単語記事: 在日特権を許さない市民の会

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在日特権を許さない市民の会とは、日本の右市民団体である。略称在特会

概要

在日韓国朝鮮人(以下「在日」と表記)が各種の特権(在日特権)を不当に享受しているとし、それらの撤的に掲げる団体。同時に反リベラル・反左翼団体としての性質も有しており、在日問題との関連性の有を問わず、あらゆるリベラルないし左翼的な言論・政策・個人・団体に対する糾弾活動を手広く展開している。

公式には「在日と他の外国人等に扱われる社会」をすとしているが、創設者である桜井誠(本名:高田誠[1]会長を始めとする会員らは「在日外追放・殺戮(ジェノサイド)」など在日の劣後的取扱をすることが多く、さらに在日韓国人朝鮮人そのものを蔑むような言動(ヘイトスピーチ)もたびたび見られることから、内外の機関マスコミからは排外義団体、あるいは人種差別団体として扱われているのが実情である[2]

ネットユーザー(いわゆる「ネット右翼」)をな支持基盤としており[3]宣やデモなどの頭活動の様子をYouTubeニコニコ動画で配信し、活動への参加や宣伝・カンパ等を募る手法で急速に勢を拡大。2015年1月時点で称約15,400人の会員を擁する内最大級の右市民団体となっている。なお公安当局によると、2014年時点で頭活動への動員は数十人から100人程度とされる[4]

ネット右翼体とする政治グループという括りで見ても、SNSコミュニティmy日本称参加者約78,000人)に次ぐ2番の勢を誇っている。創設者の桜井が既成右翼と縁のない純な第一世代ネット右翼の出身者であること、ネット右翼の増加に伴い勢を伸ばしてきたこと、内容や関心を向けるテーマネット右翼界の流のそれと概ね一致していることなどから、ネット右翼徴する組織として扱われることも少なくない。

2006年12月の結成以来、8年間に渡って会長を務めていた桜井2014年11月限りで会を去ったため、同年12月からは八木康洋が新会長として会の活動を揮している。

歴史

ネット右翼の台頭と"Doronpa"の登場

1990年代に生じた自由義史観の伸長と革新の衰退、そして2002年日韓W杯を機に直面した韓国反日ナショナリズムの影を受け、00年代前半から日本ネット上では韓国朝鮮への強い嫌悪感を軸に、強固な右的思想を抱えるネットユーザーが多数現れるようになった。いわゆるネット右翼の台頭である。

彼らはネット上の各所で嫌韓思想を喧伝していたが、その中の一人に「ENJOY Korea」(エンコリ)などの日韓翻訳掲示板戦場とする"Doronpa"というコテハンがいた。後の在特会会長桜井誠その人である。

桜井嫌韓コテハンとして活動する傍ら、エンコリなどでの投稿文をまとめたサイト「不思議の韓国」を開設してネットでの知名度を高めると、2005年1月には日本テレビの「ジェネジャン」に出演。この頃から日本文化チャンネル桜でも起用されるようになり、次第にひとかどの嫌韓活動家として知られる存在となっていった。

東亜細亜問題研究会

2005年桜井は"みや東亞"こと宮本介や、ジェネジャン収録前の模擬討論で知り合った御影草志[5]らと共に「日韓歴史問題研究会」を結成。翌2006年2月には会名を「東亜細亜問題研究会」(東亜)とめた。

東亜研では嫌韓テーマにしたシンポジウムを3回に渡って開催したほか、嫌韓嫌中を論じた本の執筆や雑誌への寄稿、ネットラジオの配信など多的な活動を展開した。他方でこの頃はまだ宣やデモといった頭活動には乗り出していなかった。

また東亜研には御影を始め米田御堂久子など、後に在特会幹部として桜井を支えるメンバーが参加しており、在特会を結成するにあたって体のような役割を果たすことになった[6]

在特会黎明期

2006年在日年金問題[7]報道に接した桜井は「保険料を払わない在日のたかり行為」と認識して激怒在日糾弾に特化した組織の結成を決意する[8]。同年12月2日に開かれた準備会合において新団体の名称を「在日特権を許さない市民の会」とすることが決定され、桜井会長に、御影副会長にそれぞれ就任した。

既に嫌韓活動家として名を上げていた桜井による新団体の結成とあって発足前から高い注を集め、翌2007年1月20日に行われた発足集会の時点で会員数は502人、当日の集会参加者は163人に上った。また発足集会の直後に現会長八木康洋が入会している。

