『SLAM DUNK』とは、週刊少年ジャンプに連載された井上雄彦の漫画である。
アニメも東映アニメーションで制作され、テレビ朝日系で放映された。詳しくは後述。
中学3年間で50人にフラれるという快挙を成し遂げた赤髪の不良少年桜木花道。
高校1年生の春、背の高さと身体能力からバスケットボール部主将の妹である赤木晴子に入部を勧められる。
晴子に一目ぼれした花道は、ど素人でありながら入部を決め、次第に才能を開花させていく。
1990年代前半のジャンプを支えた超人気作品。
日本のバスケットボールブームの火付け役となる。この影響を受けてバスケットボール部に入ったという人も少なくないだろう。
作中には数々の名言が登場する。
あまりに有名なセリフが多いため、しばしばネタとして用いられることも。
登場する高校は実在の高校がモデルになっている。詳細は「物語の舞台」(Wikipedia)を参照。
前年度IH予選一回戦負けという無名の高校ながら、超個性的な選手を揃え一気にのし上がった。
選手層が薄く、スタメンと控えの差が激しいのが悩みの種。
桜木花道(CV:草尾毅)
本作品の主人公。初期は赤髪のリーゼントだが、後に坊主頭に刈り上げることとなる。
赤木晴子に惚れてバスケ部に入部するも、晴子の兄でありバスケ部主将の赤木剛憲(ゴリ)にみっちり基礎を絞られる。
ゴリとの衝突が多かったが、リバウンドの大切さに魅入られ、跳躍力の高さをはじめとした身体能力もあり一気に開花。バスケ歴数ヶ月でリバウンド王の異名を持つまでに至る。
飲み込みも早く、作中の数ヶ月の間に次々と新しい技術を習得し対戦相手を驚かせた。
退場癖や試合中の暴走含め、良くも悪くも毎度会場を震撼させる。
流川楓(CV:緑川光)
桜木と同じ1年生。中学時代からバスケのスタープレーヤーである。
桜木から(バスケでも晴子を巡っても)一方的にライバル視されているが、流川はほとんどまともに相手をしていない。
陵南からの誘いを蹴ってまで湘北へ入学した理由は「家から近い」。バスケが絡まない場面では寝ていることも多い。
クールな天才肌で言動に生意気な部分も見られるが、チームメイトからはその得点力に大きな信頼を寄せられている。
どこからでも得点を取れるオフェンスの鬼だが、スタミナ切れでダウンすることもありペース配分に若干の難あり。
赤木剛憲(CV:梁田清之)
桜木入部時のキャプテン。197cm。桜木からは「ゴリ」と呼ばれ、しばしば衝突もする。
常々全国制覇を夢見て努力を欠かさない湘北の大黒柱。
高校入学時は「下手くそで海南にも翔陽にも入れない」と言われたが、そこから全国区のセンターへと成長した。
成績優秀で、かつ真面目な性格をしているが、バスケットを愛する情熱が災いして大人げないことをしたり、非常識な行動をとることも。電車内での「1cmケツ上げ」は小暮にも恥ずかしがられている。
ゴール下という持ち場では大抵のプレーヤーを寄せ付けないが、唯一山王・河田には叩きのめされ迷走してしまう。
宮城リョータ(CV:塩屋翼)
彩子をめぐって桜木と対立するがすぐに和解。「電光石火」の異名を持つ。桜木からはリョータくん→リョーちんと呼ばれる。
上背は無いものの持ち味のスピードで『No.1ポイントガード』を心に、すばしっこくコートを駆け回る。
ドリブルで切れ込んでのパス出しが主な役回りだが、時に自ら切れ込んで得点に絡むことも。
作中では、翔陽・藤真、海南・牧、山王・深津と相手のキャプテンと対峙する事も多く、彼自身の成長を促した。
桜木と同様に頭に血が上りやすく、カッとなって周りが見えなくなることもある。
バスケ部襲撃事件や過去の暴力事件を始めとして三井とは対立していたが、三井がバスケ部に入部するとそんなわだかまりがなかったような信頼を見せていた。
三井寿(CV:置鮎龍太郎)
中学の試合中に安西先生に授けられた「あきらめたらそこで試合終了だよ」の発言に感銘を受けて、湘北に入学。
だが、1年時に負傷してチーム内での存在感を赤木に奪われて挫折、以後腐ってしまう日々を送る。
宮城らとの因縁もあり、恨みでバスケ部をメチャクチャにしようとするが、安西先生の仲介が入りバスケ部に復帰。
入り出すと止まらない3Pシュートが武器だが、スタミナが足りずヘバる場面も多い。
