アリーナとは、エニックス(スクウェア・エニックス)のゲーム『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場する架空の人物である。
概要
サントハイム王国の王女であるが、王女とは思えないほどとてもおてんばで、城の退屈な生活に嫌気がさしており、城からの脱走を何度も試みている(壁を蹴破ってでも城を飛び出したかったのは、特訓に狭かったからであり、あのままでは天井にも穴を開けていたと「いただきストリート」の本人の口で明らかとなった)。そしてやっとの事で城からの脱出に成功し、爺やのブライと神官のクリフトが旅に無理矢理ついてくる所から冒険が始まることになる。
可愛らしい外見をしているが、その性格はまるで漫画『ドラゴンボール』の主人公孫悟空少年のようで、まだ見ぬ世界に想いを馳せてみたり、武術で自分自身が強くなる事、強い敵と戦ってみて力試しをしたい事等のセリフが非常に多い。
反面、恋愛等に関しては全く興味が無く、頼もしい異性を見てもそれらしい感情が無いどころか、「戦ってみたい」と感じてしまう始末。想いを寄せられているクリフトに対しては普通の仲間としか思っていない。クリフト涙目。
ただし父親やサントハイムの人々や仲間に対しては少女らしい優しさと繊細さを見せ、何か異常があった時はすぐさま助けようとしたり落ち込んだりもしていた。
これらの性格などのエピソードはリメイク作で大量のセリフが追加された為、判明。FC版ではセリフが5章のみで、ほんのわずかしか用意されていない為、詳しい性格は分からなかった。
その可愛らしさから、同人誌等の二次創作界隈では、未だに根強い人気を誇っている。
性能
戦闘面では呪文を使えない上、装備できる武器防具は少ないが、余りあるステータスの高さによってデメリットらしいデメリットになっていなかった。むしろ思い通りに動いてくれないことも多いAI戦闘では「ただ殴ってくれる」ということがメリットに。神官は見習え。
ちからが早々にカンストしてしまう事に加え、レベルが上がるごとに会心の一撃の発生率が上がるというアリーナ独自の仕様により、攻撃力たったの5のキラーピアスでも十二分に使いこなしてバンバン2連続攻撃を決めて行く。2回攻撃の2回とも会心の一撃が発生する事も珍しくなく、ボスをも瞬殺していく様は圧巻である。
こういった攻撃偏重型のキャラは防御力が低いのが常だが、当時(FC版)は「みのまもり」と言うステータスが存在せず、素の守備力は素早さの半分の値を流用していたため、当然力同様に素早さも早々にカンストするアリーナの守備力は、例え服と帽子しか装備していなくても素早さが低く重装備をするライアンとあまり差が無いという有様。スーパーアタッカーと言うだけでなく、パーティの先頭も十分こなせるレベルである。
欠点は上記の通り呪文が使えない事の他、強いて言えば素早さが高すぎるせいで、「全体呪文で削り→個別攻撃で生き残りにとどめ」と言う流れに貢献しづらい事くらいか。あまりに些細である。姫と言うステータス欄の肩書きが嘘のよう。
余りにも強すぎた為か、リメイク版ではHPが大幅に減少、その他ステータスも小幅ながら減少したが、それでも安定感は変わらずスーパーアタッカーの地位は揺らがなかった。
小説版
小説版での一人称は「ボク」。亜麻色の髪の美少女。幼い頃に母を失い、その反動からかおてんばな性格に育ったという設定になっている。
何処で覚えたのか蓮っ葉な物言いが目立ち、口のせいで損する事もしばしば。だが王族としての誇りはあり、長年王家に仕えた老人に対して王女として威厳ある態度でその労をねぎらうなど、キメる時はしっかりキメる。
男装を好むが、元々の美貌のおかげでかえって悪目立ちしている。
冒頭ではエンドールからの使者を迎える為に王女らしく着飾る羽目になり、拷問にも等しい苦痛に唸っていた。そのエンドールの使者から武術大会の話を聞き、参加しようと夜半に城を脱出。しかし娘の行動を予測していた父王の手配により、クリフトとブライが同行する事となった。
武器は王家伝来のいばらのムチで、後に鉄の爪に変わる。貫手であばれこまいぬの心臓を貫いて仕留めるなど、徒手空拳でも十分に強い。
