ムドー |
登場作品 |
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ドラゴンクエストのモンスターテンプレート |
ムドーとは、ドラゴンクエストシリーズに登場する魔王である。大魔王ではない。
概要
DQ6に登場したボス。DQ1からの魔王にはお馴染みの魔王城を構え、人々を苦しめている。特に近隣のレイドック王国周辺に熾烈な攻撃を加えており、序盤からその存在は巷間に広く知られており、その戦いが中盤の山場となる因縁の敵。夢の世界と現実の世界それぞれに身を置いていたりと微妙にややこしかったりする。
はじめは夢の世界にいる偽物のムドーと闘い、次に現実の世界にいる本物のムドーと二連戦することになる。特に連戦2回目の真・ムドーはかなりの強敵であり、畳み掛ける全体攻撃で即全滅し負けイベントと勘違いする人まで出る始末だった。
ボスとしての強さ
見た目はとても威厳があるようには見えないが、先述したようにボスとしてもかなりの強敵。
1回目に戦う偽ムドーは1回行動で「火炎の息or打撃攻撃」→「スカラor打撃」→「作戦変えorメラミ」のローテーション。メラミと火炎の息に気を付ければ大丈夫。特にHPの低いバーバラはメラミのターンでは防御しないと即死しかねない。
なおこの偽ムドー、倒した後にラーのカガミでその正体を暴くことができる(というか暴かなければいけない)のだが、それは行方不明中の…
現実の世界で戦う本物のムドーは、最初はきりさきピエロ2体を手下に引き連れて現れる。行動は打撃、ルカナン、火炎の息、仲間を呼ぶ(きりさきピエロorデビルアーマー、手下が倒された時のみ)からランダム。きりさきピエロはスカラorスクルトで防御を上げれば無力化できる上に、下手に倒せばもっと強いデビルアーマーを呼ばれるのでムドーを倒すまでは放置するのも手。仲間を呼ぶでムドーの行動を1回消費させることもできるが、そこはプレイヤーの判断で。
問題はその次の真・ムドーである。こちらは手下を引き連れないものの、攻撃面で強化されている。
その行動は「氷の息or打撃」→「稲妻or打撃」→「妖しい瞳(味方1人強制睡眠)or眩しい光(全体に数ターンマヌーサの効果)」のローテーションで1ターン1~2回行動。
氷の息(全体約55ダメージ)と稲妻(全体約40ダメージ)が強力な上に、眠りの呪いで仲間を眠らせて手数を減らすと嫌らしい。その上不完全2回行動ということもあって、下手すれば氷の息と稲妻を1ターンで連続して繰り出すことがある(通称デスコンボ)。防御してなければ全体90~100ダメージという恐ろしい威力であり、低Lvだと半壊~全滅してしまう。
さらには2回目では有効だったはずのせいけんづきも、真・ムドーはかなりの確率で回避する耐性持ちになっている。
対策としては、使用するとベホイミの効果がある「ゲントのつえ」は必須で、チャモロの初期装備なので調達の必要はない。デスコンボなどでピンチに陥った時にいかに早く立て直せるかが重要なのでベホイミが使えない主人公かハッサンに持たせて一人でも多く回復にまわれるようにするとよい。次にムドーの城の宝箱から入手できる「ほのおのツメ」は使うとメラミの効果があり、真・ムドーに対しては80~90程度のダメージと攻撃手段としてたいへん優秀なのでこちらも是非手に入れて活用したいところ。ほのおのツメは、ベホイミもゲントの杖も持ってない最後の1人に持たせてメインの攻撃役を担ってもらおう。また、ほのおのツメの他にもアモールの水をたくさん持たせておいて、いざという時は回復に加われるようにするのもいい。他にも「せいれいのよろい」、「プラチナメイル」、「ドラゴンシールド」などで耐性を補強する手段もあるが高額だったりカジノでコインを稼ぐ必要があるのでハードルが高い。低レベル攻略でもないかぎり、下記の通り攻撃のムラが大きいので再挑戦し続けた方が早く勝てるかも知れない。
味方全体に大ダメージを与える氷の息と稲妻、味方1人を確実に眠らせる妖しい瞳は脅威だが、一方で打撃はゲントのつえだけで余裕でリカバリーできるので単体では全く怖くなく、眩しい光も炎のツメをメイン攻撃手段としていればサービス行動も同然である。つまり上記のローテーションを見ればわかる通り脅威となる行動は全てヌルイ行動との二択になっているのでムラが激しいということである。対策をしていても2回行動が多く氷の息や稲妻をバンバン使われて苦戦することもあれば、逆に1回行動ばかりで打撃や眩しい光を多くやってくるため低レベルかつ無対策で挑んでも簡単に勝てる場合もある。