好不調の波も激しく、空気な時はとことん空気になってしまう(海南戦、豊玉戦前半などが最たる例)。
安西先生を尊敬しすぎるあまりに、陵南戦では安西不在の代わりに写真立てを置いて手を合わせるなど明らかに不謹慎なことをした。愛称は「ミッチー(桜木から)」、「みっちゃん(かつてのバスケ仲間と3年の不良仲間から)」。
特にファンの多いキャラである。
木暮公延(CV:田中秀幸)
赤木と同じ3年のバスケ部副主将。メガネをかけている事から桜木は「メガネ君」と呼んでいる。
バスケを始めた理由は「体力をつけるため」で、赤木とは中学時代から行動を共にする場面が多かった。
見た目通りの冷静で柔和な人物だが、三井の暴動には感情をむき出しにして怒りを露わにした。
上記のスタメンとは明らかに実力の差があるが、ベンチ層が薄い湘北においてはその経験の豊富さから唯一頼れると言えるだろう存在で、スタメン5人のうち誰か抜けた時に入る事が多い。IH予選の陵南戦は彼の最大の見せ場である。
安田靖春(CV:小野坂昌也)
2年生の控えガード。宮城とは中学時代からの仲である。犯人は、じゃなくて愛称は「ヤス」。
陵南との練習試合まではスタメンだったが、宮城復帰でその座を追われることに。
バスケ部襲撃事件で主犯の三井を説得するなど見た目以上の度胸を買われ、IH1回戦の豊玉戦では流れを変える役割を託された。控えでは見せ場がある選手。
潮崎哲士(CV:林延年)
2年生の控えガード。安田と同じく陵南との練習試合では出番があったが、その後の見せ場は皆無。
角田悟(CV:里内信夫)
2年生の控えセンター。控えの中では一番背が高い。
桜木の退場時などに出番があるが、やはりこれといった見せ場はない。
石井健太郎 佐々岡 智 桑田 登紀
1年生控えトリオ。眼鏡をかけているのが石井、背が小さいのが桑田、無個性なのが佐々岡。当然見せ場はない。
安西光義(CV:西村知道)
「安西先生」の記事を参照。個別記事のある数少ないキャラクターである。
彩子(CV:原えりこ)
バスケ部マネージャーの2年生。宮城の想い人。
姉御肌のキャラクターで、手にしたハリセンでチームに喝を入れることも多い。苗字は作者曰く「ない」。
赤木晴子(CV:平松晶子)
ゴリの妹の1年生。とても兄妹とは思えないくらい似ていない。
桜木の想い人でもあるが、晴子自身は流川へ片想いをしているため桜木の想いに気付かない。
部員ではなく、いち生徒としてバスケ部の試合に必ず駆けつける。中学まではバスケ部だった。
作中のラストではマネージャーになったヒロイン。
桜木軍団(水戸・高宮・大楠・野間)
桜木の中学時代の同級生であり、よき理解者でもある。
部員でない宿命か、試合になると影が薄くなってしまう(どうにか水戸だけは存在感を保っていたか)のは致し方なし。
晴子同様、湘北の試合には必ず駆けつけ、時に桜木に軽口を叩くもサポートを続けた。
作中では湘北と二度対戦。
県内屈指の強豪校だが、翔陽とチート海南大附属に阻まれ、全国経験は無いちょっとかわいそうな高校。
魚住純(CV:岸野幸正)
ビッグ・ジュンの異名を持つ202cmのセンター。桜木からは「ボス猿」と呼ばれる。
その巨体を生かしたプレーが持ち味で、赤木とはライバル関係にある。
作中で桜木以外で退場になった瞬間が描かれた数少ないキャラクターでもある。
板前の息子で、湘北-山王戦ではコート上で大根のかつらむきを披露して赤木へアドバイスする。
仙道彰(CV:大塚芳忠)
ソニックも真っ青なくらい硬そうなツンツンヘアーが特徴の2年生。
上述の名言、「まだあわてるような時間じゃない」は彼がIH予選の湘北戦で発したセリフである。
プレーにムラはあるものの、多くのプレイヤーに天才と評価されるオールラウンドプレーヤー。
流川とは試合中に火花を散らし合う場面が多い。
福田吉兆(CV:石川英郎)
得点にかける執念は人一倍の2年生。
見た目によらず繊細な男で、よく自分を叱る監督に手を上げ、無期限部活動禁止処分を受けてしまう。
IH予選決勝リーグから復帰すると、陵南の秘密兵器として海南・湘北を大いに苦しめた。
池上亮二(CV:緑川光)
陵南の副キャプテン。詳しくは「ディフェンスに定評のある池上」の記事を参照。
