BROKEN THUNDER(ブロークンサンダー)とは、「再び雷が轟く!!」「もはや伝説と呼ぶのもなまぬるい!!」等と謳いつつ色々とやらかしまくった、サンダーフォースを題材にした二次創作ゲームである。
本項では「―10年。翼は帰ってきた。」「伝説復活」等と謳い、わざわざ権利者から許可を貰ってまでブロークン並かそれ以上に色々とやらかしまくりやがった、サンダーフォースVI(THUNDER FORCE VI)についても併せて解説する。
ブロークンした作品概要
BROKEN THUNDER
2007年、とらのあな専売のWINDOWS用同人ゲームとしてFactory Noise&AG(以下FNAG)が発売。
「サンダーフォースVI」として開発されていたが、版権が降りなかった為タイトルを変更している。発売前から元テクノソフト所属である九十九百太郎が「サンダーフォースV」の没曲や新譜を収録したCDを発売しており、多くのファンから期待を集めていた。
が、その実態はプロデューサーすら認める未完成品(しかも発売直後は買って同封のテキストファイルを見るまで解らないという状態)であり、先行者が直立不動で宇宙を駆り、ナイトレーベンが物理法則無視で回ってケツからレーザーを撃ち、3ボスのみがアクションをし、「V」のボスキャラ「A3」らしき物体が体勢を維持したままありえないレーザーを撃ち、土偶が微動だにしないで狂ったような弾幕を放ち、どのボスも死に演出がズコーという内容だった。
当然、俺の心がブロークンしたユーザーから批判が相次いだ。前述の同封テキストには「今後アップデートで対応する」とも書かれていたものの、FNAG側の二転三転する説明・対応(ブログで「元からアップデート前提だったので未完成品ではない」と発言、掲載した謝罪文内の「返金に応じる」という部分をすぐさま「返品に応じる」と変更、mixi上で「アップデート要望に可能な限り対応する」と発言するも数時間で削除等)もあって不信感ばかりが募っていき、騒動の末に販売停止・返金対応という結果に終わった。その後、FNAGはブロークン関連の全権利を他社(未公表)に移行したと発表、再リリースも匂わせていたが、結局何の進展も見られなかった。本当にそんな話があったのかは非常に疑わしいが。
また、開発には外注のスタッフも多数参加していたが、まともな打ち合わせが殆ど行われない、他のスタッフの顔も殆ど知らないという、異様な制作体制だった事が彼らにより証言されている。挙句、制作したモデリングデータや立案したステージ・演出プランが実際の製品で殆ど使用されていなかったり、前述の権利移行発表の際には何の連絡も無かったどころか「実力あるクリエイターにより急ピッチで作業が進行中」という、まるで「出来が悪かったのは外注スタッフのせいです」と言わんばかりの責任転嫁的コメントをされたりと、FNAG側から非常にぞんざいな扱いをされた為、発売後は彼らからも多くの不満の声が上がっていた。
一応、楽曲と世界観だけは評価する意見もあり、サンダーフォースVI発売後は「こっちの方がまだマシかも」という声も散見された。
サンダーフォースVI (BROKEN THUDER II)
2008年、セガがテクノソフト関連の権利所有者からライセンス許諾されるという形で発売された、サンダーフォース11年ぶりの新作。開発元は未公表なので不明(イベント等で「ガルチ」の名前が挙がっているが、スタッフロールには一切表記が無く、関与の程がハッキリとしていない)。
基本的なシステムはVから大きくは変化していないが、「オーバーウェポン」のシステムに手が入り、「クロゥ(本作での呼称)」の消耗ではなく敵機を破壊してエネルギーを吸収・最大6本までのゲージにストックし、ゲージ消費して発射するようになった。敵の通常弾も打ち消せるが、発動中は機体速度が25%に固定される。また、最大3本までのゲージを消費して威力を倍加させる「重ね撃ち」も可能。
楽曲面では、元ZUNTATAのTAMAYO、元コナミ矩形波倶楽部の古川もとあき、雷電シリーズで知られる佐藤豪、セガガガ以降ゾルゲール哲と組む事が多い金子剛といったメンバーが手がけるのも売りである。