活動規模の拡大を図るべく同年中に関西福岡名古屋北海道の4支部が開設されたが、初期の在特会東亜研時代のカラーを引き継いだ勉強会中心の活動スタイルを採っており、活動頻度もまばらだった。同年11月頃から東京小平の福給付[9]問題に取り組み始め、同27日には会催の初宣、翌2008年3月2日には初のデモを開催したが、今日見られるような過な言動は少なく、むしろ行政保守系議員への働きかけを重視していた。


転機となったカルデロンデモ

こうした較的穏当な活動スタイル2008年の後半頃から徐々に後退し、しい言動を伴う宣やデモなどの抗議行動を多用する現在のスタイルに取って代わられた。桜井は彼が左的とみなした福田康夫首相(当時、自民党)の着任が活動スタイルの変化を促したとしているが[10]ジャーナリスト安田浩一は当時「行動する保守」界の中心人物として在特会と共闘を演じていた西村修平の影が大きかったのではないかと摘している[11]

いずれにせよ変化の兆しを見せ始めた在特会に大きな転機をもたらしたのが、2009年4月11日カルデロン一家追放デモである。これは不法滞在中のフィリピン一家に対する支援活動や、日本まれのに在留特別許可を与えたことに抗議するとして、の通う学校近辺で一家追放などを訴えるデモに及んだものだった。

このデモネット右翼から圧倒的な支持を受け、在特会の急成長を促す原動となった[12]デモ後の1年間は在特会史上最も会員が増加した時期であり、毎均して約280人もの新規会員が入会していた。安田の取材に応じた活動家の中にもこのデモをきっかけに入会した者が多数いたという[13]

他方で「行動する保守」界の盟だった極右政党維新政党・新風」の勝手連組織「新連」は、デモ翌日に党が出した「民族差別を許さない」と題する[14]に失望、同年9月には活動を休止する(2012年12月に活動再開、2014年10月に解散)。これにより在特会は「行動する保守」界の新たな盟として運動導権を握ることになった。


先鋭化の進行とその代償

の拡大を続ける在特会2010年1月に支部を都道府県単位で再編成し、新規運営を大量に登用するなど組織強化を推し進めた。また知名度の向上に伴って寄付も増加し、2009年度の寄付額は前年度110%増の約713万円に上るなど、在特会金時代を迎えつつあった。

だがこの頃になると活動の先鋭化は法的に危険なレベルにまで近づきつつあり、2009年9月には秋葉原での外国人参政権反対デモにおいて沿抗議プラカードを掲げた男性を集団で暴行するという事件が発生。また関西では同年12月京都朝鮮学校ヘイトスピーチ事件京都事件)や、翌2010年4月大阪水曜デモ事件徳島県教組業務妨事件徳島事件)など、度を越して過抗議活動が立て続けに行われた。

その後関西での各事件に参加した役員・会員が同年の7月から9月にかけて相次いで逮捕され、在特会の名は不名誉な形で大きく報道されることになった。また同年末から公安調庁の「内外情勢の回顧と展望」において毎年その動向を掲載されるようになるなど、公安警察による監視のが一層強まる結果となった。


停滞期

逮捕劇が一段落した2010年10月から丸1年間、在特会はかつてない停滞期を迎える。この時期の会員数の伸びは当たりわずか66人と最盛期の1/4にも満たず、結成以来最低準に落ち込んだ。

さらにチャンネル桜や「主権回復を目指す会」(権会)・「日本を護る市民の会」(日護会)など、これまで共闘していた右系組織との関係が悪化。「行動する保守」界の盟としての地位は保ったものの、以後これらの団体による「右からの在特会批判」に悩まされることになった。

加えて内部抗争や先鋭化路線への反発から、副会長・支部長・支部運営スタッフの辞任・退会も相次いだ[15][16]。会を離れたスタッフの中には、日護会との抗争(在特・日護抗争)において日護会側を支援する動きを見せる者や[17]在特会的なスタイルを否定した独自の右市民団体を立ち上げる者[18]も見られた。

更なる先鋭化・多角化

こうした状況を打破すべく在特会が選んだは言動の更なる先鋭化だった。特に桜井会長2011年5月京都で開催した集会で「在日朝鮮人反日極左を皆殺しにしなければならない日が必ず来る。その覚悟が々に問われている」と会員らに熱弁を振るい、同年11月には朝鮮大学校を訪れて「々は朝鮮人を殺しに来た」と叫ぶなど、然と在日左翼の殺をほのめかす発言に及ぶようになっていった。