ニコニコ動画で人気のある一人(ニコニコ以前からネタにはされていたが)。
相田彦一(CV:小野坂昌也)
「要チェックや!」のセリフが印象的な1年生。桜木を(勘違いから?)天才と評し、高く評価している。
もっとも、彼のプレーが描かれている場面は無い。ベンチの盛り上げ役としては一役買っているのだが……
小野坂昌也は元々湘北の安田役で入ったが、大阪弁が出来るということで彦一の役もやらされることとなり、今となっては「スラムダンクの小野坂と言えば?」と聞かれたら安田よりこの彦一のほうがあがるだろう。ヤスェ…。
越野宏明 植草智之 菅平
その他、陵南でプレー機会のあった選手。
負けん気の強い越野は、格上の海南・牧に向かっていったり、ルーズボールを追ってダイブするなど活躍が多い。
植草は地味だがミスの少ないプレーヤー。だが、IH予選の湘北戦では宮城に完敗を喫してしまう。
菅平は控えセンター。フルネームは不明。魚住に代わって出場するも、IH予選の湘北戦では特に狙われ失点を重ねてしまった。
田岡茂一(CV:石塚運昇)
三井・宮城・流川のスカウトに失敗したり、福田に目をつぶされかけたりと苦労が多い。
「湘北の不安要素」に付け込むなど、指揮官としての目は確かだが、その努力がなかなか実を結ばない監督。
海南大付属と並びインターハイ出場の常連。IH予選では決勝リーグ進出をかけ、湘北と対戦した。
原作ではこの試合から(武里戦を除き)スキップせず試合の終始を描写。
全体的に背の高い選手が多く、部員達のペットボトルを使った応援もまた印象的。
欠点は監督が存在しないことだろうか。
藤真健司(CV:辻谷耕史)
海南・牧と並ぶ神奈川の二大プレーヤーの一角。主将であるが、チーム事情から監督も務める。
温和な性格もコートに立つと熱い性格となり、チームの動きも変わる。作中では数少ないサウスポー。
1年時からスタメンとして鳴らしたが、常に海南・牧に行く手を阻まれ、No.2の座に甘んじてきた。
花形透(CV:風間信彦)
メガネをかけた197cmのセンター。桜木の愛称も「メガネ」。
その高さのみならず、赤木や魚住とは一味違った頭脳プレーで湘北を苦しめた。
田岡曰く「赤木や魚住が剛のセンターなら、花形は柔のセンター」らしい。
長谷川一志(CV:塩屋浩三)
華のあるチームにあっておとなしい選手だが、誰よりも努力を積んできた好選手。
中学の時に三井とマッチアップして敗れる。特に三井の印象にも残らなかったようだ。
その後街中でやさぐれていた三井を見た長谷川は三井封じに自信を見せるが……
永野満 高野昭一 伊藤卓
その他翔陽で出番のあった選手。
永野・高野はスタメンでそれぞれ流川・桜木とマッチアップ。2人を視線で挑発する場面もあった。
伊藤は藤真に代わりスタメンで出場。当初は高さを生かし宮城を攻めるも、逆にスピードで翻弄されベンチに退いた。
「常勝」は伊達でなく、過去16年連続インターハイ出場を誇る"神奈川の王者"。
エリートの中のエリートのみが生き残れる過酷な練習量により並の部員はすぐ辞めていく。
牧紳一(CV:江川央生)
神奈川No.1プレーヤーの異名を持つ選手。桜木からの愛称は「じい」。
高校生とは思えぬ威圧感と圧倒的な存在感でチームを引っ張る。
ポイントガードでありながら、センターの選手にも当たり負けしないパワーを持つ。
性格も大人びているが、老けていることを実はとても気にしているため、そこを指摘されると歳相応の反応を見せる。
清田信長(CV:森川智之)
紫のヘアバンドに『信長』というインパクトある名前の1年生。流川をライバル視し、桜木を見下している。
「野猿」と桜木がつけた愛称そのままに、調子に乗って失策を犯す事もあり、牧によく怒られる。
お調子者という印象が強いが、作中でダンクを決めた選手では一番背が低く、試合の流れを変えることも多々ある。
神宗一郎(CV:林延年)
闘争心の無さそうな見た目とは裏腹に、人一倍シュートの練習を積み重ねた2年生シューター。
中を切り崩した牧からパスを受けて3Pを量産し、最強コンビと称されることも。
高砂一馬(CV:川津泰彦)
おっさん顔の仕事人センター。IH予選の陵南戦では魚住を退場に追い込む仕事をしてのけた。
湘北との試合では最後の最後で桜木とマッチアップ。一度は桜木のリバウンドを完全に封じたが……