テンペでは若い娘が生贄にされる事を知り義憤にかられ、自分が身代わりとなって怪物を倒そうと決意。これを止める為「生贄は生娘でないといけない、それならば」とクリフトに押し倒され、予想外の展開と力の強さに危うく貞操の危機を迎えるところだった(ブライの介入により未遂)。だがこれで「弱いふりをして油断させる」事の有用性を覚え、カメレオンマンを倒す助けとなった。なお生贄の娘達の髑髏を収集していたカメレオンマンには一切の慈悲を見せず、娘の数と同じ回数の[検閲削除]を食らわせている。
エンドールではモニカ王女が優勝者と結婚するのを止める為、女である自分が優勝する事を誓った。準決勝でベロリンマンの幻惑を心眼で見抜いて下し、決勝戦ではデスピサロと当たる…はずが、何処にも姿が見えなかった為に見事優勝者となった。
しかし直後に、サントハイムの城の住人が全て消えるという怪事に見舞われる。これについては、父王が予知夢でエスタークの所在を知り、民と共に処分しようとキメラの翼を使って飛ぼうとしたが、これを察知したデスピサロが妨害した結果転移の力が暴走、時空のあわいに吹き飛ばされたという事になっている。この対応の為にデスピサロは武術大会をほっぽり出し、結果としてアリーナは命を救われた。
以後はサントハイムの民の消息を探して3人で旅しており、第5章ではクリフトの病がきっかけで勇者一行と出会う。勇者(ユーリル)の事は「ユーちゃん」と親しく呼び、同年代である事から仲間内では最も気さくに接していた。
バルザックがサントハイムを任されたと聞いて無人の城にかけつけるが、魔物によって蹂躙された挙句、亡き母の肖像画が卑猥な落書きで汚されているのを見つけて激昂。出会う魔物全てを虐殺しながら玉座に向かうという、鬼神の如き暴走ぶりを見せた。なおバルザックによると「(ミネアとマーニャに比べると)ぺたんこ」らしい。お、おっきければいいってもんじゃないぞ!
海の洞窟では魔物の襲撃により分断されてしまうが、進んだ先でプレシオドンの子と出会い、鳴き真似を通じて仲良くなる。魔物達から子と引き離されていたプレシオドンの母との再会に貢献し、更には海中に沈められていた天空の鎧を見つける一助となった。
なおクリフトによると幼少のみぎりから動物を可愛がっており、怪我をした子を拾って手当てし、酷い時には蜂の巣まるまる一つを持って帰った事があるらしい。
全ての旅が終わった後は、光の中で父王と無事に再会、時空のあわいでは時間が流れていなかった事が判明する。最後は民も含めた全員が、無事にサントハイムへの帰還を果たした。
関連動画
ゲーム動画
手描き
BGM・CDシアター
その他
関連静画
関連項目
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち | |
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キャラクター | 主人公 / ライアン / アリーナ / クリフト / ブライ / トルネコ / マーニャ / ミネア ホフマン / パノン / ルーシア / ドラン / マスタードラゴン |
地名 | バトランド / イムル サントハイム / サラン / テンペ / フレノール / 砂漠のバザー / エンドール レイクナバ / ボンモール モンバーバラ / コーミズ / キングレオ城 / ハバリア / アッテムト 山奥の村 / ブランカ / アネイル / コナンベリー / ミントス / ソレッタ 海辺の村 / 移民の町 / スタンシアラ / ガーデンブルグ / メダル王の城 / ロザリーヒル リバーサイド / デスパレス / エルフの里 / ゴットサイド / 天空城 |
ダンジョン | 大灯台 / パデキアの洞窟 / 魔神像 / エスターク神殿 / 世界樹 / デスキャッスル |
ネタ系 | 838861 / 8逃げ / 会心の切腹 / ザキ厨 / 透明気球 / ばしゃときれぼし! / 魔閃攻撃 |
モンスター | ベロリンマン / キングレオ / バルザック / ピサロナイト / エスターク アンドレアル / キングデーモン / ヘルバトラー / エッグラ&チキーラ |
ラスボス | デスピサロ / エビルプリースト |
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