この影で会員や一般参加者も言動が次第にエスカレートし、抗議企業の製品や韓国国旗を踏み付ける、韓国要人の人形を引きずり回して首を切断するなどの行動が現れ始めた。また2012年6月から在特会を中心とする「行動する保守営が共催している嫌韓デモでは、「良い韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せ」「朝鮮人の女はレイプしてもいい」「鶴橋大虐殺を起こす」などの過な文言を散りばめたコールやプラカードが頻出し、物議を醸した。

また先鋭化と同時に活動領域の拡大にも努めた。東日本大震災原発事故を機に電不足を奇貨とした反「反原発運動や反パチンコ運動に乗り出したほか、同年8月6日には広島核武装推進デモを挙行。反核運動平和運動に取り組む被爆者やその支援者を糾弾し、原爆ドームの解体を訴えるという前代未聞の行動に出た[19]

これらの先鋭化・多化路線がネット右翼層の評価を得たか、2011年10月頃になってようやく会勢に回復傾向が現れ始めた。同から2013年9月までの2年間における均会員増加数は136人と、全盛期の半分程度ではあるものの、一時の底はどうにか脱した形となった。


政治的孤立

言動の先鋭化に伴い、2013年頃からヘイトスピーチ規制の是非が社会問題として争点化し、大手マスコミや政界でも在特会の活動が取り沙汰されるようになった。翌2014年には国連などの勧告もあってヘイトスピーチ規制法の制定が本格的に検討される段階に至っており、会の活動を展開する上での懸念事項となっている。

在特会側は2013年2月の全大会で保守政界との連携を課題として挙げていたものの、内外で在特会の排外義団体としての評価が固まってしまったことからパイプ構築は難航。第2次安倍改造内閣国家公安委員長に就任した山谷えり子が増木重夫元関西部長西村斉元京都部長らとの交友関係を疑われ、内外でスキャンダルとなったことからもわかるように、保守政界の側も在特会と表立って関係を結ぶことは困難な状況にある。

一方活動の現場では「レイシストをしばき隊」「男組」などの対立勢カウンター活動を展開するようになり、宣やデモの現場におけるトラブルや小競り合いが増加。2013年6月には桜井会長自身が暴行容疑で逮捕されるに至った[20]。さらに同年10月には京都事件に関する民事訴訟で約1226万円もの賠償を命じられ(2014年12月、上告棄却により判決確定)、他にも2件の民事訴訟[21]を抱えるなど、法的リスクの顕在化が進行している。

こうした中で一つの徴的な事件が起きる。2014年8月15日、懇親会後に偶然カウンターと出くわした在特会および友好団体のメンバーらがカウンター側に暴行を加え、2人に折などの重軽傷を負わせたのである[22]。この事件で在特会三重支部運営逮捕された(また友好団体に移籍していた前三重部長逮捕された)。

これまでの在特会による違法行為は活動の現場で活動に付随して行われたものであり、それゆえに「仮に行き過ぎがあったとしても活動自体は正当だ」と抗弁することも可だった。しかしこの事件は活動外で行われた傷事件であるにもかかわらず、在特会逮捕者への支援宣を行うなど擁護の動きを見せた。これは在特会が「市民団体」の組みから逸脱し、欧極右団体や、思想は逆であるが日本の新左翼団体の側に接近しつつあることを示す事例となった(ただしこれらの団体と異なり、傷正当化はしても殺人などの正当化には及んでいない)。


会長交代と路線修正の試み

2014年11月、8年間に渡って会を率いてきた桜井が同限りでの会長退任と退会を表明。12月1日付で筆頭副会長八木会長に昇進した。八木会長は「変化」をスローガンに掲げ、ヘイトスピーチ規制にも対応できる活動手法の確立すとして、当面は会員からの意見集約と政治家への働きかけの強化に努めることを表明した。また今後は活動外で違法行為に及んだ場合に会としての支援を行わないことが確認された[23]

桜井は退任時のニコニコ生放送で「これからは政治を入れるので、イケイケドンドン路線の方は私と一緒に降りて頂きたい」と呼びかけており、会長交代を機に2009年頃から続いてきた先鋭化路線に一定の区切りをつけ、初期の路線に回帰することで保守政界とのパイプの再構築をそうとする会の新方針が明確になった。ただし八木自身は「やり方を元に戻すのも変化」として先鋭化路線への回帰の選択肢を留保している[24]