武藤正(CV:塩屋浩三)
「武藤正」の記事を参照。安西先生、池上と並んで(何故か)単独記事のあるキャラクター。
宮益義範(CV:里内信夫)
よく過酷な練習に耐えてきたなと思うほどのヒョロヒョロな風貌と眼鏡代わりのゴーグルから、桜木が「宇宙人」と称したプレーヤー。
実際、高校入学からバスケを始めたにも関わらず、海南の練習に耐えたその力量は確かである。
シューターとしては神に次ぐ二番手であり、初公式戦投入となった湘北戦では桜木潰しとしてではなく神とのダブルシューター戦法をとるためにも起用された。
高頭力(CV:佐藤正治)
何気に名言が多い。「メッキがはがれてきたぞ」「ウチに天才はいない。だがウチが最強だ!」一見大らかな性格だが、不甲斐ないプレイが続くと年甲斐もなくキレだす。
陵南の田岡とは高校時代からのライバル関係。
空気。必死に汗かいてる変な監督がいただけ。
その影響で、2ちゃんねるの格付けネタスレではオチで使うのが定番となった。
SFC版『テレビアニメ スラムダンク 四強激突!!』では武里の代わりに翔陽が入ってる。
大阪府代表。湘北のIH1回戦の相手で、全国ベスト8の常連校。
ガラがかなり悪く、試合前半は互いにギスギスした雰囲気が続く。
前監督の北野先生に名言が多く、かつてのスローガンだった『ラン&ガン』に憧れる生徒も多い。
南烈
みなみつよし。主将。前年の翔陽戦では藤真を潰した事でエースキラーと揶揄される。
岸本と共に豊玉のラン&ガンに憧れて豊玉に進学。岸本ほどあからさまではないが、監督には反旗を翻している。
クイックモーションから放たれる3Pシュートを武器に、大阪府予選で得点ランク1位に輝いた。
岸本実理(CV:田中一成)
作中きっての愛すべきDQN。豊玉をガン無視して山王と戦う事に驚く湘北バスケ部にいきなりケンカを売ってくる。
桜木相手にも怯まない攻撃的な性格もさることながら、プレーも攻撃的で大阪府予選得点ランク2位の実力を持つ。
ラン&ガンより守備力を重視する金平監督と真っ向から反発する。
板倉大二朗
同じポイントガードの宮城リョータに対しF××Kしたり、やたらと挑発する。
挑発だけでなく、得点力も高く、見た目によらず綺麗なシュートフォームから3Pを決めることも。
冷静さを欠いた宮城相手に高さで圧倒するが、平面の勝負では完敗を喫した。
その他
矢嶋京平 岩田三秋 大川輝男
その他豊玉で出番のあった選手。
矢嶋は試合中これといった見せ場はなく、流川を「ナガレカワ」と命名?したことくらい。
岩田は赤木にプレーで圧倒される。以後はラフプレーに走り、赤木を苛立たせた。
大川は彦一の同級生。身長も急激に伸び、彦一を見下していたが、ベンチウォーマーで試合には出なかった。
秋田県代表。前年度では海南を相手に圧勝し、全国3連覇中。本作品のラスボス的存在。
深津一成
主将を務めるポイントガード。ゲームメイクに長け、山王の攻撃の起点でもある。
冷静沈着なプレーヤーで、前年度は海南・牧を封じてみせた。色んな語尾に凝っている変わり者でもある。
河田雅史
3年生センター。すぐに大学BEST3になれると評されるほどのプレーヤーで、赤木を圧倒して精神的にも苦しめた。
ガード・フォワードと体の成長にしたがってプレースタイルも変えていった異色の選手でもある。
桜木からは「丸ゴリ」と呼ばれる。桜木のリバウンドも飛ばせないことに徹して封じ込めた。
沢北栄治
No.1プレイヤーと評される2年生。精神的にムラがあるものの、深津・河田もエースと認める得点力の高さが武器。
仙道がイチオシしている人物なだけに流川は対抗心を燃やし、何度も立ち向かっていくのだが……
河田美紀男 野辺将広 松本稔 一ノ倉聡 堂本五郎
その他山王で出番のあったキャラクター。
美紀男は河田の弟。1年生ながら210㎝という体格で将来を期待されるも、桜木と赤木に完敗を喫してしまった。
野辺はリバウンド奪取が仕事。試合中盤まではパワーとスクリーンアウトの上手さで桜木を封じていたが……
松本は他のチームならどこでもエースになれる(by 海南・武藤)選手。スタミナ切れの三井から得点を量産するも……
一ノ倉はディフェンス力を買われ、スタメン起用された選手。前半で三井のスタミナを消耗させるが、得点も決められる。