しかし、発売前から危惧されていた、プロジェクトリーダーを務めたゾルゲール哲による趣味の押し付け的な自己満足設定や演出から世界観を破壊してしまっており、俺の心がブロークンしたファンが多く、批判意見が多い。特にラスボスに至っては、漫画家時代の作品「横綱大社長」からのデザイン流用である。発売前の無駄に自信満々な発言や事実と異なる詐欺プロモーション、ユーザーを揶揄したブログ記事が火に油を注ぐ事にもなった。
ゲーム部分もそれなりには纏まっているものの、適当にオーバーウェポンをぶっ放しているだけで苦も無くクリア出来てしまう様な中身の無さで、作りこみの甘い部分が非常に多い。更にシーンの大半が過去作の劣化焼き直し、おまけに自機消滅・再現度100%のフリーズ現象・メモリーカードのデータ破壊といった危険な物も含めたバグも多数発見され、評価は芳しくない。グラフィックもPS2とは思えないスカスカ・ペラペラ感で、無意味な視点変更乱発と相俟って非常に見苦しい出来となっている。
ビッグネームが名を連ねた肝心の楽曲も、曲自体の評価は置いておいて「TFらしくない」「ステージと全くシンクロしていない」「なんで著作権フリー音源使ってるの?」「っていうかレイフォースとかグラディウスだろこれ、あとセガガガ」といった意見が集中しており、ニコ動内でも多くのBGM差し替えMADが制作されているのが現状である。
購入の際は、外部リンク先のwikiの閲覧やTF6の動画視聴の後で考え直すことをオススメします。ゲーマガのユーザー満足度ランキングでなんとかPortable(笑)を下回る点数を初登場で叩き出した挙句、そのままほぼ一年間最下位から脱出する事無く集計を終えた事、その後、同誌で行われた「期待外れだったゲーム」アンケートでぶっちぎりの一位を獲得するわ、「歴代ゲーマガ名誉名作ランキング」でそれまでの酷評っぷりを受けて「不名誉名作」として紹介されるわと、散々な代物である事もご留意ください。
在って無い様なストーリー
BROKEN THUNDER
銀河連邦軍と地球統合軍が共闘し、敵勢力「メフィスト」(=IVのファウスト)と争う。前史である小説も含め、設定上はそれなりに凝ったストーリーになっているものの、ゲーム中ではそれが全く活きていない。また、サンダーフォースと同じくテクノソフトが制作したSTG「ハイパーデュエル」と世界観を共有しており、ハイパーデュエルはこれより更に後の時代という設定。ちなみに、前述の先行者がハイパーデュエルの自機三機のオリジナルにあたる「BG-00 "Black Angel"」(4面ボスだったり最終面で共闘したりした黒い機体)らしい。全く似ても似つかないが。
サンダーフォースVI
地球に「オーン・ファウスト」と名乗る連中が侵攻して来てさあ大変。勝ち目無いし、完全に破壊された筈なのに何故か現存していた「Vasteel」の封印解いて、銀河連邦に救援してもらいましょう。と息巻いて戦ってたら、いつの間にか自分でオーン・ファウストの親玉倒してました、めでたしめでたし。というしょーもないお話。「IV以前とVを繋げる物語」とも謳われていたが、実際は矛盾だらけで統合性が全く取れておらず、完全に破綻している。ゲーム中の通信で何故か「サンダーフォースVI」というセリフが飛び出す。
翼の壊れた主役機
BROKEN THUNDER
- FIRE LEO-05VC SYREX
FIRE LEOシリーズ後継機、なんかレイディアントソードみたいな「サンダーソード」を使う。「オーバーウェポン」は使用できない。
ゲーム中に登場する機体は所謂カスタム機で、設定上は量産型も存在する(OPムービーのみ登場)。
ちなみにFIRE LEO唯一の単座機。中の人は野郎。 - RVR-03G1 BRACER
「RVR-03 SWORD BREAKER」の戦闘記録を基に設計されたRVRシリーズ後継機であるが、ナンバーの正式名称が「Rebellion Vector Reproduction 03 Gemini」となっている。
「フリーレンジ」がRYNEXの「フリーウェイ」になった。あとはそんなにRVR-01と変らない。ただし、こちらでは「オーバーウェポン」はVI同様一定時間発射となっている。