一方で、八木在特会最大の事件として広く知られる京都事件の参加者の一人である(個人として約672万円の賠償を命じられている)ことから、保守政界側が表立って関係を作りにくい状況に変わりはないとの摘もある。また地方での活動は各支部の裁量に委ねられるところが大きく、新方針がどこまで徹底されるかは依然不透明である。

主張・行動

結成時より「7つの約束」と称する活動針を掲げている[25]

  1. 在日による差別を振りかざしての特権要在特会は断じて許しません。
  2. 公式サイトの拡充、各地での講演会開催などを様々な媒体を通じて在日問題の周知を積極的に行っていきます。
  3. 各所からの講演要請があれば在特会は可な限り応じ、集会の規模を問わず講師の派遣を行います。
  4. 在日特権に断固反対」「在日問題を次の世代に引き継がせない」意思表示として在特会への会員登録を広く勧めていきます。
  5. 当面の標を登録会員数一万人に定め、標に達し次第、警察当局や法務当局、各地方自治体、各政治家への在日問題解決の請願を開始します。
  6. 在日側からの希望があれば、放送・出版など様々なメディアにおいて開討論に応じます。
  7. 不逞在日の犯罪行為に苦しむ各地の実態を知らしめ、その救済を在特会していきます。

具体的な「在日特権」としては特別永住許可通名使用などを挙げている。ただし桜井会長在特会結成前から「在日全員送還論」を唱えており、公式サイト上で行われたアンケートでも全員送還論の支持率が68%に上る一方で「他の外国人と同等に取り扱う」はわずか26%しか支持を得ていないなど、実際には「特権の剥奪」ではなく「追放」がたる訴えとなっている[26]。なお同様の「特権」を有する在日台湾人については特段批判を向けていない。

活動のテーマを見ると、会の表向きの的である「在日特権」を直接取り上げるものは少数に留まっている。徳島大学樋口直人准教授が調したところによると、在日コリアンを対に取るイベントは最も多い年でも活動全体の3割程度であり、シェアの最も多い「韓国中国などの近隣諸糾弾」に「自由義史観の喧伝」「リベラル左翼の糾弾」を含めると例年活動全体の5割以上を占めるようになるという。

また「正論」「諸君!」「Will」の右論壇誌3誌が扱うテーマの推移と在特会が扱うテーマの推移を較したところ、両者におおむね一致した傾向が見られることから、在特会は右論壇の言説の機会構造に反応し、在日特権以外のテーマも積極的に取り入れることで勢拡大を図っていると摘されている[27]

活動時にはデモ宣などの集団示威行動を多用する傾向が見られる。示威行動は人通りの多い都市中心部か糾弾対となる個人・団体の関連施設周辺で行うことが多い。また糾弾対が行う宣・デモに対して「カウンター」という形で宣・デモをぶつける場面もしばしば見られる。

示威行動前にはネット上で参加の呼びかけが行われ、終了後は撮影班により活動の様子を収めた動画Youtubeニコ動アップされるのが通例である。在特会関係者によってアップされた動画ニコ動政治カテゴリでも一定の割合を占めており、ランキングに顔を出すこともしくない。他方で、宣伝のためにアップした動画が裁判で違法行為の明に使われるという皮な事態も引き起こしている。

組織

本部執行役員

2015年1月31日時点の本部執行役員は以下の通り。

役職 氏名 会員番号 着任日 備考
会長 八木康洋 A0000527 14/12/01 茨城部長兼任
副会長 筆頭 全地区統括 中部地区 長尾 A0008414 12/06/19
北海道地区 藤田正樹 A0002330 10/10/01 北海道支部会計兼任
東北地区 菊地内記 A0006533 13/11/23 宮城部長兼任
関西地区 功正毅 A0002173 13/03/26 滋賀部長兼任
中国四国地区 先崎 A0000033 10/10/01
九州地区 IT関連統括 藤井義行 A0001086 11/11/08
事務 局長 席)
次長 席)
広報局 局長 米田 A0000068 08/02/10 関東地区統括代行
次長 席)

