大賞] 古き良き時代の冒険譚 |
[据え置きハード大賞] RXN -雷神- |
[据え置きハード大賞] RPGツクールMV Trinity |
[携帯ハード大賞] Wizardry 囚われし亡霊の街 |
[携帯ハード大賞] 該当作なし |
[携帯ハード大賞] 廃止 |
[乙女ゲー大賞] 該当作なし |
[乙女ゲー大賞] 廃止 |
|
[エロゲー大賞] グリモ☆ラヴ ~放課後のウィッチ~ |
[エロゲー大賞] ママとの甘い性活Ⅱ |
[エロゲー大賞] 孕ら・ポコ! ~異能催眠で女学園を孕ませ征服~ |
掲示板
52 ななしのよっしん
2022/04/25(月) 09:14:50 ID: D4RaavNScT
>>sm40329470
再投稿されたで
53 ななしのよっしん
2022/06/08(水) 13:15:00 ID: hsDAxZ0mEP
おー、ええやん!
54 ななしのよっしん
2022/08/08(月) 21:49:33 ID: R6OcsT6GS1
わくぷりやった事あるが、まだ下手なりに頑張ってるんよね。
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最終更新:2024/05/06(月) 11:00
最終更新:2024/05/06(月) 11:00
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