堂本はこのチームを率いる監督。湘北戦に敗れた後、名言を残している。
テレビ朝日系で土曜日に放送されていた。全101話で、制作は東映アニメーション。
ビーイング系アーティスト達による数々の主題歌は、今でも名曲として知られている。
ドクターTや桜木軍団の出番が地味に増えていることが特徴。
作者的にはあまりよろしくなかったようで、後に自作でこのアニメを揶揄(「どんだけコート広いんだよ!」)するなど、忌み嫌うような扱いになっている(しかも後に自分のバスケ漫画がアニメ化された時は監修を担当している)など、バスケット経験者からすると「なんだこりゃあ」と感じる展開が多い。
特に肝心要のバスケ描写は経験者からすれば稚拙と言われても仕方ない面も多い(特に試合)。1秒のうちに10秒分の動きをしたりなど、実際の試合とは異なり作品のテンポはかなり悪く、そこに関してはかなり突っ込まれがち。
これは所謂ドラゴンボールなどに見られる東映お得意の引き伸ばし展開により生じた負の面である。30分の番組なのに1分にも満たない試合の1部分を作り上げた回もあるなど、すごいこともやっていた。
そのため、原作のファンから評価されているとは言い難い。
が、当時のスラムダンク人気を支えた一つの柱という側面(主に子供)もあり、評価されていないわけではない。
特に声優のキャスティング面では評価・人気ともに高い傾向にあり、しかも今では考えられない+当時として考えても超豪華な布陣である。
田中秀幸、大塚芳忠、そして西村知道など、当時から考えてもベテランの声優に、平気でモブや脇役としてバンバン使いまくるアニメは、今となってはなかなかお目にかかれないだろう。
老け顔が多いせいか渋い声のベテランを揃えたキャスティングが多く、塩屋浩三は当時の年で高校生の役をやるとは思ってなかったらしい。
主人公の桜木花道役の草尾毅にとっては代表作の一つだが、桜木のハイテンションを維持するのは相当にキツかったようで、今となっては演じるのが難しい役となってしまった様子。
この番組で使われていたバスケ用の効果音は、後の東映のアニメでも使われるなど、とても重宝されるくらい完成度が高い。東映制作のアニメで、バスケシーンを見ていて妙に聞き慣れた音がした気がしたら、おそらくそれは本作のものを流用しているからである。
アニメ版ではIH本戦は描かれず、予選の陵南戦終了後にオリジナルの壮行試合を行って終了した。
元々アニメはそのIH編までやる予定があった(ED4の映像を見てもわかるように)のだが、原作に追いついてしまったことや、原作の進行が今後どうなるかわからなかったため、続けるのが困難となっていたのである(原作も山王戦で終わらせるかどうかで協議されていた)。
後期は裏番組の影響で視聴率こそやや振るわなかったが、商業的には大成功していたため、スポンサー的には今更出資を控える理由などもなく、少なくとも不自然な終わり方ではあった。
「作者がキレて打ち切りにした」という話もあるが、当時の作者にそこまでの権限があったかどうかはやや疑わしい。
今でもファンの中では「アニメ版のIH編(山王戦)が見たい」という声があがることもあるが、やるとしても当時の声優を集めるのが予算的に現実的でないことや、このアニメに作者が好印象を持っていないことなど、いろいろな理由で実現はかなり難しいと思われる。
新アニメ自体はほぼ不可能だが、DVD-BOXが発売される付近に開催された「リアル2万本シュートイベント」では、作者の井上雄彦を皮切りに、後日アニメ版の声優6人(スタメン+メガネくん)が参加するなど、原作側とまるっきり縁切れしたわけではないようだ。
作者・井上雄彦が創設した奨学金制度。アメリカに渡って14ヶ月間の日程で修業を積む。
言語の壁等、乗り越えなければならないハードルは高いが、プロ選手も輩出するなど実績もある。
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最終更新:2024/05/04(土) 22:00
最終更新:2024/05/04(土) 22:00
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