かつて本部執行役員の地位にあった者は以下の通り。

着任日 退任日 役職 氏名 会員番号 備考
07/01/20 14/11/30 会長 桜井誠 A0000001 退任日に退会
07/01/20 不明 副会長(会員登録担当) 御影草志 不明 少なくとも2010年10月までは在任
07/01/20 08/07/01 事務局長 高橋賢一 不明 現「クリーンかわさき連絡会」代表
07/01/20 07/12/08 副会長IT担当) 新井 不明 在日3世(帰化) 退任日に退会
07/06/18 08/04/07 副会長(支部調整担当) 御堂久子 A0000679
08/02/10 14/11/30 事務局次長 吉田正 不明
08/02/10 12/01/18 副会長事務局長 みこ 不明 現「なでしこアクション」代表
09/06/08 15/01/10 広報局次長 小林 A0000005
10/04/09 14/11/30 副会長関東地区) 大久保王一 A0005296 2013年初頭から活動休止
10/04/09 12/06/11 副会長関西地区) 東大 A0001595
10/10/01 11/09/12 副会長中部地区) 未子 A0002010

役員退任後は在特会と共闘を続ける者(桜井高橋東)、別路線で右市民活動を続ける者()、活動からフェードアウトする者(御影大久保)、反在特会に転じる者(新井)など様々である。

地方支部

在特会の支部は都道府県単位で編成されており、2015年1月31日時点で36都道府県に支部を設置している。ただし過去1年間全く活動していない支部が7つあり、実質的には29支部体制となっている。

三大都市圏での活動が最も活発であり、次いで北海道札幌周辺)・南東北と続く。広島福岡では以前は活動が盛んに行われていたが、2013年末から2014年にかけて幹部同士の方針の相違から役員が一斉辞任して新団体を設立したため、在特会としての活動は停滞している。北陸四国ではほとんど活動実態がない。

各支部の活動頻度・運営数・会員数等のデータについては単語記事在特会地方支部の一覧」を参照のこと。

会員

会員種別は「メール会員」「会員」「特別会員」の3種類からなる。メール会員は宣等への参加・協を義務付けられず、特別会員は年会費1万円を徴収されるという違いがある。いずれの種別も基本的にメールアドレスハンドルネームのみで登録できる[28]。会員の大半はメール会員である[29]。会員の男女は6:1と圧倒的に男性が多く、地方支部を含めても女性役員は10人程度に留まっている。

桜井誠会長を筆頭にほとんどの会員はハンドルネームや偽名を用いて活動している。本部・支部の運営に就任すると公式サイトに会員名が掲載されるが、その際にはめて本名を使わない方がよいとのアドバイスを送られるという。こうした秘密義的な方針について在特会側は「在日サヨクの襲撃を受けるおそれがあるため」としているが[30]八木康洋会長を始め、実名を名乗って活動を続ける会員も一定数存在する。

2015年1月31日時点で本部・地方支部いずれかの役員に就任している会員は91人である。内訳は本部執行役員8人、同運営補助3人、地方支部長23人(うち3人は執行役員兼任)、同会計3人(うち1人は執行役員兼任)、同運営58人。最盛期には100人をえていたが、近年は特に地方での人材難に悩まされている。

活動資金

活動に要する費用や事務所サーバー等の維持費用、訴訟費用などはに支持者からの寄付によって賄っている。この他に特別会員から徴収する年会費、マスコミ・研究者から徴収する取材協費(前述の樋口教授は「1人2時間1万円」を請されたとのこと)、長崎支部直営の愛国グッズショップ縁下」の売り上げなども収入となっているが、寄付収入にべると微々たる額に留まっている。

近年はパトロンの離反や京都事件に関する巨額賠償もあって財政難に苦しんでおり、全会員に1000円以上の寄付をめる、友好勢に呼びかけて裁判支援用の団体を設立するなどの対策に乗り出している。なお京都事件の控訴審敗訴後に賠償を一括弁済していることから、現在も一定の資は維持しているものと思われる。

2014年12月540円の有料ニコニコチャンネルを開設。規約上、チャンネル入会者1人あたり380円程度が在特会の収入になる(残額は手数料・消費税およびドワンゴの取り分となる)計算であり、在特会にとって非常に大きく、かつ安定した収入となる可性がある。

年度別データ推移

各年度ごとの年度末時点での会員数(推計含む)・設置支部数・寄付額は以下の通り。

年度 会員数 設置支部数 寄付 備考
2006 1,235 1 1,563,920 12月以降のみ
2007 3,272 4 1,723,738
2008 5,073 4 3,391,819
2009 8,482 23 7,131,603 4月カルデロン一家追放デモ
2010 9,983 32 15,439,853 京都事件・徳島事件に関する裁判費用の増大
2011 11,408 34 7,121,729
2012 12,798 34 7,922,653
2013 14,311 35 11,107,189 京都事件民事訴訟で賠償命令

