The PrecinctとはFallen Tree Games Ltd.が開発した俯瞰(鳥瞰)視点のアクション/アドベンチャーゲームである。Steamで世界標準時2025年5月13日、日本時間5月14日に発売された。
タイトルの「Precinct」とは所轄警察署のこと[1]。舞台は1983年のアメリカ・アヴェルノ市。プレイヤーは、アヴェルノ市警察(ACPD)の新米巡査であるニック・コーデル・ジュニアとなり、ACPDでの勤務を体験していく。
近年増えた警察ゲーム[2]に多く見られるように、本作でも警察官のシミュレーション要素が取り入れられている[3]。犯人に対する有形力に制限がかかっており、被疑者の検挙においては罪状に応じた適切な処分(罰金や逮捕)を下さなければいけない。銃を使うような重大事件以外にも駐車違反の取締、落書きの検挙など、小さな犯罪も処理していかなければいけない。また純然たるシミュレーターではなくアドベンチャーゲームにもなっており、作中で起きる事件を調べることで物語がが進んでいく。
画面は斜め上から見下ろす俯瞰・鳥瞰視点となっており、三人称視点や一人称視点はない。プレイヤーキャラであるコーデル巡査が建物の中に入ったり、屋外でも建物の陰になる場合は遮蔽物は透過される。キーボドとマウスでも操作可能ではあるが、開発元はゲームパッドでのプレイを推奨している。
本作におけるアヴェルノ市及びアヴェルノ市警察は、1980年代のニューヨークとNYPDをモデルにされたという。公式の開発日誌によれば、NYPD元警察官のケヴィン・コックス氏から助言を受けたとのこと[4]。作中で主人公らが使用する被服や装備も、当時のNYPDを参考にしたとのこと。
警察学校を首席で卒業したニック・コーデル・ジュニアは、晴れてACPDの巡査を拝命し所轄のパトロール警官となった。彼の父親であるコーデル・シニアはACPDの警察長であったが、5年前に何者かに殺害されていた。
ニックは新米警官として日々の勤務をこなしながら、アヴェルノ市の暗部と、父の死の真相に迫っていく。
主人公が勤務する警察署。勤務の開始と終了を行う場所であり、容疑者の留置、警察車両や武器の選択など、警察活動の拠点となる場所。
| 屋上 | ヘリポート |
| 1階 | 受付、留置場、証拠保管係、武器係、ロッカー室、取調室、刑事課、ブリーフィング室、巡査デスク、警察長執務室、屋外駐車場 |
| 地階 | 駐車場、車両カスタマイズ、犬舎 |
本作では複数の警察車両とヘリコプターが登場し、主人公はこれらを使ってパトロールを行う。それぞれに特徴があるが、大きな違いは後部座席と後部ドアがあるかどうか。後部座席があるものは容疑者の移送に使えるが2ドア車はそれができず、容疑者の移送はインタラクトメニューで他の警官に要請しなければいけない。警察車両のトランクでは警察署の武器係と同じように手持ち武器の交換が可能で、また弾薬の補充ができる。弾薬は乗車するだけでも補充が可能だが、銃撃戦などで補充が早急に補充したい場合はトランクが使える。最初から全ての車両に乗れるわけではなく、勤務によって経験値を貯めてレベルアップをすることで、乗務できる車両が増えていく。
民間の車両もスキルを習得することで「接収」という形で使用することができる。GTAで車を盗むのと同じようなものだが、警察だから接収と言うことになっている。民間車両を接収すると覆面パトカーとして扱うことが可能で、屋根に回転灯が付きサイレンを鳴らして緊急走行ができる。但しトランクからの弾薬補充や武器交換はできない。覆面車両でトランクからの補充をしたければ、警察署地下駐車場の車両カスタマイズ係を利用し、パトカーを覆面仕様にしよう。
| 車種 | 後部座席 | モデル車 | 備考 |
| パトカー | 〇 | ダッジ ディプロマット |
標準的な4ドアセダンのパトカー。最初はこれしか乗れない。加速、最高速、ハンドリングなどどれも扱いやすく、序盤から終盤までお世話になる。 モデルとなったダッジ・ディプロマットは、80年代に全米の警察でパトカーとして使われた。今までディプロマットをここまで活かした素晴らしいゲームがあっただろうか…感慨深い。 |
| 警察用4X4ビークル | 〇 | ジープ ワゴニア (SJ型) |
オフロードタイプのステーションワゴン。加速性能はハッキリ言って悪いが、走破性は高い…ような気がする。最高速はセダンに比肩。 ジープ・ワゴニアは高級なフルサイズのオフロード車として世に出された。まだレンジローバーが無い時代だから凄い。アメリカはやはり自動車先進国だったのだ。 |
