ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター(WILD ARMS the 4th Detonater)とは、メディア・ビジョンが開発しソニー・コンピュータエンタテインメントが2005年3月24日に発売したプレイステーション2用ロールプレイングゲームである。
概要
ワイルドアームズシリーズ第五弾。WA:Fを挟んでのナンバリングタイトルである。
「ワイルドアームズ4」もしくは「WA4」と表記されることもある。
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今作では以前の作品とは大きく異なっている部分が多々ある。
アウトフィールド上での移動はポインタになり、タウン・ダンジョン内での移動は○ボタンでの直線ダッシュが廃止され、ジャンプ・スライディングがあるなどアクション性が高くなっている。
バトルは「HEX」システムが採用され、前作までの「クロスファイアーシークエンス」システムでは演出に留まっていた戦闘中のキャラクターの位置移動を重要な要素として取り込んだ、戦略性の高いものとなった。
また、今作で正式にキャラクターボイスが付けられ、ムービーシーンでボイスが流れるようになっている。
テーマは『大人と子供』と言われていたが、金子彰史氏によると本当のテーマは『進化』とのこと。
ストーリー
戦争があった。
“議会騎士団”と“汎国家統合星府”との、ファルガイアの統治を巡る戦い――。
ナノマシン兵器「ARM」とその適合者「ハウザー」を擁する汎国家統合星府が一時期優位に立つものの、
星府内でのクーデターを切っ掛けに汎国家統合星府は突如瓦解。
100年以上の歳月をかけた戦争は、議会騎士団側の勝利という形で幕を閉じた。
荒れ果てた世界と、傷ついた人々を残して…。
シエル村に住む少年、ジュード・マーヴェリック。
彼は同年代の友人もなく、静止した村シエルと周囲の森しか知らずに育ってきた。
そんな狭い世界での日々は、空を割って現れた飛空機械によって終わりを迎える。
忍び込んだ飛空機械の中で、初めて出会う「女の子」。
少年と少女の物語はそこから始まる。
主な登場人物
少年少女たち
- ジュード・マーヴェリック
- 13歳。静止した村シエルに住む少年。CV:白石涼子
シエルの住民の中では唯一の子供であり、同年代の子供に会ったことがない。
元気いっぱいの少年だが、シエルとベリーの森以外の世界を知らないため世間知らずで無鉄砲なところがある。
生まれながらにARMを扱うことができる、ランクA「先天的因子適合者(インヒレントジーンドライバー)」。
因子適合者のため、ARMとの接続による生体時間のクロックアップ「アクセラレイター」を使用することが出来る。
反応(素早さ)が高く、フォースアビリティ「ミスティック」でアイテムを広範囲に使用できる。 - 「僕は自分の力を信じぬくッ!この力でユウリィを守ると決めたんだッ!」
- ユウリィ・アートレイデ
- 15歳。飛空機械内で囚われていた少女。CV:川澄綾子
癒しや守護、浄化の術を行使するパラディエンヌ。心優しいが、やや後ろ向きな性格。
幼少時を兄と共に議会騎士団の実験体として過ごし、ARMを調整・制御できるランクBの因子適合者となった。
大気中に散布されたARMデバイスをコントロールし、局地的気象操作「マテリアル」を行うことが出来る。
身体能力は低いが魔力と抵抗(魔法防御)が高い。彼女の使う回復術や味方補助術は戦闘の要である。 - 「目を逸らして、逃げたつもりでも、私に課せられた運命は、どこまでも追いかけてくるから――」
- アルノー・G・ヴァスケス
- 18歳。渡り鳥。CV:高橋広樹
端整な顔立ちと達者な口、剃刀のように鋭い思考が持ち味という、首から上が自慢の渡り鳥の青年。
一方で臆病者であり、逃げ腰になりがち。また、首から上でも味覚は致命的であり、何でも美味しく食べられる。
飛行機械乗りだった父親の影響で、機械操作が得意。しかし、借金まみれだった父を嫌っている。