なお2013年度中に京都事件民事訴訟の仮執行停止に必要な供託半額(約500万円)に相当する寄付を集めたとされているが、これは会計に組み込まれていないため上記データにも加えていない。そのため2013年度中に集めた寄付額は実際には約1600万円程度だったものと推測される。

在特会と政治

初期の在特会は地方議員レベルであれば保守政界から表立った協を得られることもあり、2009年1月の全大会では吉田康一郎都議(当時、現在は次世代の党の支部長)がゲストとして賛辞を述べている。

しかし活動の先鋭化に伴い内外で排外義組織として扱われるようになると、次第に保守政界では在特会との表立った接点を作りたがらないようになっていった。上述の吉田が「抗議の域をえた誹謗中傷・攻撃に走るようになった」として会への賛意を撤回したほか、「行動する保守」系デモに参加した片山さつき参議院議員が在特会との関係について強く否定したり、在特会幹部との交友疑惑を追及された山谷えり子国家公安委員長国会答弁で在特会の一部活動はヘイトスピーチにあたると批判せざるを得なくなったりしたのはその一例と言える。

ただし在特会に共感する保守政治家は依然として一定数おり、2012年総選挙兵庫12区から自民党認で出した弁護士岡崎Twitter上で在特会への賛意を明確に表明して物議を呼んだ(大差で落選し支部長退任)。また2015年の吹田議選において、大阪維新の会在特会大阪支部運営関西一朗こと杉山武敏の擁立を試みて話題を集めた(後に杉山認を辞退。また維新側は「杉山在特会批判的な立場に転じている」ことを擁立容認の理由として挙げており、在特会時代の活動を評価するとはしていない)。

維新政党・新風とは鈴木信行代表が嫌韓路線をメインに切り替えたこともあって友好関係を再構築しているが、新自体が党籍地方議員数名程度の弱小勢に過ぎないこともあり、有政治的後ろとはなっていない。

支持者の政党支持分布

在特会公式サイトで定期的に行われている政党支持調の結果は以下の通りである。

中道・左 その他
自民 維新 民新 みんな その他
共産 その他
中道
その他の
政党
支持なし
棄権
たち日
石原新党
次世代
日本維新
維新の党
2008年 5月 39.9 - - 4.2 - 0.2 1.9 11.0 4.7 33.1 4.9
9月 59.9 - - 2.7 - - 3.6 11.3 1.0 19.0 2.5
2010年 5月 40.5 32.8 - 2.0 - 0.7 2.4 3.9 6.7 8.8 2.3
2011年 2月 39.4 36.6 - 1.9 7.9 - 4.2 2.1 2.4 5.4 -
2012年 3月 34.2 33.7 - 1.4 5.2 0.1 2.5 1.9 1.3 4.1 15.6
11月 58.6 27.9 3.4 - 0.9 - 2.2 2.1 2.0 3.0 -
12月 76.1 11.2 0.2 1.0 - 2.9 2.5 1.6 4.6 -
2014年 6月 50.8 10.3 - - - 4.4 1.7 2.5 11.7 18.7
11月 30.7 50.8 3.3 - 0.7 - 4.0 1.7 2.3 6.5 -

自民党たちあがれ日本次世代の党が際立った支持を集めており、最新の調では次世代の党が初めて自民党から支持率1位の座を奪っている。こうした政党支持分布は概ねネット右翼界のそれと一致している。

なお樋口が「行動する保守」系活動家34人(うち在特会員は25人で、21人は本部・地方支部の役員)から投票行動に関する聞き取り調を行ったところ、活動に身を投じる前から自民党投票してきたという層が24人と多数を占め、活動参加後はたちあがれ日本維新政党・新風投票しているとの回答が増加したという[31]

分派勢力

市民団体の中には在特会で執行役員や地方支部長の職にあった活動家が、いわば「独立」する形で結成したものが数多く存在する。これらの団体と在特会の関係は独立の経緯によるところが大きく、人間関係のトラブルで離脱したケースなどではお互い没交渉になったり、時には在特会批判的な立場に転じる場合もある。