この真・ムドーは凶悪なデスコンボなどから本作でも屈指の強敵と言われることが多いが、上記のためアッサリ勝てたというプレイヤーも少なくない。実際にローテーションの「氷の息or打撃」からスタートするターンでもデスコンボを喰らう確率は1/8であり、ほのおのツメを毎ターン使い続ければ11~13ターンほどで倒せることを考えると1回の戦闘でデスコンボを何度も喰らうのは結構運が悪い部類だったりするので、このような状況にあったら運が悪かったと割り切って再度挑戦するのが良いかも知れない。また、この段階でレベルを上げすぎてしまうと後で転職できるようになったときに熟練度がなかなか上げられず困ることになるので主人公レベル20くらいに到達したらこれ以上レベルは上げずに勝てるまで挑戦し続けるべきだろう。
ちなみに、真・ムドー(別称:本気ムドー、ムドー3)の時に流れるBGM『敢然と立ち向かう』は神曲であると呼び声が高い。しかしこの曲があまりにも、あまりにもラストバトルじみているため、後述のムドー討伐時のテンション鎮火に一役買っているとかなんとか。
ネタバレ含む詳細なお話。何故ムドーはラスボスだったか。
ムドーがレイドック王に呪いをかけて昏睡状態に陥らせたため、レイドックの王子つまり主人公はムドー討伐に向かうことになった。主人公は大工の息子ハッサン、旅の占い師ミレーユを仲間に加え、ドラゴンに乗ってムドーの城へ向かう。
しかしムドーは3人をあっさりと拘束し、レイドック王と同じ呪いで彼らの肉体を封じ、魂を「夢の世界」に分離して偽の記憶を植えつけてしまう。これにより主人公はレイドック王子によく似た腕っ節の強い村の少年、ハッサンは旅の武闘家、ミレーユは旅の占い師となってしまう…というのがゲーム開始直後のイベント。
その後、紆余曲折を経て3人は再会し、また占い師グランマーズの助けもあって「レイドックを脅かすムドー」を倒すという目的を得る。しかしこの「レイドックを脅かすムドー」、その正体は現実のレイドック王の魂が変じたものであった。
だが事前に手に入れておいたラーのカガミにより王の魂にかけられた呪いを打破し、王を助けることに成功する。
その後現実の世界に戻った主人公一行は、新たな仲間の力を借りて現実世界のムドーに挑む。ムドーの呪いで再び夢の世界に戻されるも、ラーのカガミによってかけられた呪いが打破され、遂にムドーに対抗できるようになる。
こうして主人公がムドー打倒に成功し凱旋すると、夢の世界の出来事を覚えていたレイドック王は主人公を疑うことなき王子かつ魔王を倒した伝説の勇者として認め、王国民からも熱烈に歓迎される…。
…と、ムドーを倒す事でこれまでの大きな因縁に決着がついてしまうのである。第一部完。
ここから先のシナリオは、ムドーを倒しても戻ってこなかった主人公の半身や謎の少女バーバラの正体を探し出す、「当てのない自分探しの旅」に変化する。
さらにムドー戦前の伏線のほとんどが真ムドー戦の前後で回収され、DQ3のバラモス戦後のゾーマのような「真のボスが現れる」という描写も皆無なため、ここからしばらくの間当面の目標が曖昧になり、あちこちを巡る旅の時期が続く。
やがてジャミラスというムドーと同格の魔王やデスタムーアという大魔王の存在が判明するのだが、その頃には「ムドーこのやろー!」と息巻いていたプレイヤーのテンションが落ち着いてしまうのであった。
さらにムドー自身も強敵であり、大魔王の風格を持つという事も大きい。OPから強烈な印象を残し、両世界でその恐ろしさが喧伝され、さらに都合3回戦うという因縁の敵でもあるため、少なからぬ人がここで完全燃焼してしまう。
特に、キャラクターの素の能力、特技、魔法、アイテムを駆使して挑む真・ムドー戦では、特に初見では多くのプレイヤーが苦汁をなめさせられ、DQ6の中でも一つの大きな山場と言える場面であろう。
さらにムドーはデスタムーアから転職をつかさどるダーマ神殿を封印する任を負っており、ムドーを倒すことでダーマ神殿が復活する。
この転職システム、特に6では転職可能になると様々な呪文や特技を覚えられるようになり(特に魔法使いランク1のメラミが有名)、転職ができるようになって以降はヌルゲー気味になってしまい、転職のための育成で大きく脇道に逸れてしまうことも多い。これもテンション鎮火に一役買ってしまっている。
以上のような理由から、この前半の山場を務めるムドー戦が一番盛り上がるシーン=ラスボスであり、後はおまけ、と言うような評価が、冗談交じりに聞こえてくるのである。