魔力と回避が高く、術式魔術(フォーミュラ)による攻撃やサポートが得意。 - 「カッコ悪いな…俺ひとり、何の理由も背負わずに旅していたなんてよ…」
- ラクウェル・アップルゲイト
- 19歳。渡り鳥。CV:生天目仁美
ファルガイアに残る美しいものを描きながら旅している大人びた少女。
「可愛げがない」と自嘲しているが、少女らしい一面も持ち合わせている。料理が苦手。
剣技に天賦の才があり、幼少時に習った剣技を旅の中で我流に磨いた技は達人に引けを取らない。
反応は低いものの圧倒的な攻撃力を持ち、フォース「イントルード」を使うことで連続攻撃が可能。
場合によっては最強の隠しボスラギュ・オ・ラギュラすら瞬殺できるその強さを『WA5』でネタにされた。 - 「美しいものに出会えば、あの醜い思い出を塗りつぶしてくれると、そう信じてやまないのだ…」
特務局“ブリューナク”
- ラムダ・ゼルヴィガー
- 32歳。議会騎士団の諜報機関・特務局ブリューナクの局長。CV:小杉十郎太
議会騎士団の長・枢密院からの勅命によりユウリィを確保せんとする。
癖の強い異能者集団のブリューナクを纏める存在であるだけに、その実力とカリスマ性は高い。
万事に切り札を隠し持つ用意周到な男だが、結果を早く求めすぎるきらいがある。
視覚から得た情報を高速演算し未来を予測する異能『ブルーデスティニー(涙に浮かぶ未来)』を持つ。能力使用時は眼球を酷使するため涙が流れる。 - ファルメル・アリアンロッド
- 30歳。ブリューナクの副長。CV:三石琴乃
局長ラムダを守る『盾』の二つ名を持つ。
軽い性格で、不真面目で茶目っ気のある言動が多いが、ラムダへの想いは強い。
自身のプロポーションを見せ付けるかのような、崩れた服装の着こなしをする。
防ぐと決めたものを防ぎ抜く『アースガルズ(神々の砦)』の異能を持つ。 - クルースニク・アートレイデ
- 24歳。ブリューナクの副長。CV:千葉進歩
ユウリィの兄。『槍』の二つ名に相応しい強い信念を持つ、真面目で実直な青年。
試作型のARMを扱うが、ジュードやユウリィには遠く及ばないランクFの因子適合者である。
そのため、特殊な薬剤「LiNKER」を服用することでようやくARMを扱うことが出来ている。
異能『ペイルライダー(蒼の騎士)』により、愛機のTWビークル(バイク)「ジャベリン」に搭乗することであらゆる場所へ到達することが出来る。
その他の人々
- ガウン・ブラウディア
- 37歳。ジュード一行の前に度々現れる謎の男。CV:若本規夫
腹巻に銜え煙草(ガウン曰く「乾燥うどん」)のおっさん。中身も外見相応のおっさんである。
ある人物を追って旅をしているらしく、一時期ジュードらに同道する。
未成年ばかりのジュードたちとは対照的な『大人』。
詳細はガウン・ブラウディアの項目を参照。 - ハウザー・ブラックウェル
- 年齢不詳。元汎国家統合星府の兵士。CV:田中正彦
異端技術者(ブラックアーティスト)によって遺伝子調整を施された、初のARM適合者。
かつての大戦で『黒衣の死神』と呼ばれ英雄視されていたが、現在は戦犯として追われている。
終戦後いずこかへと姿を消したが、戦乱を起こそうとする者の元に現れては、壊滅して回っている。 - アーメンガード
- 13歳。フロンティア ハリムに住む少女。
365日の妙ちくりんなでっちあげオカルト話を日替わりで語ってくれる。
彼女と同名のそっくりさんが『WA3』と『WA:F』にも登場する。
小ネタ
- シナリオの短さが指摘される『WA4』だが、様々な理由で開発期間を短縮することになりシナリオの半分ほどを削ることになったためであり、とても悔しかったと金子彰史氏は『WA5』の設定資料集で語っている。
これが後の『WA5』で金子氏がトータルゲームデザイナーではなくプロデューサーとして参加する大きな理由となった。
関連動画
関連項目
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