団体名 活動
基盤
設立年 導者 備考
名前 在特会での地位
なでしこアクション 東京 2011年 山本美子 本部事務局長 在特会時代は「みこ」名義
クリーンかわさき連絡会 神奈川 2009年 高橋賢一 本部事務局長
愛国 千葉 2013年 奥田 千葉部長 旧名「拡器友の会」
山城企画 京都 2011年 西村 京都部長 収監のため活動停止中
国家権を考える会 奈良 2011年 中野 奈良部長
を支える保守の会 大阪 2012年 成瀬 大阪部長
やまと・獅子の会 大阪 2012年 獅子座なお 大阪部長
反日と闘う会 広島 2014年 川上直四郎 広島部長 日本保守同盟_チーム零所属
八百万の会 島根 2014年 大嶋 島根部長
正しい日本をつくる市民の会 山口 2011年 高山
中島
山口部長
福岡部長
活動停止中
長崎 2012年 小川 長崎部長 在特会時代は「朗波高」名義
日本人が本気で怒る会 福岡 2014年 沢村直樹 福岡部長 日本保守同盟_チーム零所属
早乙女会 福岡 2014年 石上ねね 福岡支部運営 日本保守同盟_チーム零所属
トンスラー撲滅委員会 大分 2014年 松原政義 大分部長 日本保守同盟_チーム零所属

関連動画

関連商品

在特会側

批判者側

関連チャンネル

関連コミュニティ

地方支部のコミュニティについては単語記事在特会地方支部の一覧」を参照のこと。

関連項目

外部リンク

脚注

  1. *嫌韓デモで8人逮捕 対立団体と乱闘騒ぎ 警視庁 - MSN産経ニュース
  2. *例えば日本公安調庁は「排外義的を掲げ、インターネットで活動参加を呼び掛ける右グループ」(内外情勢の回顧と展望・平成26年1月 65)、警察庁は「極端な民族義・排外義的に基づき活動する右市民グループ」(治安の回顧と展望・平成26年版 24)、アメリカ務省は「外国人排斥団体(antiforeigner group)」(2010年国別人権報告書)あるいは「極右グループ(ultra right-wing group)」(2013年国別人権報告書)とそれぞれ表現している。
  3. *安田浩一ネット愛国44
  4. *在特会桜井氏が会長退任の意向 サイトで表明、退会も - 産経ニュース
  5. *在日特権を許さない市民の会 - 呟き : 2006/12/13
  6. *在特会結成後の東亜研は休眠状態になり、2009年4月29日をもって正式に休会となった。
  7. *日本では1982年まで在日を含む全ての外国人年金加入資格がなかったため、老齢年金や障年金の受給資格がないことはもちろん、そもそも保険料を納めることも許されていなかった。1982年年金正で外国人年金加入が認められたほか、後に1982年までの加入不期間をカラ期間(受給資格判定にのみ使用され、受給額は積み増しされない期間)として認める救済措置が採られたが、高齢者層は受給資格を満たすことができなかったため、国家賠償請訴訟を起こした。裁判所はいずれも立法裁量の範囲内であるとして訴えを退けている。
  8. *在日特権を許さない市民の会 - 呟き : TBS「Nスタ」Nトク <番外編>取材を受ける桜井会長
  9. *在日年金問題を受け、年金加入資格を与えられなかった在日住民に一定額の給付を与えるという制度。
  10. *在日特権を許さない市民の会 - 呟き : 会員登録一万人を迎えての所感
  11. *前掲安田145
  12. *前掲安田66
  13. *前掲安田318
  14. *<維新政党・新風>声明: 民族差別を許さない
  15. *前掲安田280
  16. *樋口直人「排外主義運動のミクロ動員過程―なぜ在特会は動員に成功したのか―」 3
  17. *石黒璃元宮城部長など。
  18. *成瀬大阪部長高山山口部長など。
  19. *前掲安田283293
  20. *脚注1参照。
  21. *徳島事件の民事訴訟および在日韓国人ライター李信恵に対するヘイトスピーチに関する民事訴訟。
  22. *「在特会」メンバーら5人逮捕 打ち上げで対立団体と鉢合わせ…乱闘 2人が重軽傷 - 産経ニュース
  23. *会長選挙当選の挨拶
  24. *在日特権を許さない市民の会 - 呟き : 会長職就任の挨拶
  25. *在日特権を許さない市民の会 - 7つの約束
  26. *在日韓国朝鮮人の最終的処遇について
  27. *樋口直人「日本排外義」155156
  28. *特別会員は会費の銀行振込みや会員送付先住所の登録が必要だが、振込人名義を実名とせず、会員の送付を不要とすれば匿名性を保つことは可である。
  29. *前掲安田20
  30. *前掲安田41~42
  31. *前掲樋口63