単純に、残りの同格魔王諸氏…っつーかジャミラスとグラコスあたりの影が薄すぎるのが問題のような気もする。
特にジャミラス、カルカドの街を1つ征服するのにどんだけ手間取っているの。
ムドーの秘密
色違いのモンスターにブースカがいるが、デザインされた順序としてはブースカの方が先であり、その色変えとしてムドーがデザインされた。
ブースカ(ムドー)のデザインは、前作でラスボスを務めたミルドラース第一形態の没デザインを流用したものである。当初は噂の域を脱していなかったが、その後出版された画集「鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ」において噂が本当であった事が明らかにされた。
外部出演など
ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人では、「大魔王の地図」のボスの一体として登場。レベル16以上のバラモスを倒すと、確率でムドーの地図を入手でき、戦う事ができる。行動は原作の物がベースになっているが、クリア後の要素なだけあって大幅にパワーアップしている。弱点は氷属性。
ドラゴンクエストXでは、ジャミラス、グラコスなど同僚達が先駆けて登場する中ムドーだけハブられていたが、バージョン5.4において、満を持してコインボスとして登場。原作再現度が高く、プレイヤーを石化・ムドー化させる技まで披露する。本気ムドーを意識したのか、こちらでの弱点は炎属性となっている。
ドット絵
関連動画
関連商品
関連項目
- ドラゴンクエストのモンスター一覧
- ドラゴンクエストVI 幻の大地
- ドラゴンクエストIX 星空の守り人
- ドラゴンクエストX
- ヘルクラウダー(強い中ボス仲間)
- バラモス(DQ3におけるムドー的存在)
- 敢然と立ち向かう
- まるでラスボスのようだ
ドラゴンクエストVI 幻の大地 | |
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キャラクター | 主人公 / ハッサン / ミレーユ / バーバラ / チャモロ / テリー / アモス / ドランゴ ターニア / ファルシオン / ランド / ソルディ / グランマーズ / ホルス / ゼニス王 |
地名 | ライフコッド / シエーナ(マルシェ) / レイドック / トルッカ / サンマリーノ / アモール ゲントの村 / ダーマ神殿 / モンストル / アークボルト / カルカド / メダル王の城 ホルストック / クリアベール / フォーン城 / ペスカニ マウントスノー / ロンガデセオ / カルベローナ / ガンディーノ グレイス城 / ゼニスの城 / ザクソン / デスコッド |
ダンジョン | 地底魔城 / ムドーの城 / 運命の壁 / 魔術師の塔 / 氷の洞窟 / 不思議な洞窟 海底神殿 / 天馬の塔 / ムーアの城 お楽しみダンジョン |
世界 | はざまの世界 |
その他 | ルイーダの酒場 / スライム格闘場 / ジャンポルテの館 |
ネタ系 | デュランに教えてもらった遊び / ドランゴ引換券 / ラミレスの剣 |
モンスター | ブラディーポ / ホラービースト / ポイズンゾンビ / ミラルゴ / まおうのつかい ムドー / ジャミラス / グラコス / デュラン / アクバー / ダークドレアム |
ラスボス | デスタムーア |
ドラゴンクエストシリーズの魔王 | |
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DQ1 | 竜王 |
DQ2 | ハーゴン / シドー |
DQ3 | バラモス / ゾーマ |
DQ4 | エスターク / デスピサロ |
DQ5 | ゲマ / ミルドラース |
DQ6 | ムドー / デスタムーア / ダークドレアム |
DQ7 | オルゴ・デミーラ |
DQ8 | ドルマゲス / ラプソーン |
DQ9 | バルボロス / エルギオス |
DQ10 | 冥王ネルゲル / 大魔王マデサゴーラ / 邪竜神ナドラガ / 時元神キュロノス 異界滅神ジャゴヌバ |
DQ11 | ウルノーガ / ニズゼルファ |
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