中の人はおっぱい大きい女の子。 - RVR-03G2 BROKEN THUNDER
直前に起こった戦役の最終決戦時に投入された「BROKEN THUNDER」を改修したマイナーチェンジ機。意思を持っているかの様に振舞うサポートシステム「CENES」(Central Electronic Neuron Emulation System)を搭載している等、色々と謎を秘めている感を醸し出していたが、その辺は有耶無耶に終わっている。
ゲーム終盤で自機が破壊され、こちらの機体に換装するという演出が入る。その際、選択機体に関わらずBRACERの換装ムービーが流れるが、設定上はSYREXでも換装可能。
BRACERとSYREX両機の武装を同時に使用でき、更に「オーバーウェポン」も使用可能。多分ダイレクトマップ操作(各ボタンに武装振り分け)にしないと使いこなせない。
サンダーフォースVI
- RVR-00 PHOENIX
RVR-02の後継として開発されていた実験機と、封印されていた「Vasteel」とを融合させた機体。ファミ通では最初RVR-02Bの後継と報じられた。
何故かRVRシリーズのお約束である防具の名を冠していない。「Vasteel」が組み込まれていることもあり、IVのエンディングの一文(WHO KNOWS WHEN RYNEX WILL RISE LIKE A PHOENIX FROM THE FATAL BLOW?)が元の可能性もある。が、単純に「11年振りの新作=復活=不死鳥」程度の発想だろう。
また、「RVR-00は本来別の機体のナンバーだったらしい」という思わせぶりな設定も存在するが、ゲーム中では何の説明も無かった。
武装はRVR-01のものをほぼ継承している。また、ミスしても装備を失わない。 - FIRE LEO-04C RYNEX改 (RYNEX-Rとも表記)
RYNEXを全面的に改修した強化型量産機で、銀河連邦軍の主力機。
武装はオリジナルとはかなり異なり、また何故か地球の技術である「オーバーウェポン」を使用可能。オーバーウェポンとして「サンダーソード」「レールガン」の他、IIの自機であるEXCELIZAの「メガフラッシュ」や「ファイブウェーブ」を使用できる。 - SYRINX
RVR-00と「オーン・ファウスト」の梅干兵器の一部がパイロットごと融合し変化を遂げた姿。可変機構を持ち、「オーバーウェポン」使用時のみに変形する。カラーリングはFIRE LEOシリーズと同じ赤+白。
RVR-02同様ゲーム中では一部装備が強化という扱いである。あと「オーバーウェポン」で汚物を消毒する。RVR-00同様ミス後も装備は失わない。
初出はGarow氏の二次創作小説「TF FOREVER」。こちらではFIRE LEOシリーズの新型試作機「FIRE LEO-05P」であり、サンダーソードシステムを搭載という相違点がある。また、カラーリングがRVRと同じ青基調ということもあり、砲身を左右に開いてる形態はRVR-01に酷似している。セガガガ内の「R-720」にもゲスト出演し、シリーズから引き継いだような武装を使用していた。
尚、RVR-00が変化した姿である本作では当然FIRE LEO-05Pのナンバーは加わらない。
というか、当機の作者であるGarow氏の許可無しで出した可能性がある。Woragなんてボカした上に作者本人からあまり触れて欲しくなさそうなコメントが出ればそう思いたくもなるわけで。
関連動画
歴代ブロークンシリーズ
とんでもバグ
絶対に買ってはいけない関連商品
※このゲームもどきは、あなたの大事なメモリーカードを破壊する危険性があります。
実際にメモリーカード破壊バグに遭遇したという報告件数こそ少ないですが、
発生する条件等は全く分かっていないので、プレイヤー側からは防ぎようが無いです。
セガも「そんなバグは確認できない」と逃げており、何の対応もしてくれません。
絶対に買わないでください。
外部リンク
関連項目
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- 0pt