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読み:ザイニチトッケンヲユルサナイシミンノカイ
初版作成日: 09/04/13 21:35 ◆ 最終更新日: 16/01/12 01:01
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在日特権を許さない市民の会について語るスレ

8606 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 20:32:37 ID: ncKL5Glt4x
>>8602
そもそも、日本政府が自由権規約や人種差別条約などの人権条約を留保なしに期に批准してヘイトスピーチ対策法などの内法整備をすすめ、人権機関設置や個人通報制度を認める体制を確立していればよかったんだよ。
そうすれば在特会やその会長を務めた高田のようなレイシストの台頭は防げた、もしくは仮に事件が起こっても各種バックアップ体制のおかげで被者のケアも速にできただろう。
8607 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 21:26:11 ID: vQdi1nnfk/
在特会しばき隊も休眠から永眠して社会から消えてほしいゾ
8608 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 23:03:27 ID: jywfk66ZlV
>>8606
確かにさっさと批准して、関連法を整備してれば防げた可性も大いにありますね。ただ当時はインターネットの中だけで、まさか桜井氏のような活動家が現れるとは思われていなかったでしょう。

せめて今回の法律のような、理念法だけでもあったならば。障差別禁止法も先日制定されましたが、インターネットで騒がれ出した段階で制定できればよかったのになあ
8609 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 23:35:23 ID: jywfk66ZlV
>>8598
これだと思う。「死ね」「殺せ」「竹島はどこの領土だ」という恫的な文言がなければ、ここまで問題視されることがなかっただろう
8610 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 23:43:29 ID: 6GomO4QQck
>>8608
桜井誠もジャネジャン出演時代は穏健で較的まともだったが
イエスマンに囲まれて結局ダースベーター化しちゃったからな

まあ組織の傾向としてはよくある話だが集団をなすとたちまち桜井みたいに法者と化す者や
荒巻西村中谷みたいな法者に占拠されるからな…
8611 : ななしのよっしん :2016/05/24(火) 23:57:56 ID: ncKL5Glt4x
>>8608
ヘイトスピーチ規制賛成の某氏によれば、インターネットが普及する以前から日本北朝鮮との間で問題が起こるたびに、朝鮮学校とそこに通う児童・生徒たちが暴言を浴びせられたり、制服を切り裂かれたりする事例はあったらしい。
また、15年位前には石原慎太郎の「第三人」発言などの立な人種差別条約違反があったにも関わらず、「石原はああいう人だから」で収まってしまった。
こうした事例ならびに条約実施委員会からの勧告を視しつづけ、人種差別のための施策を打つ機会をを逃しまくった結果が今の状況だと思われる。
ただ、安易な罰則は恣意的な表現規制を招きやすいから、今回の法案を理念法にとどめたのは妥当だと思う。

8612 : ななしのよっしん :2016/05/25(水) 05:58:03 ID: 6GomO4QQck
石原慎太郎はあんな発言しても支持率80あったからな
ああいう人ってだけじゃなくて支持率も関係してるだろうな
もう少し支持率等に影していれば政府ももっとく動いたかもしれん
舛添要一もちっとは石原慎太郎カリスマ性やリーダーシップを見習ってほしいね
8613 : ななしのよっしん :2016/05/26(木) 21:05:43 ID: 8jdKeDktUS
ウクライナネオナチが凄いし
こういった排外義は今世界的な問題でもあるんだよな。
8614 : ななしのよっしん :2016/05/27(金) 18:27:13 ID: 7e3UoLiXWu
在特会を黙らせても彼らの作った流れと意識は変わらないよ
在日韓国との間に何も問題がないのに勝手に彼らが騒いだだけなら、規制して黙らせてもいいかもしれないけど
実際には問題は色々とあって、何十年も放置されていて、民もそれに関心を向けているのに
づくで抑え込んで終わりとか、なんか政権末期な感じだね
なんというか、つまり、日本人民主主義は向いてないのだろう と思える
8615 : ななしのよっしん :2016/05/27(金) 19:22:26 ID: 8jdKeDktUS
以上、自民にも見捨てられた在特会信者の言葉でした。
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