| 警察用ステーションワゴン | 〇 | フォード フェアモント |
ステーションワゴン。最高速は低めだが加速は悪くない。 フェアモントは、1970年代後半から80年代前半まで5年ほど生産された、当時のフォードでは小型の車。石油危機を経て燃費規制もあったことで開発された。カリフォルニア・ハイウェイパトロールも試験導入はしたようだが、正式採用はしていない。 |
| 警察犬用ステーションワゴン | 〇 | ↑ | 2025年12月のアップデートで追加された、警察犬が相棒の時に使用するワゴン車。ケリーと乗っても良い。外観はステーションワゴンとあまり変わらないが、車体にK-9を示す表示があり、また荷台部分は警察犬の檻になっているため窓は潰されている。 |
| 警察用ピックアップトラック | × | シボレー シルバラード |
ピックアップトラックを警察車両にしたもの。意外と加速が良く、容疑車両への体当たりでも使える。押しが強い。 |
| レッカー車 | × | ↑ | 2025年9月のアップデートで追加されたレッカー車。警察署の地下駐車場ではACPD仕様を、市内各所では黄色いレッカー会社仕様のものに乗ることが出来る。後部に牽引用アームを装備。車両牽引勤務ではこれに乗り、違反車両や放置車両などを回収していく。意外にハンドリングは良く加速も悪くはない。但しカーチェイスは苦手かも。中に人が乗っている車を牽引すると減点される。緊急走行は可能だがパトカーではないので、速度計測やナンバープレート照会の機能はない。サイレンの短吹鳴による停車指示はできる。 ピックアップトラックを用いたレッカー車はアメリカに実在しており、1980年代にシルバラードにレッカー車体を架装したものも実在したようである。 |
| 警察用対暴動車両 | 〇 | 機動隊が乗ってくるやつ。支援要請でコイツを呼ぶと、往年のNYPD ESUみたいな隊員が乗ってくる。見た目の割に加速性能はよく、カーチェイスでも使える。 | |
| ポリスバザードGTX | × | マッスルカーのパトカー。ともかく早い。加速も最高速もすごい。うっかりするとどこかへ飛んでいきそう。ほらまたケリーを跳ねた。 | |
| 覆面パトカー | 車種 による |
車種による | 2025年9月のアップデート以降、カスタマイズの一種として各警察車両に順次追加されているもの。覆面パトカーという独立した車種はなく、飽くまで各車のカスタマイズとして用意されている。現在用意されているのはセダン、バザードGTX、4x4、ピックアップ、ステーションワゴンの5車種。 塗装は一般車と同じような単色であり、灰色や青など複数から選べる。ライトバーはダッシュボード上に回転灯を置くもの。カスタム車両外観以外は元の車と同じとなっている。 |
| ヘリコプター | - | ユーロコプター AS350 |
ヘリ・コプターではなくヘリコ・プター。マルティネスと航空パトロールをする際に使う。サーチライトが搭載されており、これで容疑者を照らして追跡する。実際に検挙するのは地上部隊の仕事で、自分は追跡しながらパトカーや警官の支援要請を出し続ける。尚、ヘリコでの単独パトロールはない。 AS350は1975年以来、世界中の警察で使用されている。 |
| マグネット クレーン |
- | ジャンクヤードにあるクレーン。車両牽引勤務では炎上などで壊れた車をここに運び込むが、その際にクレーンで吊り上げ粉砕機にかければ追加でポイントが貰える。固定式なので本体を移動することはできないが、マグネットが付いたアームの旋回や前後上下移動ができる。 このアームの可動範囲が広いので、やろうと思えば通りを走る車など、全く関係ない車を釣り上げて粉砕機に投入することもできる。但し人が乗った状態で吊り上げるとそれだけで減点、さらに人が乗ったまま粉砕機にかけると大きく減点されミッション失敗の扱いになってしまう。 |
市内各所にはレアカーなるものが隠されている。車種自体は街中で見かけるものがベースとなっているが、特別なペイントやチューニングが施され純正よりも高性能になっている。怪しい木造のひさしを見つけたら、そこにレアカーが隠されているかも。

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最終更新:2025/12/25(木) 00:00
最終更新:2025/12/25(木) 00:00
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